008_茨の道を選択するのはご都合主義では?
「いや普通に断るし、他に選択肢があるのだろう?」
冷静沈着にクールに汗も冷やしていこうという塩梅で目力を入れつつ問う、女武芸者にして一流半探索者斧野小町(見た目少女の成人女性、胸は小さい)。
「当然です、豊富な選択肢が当インマー生命の売りどころでありまして」もみてをしないばかりににこやかな商業的笑みを複写して貼り付けてみる、インマー生命販売員田沼イチロー(見た目猥褻物の淫魔、胸板もっこり)。
「まあ、大きく分けて三つあるということなのですが、一つ目が先ほど説明しました、快楽漬け孕み袋人間牧場25年みつしりと悦楽法楽コースですね!もう何も怖くなくなるおすすめなやつです」
「いやそれはないから実質選択肢は二つだね」
「お勧めなのに……。では残り二つの説明ですね、基本は保険のお支払い、対価といたしまして、一子の出産ですね」
「この子を産むのは世界の摂理的に大前提ですから、それは問題ないですね」
イチローは思う、
あれ、なんか淫魔術がやっぱり効きすぎてる?母性反応がこの時点で強くなりすぎてない?本人の資質とかなり合致しちゃったかもしれない。いやまあ、喜んで産んでくれるなら別に問題はないか、むしろ好都合まである。
この間1秒。
「ええまあ、それで違うのは産む場所と種族ですね。まず迷宮の外、日本国で人間として産んでもらうやり方です」
「種族とかちょっと気になるけれども、まずは話を続けてもらおう」
「得に変わったことはなく、その場合は、行きずりの男に孕まされた、女性が、日本社会において、一人で産んで育てるだけの話になります、生まれてくるのも見た目は人間の赤ん坊です」
「見た目は?!」
「父親が淫魔なので、当然淫魔の因子がその身体に眠っていますね。まあ、特に覚醒しなければそのままその因子は眠り続けたまま、次代へその因子が拡散して受け継がれていくだけです」
「覚醒とは?」
「それは普通に一般的な、血の覚醒とか種族覚醒とか先祖返りとかと同じ部類ですな。覚醒が発生する原因はこれもまた普通のそれと同じく様々です。命の危機に瀕した時やら、大きな葛藤を得た時やら、精神的に追い詰められた時やら、多大な精神的負荷や、肉体的な負荷や、周囲の環境に引きずられるやら、共鳴するやら、封印解除系の技能によってやら、そういういわゆる覚醒系の事項に当てはまった時に、淫魔としての資質やら容姿やら能力やらが、表に現れる可能性が高い、そういう血脈になる子供なわけです」
「あー、まあ、それはそうか。その辺り混血やら異類婚的なあれこれは他のと同じで、普通の範囲なんだな」
「運が良ければ明確に淫魔の特徴を宿した人間として生まれてきたりもしますが、まあ、概ね誕生時は母親の種族特徴しか発現しませんね」
「運が良いのかそれは?」
「淫魔の子供は結構頑丈で健康ですよ?育てやすさで言えば結構お得かと。ああ、まあ、淫魔特有のトラブルはありそうではありますが、初潮精通前ならそれほど気にするほどのことはない、はずですし」
「社会的な面で騒動がおこりそうな気がするぞ、その場合」
「未婚の女性が淫魔の子供を産んだとなると、ご近所さんの噂話がすごく盛り上がりそうではありますな、淫乱幼母とか、メスガキママ淫魔妻とか?淫魔文化的には点数が高いですよ」
「うれしくないよ!あと誰がメスガキだ!」
「小町さん、似合いそうな容姿ですよ、メスガキ」
「うるせい!」




