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第二百二十九話 ぷち回想 ユータ


地球側ムータンのダンジョン改造二階層から量産され続けている魔人達は、テインとダンマスに教育されて世界に散っていく。

「まず、いろいろ見て回りなさい。知識を増やして経験を増やしなさい。そして良い人々のためになりなさい。半年くらいに一度はここに戻ってきて、私かテインに報告してくださいね。」

と、魔人達に指示して送り出した。


ユータとドーラはあれからドラゴニアに戻っている。

ゲートの件はそのまま、魔力の無い者は消えていく仕様のまま変更はされていない。


ーー


ドラゴニア

王都、邸(王宮)


朝食後のお茶も終わり、今日もいつもの通り特に何もない一日が始まる。


「今日はどうする?」ドーラ

「どうしよう?」ユータ


この国のトップ2名。

「いつの間にか、国のトップ1,2になってんだよなー、俺ら」ドーラ

「・・・ああ、そうだね?」ユータ

うん、全く変わらないねユータ!



中学の頃いじめられハブられ友人がタカしかおらず、でもタカをいじめに巻き込ませたくないので離れててもらい、たった一人だった。学校では毎日暴力も振るわれ、親に心配させたくないので下校の時に密閉された空き地の隅の抜け穴から空き地に入り泣いて過ごし、泣き顔が元に戻ったら家に帰っていた。


ある日、その場所に深い穴を見つけた。好奇心で翌日に準備を整えて穴に降りたことから、ユータの冒険は始まった。

穴の向こうでマキ、テイナ、ニヤ(チーム満月)に出会い、それから一緒に行動してスラえもんに出会い、また、魔法を覚えた。そのすぐ後ガンダ、ザク、ジオ(チーム銀月)に出会った。


彼等と一緒に行動し、獲物を得、魔石を得、そしてドーラに出会った。スラえもんのおかげでレアな魔石を大量に得られたので街に家を買った。

そこでユータはユータの世界とこっちの世界を行き来できることに気がついた。そしてユータの世界でバイトして、給料で皆が喜ぶものを買って戻ってきていた。あの穴を通り抜けての異世界移動だと、時間が経たなかったから、時間を倍に使えていた。


満月や銀月の者達が居た孤児院から子どもたちを引取りはじめた。

手狭になったということもあり、ダンジョンの森の入り口付近の安い土地を買い、畑を始めた。森の魔獣などからの防衛のために大きな掘りを作ったが、そこに魚を放流して養殖を始めた。


街道に面した部分に宿などを建てた。その後、ダンジョンの森の入り口に宿を建てた。

ダンジョンの森の入り口の宿は結構人気になった。


その後、領主がちょっかい掛けてきたので面倒くさいな、とユータとドーラは思った。

なので「引っ越そう!」と思って2人で良い場所を探した。どこの国でもない場所、を。


そこで見つけたのが、今のドラゴニア王都の場所。

でっかくなったドーラが森を踏み潰し、広大な場所を街にできるようにした。

ドラゴンブレスで国境を決め、魔獣が入ってこられないようにした。

そして、皆で引っ越した。


各地から孤児達を引き取ったり、東へ探索に行ってゴンザールに行き着いてジョニーと出会ったり。ゴンザールの街道作りをやって、そこの領主やゴンザール王と懇意に成り同盟を結んだり。

この時点で、今のドラゴニアの形がほぼ決まった。


その間にドーラはユータの世界に行けるようになっていたし、ユータの家で生活し、学校にも一緒にいけるようになっていた。周囲に優しい者達が多かったから出来たこと。


あとはクズがゴンザールに攻め入ろうとしていたので消滅させたり、ユータ達が以前住んでいた国のクズを滅亡させたり、その国が攻め入っていた国を助け、そこから周囲の国の王達に接触し、今の同盟を作った。


大きかったのは、良い冒険者達が皆ゴンザールやドラゴニアに逃げてきていたこと。

彼等の協力で細かい所でも手落ち抜け落ちはなかった。


その後ダンマスの、ユータの世界での無双。

あれは、ユータとドーラの件ではないな、と今でも思うユータとドーラ。


ユータとドーラはダンマスの行うことの壮大さをびっくりし呆れながらみていた。

でもそのおかげで、地球のムータン王国をドラゴニアの世界に引っ越すことができた。


地球の世界も、なんかろくでもない者達が全て一掃され、人々は良い人に成りつつある。

それが、今回、テインと一緒に3人で各地を周ってわかった。



「なんか、長いような、短かったような・・・」

「うん、ほんと、そんなかんじー」

ユータ眠そうだ。


「ゆーた、眠いんなら海行って寝ようぜ?」

「あ、いーねー、」

2人して扉をくぐって海に行った。


ーー


マッハ達の居る方の島(人魚王国島)


マッハのコテージの近くの浜はあまり人気ひとけが無く静かだ。

そこでビーチベッドに寝転がり、グースか寝ているユータとドーラ。もちろん木陰。

じゃないと起きた時片面焼きとか悲惨だからね!!


夕方になってセレーネが呼びに来た。

「あんたらいつまで寝ているの?すごいわねー。でも起きなさい、食事よ。」


「うーん!!もうそんなか、、なんか、気持ちよく寝れた・・・」ドーラ

「そりゃうちの前の浜だもん!」

なんだろう?らぶらぶ浜?


「ごはんー?ふぁぁーーーっ!!!よくねたー!なんか10年分寝た?」ユータ

わけわからん?(ドーラ、セレーネ)



マッハとセレーネのコテージで夕食。

マッハも早めに帰ってきていた。

相変わらずお客は多いとのこと。


「うん、ドラゴニアが大きくなったからだ。未だに浜にテント張ってる者達も多いよ。」マッハ

「多分、テント生活が好きな者も結構いると思う。」ユータ

・・・・・・そうなの?まじ?(マッハ)


「おう、俺もそうだと思う。結構面白いよな。」ドーラ

「人って変わってるのねー」セレーネ

・・・かもな?(ドーラ)


ちなみにドーラはドラゴン。

人魚のセレーネからしたら人もドラゴンも「ひれなし」で一緒なのか?

ちなみに他のドラゴン人のローラも見た目ひとがただし?。


今食卓を囲んでいる人間に見える4人。

生粋の人間のユータはこっちじゃ異世界人。

ドーラはドラゴン人。

セレーネは人魚。

4人居る中で、こっちの世界の人間はマッハのみ。

ユータの周囲はこんな濃い状態デフォw



セレーネの作った料理は美味かった。

こりゃかなり努力したな?と思うドーラ。

人魚のセレーネは地上の料理など全く知らなかった、なので作ることなどもっとムリっ!!手な感じだった。

のだ。だからマッハと結婚してから覚えた?その前のダンマスの修行受けた時に一緒に覚えた?

とかしたのだろう。普段はだらだらだらけている人魚だが、やるときはやるのだ!!?


美味しい食事は話が弾む。

マッハはドラゴニアの子達や冒険者達が皆それぞれ頑張って生きていることを、客に来た彼等からみてとれると言っていた。

「生きていて楽しい世界なんだな、って思ったよ。到底考えられなかったな、昔なら」マッハ

「マッハはしょっちゅうこう言ってるのよ、未だに。」セレーネ

「セレーネだって言うじゃん!」マッハ


「セレーネも、つまらない毎日だったけど、もうなにこれ?白黒の世界が色付き世界に変わった以上よ!、ってよく言うじゃん!」

「・・・・たまにね。でもそれは本当なんだから!!」


にたにたしながら見ているドーラとユータ。


その晩はコテージに泊まらせてもらった、というか、強引に泊まらされた。



さざめく波の音を耳にしながら真新しい客室のベッドに寝ているドーラとユータ。


「ユータ?」

「うん、まだ少し起きている・・」

少しかい・・


「よかったな・・」

「うん、すごいよねー、皆で頑張ったからねー・・・」

くー、くー、とユータ、落ちた(寝入った)らしい


窓から入って来る月明かりを見ながら、

あの時ユータに出会えて本当に良かった、と心底思うドーラだった。


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