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周りに人がいないことを確認し、改めて向かい合う。
暫く見つめ合って…
「…りお、だよね…??」
「…すみれ、だよな…??」
バッ
「「利緒〜!!!
すみれ〜!!!」」
熱い抱擁を交わす。
あの頃よりもゴツゴツとした感触に違和感を抱きながらも、前世の大親友だった利緒に再会できた喜びを噛み締める。
「えっ、えっ、何で何で。」
「それはこっちの台詞なんですけど!てかあんたが病気だったって何で教えてくれなかったのよ!!!!!!」
「…ご、ごめん。」
雰囲気も喋り方もあの頃のままなのに、目の前は黒髪爽やかイケメンなので脳内がバグりそうになる。
「…ちょっと待って、脳内バグりそう。…てかりお、めちゃくちゃ推しに似てるじゃん…。」
「それはこっちの台詞でもあるんですけど。…そういうあんたも推しに似てない…?」
「…まぁ、ね。てか今もりお?名前何?」
「私今世もりおなんだよね。瀬田理央。」
「…私は愛。橘愛。」
「…え!?!!!!!!!!橘ってもしかしてあの!?!!」
「…しーっ。声がでかい!」
利緒は、前世の私の大親友であり、オタ友である。最初は利緒がLMSにはまっていたのだが、動画やらライブ映像やら布教されていく内にまんまと私もハマり、色々遠征だったりを沢山してきた仲間でもある。
「顔は全然違うのに、なんかすぐわかった。」
「私も。目が合った瞬間びびっときたもん。てか同じ時に生まれ変わるの流石に仲良すぎない?笑」
「それね笑」
キーンコーンカーンコーン
積もる話も話したいこともまだまだ山ほどあったが、放課の終了を知らせるチャイムが鳴る。
「やっば!!!行かなきゃじゃん!」
「あ!待って取り敢えずLIME!!LIME交換しよ!」
大慌てでLIMEを交換し、それぞれのクラスへと戻る。
幸いにも先生はまだ来ておらず、息を切らしながら教室へ入る。
こちらをジト目で見てくる萌ちゃんに謝罪のジェスチャーをしながら、席へ着く。
ピコン
LIMEを開くと、先ほど交換したりおから、前世もよく使っていた可愛らしいクマのスタンプが送られてくる。
(ふふ)
懐かしさに涙ぐみながらも、起立という号令に我に返り、授業に集中するよう気持ちを切り替えた。




