月街アヤナ、一生分の恋を貴方としていたい。
あくあと一緒にプールに行くために、今日はeau de Cologneの3人で水着を買いにきた。
「え? アヤナ先輩って、あくあ様とのデートでそんな無難な水着を着ていくつもりなんですか?」
「無難って何よ! こ……これでも結構、頑張ってるつもりなんだけど!?」
私は鏡に映った自分の姿を確認する。
あくあが私のビキニを見たいって言うから、ちょっとだけ頑張って白のビキニに挑戦してみた。
「そうかなあ? 私はいいと思うよ」
隣の試着室から同じ白のビキニを着たまろん先輩が出てきた。
えっ……? 私と同じ水着なのに全然違う……。
なんでそんなに色々とこぼれ落ちそうになっているんですか?
私とふらんの目から自然とハイライトの光が消えていく。
「だから言ったじゃないですか、アヤナ先輩。それじゃあ無難だって」
ううっ……これでも結構頑張ってる方だと思うんだけどな。
「いいですか、アヤナ先輩。足りないお肉の分は布面積を減らして対抗するしかないんです!!」
そう言ってふらんは私が着ている白のビキニより布面積の小さい黒のビキニを持ってきた。
「そんなのダメダメ!」
「アヤナ先輩、まろん先輩がこっそり買おうとしてるこの水着を見てください」
は? 何それ? それってただの紐だよね? 水着……? えっ……?
真顔になった私は、隣で慌てるような素振りを見せるまろん先輩へと視線を向ける。
「ちっ、違うの! これは、その……念の為に、そう、念の為にこういうのも買っておいた方がいいかなあと思って、一応候補としてカゴに入れておいただけなんだから!!」
ふーん、念の為に……ね。
で、その念の為に買った水着は、誰に対して使うためなのかなあ?
私とふらんの2人がまろん先輩にじわりじわりと詰め寄っていく。
「グラビアの撮影で沖縄に行った時、色々な水着を試着したんだけど、紐みたいな水着を着た時のあ……あくあ君の反応が一番よかったから……」
なるほどね。
後でカノンさんとか、ゆかり先輩とか、らぴすちゃんにも教えてあげよっと。
「アヤナ先輩、アヤナ先輩がモタモタしてるからこうなるんですよ。ここでアヤナ先輩が勝負を決めないと、悪夢の世代のセクシー担当、淫夢のまろん先輩が、あくあ様をパクッと食べちゃいますよ。あくあ様なんて、大きいので押せば簡単にころっといっちゃうんだから!」
ふらんの言葉にぐうの音も出なかった。
私は少し悩んだ後に、白のビキニより布面積が小さい黒のビキニを試着して購入する事を決める。
「そういえば、ふらん。さっき大量に水着買ってたけど、そんなに買っても着る機会なくない?」
「あー、これはミルクディッパーのみんなにプレゼントしようと思って」
ああ、そういえばふらんってミルクディッパーのみんなと仲良いよね。
らぴすちゃんとか、スバルちゃんとか、くくりちゃんとか、フィーちゃんとか、ハーちゃんとか……。
「ちょっと緩めの紐の水着なんですけど、私みたいな子達が着るとちょうどいいんですよね」
「ふらんはそれを着て恥ずかしくないの? だって、その、みんなに見られちゃうよ?」
私が顔を赤くしながらそう言うと、ふらんは何言ってるんですか、この人は的な顔をする。
「え? こんな恥ずかしい水着を普通に着るわけないじゃないですか。そもそも水着姿を見られたくない男の人となんかプールや海に行ったりしないし、こういう水着は見せたい人に見せつける為に着るんですよ? 白銀キングダム内のプールなら女の子しかいないし、あくあ様にしか見られないのが確定してるんだから、勝負しに行くのに決まってるじゃないですか」
確かに……。
えみりさんがよく白銀キングダム内で働いてるスタッフさんを集めて謎の講義ごっこをしてるけど、「勝負を仕掛けるならプール。夏の今が一番のチャンスなんです」って話を熱弁してたっけ。
「この際だからはっきり言いますけど、まろん先輩やアヤナ先輩がモタモタするなら、ふらんが2人よりも先にeau de Cologneを寿卒業しちゃいますからね! まぁ、卒業は嘘だけど、ママでアイドルってかっこよくないですか?」
うっ……ふらんなら本気でやるかもしれないって思った。
「ともかく、アヤナ先輩、ここはファイトですよ!」
「うんうん。私も応援してるからね。それとゆかりの事も任せておいて。2人のデートを邪魔しないようにどうにかするから」
どうにかするってどういう事だろう?
翌日、こっそりと後ろからつけてこようとしたゆかり先輩が、火星人みたいに楓さんとイリアさんの2人に両脇を掴まれる。
「ちょっと、楓もイリアも離しなさいよ!」
「どーどー、ゆかりはこっちやで。今からカノンさん達と一緒にみんなで幸せ人生計画ゲームするんやろ」
拘束から抜け出そうとするゆかり先輩をインコさんが宥める。
どうにかするってこういう事だったのね。
「アヤナちゃん、あくあ君。ここは悪夢の世代のみんなに任せて今のうちに行って」
「ありがとうございます。まろんさん!」
「まろん先輩、ありがとう。行ってきます!」
私とあくあは2人で家を出ると、バイクの置いてある専用のガレージへと向かう。
すごい。なんかやたらと工具が置いてある。普段、こういうところに来たりしないから、なんかすごく新鮮な気持ちだ。
私はいつもあくあが乗ってるバイクの隣に、見覚えのないバイクが置いてある事に気がつく。
「あれ? このバイク、どうしたの? タイヤとかついてないけど……」
「ああ、これな。せっかくだから、バイク作ってみようと思って、買ってきた中古のバイクをバラしたりして勉強してるの。自分でメンテする時にも役に立つしな」
へー。あくあってこう見えて結構多趣味だよね。
あんなに仕事してて、学校にもちゃんときてて、お、おまけに女の人と色々したりしてるのに、ゆかり先輩に構ったり、こういう趣味の時間とかいつ取ってるんだろう。ちゃんと寝てるのかな?
「じゃあ、今日は比較的近い場所になるからこれで行こうか」
「あれ? このバイクってサイドカーついてたっけ?」
あくあが乗ってるバイクの1台に見覚えのないサイドカーがついていた。
「これな。子供が産まれた時に一緒に乗ろうと思って」
「いくらなんでも気が早すぎでしょ」
デレデレしたあくあの顔を見て私も自然と笑顔が溢れた。
あくあって絶対に子煩悩になりそう。
「そっか、あくあもあと少しでパパなんだよね」
「ああ」
って事は、あと少しでカノンさんもママになっちゃうんだ。
すごいな。私と同い年の同級生なのに、もうママになっちゃうんだ。
カノンさんは周りの人達が思ってるよりしっかりしてるけど、私が同じ立場なら、ちゃんと子育てとかできるのかちょっとだけ、ううん、だいぶ不安だ。
少しだけ自分が母親になった時の事を想像したら、あくあに似てる男の子が頭の中に浮かんできて顔が赤くなる。想像の癖に妙にリアルな感じだった自分が嫌になりそう。
ううっ……自滅するのがわかってて想像するんじゃなかったと、少しだけ後悔した。
私は気を取り直すと、あくあの顔を覗き込んで微笑む。
「じゃあ、産まれてくる子供のために、パパはそろそろゆかり先輩とレスバするのやめないとね」
「いやっ、それだけは絶対にやめねぇ。子供には悪いけど、小雛先輩とのレスバはどっちかが負けるまで止めるわけにはいかないから」
もー、そんなにゆかり先輩とのしょーもないレスバに勝ち負けって重要?
最終的にあくあが負けるか、ゆかり先輩が絆されるかしかないと思うけど、どっちになっても両方勝って負ける展開にしかならないと思ってるのは私だけかなあ?
「ほい。それよりヘルメット。アヤナ専用な」
あくあはヘルメットがたくさん並んだ棚から、私のヘルメットを取って被せてくれた。
いつも気になってるけど……あくあの周りにはたくさん女の子がいるのに、なんで天我先輩とだけお揃いのヘルメットかぶってるんだろう。
私は思い切って聞いてみた。
「前に一緒にツーリングしに行った時。我だけ後輩とお揃いがないって子犬みたいな目で訴えかけてきたから……」
あ、なるほどね。うん、なんとなくわかった。
私はあくあのバイクのサイドカーに乗せてもらうと、目的地となるプールがある場所に向かう。
「乗り心地とかどう? 座席のクッションとかサスとか色々とやってみたんだけど……」
「うーん。それでもやっぱり少しお尻は痛いかも」
「そっか……もうちょい調整する必要があるか」
あくあはなんとかがどーとか、よくわからないカタカナ言葉をブツブツと呟く。
「でも、体重移動したりとか、一緒にバイクに乗ってる感じがして楽しいよ」
「はは、そう言ってくれると嬉しいよ。ありがとな」
目的地となる室内プール付きのホテルに到着した。
あれ? プールの更衣室に入った私は、自分以外のお客さんが誰も来ていない事に気がつく。
たまたまかな?
私はふらんに唆されて購入した黒いビキニを着ると、その上からラッシュガードを羽織る。
ふらんには、「ないわ〜。アヤナ先輩、ないわ〜」って2回も言われたけど、いきなりはちょっと恥ずかしいだもん。私は身だしなみを鏡の前でチェックしてからプールに向かう。
すると先に着替えが終わっていたあくあが入り口の近くで待ってくれていた。
「ごめん。待たせちゃった」
「ははっ、全然待ってなんかないよ。それに、待ってる時間も俺に取ってはご褒美みたいなものだからさ。それこそ今日に限らず、アヤナとデートしようって約束したあの日からずっとな」
あくあの言葉に私の顔が赤くなる。
それって……あくあも私と同じように、ずっとこの日を楽しみにしてくれてたって事だよね。
嬉しい。たくさんいる女の子の中の1人とかじゃなくて、私の事をそれだけの時間、考えてくれていたんだ。
「じゃあ、行こうか」
「うん」
私はあくあの水着姿を見てドキドキする。
こうやってあくあの身体をまじまじと見るのは初めてだ。
ヘブンズソードやトーキョースイーパー、そしてスターズウォーのようなアクションを伴う作品を経て、今は私やゆかり先輩、美洲さんや天我先輩と一緒にフォーミュラの映画の撮影をしてるだけあって筋肉がすごい。
「どうかした?」
「い、いや……すごく鍛えてるんだなと思って……」
「ああ。今、アヤナ達と撮影してるフォーミュラの映画とか、実際に運転するシーンも自分でやるとなるとGがすごいからな。身長のある俺とか天我先輩は首とか鍛えてないとまずいって言うので、専属のトレーナーさんに全部見てもらって本物のレーサーと同じトレーニングで結構ガッツリやってる」
そ、そうなんだ……。
私なんか全部プロのスタントさんにやってもらってるから普通にすごいなと思った。
「ちなみにこの後、別の作品の撮影が控えてるから、フォーミュラの撮影が終わったら逆に筋肉を落として元に戻さなきゃいけないんだよな。ううっ、トンカツの衣と唐揚げの衣が恋しいぜ……」
「うわ、大変そう」
以前、あくあからヘブンズソードの撮影をしてた時も、スーツがピッタリしてる方がかっこいいって子供達に思ってもらえるからって、グラム単位で体重調整していたって話を聞いた。
ゆかり先輩も言ってたけど、なんに対してもストイックすぎるあくあの事は男性だからとかじゃなくて普通に尊敬できる。ゆかり先輩は、褒めたら絶対に調子に乗るから死ぬまで言わないって言ってたけど。
「で、プールの手前まで来たけど、アヤナはいつそれを脱いで俺に水着を見せてくれるのかな?」
「……やっぱ脱がなきゃダメ?」
あくあは当然でしょって顔をする。
ううっ、自意識過剰かもしれないけど、こんな大きなプールでみんなに見られながら上着を脱ぐなんて……って、あれ? そういえば一般のお客さん達は?
私はここで周囲に誰も居ないという違和感に気がつく。
「今日、ここ、貸切にしたから」
「えっ?」
貸切ってどういう事?
「アヤナが俺のために選んでくれた水着姿を独占したくて、宿泊している全員のお客さんに事情を説明するメールを送って、宿泊費用を俺が肩代わりする代わりに、この時間帯のプールを貸切にさせてもらったから」
「うぇっ!?」
ちょ、ちょっと、私の水着のためにそこまでしなくていいよ!!
ていうか、私の水着を見るためにそこまでされちゃったら、この上着を脱ぐしかないじゃない!!
抵抗する事を諦めた私は、おとなしく上着を脱ぐ。
「ど、どう?」
私はあくあの反応なんて気にしてないからという素振りを見せながら、あくあの顔をチラチラと見る。
「控えめに言って最高です! ありがとうございました!!」
本当に……?
私、カノンさんやえみりさんに比べたら全然おっぱいないよ?
あくあはウジウジしそうになった私の手を引っ張ると、プールの中に一緒に落ちる。
「ちょ、ちょっと、プールに入るなら入るって先に言ってよね!」
「はは、でも、悪くなかったろ」
悪くないか、悪かったかで言えば、悪くない。というか、むしろ良かった。
あくあと一緒にプールに落ちていく瞬間、体がふわっとして、頭の中がクリアになって、この人とならどんなところにも飛び込んでいける。そんな感じがした。
「アヤナ……。俺と2人きりの時は、俺の事だけを考えてくれ。俺も、お前の事だけを考えるから」
あくあの真剣な顔に私はドキッとする。
こんなストレートな言葉を伝えられて意識しないはずがない。
「俺はアヤナ達が思ってるほど鈍感じゃないよ」
それってやっぱり、私の気持ちにもちゃんと気がついてるって事だよね?
ううん、そんなのもうずっと前からわかってたじゃない。
あくあは誰にも優しいけど、本気の子達にはちゃんとした線引きをしてくれている。
「もちろん俺はアヤナが今は嫌だっていうなら待つよ。でも……お互いにもう中途半端な事は終わりにしようぜ。俺もアヤナもあの日の夜を引きずってる。そうだろ?」
プールの中であくあと両手を繋いで私はコクンと頷く。
「俺の答えは一つだけだ。俺の未来にはアヤナが居る。アヤナがどういう判断をするにしろ、俺とアヤナは未来永劫一緒だから。そう、例え、どういう形でもあってな」
それって、結婚しなくても、付き合わなくても一緒に居てくれるって事?
……そう言われて、私は初めて自分の中にある気持ちに少しだけ素直になれた。
「嫌……。私はあくあのライバルで、仲間だけど、あくあと恋しないなんて嫌だ」
ずっとこの人にドキドキしていたいって思った。
例え結婚しても、子供ができても、ずっとあくあに恋焦がれ続けたい。
それが私の中にある本当の気持ちだった。
「アヤナ、俺と一生をかけて恋愛してくれるか?」
そんなの、答えは一つしかない。
「うん、いいよ。私も一生を賭けてあくあに恋し続けたい」
私はあくあと見つめ合いながらゆっくりと顔を近づける。
まるで結婚式でする誓いのキスのように、私とあくあは唇を重ねた。
「これってその……付き合うって事でいいんだよね?」
恋愛なんてした事ないし、好きになった男の子もあくあが初めてだ。
だから、恋愛の事なんて勉強してこなかったし、恋人同士になるって事だっていまだによく分かってない。
「え? 俺はそのつもりだけど、もしかして今のって、俺の夢だったり妄想だったりする?」
「ううん。夢じゃないよ」
ね? 私は呆けてるあくあのほっぺたにキスをした。
「確認のためにもう一度していい?」
「ダメ。今のあくあは下心のありそうな顔をしてるから」
あくあは急に悲しそうな顔をする。
もー、そういう顔したってダメなものはダメなんだからね!
だって、恥ずかしいんだもん。
「えいっ!」
私は自分の恥ずかしさを誤魔化すようにあくあの顔に水をかける。
ふふっ、さっきプールに落とされたお返しね!
「やったな」
「きゃっ」
今度はあくあに水をかけられた。
もー、前髪がおでこにはっついちゃったじゃない。
私が前髪を直していると、その一瞬の隙にもう一度あくあに軽くおでこにチュッてされた。
「……ダメって言ったのに」
「アヤナの顔がダメって顔をしてなかったから」
あくあの言葉で私の顔が一気に赤くなる。
もーっ! そういう事は恥ずかしくなるから言わないでよ!
「ね、そんな事より、せっかく貸切なんだから泳ごう」
「ああ。それじゃあキスを賭けて競争しようぜ」
うん、いいよ……って、あくあが本気で泳いだら、私が勝てるわけないじゃん!!
しかも潜水で最後まで泳ぎ切るとか反則だもん!!
え? 羽生総理から教えてもらった、人間魚雷泳法っていうの? 前に羽生総理が国籍不明の潜水艦にそれで侵入してステイツと協力して潜水艦を破壊したことあるって? 知らないわよ。そんなの。全く、羽生総理ったら、あくあに変な事ばかり教えるんだから!
「あくあってば、大人げなーいー。そんな事してたら、絶対に子供に嫌われるもん」
「好きな女の子とのキスが掛かってるのに、本気にならない男がいるわけがないんですよ。ガチですガチガチ」
好きな女の子って言われて私の表情が自然と緩む。
どうしよう。これからはカノンさんの事を単純だって言えないかも。
「ほらほら、次はサンオイルを賭けて勝負しようぜ!」
「海じゃなくてプールなのにサンオイルはいらないでしょ!!」
私だってそんな事で騙されたりしないんだから!
それに、あくあの手つきがあからさまにすけべすぎて嫌!!
「あーあー、どうしよっかなー。さっきまで一生恋してたい気持ちだったけど、ちょっとだけ冷めてきたかも」
「ガーン! そ、そんなぁ……」
嘘だよ。そんな事で冷めるくらいなら最初から好きにならないでしょ。
私は隙ができた一瞬で、あくあのほっぺたに軽くチュッとする。
「あ、アヤナ?」
「さ……さっきの仕返し」
自分からしたらすごく顔が熱くなってきた。
私はもう2度と自分からはしないでおこうと心に誓う。
「も、もう一回、仕返ししたりとか!?」
「しーなーいー、もん!」
私はあくあとのプールを楽しんだ後、2人でホテルのレストランに行く。
いつもと変わらない、でも、それでいて少し特別だった2人きりの食事会。
それが終わった後、私はあくあの待っているホテルの部屋の前で立っていた。
この扉を開いたら、もう後戻りなんてできない。
だから、あくあからはよく考えてから来てって言われた。
『アヤナ、焦らなくていいよ。さっきも言ったけど、俺は待っている時間もアヤナとの大事な思い出にしたいから』
はっきり言って怖い。あの日の夜はどうかしてたけど、今はあの夜とは違う。
でも……その怖いって気持ちを乗り越えてしまうくらい、私の突き動いてしまった気持ちは待てなかった。
「もう、この気持ちに嘘はつけないよね」
私はカードキーを認証させると、あくあの待っている部屋へと足を踏み入れた。
多分、なろうでお見せできるのはここまでです。
次は幕間になるかも。
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