白銀あくあ、俺という男。
「はぁはぁ、はぁはぁ……」
俺は息を荒げながら中継地点を目指す。
地図で確認したら、山登りありの片道65kmオーバー。
帰りは山登りの代わりに山下りありで65kmオーバー。
合計で130kmオーバー。
さすがはベリベリのスタッフだ。
本気で俺をゴールさせるつもりがないのが良くわかる。
「阿古さん、今、タイムどれくらいですか?」
俺は相模原市と町田市相原町の間にある休憩ポイントで、後ろから車でついてきてくれている阿古さんに声をかける。
「ここまで40kmで4時間……。えっと、こんなハイペースで飛ばして大丈夫? あまりに早すぎて企画を考えたスタッフもホゲってるんだけど……」
「気温が下がる夜のうちに山を登っておきたかったので、これで大丈夫です。それに俺はフルマラソン42.195kmを2時間10分台だから、これでもかなり落としてる方ですよ」
なんならここからは帰りの体力温存も含めて歩いたっていい。
山登りで極力体力を使わずに、山下りをスローペースで降りて、最後の平地40kmを余裕を持って帰ってくる。
俺は給水タイムを終えると、予定通りに津久井湖あたりからペースをかなり落として山を登っていく。
そうして俺は5時間近くかけて25kmちょっとを登り切った。
「あくあくーん!」
「あっ、八千代さん!!」
折り返し地点で待ってくれていたのは、喫茶トマリギのオーナー、七間八千代さんだった。
俺は八千代さんに駆け寄ると、ありがとうございますとお礼を言った。
「あれ? 普通は再会を祝してこう……」
俺と八千代さんが再会を祝して抱き合う図を考えていたスタッフが、あまりにあっさりした再会を見てなんともいえない顔をする。
「あー……俺、先週、普通に白銀キングダム店で出すケーキの相談でトマリギに行ったからね」
「ふふ、実はあくあ君って、バイトを辞めた後も1ヶ月に一回くらいは遊びに来てくれてるのよ。ここだけの話、この前なんて、忙しかった時間帯だったから、女装して1時間くらいヘルプしてもらったもの」
今でも八千代さんとはいい付き合いをさせてもらっている。
豆や紅茶だって同じところのを使わせてもらってるし、秘伝のレシピを教えてもらったり、メニューの相談やお店のレイアウトなんかも何度も協力してくれた。
自分で言うのもなんだけど、最初にバイトをしたのがトマリギで本当に良かったと思ってる。
「ねぇ、知ってる? あくあ君ってば、女装してても女性のお客さんに口説かれてるのよ? この前、スーツを着たかっこいい系のお客さんからお会計と一緒に電話番号の書かれたメモをもらっての見ちゃったもん」
はは、俺はカメラに向かって苦笑いを浮かべる。
あの時のお姉さんが、もし、この放送を見ていたらびっくりするんじゃないかな。
「あくあ君、大変だろうけど、残り半分も頑張ってね。応援してるから」
「はい! 見ててください。絶対にゴールしますから!!」
俺は八千代さんから受け取ったフラッグに書かれたみんなからの応援メッセージに目を通す。
【あくあ様、この世に生まれてきてくれてありがとう!!】
【いつも頑張ってるあくあ君が大好きです。でも、たまにはゆっくりと休んでください!】
【みんな好きだけど、やっぱりあくあ様が一番です!】
【優しくてカッコいいあくあ様が好きです! これからも頑張ってください。応援してます!】
【あくあ君、BERYLを作ってくれてありがとう!!】
【あくあ様のおかげで、みんなの表情が明るくなった気がします。ありがとう!!】
【宇宙一の最強アイドル、白銀あくあを一生推させてください!!】
【あくあ様、大好き! これからもずっと私の中ではあくあ様が1番です!】
【全国ライブツアーの再開待ってます! でも、まだまだ休んでほしい気持ちもあります!!】
【どこまでもついていきます! だから、たまには後ろに振り向いてくれると嬉しいです!】
みんな、本当にありがとうな。
俺もみんなの事が大好きだよ。
ファンのみんなが寄せ書きをしてくれたフラッグを抱き締めた俺は、体を冷やさないようにそれを広げて体に巻きつける。
「あくあ君、どうする? 一旦、休憩にする?」
「今が丁度朝の6時なんで、夜が明ける前に山を下っちゃいましょう。そこで休憩します」
俺は山下りで転けて怪我をしないように、3時間かけて相模原市と町田市の間にある休憩ポイントまで戻ってくる。時刻は丁度、朝の9時。ゴールまで後9時間30分か。
「それじゃあ、ここで一旦寝ます。帰った後も元気なままの姿をみんなに見せたいので」
「わかった」
俺はここでしっかりと7時間近く睡眠を取る。
睡眠はすごく重要だ。前世で全米を揺るがしていたプロの野球選手も、欧州のトップクラブでプレーしているプロのサッカー選手も、将棋で全タイトルを制覇した棋士の先生も、天才と呼ばれる類の人達は最低でも7時間、通常は10時間以上も寝ている。
俺はみんなの寄せ書きが書かれたフラッグを身に纏うと、しっかりと横になって休んだ。
「それじゃあ、再開します」
「うん、頑張って」
時刻は16時、一番暑くて体力の減る時間を睡眠で回避できたのは大きいと思う。
軽く準備運動をした俺は本気の走りでゴールの国民競技場を目指す。
今までとは全然違う速さに周囲が驚きつつも、俺は40kmちょっとを2時間10分くらいのペースで戻ってきた。
「おかしいでしょ!! なんであんた、アイドルやってんのよ! マラソンの選手をやりなさいよ!」
「いやいやいや、なんで帰ってきて最初のコメントがそれなんですか!?」
普通に帰ってきた俺を見て、小雛先輩が若干引き気味に声を荒げる。
後、プロのマラソンランナーは距離を42.195kmに修正するとここから10分以上タイムを縮めなきゃいけない。それがどれだけ難しいのかは、走ってる人が誰よりもわかってるはずだ。なので、一般人の俺にはこれが限界ですよ。
いや、でもこの世界は女子のランナーしかいないから、俺が出ればワンチャン金メダルも……うん、それは普通にダメだな。
流石に性差で勝つのはズルが過ぎる。
そもそも俺がやりたいのはマラソンじゃなくてアイドルだ。同じカタカナ四文字でも方向性が違う。
「で、この紐は何なんですか? えっ? ここから二人三脚!?」
一体、誰と走るんだろうと思ってたら母さん達だった。
いやいや、二人三脚じゃないの!?
母さんとらぴす、しとりお姉ちゃんにラズリーや美洲お母さんもいる。
「えへへ、誰があくあちゃんと二人三脚するか揉めちゃって……」
なるほど、そういう事か……。
きっと大人気ない争いをしたのだろう。
らぴすとラズリー以外の大人3人組が恥ずかしそうに俯く。
「じゃあ、みんなで一緒に歩こうか」
「うん!」
俺達はみんなで横になってコースを歩いていく。
「あくあちゃん、ファンのみんながこんなに応援してくれてすごいね」
「ああ。それもこれも母さん達のおかげだよ。ありがとう。それに……」
俺は隣を歩く母さんへと視線を向ける。
「母さん、あの時、俺がアイドルをやりたいって言った時に背中を押してくれてありがとう。あの時、母さんが俺を助けてくれたから、俺もファンのみんなもスタッフやBERYLのみんなだってここに居る事ができるんだ」
「えへへ。そう言われるとちょっと恥ずかしいけど、あくあちゃんは私の子供なんだから、そんな事は気にしなくていいの! だから、お母さんが生きてるうちは、お母さんにたくさん甘えてね!!」
甘えるのは少し恥ずかしいけど善処するよ。
俺は母さんの頭を優しく撫でる。
あの時、母さんは資金援助の他にも、まだ独り立ちしたての阿古さんに先輩の社長として色々とアドバイスしてくれたり、表に出ないところで会社の業務を支えてくれたのも母さんだ。
それに、人が足りない時に大学に通いながらかなり手伝ってくれたしとりお姉ちゃんや、中学生なのに学校が終わったら掃除とか買い出しとかの雑務を手伝ってくれたらぴすにもすごく感謝をしている。
前世で家族が居なかった俺は、みんなのおかげで家族に支えられる暖かさを初めて知る事ができた。
俺は改めてみんなに感謝を伝える。
「私達はここまでね。それじゃあ、カノンさん、それに皆さんもあくあちゃんをよろしくね」
「はい!」
次はカノン達と一緒に歩くらしい。
カノンの隣には、えみり、琴乃、楓、結、アイの他にアヤナやリサ、うるは、ココナ、ペゴニアさん達もいる。
って、カノンとペゴニアさんは歩いて大丈夫なのか!?
100mも歩かずに30mだけだから大丈夫?
わかった。そういう事なら一緒に歩こう。
「あくあ、大丈夫? テレビに映ってないところでこっそり転けたり、どこか痛めたりとかしてない?」
「大丈夫大丈夫。途中ガッツリ寝たしな。それより、カノンこそ無理するなよ」
大きくなったカノンのお腹を見て、俺は感慨深い気持ちになった。
俺ももうすぐ母さんと同じ親になる。
不安がないと言えば嘘になるが、むしろ俺よりも妊娠してるカノン達の方が不安が多いはずだ。
だから、俺がしっかりと出産や育児も支えてあげなきゃなと思う。
「あくあ。言っておくけど、私達の子供が産まれるからって仕事をセーブしなくていいからね」
「そうそう。あくあさん、そのために私達がいるんですから」
「それに、お嬢様のお世話にはこの私がいますからご安心ください」
「この、えみり。ベビーシッターのアルバイトをしていた経験もありまぁす!」
「おっ、奇遇だな。えみり。実は私も学生時代にベビーシッターのバイトをしてた事があってな。泣いてた子供ですら私がリンゴの皮を剥いたら秒でダンマリよ」
「それ、単純に楓ちゃんがパワーでリンゴを粉砕するのを見てビビっただけじゃ……子供って素直だから」
「しーっ! 白龍先生、それは言っちゃダメですよ」
はは……楓はパワフルだな。
一瞬、俺と楓の子供が俺より強かったらどうしようと考えて真顔になる。
これは結婚した後も、反抗期になる事を考えてずっと鍛え続けないとダメだな。
俺は反対側にいるアヤナ達にも視線を向ける。
「あくあ君、アヤナちゃんってば恥ずかしがって出てこなかったんだよ」
「うっ……」
「ふふっ、意地を張らなくても、どうせもうみんなにはバレてるのにね」
「アヤナさん、もう添い遂げられたのですから、いい加減覚悟を決めてくださいまし」
同級生3人に裏での一幕を暴露されたアヤナは顔を赤くする。
ははっ、まだ足掻いてるところがいかにもアヤナらしいな。
「それでも出てきてくれてありがとう。俺はみんなと一緒に歩けて嬉しいよ。こういう機会がなかったら、みんなと一緒に歩く事もなかったし、みんながいるから俺も頑張れるんだ」
俺が居た世界の常識じゃ、アイドルが家庭を見せるのは御法度だ。
でも、この世界では、ものすごく好意的に受け止められている。
そういった感覚のズレも、アイドルデビューしてからこの1年ちょっとで修正してようやく適応できてきた。
「それじゃあ、私たちはここまでだね」
30メートルを歩いたところで、カノンは次のポイントで待っていた人物へと顔を向ける。
「残りの70m。あくあの事をお願いします」
「任せておいて、カノンさん。こいつの事は、私がちゃんと次のポイントまで送り届けるから」
げげげ! よりによって次は小雛先輩だと!?
カノンもスタッフも人選を間違えてないか!?
えっ? これでいい? 嘘だろ……。
俺は渋々、小雛先輩の足と自分の足を紐で結ぶ。
「あっ」
「あっぶね!」
俺は転けそうになった小雛先輩の体を支える。
「小雛先輩、秒で転けるのは流石にネタですよね!?」
「はあ!? あんた、私に喧嘩売ってるわけ!?」
思い出した。
そういえば小雛先輩って、運動があまり得意じゃなかったんだっけ。
俺は小雛先輩の歩幅に合わせてゆっくりと歩く。
「もう、俺が小雛先輩を抱き抱えるか、おぶって走った方が楽な気がする……」
「それじゃあ意味ないでしょ!! ほら、うだうだ言ってないで走る! いっちにー! いっちにー!」
俺達のやり取りを聞いたお客さんがクスクスと笑う。
でも、二人三脚に必死な小雛先輩は集中していて、それがわかってないみたいだ。
よしっ! じゃあ、今のうちにお礼言っとこ。後で言われても、走ってる時に言いましたよって言えるし!!
「小雛先輩、俺が居ない間、ありがとうございました」
「はいはい」
そこはちゃんと聞いてるのかよ!!
俺の方が恥ずかしなくって小雛先輩から顔を背ける。
それを見た観客席からクスクスと笑う声が聞こえてきた。
くっ! なんで俺の方が恥ずかしい思いをしなきゃいけないんだ!!
「最近、あんたのそういうところが可愛く見えるようになってきたわ。あんたって本当に嘘つけないし、なんだかんだで素直で分かりやすいわよね。考えが読みやすくて、私としては助かるわよ」
ぐぬぬぬぬぬぬ!
俺の顔を見たみんなが爆笑した。
「っと、私はここまででね」
次のポイントに到着した小雛先輩は俺と先輩の足を結んでいた紐を解く。
って、あれ? 次の人は? 誰も立ってないし、あそこで待ってるみんなとはまだ100mくらい距離があるんだけど……。
「何、呆けた顔をしてるのよ。ここからの100mを誰と走るかなんて決まってるようなものじゃない」
そう言って俺とすれ違った小雛先輩は、後ろからついてきていた阿古さんに紐を手渡す。
「ほら、あこっちもなんで呆けた顔をしてるのよ。ん」
「いや、だって……えっ? 次、私なの!?」
どうやら阿古さんも聞かされていなかったようだ。
小雛先輩はしゃがむと俺と阿古さんの足に紐を結ぶ。
「ほら! 行ってきなさい!!」
そう言って、小雛先輩は俺達の背中を軽く押す。
「あ、あくあ君、ゆっくりね」
「分かりました」
観客席から俺と阿古さんにあたたかな拍手が送られる。
俺はそれを見て改めてすごいなと思った。
阿古さんは歩くのに必死で気がついてないけど、こんなにも多くのファンに俺達は支えられている。
そのきっかけを作ってくれたのは阿古さんだった。
「阿古さん、ベリルを作ってくれて、俺をアイドルにしてくれて本当にありがとう」
「え? 今、何か言った?」
俺はなんでもと言って首を左右に振る。
あの時、目を輝かせながら、俺にアイドルをやりませんかといった阿古さんをパートナーに選んでよかった。
「阿古さん。ずっと、ずっと俺のパートナーでいてくださいね」
「えっ? あくあ君、やっぱり何か言ったよね!?」
ははっ、気のせいですよ。
俺は誤魔化すように笑った。
「つ、着いたぁ……」
最後のポイントにつくと、天我先輩、慎太郎、とあの3人がいい顔をして待っていた。
「わっ、黛君、怪我してない!? ていうか天我君もとあちゃんも足にテーピング巻いてるし、みんな、本当に大丈夫!?」
「うむ、問題ない」
「大丈夫です」
「へっちゃらだよ!」
みんな、本当に逞しくなったな。
俺は3人とハグをしてお互いの健闘を讃えあう。
「さぁ、残り100メートル。みんなでゴールしてきて!!」
「ああ!」
「うん!」
「はい!」
「行ってきます!」
俺達はお互いに肩を回すと、阿古さんに背中を押されてゴールを目指す。
本当はこの100mみんなと色々と話そうと思ったけど、全員がゴールできた事とみんながここまでついてきてくれた事が嬉しすぎて何も言葉にならなかった。
「じゃあ、みんなで一緒に行くよー! せーの!」
とあの掛け声に合わせて全員でテープを切った。
感無量だ。俺は、みんなと改めてお互いの健闘を讃えあう。
「天我先輩なら、絶対に最初に戻ってきてくれると思いました。ありがとうございます」
「我も後輩なら絶対にゴールしてくれると信じてたぞ!! 後輩に誘われて、ここまできて本当に良かった」
くっ! 天我先輩、絶対に俺の事を泣かそうとしてるでしょ!
「慎太郎! お前はやっぱりすごいやつだよ!! 絶対にゴールしてくれるって信じてたからな!!」
「お前に比べたらまだまだだよ。でもゴールができてよかった。あくあ、俺をここまで連れてきてくれてありがとう!」
むしろ俺の方が感謝したいくらいだよ。慎太郎!
「とあ、やったな! みんなは心配してたけど、とあは負けん気が強いからな。絶対にやってくれると思ってたぞ」
「当然! って言いたかったけど、結構ギリギリだったから次があったらもっと頑張るよ。あくあ、あの日、僕を外に出してくれてありがとね!」
俺はとあとグータッチをする。
「というわけで、BERYLの皆さん。改めてゴールおめでとうございます!」
「「「「ありがとうございます!」」」」
全員でステージに登ると、司会の1人である鬼塚アナが待っていてくれていた。
この後は……予定通りならアレか。
「さぁ、それでは会場にお集まりの皆さん。テレビやパソコンの前に居る皆さんは、後ろにある大型ビジョンに注目してください!!」
俺たちは言われた通りに後ろの大型ビジョンへと視線を向ける。
【BERYL、全国ライブツアー再開!!】
この発表に大きな歓声が沸く。
9月、10月、11月、12月はまだ行ってない中部の長野、四国の愛媛、九州の熊本、沖縄でのライブになる。
そして年明けには東京に帰ってきてライブツアーのファイナルを迎えるつもりだ。
しかし、特報はこれだけで終わらない。
【そして、BERYLはもっと先へ……!!】
来年の世界ツアー決定に大きな歓声が沸く。
これも許可を取るのが大変だった。
世界各国の関係各所に走り回ってくれたみんなに感謝したい。
「そして、特報はもう一つあります!」
は!?
俺達4人は顔を見合わせる。
どうやら誰も情報を知らないようだ。
俺達はまたベリベリのスタッフが何かをやらかすんじゃないかと警戒する。
「皆さん、最近とある撮影のために特訓してますよね?」
「はい」
おい、まさか嘘だろ?
司会の鬼塚アナはもう一度大型ビジョンへと手のひらを向ける。
「実はそれは映画の撮影ではなく、これのためでした! どうぞ!!」
えっ!? 何!? どういう事!?
俺たちは大型ビジョンへと視線を向ける。
【BERYL、宇宙ステーションからの全世界同時ライブ決定!!】
はああああああああああああああああ!?
ちょっと待って、俺達が色々やってたのって、宇宙飛行士の映画を撮るために特訓してたんじゃないの!?
まさかのライブ場所に大きな歓声が沸く。
「というわけで、皆さん、頑張ってください!!」
「嘘でしょ!!」
俺たちが戸惑っていると、普通にEDの曲が重ねられる。
ちょっと! そのまま強引にいい感じで終わらせようとしてるでしょ!!
こうしてわちゃわちゃになりながらも、俺たちの24時間テレビは無事に全員がゴールをして成功に終わった。
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