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第二十四話 干し野菜をつくろう!、そのためにざるを作ろう!


ケーキを試食してから少し経つともうお昼になった。


大人たちのおかずは、ボクがニヤに渡したあの一日だけ干したヒモノ。ニヤが焼いてくれたみたい。

大人たちが味見しなさいって、ことなのかな?


ガンダさんとマキはいつもはダンジョン側の宿にいて冒険者に対応しているんだけど、今日はこのヒモノのため?ニヤに呼ばれたのかな?この本館(の横)の食堂に来ていた。


ボクは、このお皿に乗っているヒモノを魚係の子どもたちが積極的にやり始めたので許可ください、と、ガンダさんに言に行った。


ボクの話を聞いたガンダさん

「そうか!ありがとうな!そうかぁ、これを自分達でやるって言ったのかあ!嬉しいなあ!」

ガンダさんがヒモノのしっぽをつまんで持ち上げ、嬉しそうな顔しながらじっくり見る。


マキも嬉しそうな顔している。

「嬉しいよな?!」とガンダさんは、マキとボクに振ってくる。


「うん!嬉しいよ!自立へ一歩前進だね!」マキ

「ボク、魚係の子達から、自分たちにやらせてって言われた時、最初あせったけど、、でもすごいな!って思って、すぐお願いいちゃいました。だって、ボクが同じくらいの歳のときだったら、、そういうこと考えなかったと思う。」ボク

・・


「聞いたか!おまえら!。ユータが、お前ら凄いってさ!ユータがお前らの歳くらいのときと比べたら、おまえらガンバッているってよ!

こうやって、お前らが頑張れば、ちゃんと見ててくれてるんだからなっ!!」とガンダさん

子どもたち皆の顔がぱっと明るくなる!


そうだよね、ガンバッたらちゃんとガンバッているってことをわかってもらえると嬉しよね!もっと頑張ろうってなるよね!

この子達はいい兄貴姉貴を持ってるんだ!


これまで、いじめに敏感なユータがこの子達と一緒に暮らしていても、いじめの気配など全く無かった。

喧嘩はあるし、子供同士で叱ることもある。けど、聞いているとちゃんとした理由だったりするし、もし感情的な意見が出た場合、感情的なものに対しては、違うって言ってくれる子が必ずいる。

皆、ちゃんと相手の話を聞いて、相手の言いたいことを理解しようとしてるんだ。


多分、

これが、

本気で生きている、

ということなのかもしれない、、、

だからみんなは何にでも本気で頑張れるんじゃないかな、、、


ユータは、そんなことを子どもたちと暮らす生活で、気づき始めた。


ーー


今日は狩りに行かなくていい、というか、昨日狩りすぎだったので二三日行く必要無いので、ぶらぶらして、ヒモノの干す場所に来ていた。

何気にぼーっと干し台を見ていたら

野菜、乾燥野菜とか、、


向こうの世界で売っているフリーズドライとはまでは言わないが、それなりに長持ちして腐らず、使えそうな感じにできないかな?と思った。

ダンジョンで3食干し肉だったとき、そばに生えている草に目が言ってしまうくらいだった。野菜が食べたいって思ったから。


誰に相談してみようかな?

干し肉とかが上手いニヤがいいのかな?。


食堂に戻るとニヤとテイナがお茶していた。

夕食の仕込みのとき、仕込みを早めに終わらせると、夕食の支度まで少し時間ができるのだ。

勿論こんな時間に来るお客さんもいないだろうし。


食堂の厨房担当の子どもたちもいない。遊びに出ていったのかな。

やること無い時は、どの部署でも「呼ぶまで遊んでていいぞー」って自由時間にする。

子どもたちは皆わかってて、呼ぶ声が聞こえる範囲内で遊んでる。


「ユータ、一緒にお茶する?」テイナ

「うん、ありがとう!お願い!」ボク


テイナやニヤやマキの近くに来ても、もうボクは緊張しない。

女の子、というより、家族や仲間という感じの方が強いんだろうな。

それに気付いて、なんか、嬉しい感じ!


テイナがお茶を入れてくれた。

「ありがとう!」ボク


「で、少し聞きたいんだけど、、あの、野菜って、乾燥できるのかな?えと、干し肉みたい?な感じに、、保存食に」

ボクの聞きたいことがちゃんと伝わったかなぁ?


「うーん、考えたことなかったわね」テイナ

「にゃー、、猫はあまり野菜くわにゃい、、けど、、たまに食べるにゃー」


「天日干しだとだめだよね?」ボク

「うーん、乾燥している季節はいいんだろうけど。モノによってはなんか、だいぶ足りないかも、、」テイナ

「モノによっては?」ボク


「うん、、薄く切れないものとか、中まで乾燥するかどうか?」テイナ

「あー、干し肉みたいな感じとか?」ボク

「そうね、、うん、」テイナ

「やってみるにゃ!」



平たいざるの余分が無いので、まずざる作りから始まった。


ふと思ったことを聞いてみていいかな?

「あの、、ざるって、丸いでしょ?」ボク

「うん、丸いよね」

「まるにゃ!」


「四角いのってだめなのかな?」ボク

「・・・・?いんじゃないの?作りにくいだけ?」

「どーやって枠を作ればいいにゃ?」


そうか、、角が作りにくしい壊れやすいんだろうな、、

「あ、、んじゃ、こんな形の、、」

と、ボクは床に手を置いて土魔法で三角の積み木みたいなのの小さい固まりを出した。


「こんなのを、木で作って、隅に置いて、枠を固定できなかな?」ボク

ふーん、とひねくり回すテイナ。

それにそそられて?手をちょいちょいって出すニヤ。尻尾がにゅわーんにゅわーんって左右に振れているのがいいねー。


テイナがつい、と立ち上がり外から木切れを拾ってきて、何やらつぶやいてから、短い呪文を口からはいた。

ぽん!ぽん!ぽん!ぽん!

その木切れは4つの小さな積み木の三角みたいなのになった。表面つるつる!


「やっぱりテイナの魔法はうまいね」と思わずボクは口する。

ボクが尊敬の目でテイナを見つめると、


「いや、いえ、まぁ、、、、ありがと、、」テイナ

恥ずかしいの?誇ればいいのに!



食堂担当の子達が帰ってきた。

「あちょうどいいわ、あなたたち、これから編み草取りに行くから行く子、いる?」

とテイナが子どもたちに聞くと、3人の男子が手を上げた。

テイナはあとをニヤにお願いして、ボクと子どもたちと編み草を取りに行くことになったようだ。


(ドーラ?どこにいるの?)念話でドーラを呼んでみると、

(あ、、、ふぁぁーーー、、、ああよくねた、、ユータは今何処にいる?)ドーラ

(食堂出たとこ、森に編み草つみにいくって)

(おう、んじゃすぐ追うから!)




別館(ダンジョン側の宿)のすぐ裏くらいにその編み草は結構生えていた。

「そうね、、ここらへんの、全部刈ってもっていきましょう。丁寧に刈ってねみんな!」

「はーい!」×全員

ドーラは見ている。ちいさいからね!


ついでに食用になる草もあったら刈り、かぶれる草とかは根っこから引き抜く。

そのときに草を抜いた拍子にミミズとかがドーラの方に飛んでいくと、ドーラは必死に逃げる。


一番最初にドーラに会った時に食べ物聞いたけど、ミミズ嫌がってたのはホントに嫌いなんだなー、というか、怖がっている?ドラゴンが?ミミズを?

「ドーラ、、みみず、、、」ボク

「わかってるよっ!いつか克服するからいいのっつ!!!」ドーラ



小一時間で刈り取り終了!!

子どもたちは歌を歌いながら草束を担ぎ、ボクも草束を両肩に担ぎ、皆で本館に戻る。


編み草に付いた土やごみを払い落とし、一掴みの根本を縛って物干しの横木の跨がらせる。

今の時期なら2日くらい干せばいい具合になるだろうとテイナが言っていた。


野菜のヒモノ作りもいろいろ準備が大変だ!

でも楽しいね!!


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