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魔弾の双銃士 ~過去に戻った勇者はジョブチェンジで最強の力を手にする~  作者: 結城 からく


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第41話 勇者は提案を受ける

 モアナの父は険しい顔でトゥワイスを見つめる。

 彼は顎を撫でてまた唸った。


「しかし、こうなると改造は見送りだな。お前さんも使い心地を確かめねば改善点を見つけられないだろう」


「そうだな。気になっていた点も綺麗に修正されている」


 以前と比べて、トゥワイスは根本的な構造から一新されていた。

 俺の意向を汲んでくれたらしく、ネックだった銃撃の威力と連射速度も大幅に強化されている。

 正直、理想以上の形だった。

 男の言う通り、使っていくうちにまた気になる点が見つかるだろうが、今の段階では文句のつけようがない。


(まさかこのタイミングで進化するとは思わなかったからな……)


 これだけ短期間で進化したことなんて初めてだ。

 次はもっと先のことだと思っていた。

 やはり魔族から力を奪ったのが大きいのだろう。


 本来ならこの時期に勝つのは不可能な相手だった。

 まだ王都の城で訓練を行っている頃である。

 勇者が全員で挑んで、犠牲を出しながらも辛勝できるレベルではないか。


 そんな相手を単独で殺したのだ。

 トゥワイスの急成長にも一応は納得がいく。


 男は頭を掻きながら俺に提案する。


「ネリアに滞在するならそのうち改造してやれるが」


「すまない、あまり長期の滞在は予定していないんだ。魔族関連で各地を巡らないといけない」


 領主の他にも、怪物化の種を摂取した人間がいるはずだった。

 なるべく早期に見つけ出す必要がある。

 人々を救うと同時に、俺達の戦力強化にも繋がる。

 まさに一石二鳥なのだ。

 鍛冶屋での強化を後回しにするのは惜しいが、それだけの状況であった。


(想像よりも魔族の暗躍が酷い。逆行前には気付けなかった事実だ)


 俺は未来の記憶を持っているが、それは決して正確ではない。

 あくまでも主観で知り得た範囲のみの情報に限られる。

 さらに今後、俺が双銃の勇者として行動するほど本来の歴史とはずれていく。

 かつての記憶が過信できなくなる以上、気を抜かずに立ち回らねばならない。


 ドワーフの鍛冶師はしばらく難しい顔で思い詰める。

 やがて何かを決心したらしく、顔を上げて俺に告げた。


「よし、分かった。それならモアナを連れていけ。旅の途中でこいつに武器の強化を任せたらいい。ちょうど修行に出してやりたいと考えていたところだ。お前さんになら託せる」


「いいね! 行きたいっ!」


 モアナはすぐさま手を掲げて主張する。

 とても乗り気であるのは明らかだ。

 俺はさすがに面食らって二人に確認する。


「旅は危険だ。本当にいいのか?」


「うん! 前から色んな場所に行きたかったし、トゥワイスちゃんを強くしてみたい!」


「まだ未熟かもしれんが、娘はきっと大成する。護衛術も仕込んであるから、足手まといにもならんはずだ。考えてやってくれないか」


「そうか……」


 こちらとしては、モアナがいてくれるとありがたい。

 ただ、まさか向こうから提案されるとは思わなかったので驚いてしまった。

 俺は咳払いをして、手を差し出す。


「モアナさえ良ければ、俺達に手を貸してほしい」


「いいよ! よろしくね」


 新たな仲間となったモアナは、満面の笑みで手を握り返してきた。

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