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016_流されて、波にのる。

「私は意志が弱い」ガックリと枕に顔を埋めながらくぐもった声で小町が言います。

「まあ、性的な行為に対しては初心者ですし、相手が悪いですし、それほど落ち込まなくても良いのではないですかね?」しれっと曰う淫魔イチロー。

「何か今日だけで大人の階段を数段飛ばしで駆け上っていったような気がする」

「その階段は本当に真っ当な大人が登るべきものだったのでしょうかね?」

「お前が言うな!前はまだしも後ろで感じられるようになるとは思わなかったんだからな?!」違和感も痛みも速攻で消えて、快楽に変換されたのは普通に怖かったととつぶやく、小町さん。

「喉でも乳首でもいけそうですよね、というか何度かイッてましたね」

「わざわざいうなうるせい」ぽすりと枕を叩きながら小町。


 色々とひどいことになっていた身体を、部屋に備え付けられていた浴室にて綺麗にした見た目は幼女肌と髪の手入れは大人な小町(20歳)と、怪異なので、スキンケアもヘヤケアも理不尽な現象で終わらせてしまう淫魔コタロー。


「なんで浴室の壁がガラスで中が丸見えなんだろう?いや分かってはいるんだ、今更恥ずかしがるようなものでもないし、いいんだけれども」

「性的興奮を促すためですね!それっぽい薬剤入りの液体石鹸とかありますが使います?というかそういうのしかないですが」

「時間もないので鋼の意志で抵抗します……後で試していいですか?」

「あ、戻ってくる気満々なのですね」

「誤解しないでね!普通に迷宮内安全地帯の野営よりも素晴らしく寝心地が良いし、お風呂にも入れるからだからね!」

「唐突なツン要素が、淫魔イチローの股間を襲う!」

「いや、だから、今はいいから、そういうのは後で」

「後ならいいんだ……私が言うのもなんですが、流されて染まりすぎてやいませんか?」

「染めた当事者が言わないでいただきたい」


シーン:迷宮内を淫魔ウイングを生やした淫魔イチローに、両手で抱えられて、つまりいわゆるお姫様だっこで、飛んでいく小町。


「ちょっと気恥ずかしいというか、知り合いには見られたくない格好だなぁ」

「小町さんは小さくて軽いので抱えてちょうど良い感じですね」

「小さいって言うなぁ」

「可愛いですよ」

「可愛いって言うなぁ」


 時間的には日が落ちて夜を迎えている時間帯ではあるものの、迷宮内、四十一層、猿の溪谷は、うっすらとした明かりが間接照明のように灯っていて、闇に包まれてはいない。なぜか天空に固定されている月の光もあって、視界は昼間時間よりは悪いものの、手持ちに明かりが入らない程度。


  


「あったあった、よかったー、迷宮に持っていかれる前に回収できた」

 小町が倒れた場所にて、変わらずあった巨斧を手に取る、そして重さを感じさせないように軽く振り回し、振り下ろし、身体を大きく使って、切り払い回し切り軽く跳び浮かび旋回切り、斧野家流の型をこなして、巨斧の具合、傷みがないか曲がっていないか重心が狂っていないか、と同時に、自身の身体のキレも確認していく。

 

 小町、怪訝な表情。


「どうされました?」

「いや、なんか、いつもよりも、身体が動くよーな、気の通りが良いよーな」

「あー、まあ、新しい経験をたっぷり積んだので階位が、西洋風にいうとレベルが上がったんじゃないでしょうかね?」

「新しい経験?いやまさか!?」

「大人の階段っぽい所をいっぱい駆け上がりましたからねぇ」

「そんなんで上がるのか!上がっていいのかレベル!」


 正確にはその手のエキスパート、淫蕩放蕩快楽の達淫魔による指導やら、108ある淫魔術の一つによる強制回復やら相互回復快楽術やらによる、チャクラ回しの強制覚醒など、加味すべき特殊要素も多いけれども、概ね、性交を経験したのでレベルが上がったっていって、


「間違いないですね!ヤッタネコマチサンレベルガフエタヨ!」

「おいバカやめろ!」


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