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第百九十四話 悪人が残っていたので討伐しました。


ちょんちょん、とドーラが偉そうなおっさんをつっつく。

動かないので、威圧をかけてみる。

・・・・

「ちょ、ちょっとまって、俺らまで・・」フクジン

「お?ごめん」とすぐ解除。


おっさんを見たら、執事と一緒に泡吹いて倒れていた。


「よわっちーなー、異世界の者だって耐えているのに」ドーラ

「だよねぇ、、こっちの世界の恥さらし?」ユータ容赦がない


えい!と、ユータが回復をかける。

「う、うーん、、」と、2人は気が付き始める。

上体を起こし、アタマを振り、何が起こったんだっけとでも思い出しているのか、

「あ、おまえら!」おっさん


「おまえらじゃねーよ、何が起きているのか正直に話せ。魔法使ってもいいんだけどな?」

「部外者に言うことなど無い」


「・・俺は、見せたほうが早いか」

と、ドーラは右手だけドラゴンの前足にしてみる。大きさは3m程の長さ。すぐに戻して、尻尾を出す。長さは部屋の隅まで、8mくらいか?。すぐに戻して、口をドラゴンの口にする、そして端にあるイスを、ガブッ!!ばりぼりばりぼり、プッ!!戻して、

「あーまじぃ、、」


「イスなんか食べるからだよ、」

「ドラゴンなら行けたっけ?って思ってなー」

「行けたの?昔は」

「いや、岩とか不味かったって思い出したw」


「あ・・・もしかしたら、」おっさん

「そうだよ、ドラゴニアの者だ。ドーラと呼ばれている。」

「ボクはユータ!」


「・・ほんとに存在していたのか・・・、」

「?ボクら、想像の生き物だと思われているの?UMEだったっけ?」

「UMAだろ?」


「で?何があったのかすぐに言え。」

「・・・・」

「私が話しましょう」と執事らしき男


ありきたりの話し。というか、以前はありきたりだったような話しだった。

この領主よりも力を持っている近隣の領主に娘を要求された。美人だと知られているのだ。

しかも、その領主に正妻は既に居る。似たような事をして、一般人からも無理矢理奪ったり攫ったり、もしているとの噂。でも側室にするのでもない。

飽きたらポイ捨て。気に入らない場合は魔獣の森に捨てることもあるとのこと。


「どこだ?どこの領主だ?」眉間に青すぢ立てているドーラ。

「この真西の領主です」

少し待て、と、ドーラとユータは遠目と聞き耳でそいつを見つけて様子を見た。


今は昼近く。

そいつは、部屋に居ていぎたなく寝ていた。デカイベッドには女性が3人ほど全裸でいる。

2人は起きていて、へたり座りしながら肩を抱き合って嗚咽を漏らしている。

声を出して泣くと何かされるのだろう。


シュン!

その二人を転位で呼び寄せた。

全裸の若い女性2人がいきなり現れて動揺する全員。

「おい、彼女達に何か羽織るもの。そしてすぐに風呂に入れてやれ。そしてちゃんとした服を与えてくれ。その後食事が食べられるようなら食べさせてやれ。」

そのドーラの指示に、執事は主の顔を見る。おっさんは頷く。


執事はすぐに動いた。

廊下の影で見ていたメイド達が呼ばれ、タオルをかけられて手早く風呂に連れて行かれた。


「お前の言っていた噂は事実だな。あの2人は攫われたか強奪されたかだろう。あと一人いたが、慣れたのか本妻なのか知らんがぐっすり寝ていた。」


「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」


「なぜミカロユスに言わなかったのだ?」

「奴は力もあり、武力もある。私が動いたら、将軍が来てくれるまでの間に何をされるか」

「ヤツ以外にも、この国にはまだそういう悪党が居るのか?そういう噂でも聞いたことあるか?」

「・・いくつか、聞いたことはある。事実かどうかは知らない」

「まだまだミカロユスの手が回っていないだなぁ、、忙しいからな奴も」

「だよねぇ、アレもこれもやってるからねぇ」


「・・・モモンガ、借りたら?」ユータ

「あ、そーか、それでいいか」

「じゃ、ボク行って来るよ」

「わるいな、お願い!」

「まかせて!」

シュン!


サーチでダンマスがドラゴニアにいるのがわかったのでそこに跳ぶユータ。


シュン!

「おや、なんかあったんですか?」

「ダンマスにはなんでもお見通しなんだねー」

「いえいえ、少し小耳に聞こえたくらいで、、で、モモンガですか?」

「うん、リターニャ、いや北西王国にはまだクズが居るみたいなので、全土を精査しなければいけないかなーって。」


「ほう!そんなあなたにっ!!」

??

「実はですね、向こうの世界で使おうと思って、モモンガ隠密部隊を作っているところだったんです。」

「隠密?」


「ええ、忍者ですね。影から影へ!悪党見つけて全て討伐!その場で飛ばします♪」

「それは、とてもいいですねっ!!」

なんかTVの買い物番組みたいな返事しちゃった、と思うユータ。


「ええ、とてもいいですよー。放ったらざいご、全てをきれいにし終えるまで戻ってきません。」ダンマス

「国中どこの悪党も退治してくれるんですか?」ユータ

「はい!勿論!巣穴に隠れたり、壁の奥に潜んでいても、全て退治してくれます!」

「へぇ!それは画期的ですねえ!」

「はい、そんな、今までまったくなかったこの新部隊!それが今回このお値段!」

「そこは言い過ぎ」

「ですよねー」


「じゃ、今回借りていいですか?北西王国全土で。でも王様の兵隊などには見つからないように、とか?」

「そのくらい余裕ですね。ダンジョンのモモンガですよ?!」

どういう意味なのか全くわからないけど、なんかすごそうだな!と思ったユータ。


「じゃ、今から放ちますね!」

「あ、ダンマス、まず最初にやって欲しいところがあるの!さっきボクが居たとこの領地の真西の領主とその周囲をやってもらっていいですか?」

「わかりました、1チームに最初に向かわせます。全100チームいるので!」

すげーいるのね・・


ドーラのところに戻ったら

「すげーなダンマス?もうモモンガ達来ているぞ!」

え?

ユータが遠目で見ると、、

モモンガ達が何か言っている

聞き耳を利かす


「天知る地知る悪を知る、ちるちるみちるのミソの汁、何がおのれを許そうか!地獄へ行け!」モモンガの隊長?

うっぎゃーーー!!!

雑巾を絞るようにその領主はねじねじにされていき、汁が飛び散る。


「ああ!汁とか散る散るみ散るとか、このことね!」ユータ

違うと思います(ドーラ)


その領主にくっついて悪事を行っていた奴等全員同刑に処された。

違法合法など無い。悪事は悪事。そして処される。法などあると、逆に穴が出るものだし、穴をわざと開けた法を作るクズが多発する。無い方がいい。

悪事はどんなときでも、どこでも、どの世界でもいつの時代でも悪事なのだ。悪事を悪事とわかればいいだけだ。


ユータとドーラ以外遠目使えないので何が何やらわからない様子なので、

ユータはその様子を壁に投射してやった。

皆食い入るように見つめていた。

汁が飛び散っても気にしない。魔獣を狩るときとさほどかわらないから。


いつの間にかそこの娘も出てきてその投射を見ていた。

凶悪領主が雑巾絞りで逝った時は、娘はガッツポーズをとり「うっし!!」と小さく叫んでいた。


一件落着!!


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