白銀あくあ、伝説の番組再び。
番宣で使う映像を撮影するためにテレビ局に来ていた俺は、その帰り道に物凄く見覚えのある人物を発見する。
「げげげっ!」
「げげげじゃないでしょ! 何、なんか文句あるの?」
誰かの持ってきた茶菓子をパクパクしてた小雛先輩にジロリと睨まれた俺は固まる。
なんでよりにもよって大女優の小雛先輩が個室の楽屋じゃなくて、みんなが通る場所にドカッと座ってるんですか……。
「あれ? そういえば、小雛先輩って今日なんかの収録ありましたっけ?」
「何? 用事がなきゃテレビ局に来ちゃいけないってルールでもあるの?」
あっ……。全てを察した俺は何とも言えないような顔になる。
さすがは小暇先輩だ。常日頃から暇を持て余してるだけの事はある。
「だからって小雛先輩がここに居たら他の人が萎縮しちゃいますよ」
現に、さっきからここを通りかかった人が俺に笑顔を向けたかと思えば、隣にいる小雛先輩を視認して肩をビクッとさせている。
「いいじゃない。むしろ私に絡んでくるくらいじゃないと、芸能人にしたって業界の人間にしたってこの世界じゃ生き残れないわよ」
そういうものなのかなあ……。
「じゃあ、誰か話しかけてきた人とかいたんですか?」
「まろんのところにいるふらん。あいつ、私を見た途端、もしかして1人なんですか〜? って言ってきたら、煽ってんのかと思って、睨みつけてやったのよね」
小雛先輩。ふらんちゃんはまだ小学生です。
小学生相手に大人気ない事はやめてください。
「だから私、言ってやったのよ。1人で暇だからここにいるに決まってるじゃないって」
どうしよう。心がものすごく痛くなってきた。
夏休みと言っても俺に予定がないわけじゃない。
だから俺がこうやって仕事してる時に、みんなも合わせて予定を入れている。
つまり、小雛先輩がここに居るのは、この俺にも責任があるという事だ。
「そしたら、あの子、ふらんで良かったらお友達になってあげましょうかって言ってきたのよ。あの子、普通にいい奴じゃない」
ふらんちゃん逃げてぇ〜!
小雛先輩は甘えられると分かった途端に、骨までしゃぶりつくすタイプの人間だ。
ふらんちゃんが小雛先輩にうんざりしすぎて着拒にする前に、この俺がどうにかしないと……。
「あと、あんたんとこのヒスイちゃん。普通に挨拶してきて、ちょっと会話した後にお土産くれたのよ。あの子もいい子よね。ちょうど、お腹が減ってたから助かったわ」
あぁ。さっきから小雛先輩がパクパクしてるのってヒスイちゃんが持ってきたお土産なのか。
俺も小雛先輩の隣に座ると、箱から一個奪い取って袋を開けて口の中に放り込む。
おっ、これはうまいな。琥珀糖のシャリシャリとした食感がたまらない。
「あんたのところはちゃんと挨拶してくるのよね」
「普段から言ってますから。挨拶しないと大怪獣ゆかりゴンに食べられちゃうぞって」
「食べないわよ!!」
えっ? 食べないんですか? って顔をすると「本気で言ってるなら私も本気ではっ倒すわよ」って言われた。
しゃーない。ここで会ったが100年目。俺が大怪獣ゆかりゴンを回収して行きますか。
「小雛先輩、俺も仕事終わったし、せっかくだからどっかに行きますか?」
「あら、いいわね。どこに行くの?」
うーん、そうだな。
どこに行こうか考えていると、見覚えのあるプロデューサーさんが血相を変えてエレベーターから飛び出してきた。
「えらいこっちゃえらいこっちゃ」
いやいや、あなた生まれも育ちも関東出身ですよね?
っていうツッコミは置いといて、あまりにもこっちをチラチラ見てくるので仕方なく声をかけた。
「どうかしましたか?」
「ああ! あくあ君、それに小雛ゆかりさん! いいところにいました!!」
わざとらしい。しかし、そのわざとらしさを隠さないところは潔くもある。
俺と小雛先輩は顔を見合わせると、小さなため息を吐く。
「前置きはいいから何が合ったのか言いなさいよ」
「実は番組に出る予定だったゲストさんが乗ってた車に隕石が降ってきまして」
んなわけあるか!! って遠くから突っ込むインコさんの声が脳内に響く。
でも、真剣なプロデューサーさんの顔を見ると、ガチなんだなとすぐに分かった。
「その人は大丈夫だったんですか?」
「はい。運転手のマネージャーともども無事です」
「乗ってた人は誰なのよ? 私の知ってる人?」
「加藤イリアさんです。素手で隕石を触っちゃったので、一応は検査のために病院に向かいました」
イリアさん!? あっ、本当だ。
俺は小雛先輩にスマホを差し出すと、再生したニュースの映像を見せる。
「まぁ、無事ならいいわ。で、要はそのイリアがゲストで来られないから、代わりのゲストを探してるんでしょ?」
「はい、そうです!」
プロデューサーさんは小雛先輩の手を両手で掴むと子犬のような顔をする。
小雛先輩は自分からグイグイ行くのはいいけど、グイグイ来られるのは苦手なんだよな。
「で、なんの番組なのよ? しょーもない番組じゃなかったら出てあげるわよ」
「森川楓の部屋です」
「撤収!」
プロデューサーさんは帰ろうとする小雛先輩にしがみつく。
「そこをなんとか!」
「新人とかあんまりトークの上手くない子なら助けてあげてもいいかもって思ったけど、楓なら1人でも大丈夫でしょ! あいつなら1人でも適当に中身のない会話を喋っても90分持つし、あいつのファンならそれを見て大喜びしてくれるわよ」
「いやいや。そういう問題じゃないんですよ! ほら、森川さんだって妊婦だし、1人だと流石に大変かなって」
それを聞いた小雛先輩がなんともいえない顔になる。
このプロデューサーさん、的確に小雛先輩の弱いポイントをついてくるな。
「はぁ。仕方ないわね。そういう事なら出てあげるわよ」
「ありがとうございますありがとうございます!!」
よかったよかった。それじゃあ、これで俺は……。
「あんた、何、普通に帰ろうとしてるのよ?」
「えっ?」
あれ、おかしいな。小雛先輩に腕を掴まれて一歩も前に動けないぞ。
後ろをよく見たら俺の腕を掴んだ小雛先輩にしがみついてるプロデューサーさんが全力で踏ん張っていた。
「あんた、今、厄介払いができてよかった。さぁてと、自分は帰ってメイドさんにチヤホヤしてもらおうとか思ってるんでしょ!!」
「なんでばれたんですか!?」
「全部そう顔に書いてるのよ!!」
あれー? おかしいなあ。ちゃんと誤魔化したつもりなのに、流石にウキウキ気分が隠せなかったか。
「もちろん、あんたも行くわよね?」
「分かってますって」
まぁ、最初からそのつもりだったしな。
でも、フリとしては一応しておかないといけなかった。
「あんたが困ってる女の子、それも結婚までした楓の事を放っておくわけないんだから、面倒臭いフリなんてしなくていいのよ。ばーか」
やっぱり小雛先輩も気がついていたか。
さっきから、そこの角でカメラを回している人が見える。
あの番組なら多分このくだらないやり取りの映像も使われるんだろうなと思った。
「小雛先輩、そんなに俺の事を買ってくれてるんですか? いやー、嬉しいな」
「あんたの女の子に対する下心とスケベ心だけは信頼してるわ」
ひでぇ! でも、間違ってもないので否定しない。
スタジオに到着した俺達は楓と合流すると、軽く打ち合わせをする。
そうしてスタジオに出た俺たちは、みんなでここに至るまでの動画を鑑賞した。
すごいな。もうさっきの映像を編集したんだ。
「また……ですか?」
捨てられた子犬のような顔になった楓が、悲しげな顔をこちらに向ける。
「いやいや、別に乗っ取ろうとかね?」
俺は隣に座った小雛先輩へと顔を向ける。
「あら、私は乗っ取ろうと思ってきたわよ」
「がーん!」
ちょっと! うちの楓は妊婦なんですよ!
その気があっても、もう少しオブラートに包んでくださいよ!
「まぁ、冗談だけど、あんた出産の時はどうするつもりなのよ? この番組、お休みするの?」
「鬼塚パイセンが出産直後は大人しくしとけって」
俺は無言で何度も頷く。
鬼塚アナ。楓を止めてくれてありがとう。
何をしでかすのかわからないのが俺なら、何が起きるのかわからないのが楓だ。
一緒に同居してみて分かった事だが、楓はそういうつもりじゃなくても、あらぬ方向に行ってしまう事が多々見受けられる。
そう考えると、出産直後はとにかくテレビに出るなと言った鬼塚アナの判断は正しい。超正しい!
さすがはホゲモンマイスターのキョーコちゃんって言われてるだけの事はある。
「ふーん、じゃあ、あんたが休んでる間、やっぱり私がやってあげよっか?」
「絶対に却下! 私が呑気な顔をして帰ってきたら、この後ろにある看板も小雛ゆかりの部屋に変わってるんでしょ!? んでもって国営放送の窓から私の椅子を投げ捨てて、お前の椅子はもうないからって言うんだよね!?」
カメラを向けられたプロデューサーさんが首を左右に振る。
流石にこの番組がひどくても、椅子を投げ捨てたりとか、そんな酷い事をする人はいないと思う。ただ、看板だけは100%変わってる。それだけは確定事項だ。
「じゃあ、誰ならいいのよ? って、こら! ディレクター、私のほっぺたをカードでツンツンするな! 何よ! なんなのよ!」
小雛先輩はブーブー言いながら、スタッフさんから回ってきたカードを捲る。
【森川さんが不在の間、代わりに誰がいいか3人で考えてください】
嘘でしょ。出演者にそれを選ばせていいの?
俺たちはプロデューサーさんに視線を向ける。
「もちろん最終決定権は森川さんにあります。森川さんが、この人なら託せるって人がいたら、ちゃんと交渉させてもらいます!」
なるほどね。
うーん、誰がいいかな?
「私がダメならやっぱこいつじゃない?」
「俺? 俺、全国ライブツアーもあるんですよ!?」
行けるかいけないかでいえば行けると思うけど、勝手に仕事を受けてきたら阿古さんとか小町ちゃんとかが卒倒しそう。あと楓と同じように妊娠している琴乃にも心配かけたくないし、仕事を入れすぎたらしとりお姉ちゃんから性的な躾をされる可能性もある。
いや、そっちはいいけど、俺がピンチヒッターで出演する案は無しかな。
「俺はアヤナとかいいと思うけどね」
「「あー」」
アヤナは可愛いし、無難にこなしてくれるし、可愛いし、意外と司会もできるし、可愛いし、俺がみたいし、可愛いし、俺がみたいし、我ながら完璧の案じゃないか?
「それなら、まろんもアリじゃない?」
「「あー」」
まろんお姉ちゃんの部屋か……。悪くない。いや、むしろいい!
女の子らしいピンクの部屋で、パジャマ姿のまろんさんが司会をしている姿が頭に浮かんでくる。
やばいな。想像しただけでドキドキしてきた。
「そういう意味じゃ、ふらんちゃんとかもMC上手そうだけどね」
「でも、小学生でしょ? 流石に深夜番組で小学生MCは不味くない?」
「普通にまずいっすね。この番組、エロネタも多いし、普通に放送倫理委員会とかに訴えられるんじゃない?」
俺達3人は顔を合わせると、再びプロデューサーさんへと視線を向ける。
この番組のいいところは、責任を出演したタレント任せにするのではなく、ちゃんとスタッフもカメラで撮って矢面に立たせるところだ。
「流石に私の首が飛びますね。だから、それは勘弁してください」
ふらんちゃんはなしと。
俺は手元のフリップボードに書いていた候補者の一覧から、ふらんちゃんの名前を横筋で消す。
「あんたって、子供にレジェンドとかプロヴィデンスって名前つけようとしてた癖に、字だけは綺麗よね」
「フリーダムとジャスティスとデスティニーです」
「どっちでもいいでしょ。あんまり変わらないんだから。あ、客席とテレビの前で呑気にみてたけど急に真顔になったみなさん、ちゃんと私とインコとヴィクトリアさんが阻止したから安心してください!」
それを聞いた客席やスタッフの人たちがほっと胸を撫で下す。
え? そんなにダメだったの?
「後でカノンに言ったら、真顔になってました」
「え、まじ?」
楓の言葉で俺が真顔になる。
良かった。もう少しでカノンの笑顔を曇らせるところだった。
「って、俺のネーミングセンスは置いといて、肝心の司会の話に戻しましょう!」
「あ、それじゃあ、あいつはどう?」
「あいつって?」
「美洲よ美洲、意外と面白いんじゃない?」
あー、美洲お母さんか。
天然なところがうまく嵌れば面白そうだけど、マイペースだから司会進行でグダリそう。
「ゲストで進行できそうな人をぶつけたらうまくいくんじゃない?」
「あー、なるほど。ゲストの方で調整するのね」
「そうそう、あんたみたいにね」
小雛先輩の言葉に楓が真顔になる。
あー、言われてみれば森川楓の部屋って、アヤナとか小雛先輩とか俺とか、ゲストには司会進行できる人を呼んでる事が多いかも。
「私、これでも一応アナウンサーなんだけど……」
「自称ね。私と世間はまだ認めてないから」
「えぇっ!? 報道番組にも出てるのに、まだ世間も認めてくれてないの!?」
はは、2人のやり取りに思わず俺も笑ってしまう。
楓には悪いなって思ったけど、自称アナウンサーと世間に認められてないってワードに耐えられなかった。
「ワンチャン、国営放送のアナウンサーも詐称かなって」
「そこから!?」
楓がハッとした顔をすると、潤んだ瞳で俺を見つめる。
どうしたどうした!?
「もしかしてあくあ君と結婚してるのも私の勘違いだったり?」
「その可能性もある」
楓はガーンとした顔をする。
ごめんね。楓。でも、そう振られたら応えるしかないじゃないか。
「え? じゃあ、このお腹の中の子供は誰の子? もしかして、私の想像妊娠!?」
楓は混乱してきたのか目をぐるぐると回す。
流石に可哀想になってきたので、隣に座った俺が楓の事をぎゅっと抱きしめる。
「ちゃんと俺と楓の子供だよ」
「あくあくーん!!」
はいはい。よしよし。
観客席とスタッフ達から楓に暖かな拍手が送られる。
ほら、みんなちゃんと楓の味方だから安心して。
「ねぇ、この時間いる?」
「最初にネタを振ったのは小雛先輩じゃないですか!」
俺のツッコミにまた笑い声が漏れる。
全く。自分で広げたネタなのに、俺に畳ませないでくださいよ!
「本当はえみりちゃんとかさー。カノンさんとかうまくやりそうだけど、2人も妊娠しちゃってるからさ」
「それはある!!」
楓の言葉に続いて俺も頷く。
カノンは普通にうまくやりそうだし、えみりのMCは普通にみてみたい。
「やっぱり私じゃない!? 暇だし!!」
「だからそれが嫌だって言ってるんでしょ!!」
うーん。後他にいい候補いるかな?
とあとかうまくやりそうだけど、とあや他のBERYLのみんなも俺と一緒に全国ツアーだし。
そうなるとあの2人組はどうだろうか。
「丸男と孔雀はどう?」
「あー、2人セットならアリかも」
経験値の足りないけど、それはやっていくうちにどうにかなるような気がする。
ただ、ゲストを入れてとなると厳しいか。
「ねぇ。2人とも新しいドライバーで忙しいから無理じゃない?」
「あ」
完全に忘れてた。
俺たちみたいに順調よく撮影が進行していれば良かったけど、あっちの進行は結構ギリギリだって業界内でも噂になっている。そう考えるとやっぱりなしだ。
「Vtuberでもいいのなら、インコが一番いいと思うんだけど」
「わかる。私もそう思ってた」
確かにインコさんが一番変わらない気がするな。
配信見てる感じだとMCも上手いし、ボケもツッコミもできるのは大きい。
「ただ、実写じゃないからゲストが実写の人だと間の空気感がどうとかって本人に言われちゃったんだよね」
あー、なるほどね。オフラインイベントとかでも実写とVの掛け合いはすごく難しい。
同じ空間内に存在できる配信の掛け合いと違って、オフラインの掛け合いはARなら問題ないけど、動かないパネルとかになっちゃうとすごく難しい。
森川楓の部屋は予算がそこまでない番組だから、予算的にARは無理なんだろうなと思った。
「あいつもう中身出したら? どうせ見た目もそんなに変わらないんだし、別にいいでしょ」
「小雛先輩、ちょっと!!」
俺は慌てて小雛先輩の口を塞ぐ。
「何よ!」
「何よじゃないですよ。小雛先輩、Vtuberさんに中の人なんていませんから!!」
全くこの人は……。
たまにとんでもない事を口走るから本当に困る。
もう少しで戦争が起こるところだったぜ。
「じゃあ、どうするのよ?」
「うーん」
他に誰がいるだろう。
なつきんぐはMCできそうだけど、あんまりこの番組とは合わなさそうだし、レイラさんとかも違うよなあ。ヒスイちゃんもいいけど、彼女はいまダンスレッスンやボイトレで大事な時期だから、そっちに集中させてあげたい。
「やっぱりアヤナちゃんかまろんじゃない?」
「うーん」
楓は頭を悩ませる。
「無難に行くとそうだけど、なんか置きに行ってる気がする」
「別にそれでいいじゃない! なんで冒険しようとしてるのよ!」
小雛先輩の言う通りだ。
休止期間がいつまでになるのかわからないけど、無難にこなせる人の方がいいと思う。
「ねぇ、あくあ、他に誰かいる?」
「うーん、そうだな……」
一瞬だけ頭を悩ませた後に、俺はとある人物の名前を閃く。
「くくりちゃんどう?」
「くくりちゃん!?」
「ちょっとあんた正気!?」
いやー、俺としてはアリだと思うんだよね。
楓がやってる感じとはまた違った感じになりそうだけど、面白くはなりそうな気がした。
ミルクディッパーのトーク配信でも、結構ズバズバ言うし、毒も吐くし、MCを回せるだけのトークスキルもある。
「ふーん。それじゃあ、私はやっぱりまろんとアヤナちゃんで! 選択肢に幅があってもいいでしょ。楓はどう?」
「うーん、それじゃあ一応、鬼塚パイセンで! ただし国営放送で見せてる外行きモードは禁止で!」
うんうん。候補の選択肢は多い方がいい。断られるかもしれないしな。
それに最後に名前が残った4人に限らず、俺達が名前を出した人たちは誰が出ても面白くなると思った。
「ねぇ、プロデューサー。それでどう?」
全員の視線とカメラがプロデューサーへと向けられる。
「それじゃあ、その方向でスタッフ会議を開いて検討します。ありがとうございました!」
ふぅ、ここから誰が選ばれるかはわからないけど、とりあえずは楓のピンチヒッターが見つかって良かった。
客席からも温かい拍手がおくられる。
「まぁまぁ、最悪の場合は私が乗っ取るから安心してよ」
「だから、それが一番安心できないんだけど!!」
ははは! 結局、一周回って元に戻るのかよ!
俺はそう心の中で突っ込んだ。
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