034_武に生きる、と、武で生きる。
シーン:武術そのものを極めることそれを目的にしている生き物と武術は目標を達成するための手段に過ぎないと割り切るものとのすれ違いは悲しみを生み出すのではないだろうかというような深刻なこともなくそれはそうですよねと相互理解が深まるのであるけれどもそれはそれとしてこちら側に来いという勧誘を止める必要はないですよねというような会話が続くのであるがこれはもしかしなくとも話題が堂々巡りをしているだけなのではとボビーは訝しんだ。
「想像上のボビー青年が性懲りも無く語りかけてくるのですよ」ボビーは私の従兄弟な女武者で探索者の小町。
「それはある種の病気ではありませんか?」普通に精神疾患を心配する迷宮怪異淫魔イチロー。
「体力には自信がある、あった」息も絶え絶えベットに沈む身体は幼女年齢は成人な小町。
「まあ性的な快楽が関わる運動ですと自動的に体力が持続的に回復しますからね種族特性的に、まさに淫魔108ある秘技です」むんと力こぶしを作る淫魔イチロー淫魔棒も力強くそそり立つ。
「ずるいですわよね?」
「ある意味ここに特化しているからこそ生き延びることができる、できた種族ですからその分他の技能は弱いですよ?」
「そこです」指し示す。
「どこです?」後ろを振り返る。
「その強くはないという通常戦闘力、格闘力、武力、で私が、武芸者としては一級半くらいの私が、ボロ負けするのはおかしくありませんか?」
「ボロ負けというほど力が隔絶していたわけでは、ないでしょうが、ええまあ、先ほども言いましたが保険外交員は腕っぷしが強くないと商売になりませんので、一所懸命鍛えました」
「鍛えちゃったかー、というか、あの身のこなし理論ある武術の系統であると見て取れるわけですが、どこで習得したのです?」
「そもそも怪異という存在の戦闘方法は、圧倒的に高い怪物的な基礎能力任せのゴリ押しだったりするわけですが、淫魔はその性質上寝所以外では雑魚なので、技術の上乗せが必要であったわけですね。いやまあ絡め手を主軸にするなら格闘やら接近戦やらの技術はおざなりでも良いのですが、淫魔術系統の催眠やら誘眠やら魅了やらは必ず相手に効果を及ぼすかというとこれまた結構運が絡んできたり、相手の精神力?階位、最近の言い方ただとレベルですかね、かかる方が上位ですと途端に通じなくなってくることが多いのですよ。さらにはそもそもそのような精神的な攻撃が通じない存在も迷宮内には多いわけですし。いや概念そのものを魅力するという突き抜け方もございますが、それができる淫魔というのはすでに淫魔の域を超えた存在になってしまうのじゃないかなと。だからまあつまるところ、簡単にいうならば万能に対応できる物理攻撃力を上げるために武術を習得しようという機運はこれはまあ結構昔からございまして。でその先生はどうするのかというとこれはまあ、何と申しましょうか、淫魔的な交渉術で捕まえたりして揃えてみたりしたのですね、つまりは魅了からの快楽墜なわけですが。その先生役の技術を淫魔一族内で研鑽昇華していきまして、もともと肉体については性的な快楽を効率的に最大限に得るために深く識っていましたので、その後押しもありまして、効果的に習得改良が重ねられたわけですね。結構歴史的には長いですかね?淫魔格闘術とか戦闘術とかそんな感じで呼ばれています」
「うわあ、立板に水の如し。説明が長くない?というかなるほどもともとは淫魔
外の武術だったわけか」
「はいそうですね、そこから主に淫魔の翼を利用した体捌きやら秘術を絡めた打撃やら、極め技投げ技が研究されていったわけです。怪異は体が理不尽に丈夫ですので思う存分修行することができたという種族的特徴も後押ししましたね」
「うーんやっぱりずるくないか?」
「人間種も結構理不尽な体力とか素質とかが野放図に血脈で混ざっていますからいうほど淫魔だけが、迷宮怪異だけが有利かというとそうでもないと思いますよ。それに武に対する向き合い方もあくまで道具であるという意識が高い淫魔と、武そのものを極めることに目的を置いている人間種とは、到達する高さが変わってくるじゃないですかね?」
「さよけ」




