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027_家族の症状、いや肖像。

シーン:婿入りかもしくは両親への顔見せかを迫る、身体は幼女っぽい子供で、頭脳年齢は大人、女武芸者斧野小町(20)に対して、のらりくらりとかわせるといいなあとか黄昏つつ話題を変えてようとする、無責任種付け淫魔イチローとの攻防、に見せかけて実はイチャイチャしているだけでは?とボビーは訝しんだ。(ボビーって誰だ?)


「ボビーは私の従兄弟の名前で、将来結婚するんだと思っていた青年です。まあ、盛大にすれ違っていたことが先日判明して、いわゆる私の勘違いだったわけですが」ズーンと背中に何か重りを背負ったような姿勢で項垂れる小町。

「いるんだボビー!?いやまあそれがなんでここで訝しんでいるのかは不思議ではあるけれども?!」珍しくツッコミに回る淫魔イチロー。

「私の心の中に住んでいるイマジナリーボビーが囁くのよ」少佐のような声で独言る小町。

「嫌なゴーストですね」


「両親は健在です、探索者一家にしては珍しいですが、違いに初婚で死に別れていません」

「あーやっぱり探索者業界、死亡率が高いのね」

「武芸者の血筋でありますので、こう、極めるために無茶をすることはほとんど本能のようなものですから、必然的に迷宮内で消息不明になるということが多いわけですが、まあ、夫婦とも結構な実力者でしたから」

「探索者で武芸者であればさもありなん」

「血筋というか血脈というか、まあ、種族特性と戦闘形式が噛み合っているという運の良さもありまして」

「へえー、結構な実力者なんだ」

「父の武芸者名が、嵐武斧闘 らんぶふっとう で母が、微笑死山脈 わらうあるぷす とかいう、こう、公の場で話すと失笑されますが、界隈で話題に出すと名前を出すんじゃないと、恐れられる類のものだといえばまあ、想像はつくのではないですかね?」

「名前だけでどんな存在か想像できるの気がしますね」

「大体その方向性で想像して、それの斜め上を行くあたりが現実でしょうかね?」斜め下かもしれませんが。

「うわあ」


「あとは、兄と妹がいます、どちらも一人づつですね」

「日本国では平均的な数ですかね?ちょっと少ないですか?」

「まあ、武芸者、探索者系の血筋、一家ですと、結構子供の死亡率が高いですから、五、六人子供がいても不思議はないのですが。父が母以外の女性に手を出さない、というか、出せないので。まあ三人くらいが丁度良いかなという感じですね」あ、家の兄弟姉妹で亡くなった方はいませんよ、と続ける小町。

「日本国って一夫一妻制では?」

「籍を入れなければ制度的には問題ないですよ。まあ、文化的な背景?迷宮とそれに関わる怪異と長く付き合ってきた結果、探索者系、武芸者系の家系では、その辺り、寛容ですから」

「淫魔的で良いですね」にっこり笑うイチロ。

「雰囲気と、武芸者としての強さと、探索者の強さと、あとはまあ、何か明文化していないノリで、次代を決めるとか次の後継者を決めるとかそうやってるので。基本家族に認められたら、そのまま次の家長になるという感じですかね?いや家によっては試合とか殺試合とかで決めるところもあるようですけど、斧野家ではそうじゃないです、あ、一応私が次代候補筆頭ですね」

「長兄相続じゃないんだ」

「兄様は武芸者じゃないんですよ」

「へー、そういうのは強制的に学ばせるんじゃないのですか?」

「性質的、資質的に武芸に向かないというのもありましたが、圧倒的に、術者向きの資質?血脈覚醒?だったので、まあいわゆる後衛なので、家の形に合わなかったのですよね。で、父親の血を色濃く引いた私が、次代候補筆頭ということに」

「あー父親の血を色濃く引いてるというこたはつまり?」

「はいそうですね、父は小柄でとても可愛らしい容姿をしています。いまだに小学生に間違われるくらい若々しいというか幼い見かけですね」

「よし」淫魔的点数が高いと、称えるイチロー。


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