021_三途の川はプライベートビーチ。
ー今回予告ー
淫魔イチローとの武芸者勝負が決着を見た!最終局面で、イチローの双掌頭蓋極め振動掌、いわゆる一つの菩薩の掌によって、脳に重大なダメージを負った女武芸者小町!身体のあらゆるところから出てはいけないような汁が吹き出て悶絶し、ちょっと末期な痙攣をしてしまっているけれども、負けないで!伝説の探索者を、さらには最強の女武者になるってあの日、登る太陽に誓った小町なのだから!そして、あなたが死んでしまったら、継ぐべき斧野坂田巨斧流はどうなってしまうというの!そもそもお腹の子を産むまでは死なないと、先祖の墓に誓った言葉を翻してしまうつもり!?負けないで斧野小町!
今回タイトル『斧野小町死す』決闘スタンバイ!
「生きてます」真顔で小町。
「はい治療しました、なし崩し的にサービスしている気がしますね」ちょっと困った顔の淫魔イチロー。
場所は愛を育む宿屋風の淫魔イチロー領域。
隠れ里の極小版と認識してそれほど間違いではないですね、と、小町には説明済み。
小町は脳みそを揺らす衝撃を喰らった後、結構酷い痙攣をしていて放置しておくとそのまま三途の川を渡ってしまいそうであったので、淫魔イチローが慌てて淫魔108ある秘技で肉体を再生、治療したところである。もちろん必須の性的接触からの快楽墜しは実行済み。
「なんかまだ脳みそがグラグラするような」
「瞬間数百回くらい揺らしましたからね」
「多くないか?よく即死しなかったな私」
「まあ、元々淫魔母体として生命力?死ににくさ?生き汚なさ?は大幅に強化されていますし。あれだけ暴力に晒されても、母子ともに全く問題ないというあたりでその強度は察してください」
「これって、結構お腹が大きくなっても同じくらい大丈夫なのか?」
「うっかり淫魔術的補強、母体強化の上げ幅より大きな打撃を受けて、その時にある程度お腹の中で胎児が育っていたら、急速に母体の生命力を吸い上げて、淫魔として誕生したのち隠れ里にテレポートしますから、あまり当てにしすぎると怖いですよ?」
「まあ保険くらいに考えておくか?この身体なら結構出産ギリギリまで修行できそうではあるし」
「いやまあ、できますけれども、そこは普通人間種の妊婦並に身体を労っておいた方が良いのでは?」
「なに、適度な運動はお腹の赤ん坊にも母体にも良い結果をもたらすって聞いたことがあるから大丈夫だろう」
「虚構に近い超人的な技を繰り出し捌きつつ、命に関わるか、後遺症が残りそうな、格闘戦を日常的に修行として行うのは、適度な運動の範疇を超えているのでは?」
「命をかけないと強くなれないじゃないか?」
「純粋無垢な少女の目で、武芸に狂った発言をしないでいただきたい」
「しかし強いなイチローは、まさか、通しが効果ないとは思わなかった、あれは何か特殊な防御をしていたのか?」
「怪異特性の頑丈な身体、大雑把な作りの内蔵で、正面から誤魔化しました」
「あーそういうところは怪物なんだな」
「やあ、まあ、内蔵破裂はしましたよ。なので痛覚を落とす加減が難しかったです。技の精度を保つ程度には感覚を残しておかなければならなかったですかね」
「普通内蔵が一つ二潰れたら、即死するんよ。化け物だなぁ」
「怪異の内蔵を素手で潰す怪物に言われたくはない気がします」
あっはっはと明るく笑い合う、女武撃者小町と、怪異淫魔イチローでありました。




