2-96 神秘の森ダンジョン・反省会?
「しかし、どうしてサクとセイ・・・の嬢ちゃんだけ気絶しなかったんだ?」
ご飯を食べ終わって落ち着き、セイさん特製エルフティーを飲みながら、ふとガンツさんがそんな事を言う。
ああ、あのボスの時の話ですね。
「やぁね。キャバ嬢みたいだから”嬢ちゃん”なんてやめてよ。セイでいいわ。」
「おぅ。」
「どうして・・・?かしらね?私はレベル?」
「そうだな。後は常識的に考えてMIDか。」
でも、レベルもMIDも自分の方が高いが・・・とブツブツと考えるフィーデルさん。それは自分と比べてですかね。
「あ、自分はスキルのせいかもしれません。精神苦痛耐性 Lv.5があるんで。」
肉体的なものだったら違うかもしれないけれど、蝙蝠の技が魔法的とかなんか精神に作用して成ったんだったらコレが助けた可能性は大いにあると思うんだよね。
「何でんなもん持ってるんだ・・・。」
「そんなスキル、私、取得可能リストにもないわよ。」
とツッコまれる。まぁ隠しているわけじゃないんですが、聞きたいんです?
「えっと、まず初めてファルディアに入ったら即PKされまして?」
「何となく着地点が分かった。」
頭痛がするみたいな顔をして、米神を押さえているフィーデルさん。
「ああー例のPK事件ね~」
「チラっとは聞いたことがあるが、被害者か。」
「PK事件ってなんです~?」
と、分かっていないレティナさん。
「伝 説 の ★ 男」
「やめろ。」
あと、★まで丁寧に”星”って言うのやめろ。
「具体的には忘れましたが、短時間に連続5回くらい殺され続けたら多分生えましたね?」
うわぁ・・・・みたいな目で見られる。
「MMORPGでリスキルカス・・・。」
「まぁ、そんな事普通RPGでは出来ない様になってるから、聞かないわね。」
「大体生き返るのは街だからな。」
街は大体PK不可能エリアですしね。キルするゲームじゃないですし。
PKできないゲームですら多いですし。まぁだからこそMPKとか出てくるんですが・・・。
だからこそ精神苦痛耐性はなかなか持っている人が少ないんですかね?条件が連続PKされること?きついなぁ。そこまで凄いスキルって気もしないし何回かPKされればリストには上がってくるのかもしれない。
「えっと、サクさんは魔物か何かに殺されたんですか?」
と、レティナさんが不思議そう。
「PK。プレイヤーキル。つまり人間にやられた。」
「え!?そんな事あるんですか?!」
「普通にいっぱいあるわよ~。」
「アルシオンはPK事件もあってPK少ないけど、獣族は世紀末修羅国って聞いたな。」
「影族は強いけど、影族同士でPKはできないものね~。」
レティナさんははわわわわわわとなっている。
ちなみにファルディアでは、ほとんどPK可能エリアだ。
街だってPKをやろうと思えばできるらしい。
実際、アポロディアで白昼堂々街中でPKしたやつが居るらしい。
ただ、やった奴は速攻、警邏に捕まって帰ってこなかったらしいが。
白昼堂々と街中で殺しをやるなんて、馬鹿である。
そして、ギルドカードを持っているとあっという間に黄色がつくので結局バレる。
バレない殺しはカードを持たないしかないが、持ってない奴は持ってない奴で警戒される。
あと、NPCにも信用されないし、経済的にかなり大変だと思うんだけどどうなってるんだろうそこ?
ただ、修羅道も好きな人が多いから、誰か間に噛ませるとかギルドを作ってそうな気はするよねぇ。
なお、獣人国は”弱い奴が悪い”という国柄らしいので、基本的にある一定のルールに基づいていれば大丈夫らしい。逆に毒とか、闇討ちとか、多勢に無勢とか、未成年を襲うとか、そういう事をすると追い回されるそうだ。
まぁ全部それぞれやった奴が当然居たらしいんだけど。
「でも、そんなに死んでも生き返ったなら、死んでもロストしないんじゃない?」
不思議そうにセイさんが聞いてくる。
「あれは影族が生まれる生誕の間の出来事なので、中だと多分死なない様な気がしますが、外だとどうでしょう?繋がらないって決めた時に、”死ぬぞ”って偉い人に脅されはしましたね?」
「あー。」
「じゃあロストするかもね。」
「試したらわかる。」
「やめろ。」
邪悪な糞小人め・・・。今回死ななくてもロシアンルーレット方式かもしれないだろ。
「怖くて外で歩けません・・・。」
とPKに怯えているレティナさんが、まともすぎて辛い。
「心配ならレティナちゃん、人物鑑定っていうスキル取るといいわよ~。人を殺したり攻撃したことがある人は文字が黄色になるから~。」
「グフッ。」
勝手に苦しむ黒小人。
「ああ!ティラさんですね!」
純粋にとどめを刺しに行くレティナさん。
それを見てゲラゲラ笑ってるセイさん。相変わらずの笑い上戸だ。
「暗殺者は修羅道・・・。」
「廃業しただろ。」
どこまでそのネタを引っ張り続けるのか。
「まぁ、怪しい奴が外で声をかけてきたら注意したほうがいいな。」
マトモな注意をするガンツさん。
「怪しい奴?」
「PKならまだ生き返るからいいが、自爆覚悟でセクハラしてきたりする人もいるから、通報の仕方は覚えておいた方がいいな。」
「ふええぇえええええええ!!???」
レティナさんにとどめを刺しにいくフィーデルさん。まぁ正しいアドバイスではあるが。
「ほら~まずシステムの画面を出してみて~。」
と、普通に教えだすセイさん。面倒見がいい。
そんな二人を横目に「そういえば・・・。」と、ガンツさんが続ける。
「ダン・・・アレどうするんだ?」
ダンジョンの所だけ周りに聞こえない様に声を潜める。
「どうする・・・。」
どうするとは何だろう。
「あのヘルプの書き方だと、また・・・湧きそうだな。」
と、フィーデルさん。
なるほど、そうすると。
「どちらにしても、ギルドへの通報は必須?」
小首を傾げながら言うティラ君。
「そうですね、しなきゃいけなそうですね。」
自分達が見つけてないダンジョンが現れて敵がドーンとなっても困りますしね。
もしかしたら、すでにギルドが把握してる可能性もあるけれど一応言った方がいいのだろう。
常識的に考えて。
「プレイヤーは?」
逆サイドに小首を傾げるティラ君。
「ほっといてもいいとは思うが。」
「誰かが偽の情報を流して問題になってもそれは困りはしないけれど、気分が悪そうだな。」
いるよねぇ。毎回偽情報を流すことに心血を注ぐ人って。
あれは何なんだろうね?
「板にかいた方がいいと思う人~?」
ノリで聞くと、ん~?と考えながらフィーデルさん、ティラ君、まぁどっちでもという感じでガンツさんが手を上げ・・・・ちゃっかりセイさんも手を上げてる。レティナさんは完全に聞いていなくて必死にシステムと格闘してる。
「どこまで書きますかね?」
「ダンジョン名、ダンジョンの概要、出た敵、ボス、ボスの挙動、ドロップをざっとくらいか?」
「リポップが無かったことも」
セイさんから言葉が飛んでくる。目線は完全にレティナさんに向いてるが。
「ふえぇえ・・・リポップってどれですか~?」
自分の事だと思って返事をしちゃうレティナさん。
「違うわよ~アッチの話。そうそう、レティナちゃんは次にそのボタンを押すの。」
などとやっている。
「称号のSSつけるべき。」
と、ティラ君。
「まぁ職人が観るから信ぴょう性が高くなるな。」
検証班職人は有能すぎて素人仕事程度の合成写真はすぐ検証・特定してくるからねぇ。
「どうせなら、普通のSSもつけたいですね。」
「レティナがいっぱい撮ってる。後でもらうといい。」
「ですね。」
「おっ。」
何やら調べ物をしていたのか、ティラ君が声を上げる。
「板がお祭り騒ぎ。」
「なんかあったか?」
興味津々のフィーデルさんも珍しい。
「アポリア西の砂漠で巨大NMが湧いて、討伐された。」
へー。ちょっと見てみたかった。
「砂漠ってあのティラ君にサソリをブスブス刺されたところですか。」
「言い方に悪意を感じるが、そう。」
「普通のNMとは違ったのか?」
「あまりの強さにレイド戦になって18人PTでも足りなくなって、最終的にギルドからイベント的に大規模戦闘用PTをもぎ取って、大規模戦になだれ込んで、54人で討伐された、らしい。」
54人とは大所帯だなぁ。
「盟主がアクティス。」
ぶーーーーーーーーーーーーーーーーーとエルフティーを吹いてしまう。
あいつ、なにやっとんねん。
いや、そういう事は非常に好きそうだけど。何でベルデさんじゃないの?ねぇ。
「誰だ?」
廃人に興味がなさそうなガンツさんはやはり知らない。
「サクのダチ。」
「まぁそうですけど・・・。」
何でティラ君知ってるんです?言った事ありましたっけ???
「ああ、あの暑苦しいのか。」
アクティスを知ってそうなフィーデルさん。なんかすみません、本当にもう・・・。
多分きっとうるさかったですよね・・・ウザがらみはしないんですけどね・・・。
「なんか・・・うちのアホがごめんなさい・・・。」
「飼い主。」
フィーデルさんがブハッと笑う。
「まさに、君の言い方は飼い主のソレだな!」
「しかも、しかも。」
ウキウキとして語りだすティラ君が不吉過ぎる。
「なに?もう怖いんですけど・・・。」
アイツ何やったの?ねぇ?
「ジョブが勇者(劣化版)になったって。」
「こんな時、どんな顔をすればいいか分からないんだ・・・・・・」
本当に分からないよ、何だ勇者(劣化版)って。
初級冒険者が劣化勇者で、中級になったら普通の勇者で、上級になったら真の勇者とかになるの?ねぇ?
フィーデルさんは笑いすぎて椅子代わりに座っていた丸太から落ちて撃沈してる。やっぱ従弟だけあって、フィーデルさんも笑い上戸なのか。あ、向こうでセイさんも落ちて痙攣してる。
「大層なジョブだな。しかし行動でジョブが勝手に変わるのか。」
そんなフィーデルさんをしり目に、ガンツさんは普通の感想を述べてくれる。
ティラ君の方をチラリと見ると、目をそらしている。
「ええ、ティラ君も変わった事があるみたいですよ・・・。」
「あの頃は若かった。」
まだ1か月も経ってないだろ!
「ああっ!!!」
レティナさんが大声を上げる。
全員の注目がレティナさんに集まる。
「練習してたら間違ってGMさんにメールしちゃいました~!」
「こんばんは、ゲームマスターです。お問い合わせ内容を拝見いたしました。」
お詫びのメールをする前に、混んでいなかったのかすぐにGMが飛んできた。
初めてGMの人を見たけれど、こう黒っぽい高そうな外套と言った感じで、見た事のない緑のエフェクトがついていて威圧感もある。なのに、印象が曖昧だ。隠ぺい効果でもありそう。
「キャー―!?ごめんなさいごめんなさい!」
パニックになって叫ぶレティナさん。
・・・そんな感じでダンジョンはGMで終了した。
「・・・しかし、ファルディアは50万年前も火山活動があった様には思えんのだが・・・。あくまでゲームなのか?それともダンジョンだから時の流れが違うとか、そういう事なのか?」
そしてガンツさんの独り言は、誰一人聞いていなかった。
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MNM】影族種族スレ 8影目【どこにいる?
388:その名前は使われている影族
アルシオンではMNM湧いても倒せなさそうだよな。
50人もプレイヤーを見た事が無い。
389:その名前は使われている影族
>>375
だからさ、東の森とか怪しいじゃん?
391:その名前は使われている影族
豚切り失礼。
攻略板に書こうと思ったんですが、NMで盛り上がっているのでこちらに書き込んでおきます。
アルシオン近辺にダンジョンが湧いて討伐したので、情報としてあげておきます。
様々な種類のダンジョンがあると思われますので、検証が必要かと思います。
検証後詳しい方が適切な場所に適当にコピペして代わりに張ってください。
名 称:神秘の森ダンジョン
大きさ:ボス部屋入れて4部屋程(2時間程度で全て見て回れる)
消滅条件:ボスの討伐(15分後に消滅
雑 魚:蝙蝠レベル41前後
(15匹程度 リポップなし?再入場でリポップ有)
ボ ス:蝙蝠レベル45
(称号・ヘルプのSS1枚目)
393:その名前は使われている影族
ボスの挙動:手数が多い
マラソン不可
10%ごとに雑魚が湧く
特殊技 MP吸収→衝撃波(気絶あり
範囲デバフ不快
ランタゲ風魔法(範囲)
ドロップ:レア ウェスペル武器 or ウェスペル腕輪
※攻撃速度が上がる、魔法着弾速度が上がるシリーズ
素材(ウェスペルの皮、ウェスペルの爪)
(結晶洞窟SS2枚目)
以上です。
395:その名前は使われている影族
草
396:その名前は使われている影族
ダンジョンあるのかよ
400:その名前は使われている影族
>>391
スレ違い
402:その名前は使われている影族
>>400
そうだけど、ちげぇだろ。
検証班~!検証班~~~!
403:その名前は使われている影族
この流れで突然のダンジョンは、流石に草
404:その名前は使われている影族
45とか無理ゲー
410:その名前は使われている影族
うわぁああ・・・武器のSSもほすぃいいいい
411:その名前は使われている影族
今北産業
413:その名前は使われている影族
>>411
中の
人は
兎
414:その名前は使われている影族
>>413
草
415:その名前は使われている影族
さすがにMNMは無理でも、ダンジョンならレベルが上がれば届きそうだから、これはダンジョンブームが来るのか?
MNM・・・その辺のNMの上位。地域のボス。当然ポップ条件もそれぞれ違うし、ドロップも良い。そして、リポップまで凄く長い。
GM・・・平時はメールの返信を送ってから来ると思われるので、何か似た事件を追っていた模様




