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第百三十話 休暇


ここは厨房班の管轄になっているので、厨房班の子たちが居る。

主な仕事は人魚たちとの取引。

こっち側はケーキやクッキーや紅茶などを提供し、人魚達は海産物を提供してくれる。

だから厨房班の管理。当初のニヤのお願いで決まった。


浜辺から海に入り、膝したくらいの深さになると、そこには大きな屋根付筏が浮いている。

人魚族との交易用の筏だ。


ここのカウンターに厨房班の子がだいたいいつも2−3人いて、やってくる人魚たちから海産物を受取り、それに見合う量の希望する品、だいたいケーキかクッキーだが、それと紅茶を渡してる。

皆、そこで食べられる量の交換品しか持ってこない。彼らの棲家は海の底なので、ケーキを持っていってもぐちゃぐちゃになってしまうので、そこで食べるのだ。


大概、人魚たちは自分らの朝食が終わったら漁をして少しの海産物を得て、ここに来る。夕方までここでだらだらして食っちゃだべって昼寝して、、夕方に帰っていく。

と言っても、ここの人魚族はそう多くはいない。村、規模なので。

でも、それでも皆一日中いるので、筏の大きさは、継ぎ足し続け、今では全てで体育館の大きさくらいになっている。


「よう!姫様、どうだ?おいしい生活しているか?」ドーラ

「あら陛下、珍しいですわね」

「へーかはやめてちょんまげ、、」

「ではなんと?」

「ドーラでいいです」

「ではドーラ様、」

「様もやめてほしい、、」

「では、ドーラちゃん」


「・・・見た目俺のほうが年下に見えるけど、絶対俺のほうが年上だからな?1000年単位だからな!ダンジョンにいたけど、あそこで生成された魔獣じゃないからな?」

「えー、人魚も長生きなのに、、、桁が一つ違うわね、、」

・・・百歳以上なのか、、と、がっかりなユータ。


「誰かががっかりした顔したような気がしますわね?」

ぶんぶんぶん!!と首を振るユータ。


「呼び捨てでいい。それでもなんか嫌だなーと思うのであれば、他の同盟の王たちは。ドーラ王って呼ぶ。でもそー呼ばれると、あまり仲良くなれそーもないけど、そんでもいいなら」

「・・・・わかったわドーラ。仲良くしてね!」

「おう!よろしくな・・・・姫様、、、」

「私の名を言ってなかったわね、ワリディ・マルメラよ、ワリディって呼んでね!」


「マルメラが名前じゃないの?」ドーラ

「ワリディに決まってるじゃない、どっかの言葉で薔薇の花という意味なんだって。転生者が言っていたわ」

いつの、どこからのだろう?

(後日、ドーラが日本に行ったときに調べたら、スワヒリ語だった)


全身を使って泳ぐ人魚たちは体力使うので大食漢なはずなのだが、朝晩に多く食べるので、昼間はあまり食べないらしい。だからケーキも一人3個から10個くらい。

ちなみに、ドラゴニアの子たちは控えめなので一回につき1個か2個くらいしか食べない。


「うん、俺はケーキは今はいいや、、」ジョニー

見ているだけでお腹いっぱいになったらしい。


ドーラが、ジョニーをワリディに「おれの片腕だ」として紹介すると、

「あら、使えるのね」

・・・・

(まぁ、人魚だからタカビーなんだよ、、)と、ドーラが説明。別にジョニーは怒ってないが、へんな娘、とは思った。


海に入る場合、こっちの人たちは基本そのまま。寒い地方では入らないらしい。

暑いところは、海から出てそのまま乾かす。


海パンとか無い。

ふつーのパンツになって入ると、脱げるので危険。


ジョニーはそのまま入る。

で、服着たまま泳いでいる。強いのだこっちの世界の者たちは。


ユータもやってみたけど

「重すぎ、、、」

「いや、身体強化したらいいじゃん」ドーラ


で、強化して、海の暴走族、とか呼ばれそうなくらいにトビウオってた2人。

夕方まで潜ったりはねたり獲物取ったりして遊んで、疲れて宿に戻る。


洗濯物をお願いして風呂に入る3人。

海で泳ぐと全身運動。しかも服着たままなので倍増。で。お風呂にゆったり浸かる。

「ふぃー、、あーーー、」

「ふぅー、、あ、いててて、、」

「え?あ、いてて、、」


ジョニーとユータは首の後ろがかなり日焼けになっていた。

服着てたので背中は無事だったが、首は無防備だったわけだ。


「え?俺は、、ドラゴンだから?大丈夫なの?」ドーラ

ユータとジョニーは肩を浮かせて湯船に浸かっていた

「なんか、せっかくの風呂がイマイチだよなー」

「うん、、なんか半端このうえない」


「あ、回復かけてやろうか?」ドーラ

と、2人に回復魔法かけた。


「あ、、よくなった気配、、」

ちゃぽん、、、

「だいじょぶ!!」

どれどれ、とジョニーも首まで浸かる

「お!ぜんぜん痛くねぇ、、、ドーラ、ありがとう!!」


そうだなー、こういうときも回復使かっていいんだなあ、、

なんか怪我とか病気とかって思っちゃってるよねー

にきびとかでもいいのかなぁ?

今度やってみようぜ?

敵が阿呆すぎて頭が痛いゆーた

そりゃむりだ、治療は敵殲滅のみだな。

ナディは?

ありゃ痛い子だろ?治すとかと違うとおもふ。


ソー言えば、人魚って魔法使えるの?

なんか使ってなかったっけ?

ストレージかな?

脇の下から出すの?

そりゃラッコだろ、しかもあれポケットだぜ?

ドーラ物知りっつ!

らっこって?

寒い海にうかぶ生き物、大きめなびーばー?

ああ、そんなんなー。

美味しいの?

・・・・・うまそうだよな?

まぁ、、でも食べたら捕まるかも、、、

食うだけでも厳しい世界なんだな?

・・・

・・・



宿の晩飯は海鮮。ドラゴニアは今でこそここから海のものが運ばれて食えるけど、今ではそんなん誰も見たことすらなかった。

こっちの世界の海のものの寄生虫とか怖いんだけど、人魚たちに聞いたら、そのまま食べてると。

気にしないらしい。

なので、ユータたちは一応火を通す料理をすることにしてる。


それでも、新鮮だからか、とてもうまく感じた。


落ちも何もないが、たまにはこんなのんびりの休暇もありだろう。


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