雪白えみり、草とか粉とか。
この悲しいお話をする前に、言っておかなければいけないことがあるッ!
ただの女子大生である私が、いつの間にやらとある団体のグループのトップに立っているらしい。
い……いや……全くもって私の理解の範疇を超えているのだが……あ……ありのまま、今、起こっている事を話すぜ!
私はクソヤローから女の子を解放していたと思ったら、いつの間にか聖あくあ教なんていう宗教団体ができていた。
な……何を言っているのかわからないと思うが、私もなんでこんなことになったのかわからない……。
ふぅ、もう頭がどうにかなってしまいそうだぜ。
怪しげなカルト宗教とか胡散臭い詐欺団体そんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ……。
もっと恐ろしい物の片棒を、今まさに私は担がされている。
「ナ……ナンテコッタ……」
この国の首都、その中心にある丸の内……。
その中に、聖あくあ教とかいういかにも胡散臭そうな謎の宗教団体の本部ができていた。
え? ちょっと待って、いつの間にこんな大きくなってんの?
掲示板で私のことが噂され出したから、私はすぐにシスターとしての活動をやめた。それで事態は沈静化に向かっていたものだと思っていたのである。そ……それなのに、私の知らない間に、熱心な信者たち? とやらが、勝手に布教活動をして大きくなってしまったのだ。
そりゃあ……ね。私だって、途中から事態に気がついて戻ったら、ただでご飯とかお菓子とか食べられるからって足繁く通ったよ。そしたら自称幹部たちとかいうのが出てきて、聖女様ーなんていうからさ。まぁ普通に調子に乗っちゃうよな。だから決して私は悪くない! 悪くないったら悪くないんだもん!!
「お待ちしておりました聖女様」
教団の建物の中に入ると、このビルを持っている藤財閥の会長さんとやらが私の前で土下座していた。
え? この人、自称とかじゃない? 本物? またまたー……えっ!? 本当じゃん……スマホで調べたらドチャクソ新聞に顔載ってるじゃん……。
「聖女様のおかげで私の孫娘は救われました……」
孫娘って? 藤の孫娘って調べてもまだ小学生くらいなんだけど、私なんかした?
「秋山に嫁いだ次女の娘でございます」
あー……はいはい、なるほどね。秋山とか言われてもわからんけど、とりあえず適当に微笑みながら相槌打って誤魔化しとくか。
「聖女様、聖女様、私の娘も聖女様に救われました」
おい、ちょっと待て、この人見たことあるぞ。
なんかラーメン屋のテレビで国の偉い人とかなんとか言ってた気がする……。
くそー、家にテレビなんてねぇから、全くわかんねぇ。ネットなんてあくあ様の画像探しにしか使ってなかったし、最近じゃあもう掲示板を覗くか、検証班の連中とやりとりするくらいしか使ってない。
そんなことを考えていたら、複数の信者に取り囲まれた。
「ありがとうございます聖女様、あくあ様のおかげで私たちは救われました」
「あくあさまを教えてくれた聖女様には、感謝しても感謝しきれません」
「あくあ様のことを真に理解できたのは聖女様のおかげです」
わ、わーったから、ちょ、ちょ、一旦落ち着こ? な、一旦落ち着いて話し合おう。
だからこら、私をもみくちゃにするな! 私はふれあい動物パークの兎とか羊か!! どうせもみくちゃにされるなら、バニー服でも着てあくあ様にムツコさん的な可愛がり方をされたいわ!!
「聖女様のおかげで、毎日あくあ様にお祈りを捧げるようになってから私は健康になりました」
「実は私も、あくあ様に出会ってから病気の進行が止まるどころか、回復してるって……お医者様もびっくりしていました」
いや、ちげーからそれ、単純にあくあ様のおかげで生活にハリができたとか潤いができたとかだから!
ほら、病気だって病は気からっていうじゃん!! 健康的な生活送って、ストレスなくなって、希望に満ち溢れた生活してりゃ、病気だってどっかいくってそれ!! まぁ、そういうのを奇跡っていうのかもしれないけどさ!
あーでもなんか、もうあくあ様なら奇跡すら起こせる気がしてきた。とりあえずあくあ様のおかげですって言っておこう。私じゃない。そう私じゃなくて、全部あくあ様のおかげ。これは決して責任転嫁なんかじゃナイヨ。
「聖女様、私、聖あくあ教に入って、今まで決まらなかった就職が決まったんです」
「私も、聖あくあ教のおかげで仕事が捗るに捗って昇進しました」
それ絶対、さっきの藤財閥のお婆さんとか権力者のおかげだから!! あくあ様は関係ないってぇ!!
もしくはさっきも言ったけど、生活にハリとか潤いが出て自分が就活とかお仕事を頑張った結果だろ。もっと頑張った自分を褒めてやれって!!
仕方ない、こうなったらこいつら盲目的な信者の目を覚まさせてやるか。
「それは貴女が弛まぬ努力をしたおかげです。私は何もしていませんから……もっと自分のことを労ってあげてください」
ふぅ……これでとりあえずは大丈……うぇえいっ!?
なぜか私の目の前にいた女性は目から一筋の雫をこぼれ落とした。
それを見た周りの女性も咽び泣く。
ちょっと待って、私じゃない、私泣かせてない!!
「うっうっうっ……さすがは聖あくあ教の聖女様、なんとお優しい」
「まだこのような清らかな心を持っておられる方がいらっしゃったなんて」
おいおいおーい、なんでそうなるんだよ! そうじゃないだろ!?
「うっぷ……」
私の隣にいたクレアは急に気分が悪くなったのか、顔を青ざめて痛そうにお腹を抱える。
秘密を打ち明けたあの日から、私とこいつは運命共同体だ。だから絶対に逃さないからな!
私はトイレに逃げ出そうとしたクレアの腕を掴む。本当に腹が痛いならそんなことはしないが、こいつは頭が痛いとか言いながら腹を抱えてやがったから絶対に嘘だッ!!
くっそー、どうしよう。むしろ私の方がなんだかぽんぽんが痛くなった気した……いや、割とガチで痛い。
こうなったら2人でトイレ行くか。
「はぁ……」
「疲れた……」
はい、そういうわけで仲良くトイレに逃げ込みました。
「ここ……トイレ広すぎだろ。明らかに私の部屋よりトイレの方が広いし清潔な気がする。これってさ、家賃いくらくらいなんだろ? ワンフロアーぶち抜きだし、3階層に跨って聖あくあ教とか頭おかしいだろ」
「やめて……ねぇ、やめて、うっぷ……そんな事いうから本当に気分悪くなってきた」
私はクレアが本当に気持ち悪そうにしてたから背中をさすってあげる。
しゃーねぇ、とっておきのアレ使うか。
私はポケットの中に入ってるポーチの中から一枚の草をクレアに渡す。
「ほら、これの匂い嗅いで、軽くリラックスして、息吸ってー吐いてー、吸ってー吐いてー。ほら、どう? 気分良くなった?」
「多少はマシになった気がする……でも、何この草。やばいやつとかじゃないよね?」
クレアは胡散臭いものを見るようは目つきで私の手渡した草を見つめる。
し、失敬な。怪しい草とかそんな犯罪スレスレっぽい行為、私にできる訳がない。
「心配しなくても家の近所にあったいい匂いのするただの雑草だから。こいつは天ぷらにしてもまずいけど、トイレの芳香剤とかに使えるし、多少風呂入ってなくても匂いが誤魔化せるかなって思って持ち歩いてるんだよ」
「……えぇ」
クレアはススっと、私から2歩ほど距離を置いた。
し、心配しなくて昨日はちゃんとお風呂に入った日だから綺麗な……はず。
「聖女様、お加減はいかがでしょうか」
あ……。
トイレの中だから多少油断をしていたら、聖あくあ教とかいうやべー集団の信者が数人入ってきた。
くっ、善意からくる行動なんだろうけど、これじゃあ落ち着いてトイレもできそうにない。
「あら……その草は?」
「あ、いや、これは近……ンンッ! な、何でもないのよ。ほんの少し良い匂いのする草本でございますわ……」
流石に近所の草とは言えねーし、適当に誤魔化すか……。
「聖女様、よろしければそちらの草を我々にもお恵みいただくわけにはいけないでしょうか?」
たくさん持ってればその分匂いを誤魔化せると思ってたから、ポーチの中にまだ少しストックはある。
仕方ないので私は近所で毟ったいい匂いのする雑草を1人に一つずつ手渡していく。
「ありがとうございます聖女様」
それから1週間後、なぜかその草は安眠効果がある、疲れがとれた、イライラした気分が解消した、枕元に置いて寝たらあくあ様が夢の中で出てきたなどという理由から、聖あくあ教徒の中で爆発的にヒットしていた。
信者の需要に応えるべく、近所の草を毟り取ってはいるが、いつの日かこの草自体が枯渇しないか心配になる。
「あら……その草なら、裏山に馬鹿みたいに生えてるわよ」
茄子をくれた近所のお婆ちゃんがそう言ってたから、草が無くなるということはなさそうだ。
そんなことを考えていたら、聖あくあ教では地下フロアがあるらしく、本来はそこで野菜を育てていたが、今は茄子を育てたり、その雑草を繁殖させているらしい。だから枯渇の心配はなさそうだ。
「ね、ねぇ? これ……本当に放っておいて大丈夫?」
「う、うーん、い、今のところ変なことしてないみたいだし、大丈夫じゃない?」
食堂でクレアとそんな会話をしたいたら、幹部の1人がやってくる。
「……聖女エミリー様、それに司教クレア様も、お久しぶり……です」
聖あくあ教の幹部の1人、りのんは普段どこで何をやってるかはしらないが、今日は定期連絡とやらのためで本部を訪れていた。
ちなみにクレアは私がいつも連れているせいで、いつの間にやら聖あくあ教では幹部の1人に名を連ねている。
聖あくあ教では、教皇は不在で聖女の私がトップ、それに準じる司教をクレアや、教団の中でもあくあ様への信奉が強い、いわゆる狂信者みたいな奴が勤めているらしい。藤財閥の会長や有名な議員先生は、意外にもただの一般会員らしく、単純に権力があるから、お金があるからでは序列は決まらないそうだ。
なお、りのんは司祭で、司教に次ぐ権力を持っているらしい。さらにその下が助祭で、さらにさらにその下が一般会員となってる。
「あくあ様……今日も私たち迷える子羊たちに、お茄子様という素晴らしい食物を天上からお与えくださったことを感謝いたします。アークア」
食事の前に祈りを捧げるりのんを見て、私とクレアは頬を引き攣らせそうになる。
ちなみに最後の言葉は誓いの言葉で、アークアというのは、その名の如く、あくあ様の事だ。他にも、あくあ様のお母様である白銀まりんさんに敬愛を示すマーリンという言葉や、あくあ様を世に出してくれたベリルを讃えるベーリルという別パターンの誓いの言葉も存在するらしい。いや、まぁ、そんなのどうでもいいんだけどさ、うん……。
「流石は聖女エミリー様、生のお茄子様を召し上がっていらっしゃるなんて……感服です」
仕方ないだろっ……炊き出しがある日と違って、教団が大きくなったせいで食堂はちゃんとお金を取るようになっちゃったし。そのおかげで寄付とかやってるから別にいいんだけどさ、苦学生の私にはきつい。でも、でもな、ここにくればお茄子だけはただで何本でも食べられるんだよ!! 草と茄子なら断然、茄子の方がいいに決まってるだろ!
「見て……エミリー様、今日もお茄子様を生で食べていらっしゃるわ」
「まぁ、流石はエミリー様よ。今日は3本もいかれるのね。素敵……!」
「やはり本物のお方は違うわね」
「ええ、毎日毎日、お茄子様をお召し上がりになられるなんて、本当に清貧なお方ですわ」
だから金ないだけなんだって! おい、こら! 目の前のクレア!! 和風茄子パスタを肩を震わせながら食べるんじゃない!! 今、絶対に、私のことを心の中で笑い物にしただろ!!
「聖女エミリー様……素敵」
ぐわぁあああ、一欠片の曇りのない目で私のことを見つめるりのん。キラキラした純真無垢な視線が、私の体と心に刺さって痛い。椅子に座った状態でふらつきそうになる私。そんな私のシスター服のポケットから薄茶色の粉が入った透明のポリ袋が落ちる。
「エミリー様……これ……は?」
うわあああああ、私の反応が遅れたために、偶然にもそれを拾い上げたのはりのんだった。
元々注目が集まっていたせいもあって、周囲の視線が私たちに釘付けになる。
いえねぇ……いえねぇよ! それがただの森長の例のビスケットを砕いた粉だなんて!!
「そ……それは、す、少し舐めれば、体が元気になる粉です」
ああああああああああ! 咄嗟の事とはいえ、もう少しまともな説明はできなかったのか!
隣にいたクレアが頭を抱える。し、仕方ないだろ。ビスケット砕いただけですなんてそんなみみっちぃ事言えるわけないじゃん!
「ほんの少し、私が頂くことは可能でしょうか?」
「え、ええ……どうぞ」
ポリ袋を開いたりのんは、ほんの少しだけ手のひらに粉を落とすと、ゆっくりとそれを舐めとる。
「あっ……」
普段はクールなりのんが。顔を上気させてだらしなく表情を歪ませる。
「見て、司祭りのん様があのようなお姿をお見せになるなんて」
「そ、そんな、あの粉は一体なんなのでしょう」
「聖女エミリー様が持ってきた粉ですもの、そんな変なものではないはずですわ」
「ゴクリ……でも、りのん様もどこかお幸せそうに見えますわ」
周囲の懐疑的な視線が痛い。
「よ、よかったら、みなさまもどうかしら?」
私はこれが怪しい粉ではない事を証明するために信者たちに振る舞った。
その結果どうなったかというと、私は彼女たちの尊厳を守るために、この秘密は墓場まで持っていこうと思う。
「あのさ……これ本当に、ただのビスケットの粉? それであんなにおかしくなるの違うくない?」
「ふ、普通にビスケットを一枚一枚砕いただけに決まってるじゃん」
これは後にわかったことだけど、彼女たちがビスケットを食べてああなったのは非常に簡単な理由だった。
掲示板を見ればわかるように、まず普通の人ならビスケットに飽きる。うん、まぁ普通の人の反応は大体そうだと思う。でもね……悪いけど、ここは普通じゃないんだ。うん。
特に本部勤ともなると狂った奴が多く、助祭、司祭、司教と階級をあげればあげるほどに狂った奴が多いのだ。
例えば司教の1人に、粉狂いという二つ名を持っている奴がいるんだけど、そいつは3食全てが森長のメリービスケットらしい。ちなみに間食もビスケットなんだとか……。つまり何が言いたいかというと、こいつらは狂ってるから食べ飽きたビスケットを食べる事に対して苦しみだとか、なんも思わないだとかを通り越えて、喜びを感じているのである。
普通なら拒否反応が出そうなものだが、それをこいつらは試練とか言って、乗り越えると匂いを嗅いだだけで体が反応するらしい……狂ってる、狂ってるとしか言いようがない。草食ってた私でさえ、流石に飽きたぞ!! まぁ、草だって飽きてるし、ぶっちゃけ不味いけど、生きるしかないから食ってるだけだからな! だから普通の人間ならまず飽きる。そう飽きるんだよ!!
「おかしいだろこれ……!」
「文句言う暇があったら、手を動かして!」
私は自宅で、クレアと一緒にすり鉢を使ってビスケットを手作業で粉状にしていた。はっきり言って、連日の作業で私の腕はパンパンである。つーか、誰か気づけよ。それただのビスケットだってぇ!!
「クソッ、こうなったら誰かに丸投げしよう」
「誰に丸投げするのよ?」
「う、うーん……」
「あ……それなら私がお世話になっていた孤児院は?」
「孤児院?」
あー、そういえば以前、聖あくあ教がビスケットを集めて送った海外の孤児院があったなぁ。
確かクレアがスターズに留学していた時に、お世話になってたんだっけ。その繋がりが元で、森長のビスケットをスターズに大量配布する事になった。
「そうそう、あそこも在庫持て余してみるみたいだし、あっちに送った奴を、砕いてもらって逆輸入したら? その分のコストは……まぁ、聖あくあ教に頼めばいいんじゃない? 子供たちや孤児院はそれでお金が手に入るし、聖あくあ教のスポンサーなら喜んでお金出すんじゃない?」
「そ、そうかなぁ?」
ダメ元で頼んだら、ものすごくスムーズに話が進んだ。
ちなみにビスケットを砕いた粉だと解らないように、クレアを通じて現地にはビスケットを砕いて貰ってることは口止めしてある。だからあえてダンボールにも、小麦粉とか砂糖とか塩とかに偽装して送ってもらってるからバレることはないと思う。
だがしかし、この一件で、私たちはさらに頭を抱える事になった。
「海外支部って嘘だろ……」
「うっぷ……」
「な、なぁ、流石に海外支部とか言っても、掘建小屋とかプレハブとか、アパートの一室とかだよな?」
机に突っ伏したクレアは、手に持っていたタブレットを無言で私に差し出す。私はそのタブレットに映った画像へと視線を落とした。
「なになに……聖あくあ教スターズ支部……」
あっかーん! 一眼見てこれはダメな奴だとわかった。CGで作られた完成予想図では、嗜みが住んでいたであろう宮殿に対立するように大きな建物が建っている。おい、嘘だろ!?
「……スターズにも信者は多いと聞いてますよ」
りのんの言葉に私とクレアは顔を青ざめた。え? えっ!? 嘘だよね。またまたー、これ絶対に壮大なドッキリかなんかでしょ。そうじゃなきゃ、えっ? 本当にいい大人たちが湯水のようにお金使って権力振るって秘密基地ごっことか悪の軍団ごっこみたいなことしてるってこと? 嘘よね? ねぇ、嘘だと言ってクレア!!
「あは、あははははは!」
あっ……壊れた。クレアがコワレタ……。どうやら彼女は、あまりにも浮世離れした現実を直視できなかったようだ。ヨシっ! こうなったらこっそりとフェードアウトしよう。私とこの宗教団体は全くの無関係ですって言う事にしておく!!
こうして私はシスター服を封印した。クレアはこのまま放置しておくのも嫌な予感がするからと言って、まだ聖あくあ教に身を置いているらしい……。私はクレアに感謝しつつも、ほとぼりが冷めるまでの間、シスターとしての自分の身を隠した。
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期間は日曜の夜まで。
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