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4-1

太陽の光を受けると僅かに茶を帯びる、

風に吹かれて揺れる黒褐色の髪。

日光の下で煌めく琥珀の瞳。


騎士の人と無愛想に話す低い声。

傷が増えることのない背中。

慣れない手つきで野菜の皮を剥く無骨な手。


「……失敗した。」


どこか困った顔で、

でこぼこな芋を差し出すその手の平には、

何度も血を吸った剣だこが刻まれていることを、

私は知っている。


ねえ、アルド。

こんなに幸せでいいのかな。


あなたの手が

私を守るために、

私がいるせいで、

誰かの命を終わらせ続けてきたことも

私ちゃんと知ってるよ。


それでも、

今、私に触れているその手が

世界でいちばん優しいことも。


ねえ、アルド。

何か話したいことがあるんじゃないのかな。

私には言えないことなのかな。



ノックの音が部屋に響く前に、

扉に向かうその背中をずっと見ていた。


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