執事長、ゴーゼオ
その大男は王都にいた騎士達よりも動きが早かった。
大男は背中にかけていた大きな大太刀を抜き、大きくメルンに振りかざした。
「メルン!」
だめだ、間に合わない。
その瞬間、金属同士が強く擦れ合うような高音がホールを包み込んだ。
それは大男とゴーゼオの剣がぶつかり合う音。
「ここは私に任せて、ご主人様達を安全なところへ」
「わかった、後は頼む」
「ゴーゼオよ死ぬなよ」
「御意」
俺はメビルとメルン、そしてミャルトを連れて、とりあえずメルンの部屋へと向かった。
ゴーゼオは執事長ともあって剣の腕はかなりのもので、大男に引けを取らないものだった。
「なかなかやるではないか」
「それはそれは、貴方もどこの刺客はわかりませぬがなかなかなもので」
「そんな事お前が知らなくてよい。お前には死んでもらうからな」
「私も貴方に聞きたいことが色々とあるので、そうもいきませんねぇ」
「ならこれでどうだ!」
大男は大太刀を思いっきり地面に叩きつけた。その瞬間、ゴーゼオのいる場所が隆起し、その後一瞬にして粉々に崩れた。
その影響でゴーゼオは空中に浮いてしまった。
「くっ!」
大男は高く飛び上がり、ゴーゼオを叩き落とそうとした。
(やはり、魔術が使えないタイプの者か。ならば!)
「終わりだ!」
「いいえ、まだです!」
ゴーゼオは剣を大男に投げつけ、その後両手を大男に向けた。
大男はゴーゼオの剣を弾いた。
「どうした?戦いを放棄したか?」
「・・・・・・ん?」
「これで終わりです!」
ゴーゼオは両手から冷気を大男放ち、顔以外を氷で固めた。
「クッソ、動けねぇ!」
「ふぅ、それでは詳しく聞かせてもらいましょう。ここに来た目的を」
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その頃俺は、メルンの部屋へと向かっていた。
「ルミナ待って、あの大男の他にあと二人いたの。もしかしたらゼール達のところに行ったのかも!」
「なんだって⁈」
あと二人もいるのか、くそ!こうなったら。
「ひとまず、メルンの部屋へ行くぞ」
そして俺たちはメルンの部屋に着いた。
「いいか、今からこの部屋に認識阻害の魔術をかける」
「認識阻害って、あんたそれってかなりの高度な魔術だったはず・・・」
「おそらくここは今よりはずっと安全になるから、この部屋から絶対に出るなよ!」
「待ってルミナちゃんまさか一人で行くつもり⁈」
「あぁ、ゼールを助けてくる」
「一人じゃ無理だよ、勝てっこない!」
「大丈夫だ勝ってみせるさ」
「でも・・・」
「ミャルト、大丈夫よ」
メルンがミャルトの肩に手を置いて言った。
「ご主人様・・・・・・」
ミャルトに微笑んだ後、俺の方へと寄ってきた。
「絶対に助けなさいよ」
「あぁ、宣戦布告したのも俺だ。ここからは自由なルミナでやらせてもらう」
「わかった、さぁ行ってこい!」
「おう!」
[これが宣戦布告した意味か・・・・・・)
「面白い!こうでなくっちゃ!誰が一番強いか思い知らせてやるぜ!」
俺はいつもより足取りが軽く感じた。
さぁ始めよう、俺の力を見せてやる!




