契約ってなんなんだ!?
つたない文章ですみません…第2話です。
良かったら1度読んでみてください。
ーー今日もよく晴れた日だったーー
僕、河合拓夢は魔法少女おじいちゃんこと空見源太郎さんと商店街近くの公園で待ち合わせしていた。
【契約】の事も聞かないといけない。何がなにやらまだ分からないが、何があっても驚かない様にしないと…。
公園のベンチに腰掛けながら待っていると
「おぉい、待たせてすまんのう」
ふと見ると【いかにも】な老人がプルプルしながら片手に杖をつきゆっくりと歩いてきた。
空見さんである。
「そんなに待ってません。さっき来たばかりで…」
「お主は優しい子じゃのう。さて…ワシも腰掛けさせて貰うぞい。」
どっこいしょと言いながら空見さんが座る。
本当にこの人がプリティスカイという魔法少女に変身しているのか…あの超絶可愛い魔法少女とプルプル震えたおじいちゃんがイコールとは思えない…まあ、目の前で変身したんだから事実なんだけど…。
「どうした?ワシの顔に何かついておるかのう?」
「いえ、違います!」
慌てて僕は首をブンブンと横に振り
「この間の事が…夢みたいで信じられなくて…」
つい言ってしまった。
「夢じゃないぞい。魔物、魔獣は密かに暗躍しておるのじゃ。それをワシらが倒すのじゃよ。」
「そう…ですよね、あっ!この間は助かりました。ありがとうございました!」
「なんのなんの。あのくらいはへいちゃらじゃよ。」
シワっとした、それでいて柔らかい笑顔を見て僕は心が温かくなった。
「ところで、聞きたい事があるんですが…」
「なんじゃ、ワシに答えられる事なら何でも聞くが良いぞ?」
僕が更に言葉を繋げようとすると、ドスン!と目の前に何かが落ちてきて僕たちに大きな影ができた。え、また影?
目の前を見ると大きな…この前のゴリポンそっくりな生物が目の前に立っていた…眼は血走り、息は荒々しい。
「フーッ、フーッ…ジジィ!この前はよくもアニキを!!」
アニキ?ゴリポンに弟がいたという事か?いや妹かも…そんなどうでも良い事はさておき、ゴリポンに似た魔物は空見さんを睨みつけている。
空見さんは柔らかい笑顔のまま、魔物に向かってこう言い放った。
「そろそろ来ると思ってたぞい…ゴリポン2」
ああ、なんて単純なんだ。ツーなんだね。
「やれやれ…折角拾った命を捨てに来たのか?残念じゃのう。」
「うるせぇ!!アニキの仇討ちだ!!」
ゴリポン2が更に怒気に満ちている。公園にいた人々はいつの間にか遠巻きにこちらを見ている。
『空見さんなら倒せるだろう。でもやっぱり魔物を近くで見ると怖い…』僕はどうしたら良いかわからずにオロオロするしか無かった。
「今は座っているから楽なのじゃよ。」
にっこりと空見さんは微笑んだ。そして
「へ〜んし〜ん、じゃ〜…」
空見さんはプルプルと震えながら杖を天高く上げ……その瞬間、眩い光が空見さんを包み込み…空見さんがいた場所に、眩いばかりの美少女が楽しそうに座っている。
「この世の闇を悪即斬!プリティスカイ参上!だよ☆」
空見さん…いや、プリティスカイは片目に横からピースサインを当てウインクしている。
こんなに弾けたキャラだったっけ?
ゴリポン2が言い放った。
「現れたなプリティスカイ!アニキの仇!」
…それにしても、大きなゴリラvs美少女の構図はエグいな…僕はこれからどうしたら…
そうだ!!僕が今やるべきことは…!!僕はゴリポン2とプリティスカイの間に立った。
「ここは僕に任せて!」
僕が勝てる訳が無い。でも今の僕にはこうするしかない。
相も変わらずガシッと僕は頭を掴まれ、そのままゴリポン2に持ち上げられた。
「僕に任せて?何言ってんだ、ひ弱なお前に何が出来る?」
「う…うるさい…!とにかく、僕が相手だ!」
宙ぶらりんのまま、ゴリポン2に蹴りを入れようとブンブンと足を振るが、全く当たらずに空を蹴るばかりだ。
「ハッ!お前の様なひ弱な男に何が出来る?頭を握り潰してやる!」
ミシッと嫌な音がした。こいつ、本気で僕を殺す気だ…でも僕には勝算があった
「まだか!プリティスカイ!」
「ありがとう!気を引いてくれたお陰で準備OK!」
そう、僕は囮になってゴリポン2の注意を引いていたのだ。
案の定ゴリポン2の表情を見ると…青ざめていた。
「や!やめてください!こいつは離すから!仇討ちもやめます平和に花を育てる立派なゴリラになる事を誓いますから…ね?ね?」
「ノンノン…ダメだね!必殺!スカイキャノン!!」
ゴリポン2と僕に光線が当たる。案の定、僕には何の影響も無く温かくて気持ち良い、晴れた青空を見ているような清々しい気持ちになる。
ゴリポン2も…腹の中心に見事な大穴が開いていた。
「く…アニキ…ごめんよぉ…」
「…」
プリティスカイはいまだ臨戦態勢を取り続けている。
「オレが死んでも…プリティスカイ、お前を倒す仲間が必ずや…」
そしてゴリポン2はボン!と爆発し、灰になった。
「いてて…」
僕が頭を抑えながら呟くとプリティスカイは僕に駆け寄りギュッと抱きしめた。
「バカ!私の準備を期待して自ら囮になるなんて…!もしかしたら死んでたかもしれないのよ!?」
「かもな。でも、君を信じてたから」
僕はニカッと笑った。
プリティスカイは更にギュッと僕を抱きしめ
「次は無茶しないで…お願い…」
「う、うん」
潤んだ瞳の美少女に抱きしめられているという状態、本来ならドキドキするのだろうが…
『いやでも、中身は空見さんだもんなぁ…』
全くときめけなかった。
ポンッと可愛らしい音がして、僕の腕の中、プルプルと震えたおじいちゃんが一言
「とにかく、次からは無理はだめなんじゃよ〜…」
「は、はい…」
「ではベンチに腰掛けて話の続きでもするかのう?」
「そ…そうですね…」
何事も無かったかの様にプルプル震えつつシワっとした笑顔を向ける空見さんを見ていると、全てどうでも良い気分になった。
「あぁ…今日も平和じゃのう」
先程と変わらず柔らかい笑顔で老人は言い、そして公園にいた人々がおじいちゃんをワッと取り囲んだ。
「源ちゃん今日もカッコよかったわ!」
「ありがとう源おじいちゃん!カッコよかった!」
「ほっほっほ、ありがとうな」
『空見さん…ここのご近所の平和を護る魔法少女なのかな?皆にも好かれてる…』その光景をぼんやりと眺めている僕に、空見さんが言った。
「河合少年よ、ありがとうな…君の勇気で今日も平和が護られたんじゃ」
「あ、なら良かったです。はい…」
困った…こんな状態じゃ【契約】やプリティスカイの事を聞いていいのか。完全にタイミングを逃した…
ーー今日もよく晴れた日ーー
ーー僕は魔法少女おじいちゃんに関する秘密を探れなかったーー
ご覧いただきありがとうございます。
自分で何が正解か悩みながら書き連ねています。
もしも少しでも面白いと思ってくださったら嬉しいです。