025_散弾銃で撃たれてください。
シーン:真面目な日本人は果たして存在するのかどうかという証明はどのような手順でなされるべきであるのかと言う題材でピロートークを回すことはできるのか、実験的な内容の掌編、っぽい気がする何か。いや嘘ですが。
「もはやシーン指定が意味をなしていない件」虚無な表情で言うのは、見た目は幼女、年齢成人、本性痴女な、武芸者小町。
「メタ視線で会話を進めていくと、急速に冷めてしまうという統計があったりなかったりするそうですよ」紙巻のようなものに火をつけて、煙を吐く、美青年型淫魔イチロー。
「地の文が酷くないか?!私は痴女じゃないぞ」憤慨。
「いやらしいのはお好きでしょう?」流し目。
「誰のせいだと」じっとり目。
「はい、私が開発無責任者でございます」ぴっしりと片手を上げて宣誓、宣言。
「微塵も責任を取る気がないところが酷くないかな?」
「無責任種付けってとても興奮しませんか?」しれっと。
「正直興奮する自分に狂気と諦めと、そこを通り抜けたあたりの納得が得られているあたり、終わってしまったんじゃないかなという感想が浮かんできます」どこを見ているのか分からない視線から、空っぽなそれでいて、純粋な笑み。
「ええ、ええ、その心持ちを維持すれば幸せになれますよ」仏様のような笑みを浮かべつつ、胡散臭い。
本来のシーン:娘さんを私に下さいをやって欲しいと、淫魔イチローに頼む小町、それに対して、キッパリと断るイチロー、というか私、怪異ですよ?正気ですか?と逆に心配してしまう。
「両親に挨拶をして欲しい」真面目な表情でしっかりと視線を合わせて、もう跡がない、逃がすものかという強い意志を込めて、見た目は幼女、実は成人、結婚出産適齢期な小町。
「いや私人権もない怪異で、無責任種付け概念の淫魔なのですが?さらに言うならば、命の危機に漬け込んで保険契約を無理やり結んで、淫魔の子供を強制妊娠させた鬼畜でもあるわけですが。いやまあ、最低限の契約、その体裁は整えていますけれども」冷静に客観的に。
「そういう鬼畜なところも性的興奮を覚えて、色々なところが感じるようになっている自分がいるのだけれども。それは傍に置いておいて、見方を変えれば命の恩人であるわけですし、その結果惚れてしまうことも普通にあるんじゃないかなと思ったりするわけなんですが、どうなんでしょう?」こてんと小さく首を曲げて、指を頬に添えて。
「まあ、すっかり変態になってまあ、素晴らしいですね!じゃなくて、ええと、惚れてしまっちゃってんですか?私に?本気ですかと言うよりは正気ですか?いや正気じゃないとは思いますが、頭ピンクですものね、貴女今」正しく指摘してみる。
「正気ではないですね。と言うか結婚から性的接触から妊娠、出産への流れって、ある程度狂気に犯されていなければ、そもそも成り立たないのではないかなという持論もあったりするわけです。ええそうです、快楽にたっぷり浸けられてしまっているが故の妄言という可能性もありますが。そうであったとしても、純粋に惚れた旦那を親に紹介して自慢したいという気持ちもあるんですよね」熱に浮かされたような、潤んだ目と声と赤く染まった頬や首筋。
「下関係以外に惚れる要素がありましたかね?」首をひねる。
「貴方強いでしょう?うちは強い存在を、その血筋を、その強さそのものを根拠に、無条件で家に受け入れることを厭わない、そんな環境なんですよ、武芸狂いの迷宮探索武家です。なので多少の不都合不具合は気にしない、はずです、多分、きっと、そうだといいなぁ」力強く曖昧さを打ち崩すように。
「それ絶対、面倒なことになるやつじゃないですかね?」冷静に指摘。




