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予定変更

 もう抑えるのはやめよう。






 そもそも男である俺が女を演じるなんて不可能な事だ。





 なら、もうありのままの俺で行こう。






 「貴様、反逆罪でお前を拘束するぞ!」






 「あれ?そんなことしていいんすか?」

 「俺はあんたらが言う『ルール』ではこいつを王にすることを全力で阻止しなければいけないのではないんすか?」







 俺はメルンを指差した。







 「それは・・・」


 





 「もし今俺を殺してしまえば、その役割を果たす人間はいなくなる。そしたらあとはその『少女』の復活を待つだけになるが、それでもいいなら殺せよ」







 「くっ・・・・・・」







 議員達の表情が曇る。








 「いいか、もう一度言うが俺はこいつを殺さない。もし今ここで殺したいならお前らでやれ!」







 少し圧力をかけて言うと、やはり誰も動く者はいなかった。








 「・・・・・・はぁ、結局お前らは言うだけ言って、ルールがどうだとかばっかり。本当にお前達腐ってるよ」







 「なんだと!貴様、我々の主人に対してなんたる侮辱を!」








 「事実だろ。無力なくせに、一丁前に王にはなろうとするあたり、王になろうとする人間が人を殺すことに快く賛成してる時点でクズなんだよ!」







 「・・・・・・っく!」







「それにお前らは、こいつを殺す方法以外にその『少女』を殺す方法は思いつかないのかよ!」








 「そんなことしたら、もっと多くの死人が出るぞ!それこそ王として相応しくない考えだ」








 「いいや違うな。メルンを殺すのはあくまでお前達の保身、安心の為だ。仮にここで、こいつを殺したとしても、代わりにここにいる残りの三人のいずれかに乗り移ったらどうする?全員殺すのか?」







 「それは・・・・・・」








 「それに永遠に『少女』の事を気にしながらいるより、『少女』を殺して民のみんなにも安心させる、その方がいいんじゃないのか?それならみんなの為にもなるし、王としては相応しい考えだと思うが?」








 「・・・・・・!」







 ついには言い返す人がいなくなった。







 さっきから何度も言っているが、本当にクズだ。腐ってる。







 そしてそれと同時に感じたのが、この周りにいる奴らは前世の俺に似ていると言うこと。恐らく前世の俺はこんな感じに自分の意見を押し通し、蹂躙させてた。周りから見るとそんな感じだったのだろう。






 そんな事を思ってしまう。






 それなら確かに殺されるのも無理はないだろうな。







 そう初めて感じる。今なら自称『神』の言う反省もできると思った。






 だからこそ俺は思った。今こうやって思うならこそ反省して、改めて俺に出来るいい事をしよう。まだ考え方が間違っていて、悪い方向に行ってしまうかもしれない。






 でもこれからは自分の納得が行くように、自分の為にではなく、誰かの為に何かをしよう!







 それが今俺が出来る『反省』だ!








 そう理解すると、何故か自然に笑顔になった。







 「予定変更だ」







 「貴様今なんと?」







 周りの険悪な表情がさらに険しくなる。







 今まで、俺は異世界でも同じ事を繰り返そうとしていた。





 また番長のような存在になって、周りを苦しませる。そんな人間に。







 だがそれではいけないことに気づいた。






 でもそれは俺の性格、態度であってやり方ではない。やり方次第では前世とは違い、多くの人を救えるかもしれない。






 そんな人になれたなら、自称『神』も認めてくれるだろうか。それはわからないがやってみないことにはわからない。ならばやってみるしかない。








 俺は、跪いているメルンに手を差し伸べ、メルンを起き上がらせた。








 そしてその手を握ったまま、その繋いだ手を高々と振り上げた。







 「俺ルミナ・ジェーミンは、ここいる東領土統括、メルン・メディウスを第155代国王にすることをここに誓います!」






 「な、なんだと⁈」






 俺はこの時、堂々とドヤ顔をしてみせた。







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