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05  瞋恚《しんい》の炎と転脱

サブタイはとりあえずこれでいいかな……

いいのが思いつき次第変えます




 冷たくなった母のむくろを前に呆然としていると焦げるような匂いがしたと思うと、煙が使用人の部屋の方から来た。どうやら襲撃者はこの屋敷を焼き払うために火をつけたようだ。


 「グラン様!」エマが焦るように呼ぶ。


 「ああ、分かっている。」


 このままでは二人して炎に焼かれてしまうだろう。これ以上大切なものを失うわけにはいかない。


 「エマ、君だけは・・・・・・」と言いかけて思い直す。


 とにかく早く脱出しなければならないのだが、燃えているため煙たく視界が悪い。

少し廊下をしゃがみながら進んでいると二人の影が見え、話し声が聞こえた。


 「撤収の合図だ、早く戻るぞ!」


 「おう、だが貴族の子どもが見つかってないぞ。」


 「隠れてんだろうが、屋敷を焼いたらどうせ死ぬだろ。」


 使用人ではなく襲撃者だと分かったので、容赦なく殺しにかかる。母を殺した奴らなのだ。更にこちらも襲うつもりだったようなので戸惑う必要はない。


 剣を抜き、刺突の構えをとる。そのまま飛び出し、襲撃者の右側の男の心臓を貫く。


 ぐあぁっ、と心臓を貫かれた男は悲鳴を漏らし崩れる。そして左側にいる男へ左手で魔法で出した青い炎を剣の形に圧縮し、頭を目掛けて振り抜く。男は切り口から燃えだし、悲鳴を上げる間もなく絶命した。


 「行こう、エマ」


 そう言い刺さった剣を抜き、歩き出す。


 2つの命を今奪ったが何も感じない。肉を切り裂いた感触も、快感や高揚感、忌避感などを感じることはなかった。


 そのまま歩いていき、玄関までに更に三人を殺した。少し開いた玄関にきたグランの姿は手は血に濡れ、顔に返り血が飛び、冷めた目で扉の向こうを見ているといういつもの優しげな面影はなかった。


 そのまま自然な動作で手を前にかざす。すると高温の青い炎が一直線に扉へ高速で飛来する。直撃した炎はかなり距離を取らなければ火傷をするほどの爆風を起こし、扉を吹き飛ばした。


 「クッソ、何が起きた⁉」


 扉の向こうにいた襲撃者たちは突然の爆発に慌てるが、状況を把握させる時間を与えるようなことはしない。爆発したときにはすでにグランは剣の間合いに入っている。

 冗談のように襲撃者たちの首が飛んでいく。


 煙の中からの一撃で的確に狩られ、煙が晴れたときには辺りを血で染め、体と泣き別れになった首が散乱している中に立つグランの姿しかなかった。


 剣に付いた血を払い、返り血がかかったはずのトレンチコートを見るが、すべて弾いているようで汚れはなかった。


 足音が聞こえ、顔をあげると同時に斧が弧を描き、飛んでくる。剣で弾くとものすごい衝撃が伝わり、手を痺れさせる。いまので刀身にヒビが入ったようだ。


 斧の持ち主は凶暴な雰囲気を持つ、大男だ。両刃の斧を両手に持ち、鎖がついているようで、投げてきた斧は手元に引き戻されていた。


 「よお、坊ちゃん。部下共を倒して希望が見えたようだがそんな物はねえ、ふたりとも死んでもらうぜ。」


 そう言い、斧を構える。どうやらあの大男が襲撃者のボスなようだ。


 だが後ろにエマをかばったまま、ヒビの入った剣でヤツに太刀打ちするのはハイリスクだろう。先程の斧の軌道は避ければそのままエマへにあたるようになっていた。そんなヤツが自分だけを狙ってくることはないだろう。


 ならばここは一度逃げるのが得策だろう。


 一瞬で距離を詰め、斧を振らせる前に、斧を弾く。そして青い炎の剣で刺突を繰り出す。


 しかし、もう片方の斧で逸らされる。魔力が通ってない金属ならすぐ溶かせたのだが、しっかりと通ってい、焦げ跡を残すだけだ。だがそうなるのは想定済みだ。青い炎の剣に膨大な量の魔力を送り、弾けさせる。


 流石にこれは防げないようで、膨大な魔力が送り込まれた時点で大男は大きく距離を取る。爆発後の煙に身を隠してエマを連れ、街の方へ逃げる。


 冬の深夜の寒く重い空気が痛く、苦しかった。


花粉がきつくて集中出来ない……

更新ペース最悪ですがどうかお付き合いください(_ _)

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