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032_金も名誉も全て迷宮に埋まっている。

シーン:迷宮を軸にした経済について話を膨らませつつ、そこに関わる住人、日本国民(戸籍持ち)、人格あり怪異(国籍無し人権無し)、の今昔を睦言にしつついちゃこらとする、迷宮探索者小町と迷宮怪異淫魔イチロー。

 無限の資源量を誇る迷宮という特異点と人々の暮らしについてあれこれ。


「この地のあちらこちらに古来から存在する迷宮たち、そこから産出される無限とも言える資源が、この超資源大国日本を支えてきたのは間違いない、けれども、直接的に金銭を生み出したりはしないはずよ?そんなことをされたら、経済学を少ししか齧ったことがない私にだって分かるわ、インフレ待ったなしじゃない」指をふりつつ小町。

「いやそもそもね、迷宮内からの資源産出というのは、鉱山やら油田やらから資源を産出するのは違い、不可思議な現象によって尽きることのないそれを手に入れることであるから、最初から供給過多になることは織り込み済みなわけです」エアメガネをくいくい言わせながらインテリ淫魔イチローが返す。

「つきぬ資源とはいうものの、それの生産というか、採取やら採掘は、それなりに選ばれた、限られた探索者によってしかできない仕事であり、迷宮からの産出量、単位時間あたりのそれは、そこまで急激な変化を与えるほどじゃないというのが通説では?重機を持ち込めないという迷宮の性質上、大量に資源を採掘することが難しいこととも合わさって、そこまで急激に供給が増えてしまうということはないはず。だからこそ直接金銭が資源として採掘?発見?採取?できてしまうと、経済的な均衡が崩れてしまうはずよね?人抱えある食料と同じ質量で金銭が手に入るとかになると、これは、割りが良すぎる仕事になってしまうから」

「実のところ迷宮怪異の中に、それを討伐することによってその場に日本円を報酬として落とす種類のそれは存在するのですよ。もしくはそのような特質を持つ迷宮そのものというのも、どこぞにはあったりします」

「はあ?そんなの聞いたことがないんですけど!?」

「行政の上の方とか、迷宮統括管理側の上層部とかその辺りの秘匿事項になってるんじゃないかなと。迷宮の資源はそこに至る存在の欲望を元にして決定されているわけですから、昨今の5,000兆円欲しい(非課税)とかが叫ばれている世相を反映してそのようになることはこれはまあ、避けられないことですし。いやまあ、金銭が発明された直後から反映はされていたと思うわけですが。その欲望の赴く先を上手に制御しようとしているのが、日本銀行と今は大蔵省となっている大倉ですね」

「うわ、国家の闇を除いた気がする」

「深淵ですね、覗き返されないように注意しましょう」

「あれ?じゃあその金銭が手に入る迷宮とか迷宮怪異って、日本国で管理しているのよね?どうやって迷宮怪異側が手に入れているのよ?」

「日本国で管理しきれてないからですね」しれっと。

「それってなんというか体制側から見て困ったことにならない?大丈夫?」

「おっぱい揉ませてくださいますか?」

「違うだろ!」

「揉むほどはないでしたね」さわさわと器用で繊細な指遣いな淫魔イチロー。

「気持ち良いけど、そうじゃない!」顔を赤くしながらしっかり突っ込む小町。


「まあ、管理しきれていないことを知っていて、そしてこれからも管理しきれないだろうなぁということが分かっている、正確には管理するための人的時間的財源的資源が用意できないと体制側が客観的に判断できてしまっているからこその、現状があるということではないでしょうかね?」

「うわあ、経済兵器で抑止力を発揮してやがるこの怪異ども」

「いえ、あくまでもそういうことも考えられるなぁという妄想じみた言葉遊びですので。それよりは迷宮資源を日本円に換えているとした方が、平和じゃないですかね?」悪い笑み。

「そうね、平和、平和。ねえ平和ってなんだろう?」

「戦争の合間ですかね?」

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