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ネリネの門をくぐり抜けると、
目の前には嘶く大きな馬が牽引する
王家の紋章が刻まれた厳重な馬車が見えた。
--馬って大きいね。
--鳴き声も鐘より大きい音に聞こえる。
キョロキョロと大きく動くミアの瞳と指。
反対にアルドの瞳は、
馬車は何人乗りか、
仮に内部で襲われた場合どう動くかだけを見据えていた。
騎士団員達は子供の頃から見飽きた景色に驚く彼女を見て、胸を痛める。
セオドアはミアを馬車内に導こうと
そっと手を差し出した。
「触るな。」
アルドはその手を強く睨みつける。
馬車内に先に乗り込んだ青年は
怪しい気配がないかを確認すると、
ミアへと優しく手を伸ばした。
ミアは迷うことなく、その手を握る。
その姿をセオドアは見つめ、
彼も静かに馬車へと乗り込んだ。




