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白銀あくあ、悪夢の世代カスタム。

 お色直しも終わり、楽しかった結婚式も終わりに近づいていく。

 俺は隣に座っている楓へと視線を向ける。


「この料理、うま!」


 はは、楓は出された食事を美味しそうに頬張る。

 結婚式で提供された食事のメニューは、俺がホテルのシェフ達と一緒に考えたメニューだ。

 楓の好物をたくさん使ってるから、たくさん食べてくれて俺も嬉しいよ。


「楓、美味しい?」

「うん、すごく美味しい!」


 俺は楓の笑顔を見て幸せを実感する。


「ん?」


 俺が幸せを噛み締めていると、視界の端にマイクを手に持った小雛先輩が映る。

 い、嫌な予感がするぜ。

 小雛先輩はステージに上がると、周囲の注目が集まっている事を確認して楓の事を指差す。


「森川楓、いいえ、白銀楓、呑気にご飯を食べていられるのはここまでよ!!」


 嫌な予感が的中した。

 0.01秒のフラグ回収、俺じゃなかったら見逃すところだったかもしれねぇ。


「小ひ……ゴホッ、ゴホッ」

「楓、大丈夫?」


 俺は咽せる楓の背中を摩る。

 ほら、もっとゆっくりでいいから。ね。落ち着いた?


「悪夢の世代と言われた私達5人の中で最初に結婚する貴女に対して、私達四人が勝負を挑むわ!!」


 インコさんの等身大看板を抱えた加藤イリアさん、アヤナが所属するeau de Cologneのリーダー、城まろんさんがステージに上がる。

 もしかして、さっきまで居たインコさんが控え室の方に向かって行ったのって、もしかしてこれに参加するためかな?

 三人+一枚の看板がステージに上がると、後ろの大きなモニターに文字が出る。


【一般常識テスト、悪夢の世代カスタムin結婚式】


 何それ? そもそも悪夢の世代って何?

 え? うちの楓ってそんな変な……面白そうなグループにカテゴライズされてるの?

 うーん、小雛先輩はわかるけど、後の四人は全然悪夢じゃないでしょ。むしろ、俺の夢に出てきたら笑顔になる。でも、小雛先輩だけは夢に出てきた時も碌なことにならないから絶対にお断りだ。


「あんた、巷じゃ学歴を詐称してるんじゃないかって言われてるらしいじゃない? ホラッチョ森川って何よ。意味わかんないんだけど」

「私だって知りませんよ。ホラッチョってなんですか!?」


 えぇっ!? 楓が学歴詐称!?

 いやいや、カノンもえみりもメアリーだし、普通に考えてそれはないだろ……。

 え? 実際に在籍してるのが証明されてても疑われてるの!? そんな事ってある!?


「そこで私達四人が、世間様に貴女がメアリー卒だってわからせるために、この企画を考案したのよ! ありがたく思いなさいよね!」

「あっ、はい……ありがとうございます」


 楓ー! 普通に騙されてるよ!

 絶対に小雛先輩が面白がってやってるだけで、別に感謝する必要なんてないって!


「とはいえ、あんた一人だと可哀想だから、助っ人を呼んでおいてあげたわよ!!」


 助っ人……? もしかして俺の事ですか?

 さすがは小雛先輩だ。これで俺と楓の絆を深めろって事ですね。

 俺はネクタイを正すと、キリッとした顔をする。


「助っ人はこの三人よ!」


 小雛先輩の掛け声と共に、カノン、琴乃、え……え? えみりじゃなくてナスニーの着ぐるみがステージに上がる。

 立ちあがろうと腰を浮かせていた俺は、恥ずかしさを抱えながらゆっくりと腰を下ろす。

 カメラさん、こっち映さなくていいから!!


「白銀カノン、桐花琴乃、そしてあんたらの大好きなラーメン捗るの三人よ!」


 小雛先輩の言葉に参列者が大きくどよめく。

 ラーメン捗る、ラーメン捗る……あぁ! ラストサバイバーとかで一緒にプレーしたラーメン捗るさんかー。

 へー、俺のコメント欄によく来てくれているけど、楓と友達だったんだ。


「楓先輩、一緒に頑張りましょう!」

「わ、私の学力じゃあまり助けにはならないかもしれないけど頑張ります!」

【安心してくれ。このイベントのために、ちゃんと賢者タイムになってきた】

「み、みんなー!!」


 楓が三人に抱きつく。

 ナスニーは喋れないのか、フリップを使って会話に参加していた。

 賢者タイムって文字を見て、一瞬、俺の知ってるのと同じ意味かと思ったけど、流石にそれはないよな。うん。


「というわけで、今から……」

「ちょっと待ったぁ!!」


 おぉっ!?

 ちょっと顔が赤くなった鬼塚アナがステージに上がる。

 もしかしてお酒回ってます?


「そういう事なら私も国営放送を代表して出るわ!! 言っとくけど、やるからには本気よ! 絶対に負けないんだから!!」


 鬼塚アナの乱入にさらに式場は盛り上がる。


「面白そうじゃない。私も協力しようかしら」

「先生、奇遇ですね。私も友人の学歴詐称疑惑のためにここはひと肌脱ぎますよ」


 おぉっ!?

 メアリーお婆ちゃんと羽生総理が立ち上がる。

 日本とスターズのトップが揃うなんて、鬼塚アナのチーム強すぎない?

 あと、二人とも鬼塚アナ以上に顔が赤いけど大丈夫かな……。


「ぐえっ!」


 あ、呑気な顔でご飯を食べてたアイが2人に両腕を掴まれて攫われて行く。

 最近、気が付いたんだけど、アイって結構巻き込まれ体質だよな。いつも誰かに巻き込まれてる気がする。


「ちょっと、あんた達のチーム反則すぎでしょ! うちらのチームみたいにちゃんとホゲ枠を入れなさいよ! インコとか楓とか!」

「ちょっと待てや! なんでうちがホゲ枠や!」


 式場が大きな笑い声に包まれる。

 ところで、ホゲ枠って何だろう?


「いやいや、それをいうならこっちなんてホゲだけじゃなくてポンもいるんですよ。まともなのが姐さんと私しかいないじゃないですか!」

【お前もホゲでWホゲだホゲ】


 ナスニーの看板にしばかれた楓が頭を押さえる。

 大丈夫? あ、発泡スチロールだから大丈夫? 了解。

 よしっ! 面白そうだし俺も参加しようかな。


「そういう事なら俺たちも出るぞ!!」


 俺が立ち上がると大きな歓声が沸いた。

 もちろん俺と一緒にやるメンバーは決まっている。


「慎太郎! とあ! 天我先輩! 俺に力を貸してくれ!!」


 俺が三人の名前をコールすると、大きな歓声と拍手が起こる。


「ここらで一回、小雛先輩にギャフンと言わせます!!」

「はあ!? なんで私なのよ!!」


 楓の夫として俺がかっこいいところを見せたいからに決まってるでしょ。

 っていうのが建前で、本音は小雛先輩に勝てる滅多にないチャンスだからです!!

 何せうちは乙女咲三人に、あの赤門大学の天我先輩ですよ!

 おまけに全員が現役の学生、まず負けるわけがない!!


「あ、ところでうちのチーム、ホゲ枠ってのがいないと思うんだけど大丈夫ですか?」

「あんた、自分の事を鏡で見た事ある?」


 鏡なんて毎日見てるけど、それがどうかしましたか?

 俺が首を傾けると、隣に居たとあが噴き出す。

 それを見たお義父さんが悶絶したように前屈みになる。どうかしました?


「えーっと、それじゃあ司会進行だけど、鬼塚アナがこっちにきちゃったから、アヤナちゃんやれる?」

「えっ? 私ですか?」


 アヤナはびっくりしつつも、小雛先輩に呼ばれてステージに上がる。

 この適応の速さ。さすが普段から一緒に暮らしているだけの事はある。


「このメンツ相手に司会を任せられるのなんてアヤナちゃんくらいだもん。お願いね」

「は、はい。やれるだけやってみます」


 小雛先輩から用紙とマイクを手渡されたアヤナは一気にモードを仕事用に切り替える。

 アヤナのこういうところは、本当にプロフェッショナルだなって思う。


「えーと、今から一般的な社会の問題を一人一問ずつ、合計四つの問題を答えてもらう事になります。それぞれのチームのリーダーは、最初の問に答える代表者を選んでください」


 悪夢の世代チームのリーダーは小雛先輩、新婦ご友人チームの代表は楓、乱入者チームの代表は鬼塚先輩、そしてBERYLチームの代表は俺だ。

 まずは先陣を切って小雛先輩が代表者を選ぶ。


「こういうのは最初からコツコツと点を稼いでいくのが正解なのよ。うちのトップバッターは、この中でも私の次に常識のあるまろんでいくわよ!!」


 小雛先輩の次に? 俺は首を傾ける。

 その四人の中だとダントツで小雛先輩が怪しいと思うのは俺だけだろうか。


「じゃあ新婦チームのトップバッターはカノンで行きます!! 現役の高校生パワーを見せてくれ!!」


 頑張れカノン!

 本当なら今すぐにでも応援したいが、俺は対戦チームのリーダーだ。

 心を鬼にしてグッと堪える。


「カノンが出るなら私がいくわ!! まだまだ若い子達には負けないわよ!」


 鬼塚アナを押し退けて、メアリーお婆ちゃんが前に出る。

 これには参列者達も大喜びだ。


「じゃあ俺も最初は手堅く行きます」


 俺は三人の方へと視線を向けると、行けるよな? と、目で合図を送る。

 それを見た天我先輩が、我に任せてくれと、一歩を踏み出す。


「慎太郎、行けるよな?」

「ああ!」


 自分が呼ばれると思っていた天我先輩がずっこける。


「こ、後輩、我は?」

「天我先輩はうちの最終兵器なんだから、そこでジッとしててください」


 最終兵器という言葉に目を輝かせた天我先輩は満足そうな顔で後ろに戻っていく。

 名前を呼ばれた四人は、ステージ上に用意された台の前に置かれた椅子に座る。


「それでは最初の代表者が揃ったところで問題です」


 全員の視線がアヤナに向けられる。


「まずは簡単な問題から行きましょう。国民の三大義務についてお答えください。解答は目の前にあるフリップに記入してくださいね」


 四人はすぐにフリップに文字を書き始める。

 これは簡単だ。授業でも習ったしな。


「それでは、全員の記入が終わったみたいなので一人ずつ見ていきたいと思います。悪夢の世代チーム、城まろんさん、皆さんに向けてフリップの提示をお願いします」


 まろんさんは手に持ったフリップをひっくり返して、解答欄を俺たちに見せる。


【生きる、頑張る、子供を作る!】


 なんだってぇ!?

 ちょっと待って、まろんさんってもしかして、えっ、そういうキャラなんですか!?

 俺のまろんさんを見る目が変わる。


「まろん先輩……」

「ち、違うんだって! そんな、えっ……変な意味じゃないんだから!!」


 ふーん、わかってても書いちゃったんだ。

 最初の解答から式場の中が大きく盛り上がる。


「さすがは悪夢の世代! 最初から飛ばしてくるぜ!」

「ふーん、城さんってそういうのとは無縁な感じの見た目なのに、本当はそうだったんだあ」

「へー、人は見た目によらないわねぇ。アイドルも中身は私達と同じって事ね」


 ほろ酔いで顔を赤くしていたまろんさんは、恥ずかしさで顔を真っ赤にする。


「あぅ……」


 それを見たアヤナがすかさず助け舟を出す。


「これ以上はまろん先輩が可哀想なので、次に行きます。それでは乱入者チームのメアリー様、フリップの提示をお願いします!」

「オーケー!」


 メアリーお婆ちゃんは手に持ったフリップをひっくり返してみんなに見せる。


【推し活! ヲタ活! 終活!!】


 ちょっと、メアリーお婆ちゃん!?

 最後の洒落にならないってぇ! よく見たらベロベロに酔ってるじゃないですか!

 いくらなんでもハメを外しすぎですよ。


「推しにお金を使う事、趣味にお金を使う事、これはいわゆる納税の義務です」


 えぇっ!? そうなの!?

 後ろで総理も頷いてるけど、絶対に違うでしょ。


「今、すべての謎が解けました」

「カノン様、ちゃんと遺伝だったんだね……」

「カノン様、どんまい」


 ん? なぜかカノンが顔を赤くしていた。

 大丈夫? 体調が悪いなら無理せずにみんなに言うんだよ。


「えーと……それじゃあ新婦チームのカノンさん、お願いできますか?」

「任せて!」


 カノンはフリップがみんなに見える様にひっくり返す。


【納税、納税、納税!!】


 参列席から笑い声が起こる。


「いいぞー!」

「私もたくさん払ったわよ!」

「カノン様のあの顔、ガチですわ」


 そういえば確定申告がどうのこうのって2ヶ月くらい前に唸ってたっけ。

 俺は全ての金を口座ごとカノンに渡してるし、カノンは俺のも含めた全員のをちゃんと管理してるからすごく大変だったと思う。本当にお疲れ様。

 すかさず羽生総理が立ち上がるとカノン、参列者、カメラの順に頭を下げた。


「えー、白銀家の皆さんにはたくさん納税して頂いているみたいで、ありがとうございます。その……国民の生活に還元できるように議員一同しっかりと頑張らせていただきます」


 こっちはさっきのメアリー様と打って変わって一気に酔いが醒めた顔をしていた。

 珍しく真面目な羽生総理に、参列席からも拍手が起こる。


「今日の謝罪ノルマもちゃんと達成されててワロタ」

「謝罪チャレンジも今日で終わりかと思ったら、まさかの継続で草」


 それにしても、ここまで正解者ゼロか。

 もしかして俺達の一人勝ちか? 頼むぞ慎太郎!


「それじゃあ、最後に新郎ご友人チームの代表、黛慎太郎さん、最後に正解をよろしくお願いします!」

「はい!」


 慎太郎は手に持っていたフリップをみんなに見える様に掲げた。

 この自信満々な感じ。間違いなく勝ったな。


【試験地獄、長時間労働、死】


 慎太郎ーーーーーーー!

 俺は慎太郎の回答を見て悶絶する。

 点と点が全部、最後のワードに繋がってるよ。

 参列者のみんなは慎太郎の解答に大受けだった。


「マユシン君、ここにきて新たな才能が開花してしまいましたか」

「覚醒した!?」

「羽生さんが総理になる前までは、本当にこうだったからね。あの頃から変わって本当に良かった」


 いやいや、慎太郎、嬉しそうにしてるけど間違ってるからね!?

 これ、別に笑いとったら勝ちとかそういうのじゃないから!!


「えー、残念ながら正解者はゼロです」

「「「「えーっ!?」」」」


 えーっ!? じゃないよ!

 司会がアヤナじゃなくて俺とか小雛先輩なら突っ込んでるって!


「えーと、全国民を代表して羽生総理、正解をお願いできますか?」


 アヤナうまい!

 総理は前に出ると、みんなに向かってこれはフリですかって顔をする。

 やばいと思った理人さんが、総理、ここは真面目にお願いしますと言ってまた笑いが起こった。


「えー、正解は教育、勤労、そして納税です。ですが……」


 羽生総理はまろんさんの方へと視線を向ける。


「明日からまろんさんの、生きる、頑張る、子供を作るにしようと思います!! 国民が今を生きたいと思う国を作り、頑張りたいと思う様な社会をつくり、そして子孫を残して先祖からの歴史を紡いでいく、そういう日本になれるように私達政治家一同も頑張っていきたいと思いまーす!! かんぱーい!!」


 自分が飲みたいだけかーい! 俺は思わずインコさんと一緒にツッコミを入れる。

 酔わなきゃやってられないと、羽生総理はウォッカをストレートで飲み干す。


「良い事を言うのかと思ったら、最後にお酒でごまかしやがった」

「こーれ、明日の謝罪理由になります」

「黒蝶議員、早く戻ってきてくれーーーーー!」


 総理、自分がこの後に解答しなきゃいけないってわかってるのかな……。

 それまでに酔い潰れそうな気がした。


「それでは城まろんさんに0.5ポイントを付与して、それぞれのチームの代表者は次の問題の解答者を選んでください」


 慎太郎は戻ってくるとすまないという顔をする。

 大丈夫大丈夫、みんな間違えてるし、次の問題から全部正解すればいいだけの話だ。


「それじゃあうちはリードしてるし、ここは……インコ、いけるわよね?」

「うちにまかしとき!」


 小雛先輩のチームはインコさんか。

 インコさんが笑いをとりに行ってくれる事を願う。


「次こそ手堅くポイントを取りに行きます! 姐さん、おなしゃす!!」

「わかった。頑張る!」


 琴乃も顔赤いけど大丈夫か?

 え? ノンアルコールだけど雰囲気で酔ってる? 了解。そういう事なら大丈夫か。

 大人組が意外と酔ってるので、無理しないように俺がちゃんと見とかないとな。


「じゃあうちは白龍先生いけますか? って、白龍先生?」

「白龍先生なら飲みすぎでトイレに行きました」


 アイ……大丈夫? 本郷監督が介抱してくれてると聞いてホッとする。


「それならば吾輩が代わりに出るのである!」


 あ、お義父さん!

 まさかの代役に結婚式場が沸く。


「それならうちはとあで行きます!」

「おっけー。任せといてよ」

「おう!」


 俺はとあと手の甲を合わせる。

 それを見たお義父さんさんが地面に膝をつく。

 だ、大丈夫ですか!? 飲みすぎたなら無理しなくていいですよ。


「それでは解答者が出揃ったところで2問目の問題を発表したいと思います」


 後ろの大きなモニターに問題が映し出される。


【憲法の第三章十三条について以下の空欄を穴埋めしてください。すべて[]民は、個人として尊重される。[]、[]及び[]に対する[]民の[]については、[]の[]に[]しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。それぞれのチームの解答者は、[]の中を埋めてください】


 うわー、これは間違う人多そう。

 大丈夫かー?

 みんな頭を悩ませながらも回答を記入する。


「それでは一人ずつ回答を見ていきたいと思います。それでは0.5点分リードしている悪夢の世代チーム、鞘無インコさん解答をお願いします!!」


 インコさんの記入した解答がモニターにデカデカと映し出される。


【すべての[タテジマーズ]民は、個人として尊重される。[18年ぶりのリーグ優勝]、[38年ぶりの日本一]及び[株主総会追及]に対する[タテジマーズ]民の[願望]については、[他球団]の[ファン]に[屈]しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする】


 なんやそれ!! 明らかに間違ってるのに、普通に違和感なく埋まってるのおかしいでしょ!!


「いいぞー!」

「今年こそ優勝やー!」

「そらそうや!!」


 同じ球団のファンの方がインコさんに声援を送る。


「今年も私達が勝ちます!!」

「いやいや、こっちも負けてないから!!」

「今年はうちの球団が勝ちますー!」


 ははっ、それぞれの球団のファンによる喧嘩腰じゃないニヤけた野次に場が和らぐ。


「えーと、ちなみに私がどこのファンかはノーコメントにさせていただいて、次の解答者にいきたいと思います」


 ちょ! アヤナ、それはずるいって!!

 まぁ、俺が司会でも絶対に言わないけどな!


「それでは新婦チーム、琴乃さん、お願いします!」

「はい!」


 琴乃、ノンアルコールだけど本当に大丈夫?

 もしかして大人組は全滅ですか!?

 みんな忘れてるのかもしれないけど、この様子、全国のお茶の間に放送されてるんですよ。


「私の解答はこれです!」


 琴乃は持っていたフリップを天高く掲げる。


【すべての[ベリル]民は、個人として尊重される。[ベリルエンターテイメント]、[BERYL]及び[白銀あくあ]に対する[全てのベリル]民の[声援]については、[会員]の[規約]に[違反]しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする】


 こーれ、完全に雰囲気で酔い潰れてます。

 参列者の大声援に対して、いつもは一線を引いている琴乃が珍しく両手を上げて応える。

 むしろ手をぐるぐると回して、ファンの声援をさらに煽っていた。

 ちょ、誰か止めてあげて!


「姐さんはっちゃけすぎ」

「姐さんが楽しそうで本当に何よりです」

「こんな姐さん滅多に見れないぞ」


 あ、ナスニーが琴乃の肩を掴んで裏に連れて行く。

 ナイス! ラーメン捗るさん、何者かは知らないけど、本当にありがとう。


「えー、それでは乱入者チーム、白龍先生に代わって新婦のお父さん、内海隼人さん。お願いします」


 式場が大きな拍手に包まれる。

 それに合わせてお義父さんはフリップを前にひっくり返した。


【すべての[ねこ]民は、個人として尊重される。[とあくあ]、[あくとあ]及び[とあ様]に対する[ねこ]民の[供給]については、[二人]の[関係]に[邪魔]しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする】

「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」


 うぉっ! びっくりしたぁ……。

 ものすごい勢いの大歓声に俺は後退りする。 


「えー、これに関しては当然の権利だと思います」


 アヤナの言葉に式場がさらに沸く。

 ねこみんって確か、とあのファンの事だよな? え? とあくあ、あくとあって何?

 えっ? 世の中には知らない事がいい方がある?

 わかった。とあがそう言うのなら俺も知らなかった事にするよ。


「それでは最後に、新郎チームのとあちゃん、お願いします」

「その前に、0点でいいから書き直させてください」


 ちょっと、待って。0点でいいってどういう事!?

 とあはフリップを描き直すと、みんなの前に提示する。


【すべての[ねこ]民は、個人として尊重される。[白銀あくあ]、[猫山とあ]及び[二人に関係する物事]に対する[ねこ]民の[妄想]については、[僕達]の[関係]に[邪魔]しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする】


 ちょ! 控え室からダッシュで戻ってきたナスニーに両目を塞がれる。

 見えない。見えないってぇ!


「まさかの公式からの正式回答キター!」

「ありがとうございますありがとうございます」

「さすが捗る。良い仕事しやがる」

「今日のMVPは捗るだな」

「これは間違いなく賢者タイム。だって捗るが有能だもん」


 ふぅ、ようやく解放された。

 って、もう解答の表示終わってるじゃん!!

 とあ、もちろんちゃんと正解したんだよな!?


「ミ……ミスターあくあ、あとは頼む!」


 お義父さん!? どうしたんですか?

 担架に乗せられたお義父さんが式場から退出する。

 俺が見ていない間に一体何があったというんだ……。


「はい、全員0点です。解答は……総理が頼りにならないので、こちらに表示させてもらいます」


 式場から笑い声が起きる。

 いやいや、総理も一緒に大笑いしてるけど、アヤナの毒舌に総理は笑えないでしょ!!

 頼む。誰か突っ込んでくれ!! もしかして、この空間でまともなのは俺だけなのか!?


「それでは次の問題に移りたいと思います。それぞれの代表者は前に」


 最後の解答はそれぞれのチームのリーダーが答えるとして、加藤イリアさん、ラーメン捗るさん、羽生総理、そしてうちからは満を持して最終兵器天我先輩が出る事になった。


「先輩、頼みます。ここらでバシッと決めてください!!」

「天我先輩ごめんね。ふざけるつもりはなかったんだけど言っておきたくて、僕と慎太郎の分も頑張って!」

「天我先輩、すみません。僕の力じゃ全然及びませんでした。僕達の分までお願いします」

「ああ! 任せておけ!! 今の我は今までにないほど先輩力が高まっているのを感じる!! 今日の我は一味違うぞ!!」


 うおー! 天我先輩かっこいいー!

 でも、そこはかとなくフラグな気がするのは俺の気のせいかな?

 いや、これは気のせいだ。俺は天我先輩を信じる!!


「それでは次の問題です。後の祭りだ。この言葉を正しく使って文章を作ってください!!」


 簡単じゃん! そうか、これはサービス問題だ。

 まさか間違う人なんていないよな?

 最初に手を挙げたのは加藤イリアさんだ。


「それでは悪夢の世代チーム、加藤イリアさんどうぞ!」


 イリアさんは申し訳なさそうな顔でフリップを前に向ける。


【乙女咲入学からおよそ1ヶ月、年下のアヤナちゃんを先輩いじりしすぎて怒られた。後悔したところで後の祭りだ。ごめんなさい!!】


 あー、うん、それは怒られても仕方ないよね。

 イリアさん、アヤナと同じ学校に通えて嬉しかったんだろうな。

 最終的には2年A組への出入りまで禁止されてた。


「はぁ……めでたい事だし、それも今日で許します」

「アヤナちゃん!」


 よかったですね。これにはみんなからも暖かな拍手が送られる。


「でも、次はなしですよ」

「えへへ、そう言っても許してくれるアヤナちゃんが好きー」


 調子に乗ったイリアさんがアヤナに抱きつく。

 アヤナは仕方ないなという素振りを見せる。

 二人の姿を見て、日本が誇る二大アイドルグループのエース二人が仲良いって言うのもすごい事だなって思った。


「それじゃあ、次の解答者は……ナスニーさんですね。よろしくお願いします」


 ナスニーさんは手に持っていた看板をくるりと反対側に返す。


【捗った夜、賢者タイムに手のひらを見て、最低だと後悔しても後の祭りだ。でも、やめられない!!】


 ん? どういう事?

 流石に俺の知ってる意味じゃないだろうし、自分が犯した罪に苦難してると言うか、そういう深い文学的な何かかな? うん、きっとそうに違いない! 俺はそう思う事にした。


「最低すぎる」

「さすが捗る」

「でも、気持ちはわかる」

「完全に同意」


 あ、控え室から猛ダッシュで琴乃が出てきた。

 表情を見る限り酔いは醒めてる感じがするけど、無理するなよ。


【イテ、イテテテテテ!】


 ナスニーの顔面が琴乃のアイアンクローで全てのパーツが真ん中に集中する。

 だ、大丈夫か? ナスニーはそのまま後ろへと引き摺られていった。その後、ナスニーの姿を見た者はいない……。なんちゃって。


「えー、では気を取り直して、羽生総理お願いします!」

「まぁ、任せておいてくださいよ」


 羽生総理は自信満々な表情でフリップを前に向ける。


【365日謝罪チャレンジなんてどうして始めちゃったんだろう。今更そう思っても後の祭りだ】


 それはそう!

 これには全員が無言で頷いた。


「総理はその、本当に反省してください」

「はい……」


 高校生のアヤナに優しく諭される総理を見てみんながもう一度無言で頷く。

 でも総理は反省したフリをして、ここから更に手に持っていたフリップをひっくり返す。


【なーんちゃって、今となっては後の祭りだけど、過ぎた事を悔やんでも無駄無駄。これからもこの調子でやっていきまーす】


 ダメだ。この人、全然反省してない……。

 いや、うん、まぁ、別に変な事してるわけじゃないし、悪い事してるわけじゃないからいいんだけどね。

 羽生総理はにやけた顔でブーイングを浴びながら、自分のチームへと帰っていく。


「黒蝶議員カムバック!」

「やっぱり政界には黒蝶議員が必要だ」

「次の選挙は揚羽さんに投票します」


 参列者達もブーイングはしていたけど、みんなすごく穏やかな顔をしていた。

 それはきっと、この国が良い方向に向かっているからだろう。俺はそう感じた。


「それでは最後に、天我先輩、お願いします」

「うむ!」


 天我先輩は持っていたフリップを両手で天高く掲げる。


【教育実習に申し込んだ後に気がつく。大学を退学して高校に編入したらよかった……。後の祭りだ】


 先輩!? ちょ、それは流石にルール違反でしょ。

 いや、一応ルール的には大丈夫なのか……?

 いやいやいや、赤門大学まで行っておいて、乙女咲の高校に入り直すのはやっぱりダメですよ! せめて大学に編入してください。


「天我先輩、かわいそう……」

「天我君も乙女咲いきたいよな」

「おい! あそこに文部大臣が呑気に飯食ってるぞ!」

「とっ捕まえて、どうにかさせろ!!」


 みんなストップストップ、文部大臣さんに迷惑かけちゃダメだよー。

 うんうん、いーこいーこ。みんな言う事聞けて良い子だぞー。

 くっ、酔ってる人が多いせいか、やたらと面倒な大人が多い。俺も大人になった時は周りに迷惑をかけないように気をつけよ……。


「はい、それではこの問題は全員正解です」


 これで悪夢の世代チームは1.5点、それ以外のチームは1点で並んだ。

 最後の解答次第では、これで全チームに優勝のチャンスがある。


「それでは各チームのリーダー、前に!」


 俺、小雛先輩、楓、鬼塚アナの四人が前に出る。


「それでは最後の問題です。その前に……実は今日、結婚式に参列された方にアンケートを実施しました。新郎新婦以外の皆さんはご存知ですよね?」


 えっ? そんな事してたの?

 俺は隣に居た楓と顔を見合わせる。


「そこで、問題です。新婦の白銀楓さんは、新郎の白銀あくあさんのどこが好きになったでしょうか? これに関しては実際の正解ではなく、最も参列者からの解答が多かった解答をお選びください。それではどうぞ!!」


 これは難しいな。

 楓の気持ちじゃなくて、楓の気持ちを予測した参列者の中から一番多い解答を選べって事か……。

 俺は少しだけ頭を悩ませると解答をフリップに書く。


「それじゃあ、私が今から皆さんの解答を確認しますね」


 アヤナは俺達の後ろに回って、全員の解答を確認する。


「あー、なるほどね。うんうん、そういうことね」


 くっ、さすがは役者だけあってアヤナの反応では誰が正解かわからない。

 アヤナは元の位置に帰ると、後ろのモニターに手のひらを向ける。


「それでは10位から6位まで一気に解答を発表します!」


 全員の視線が大型モニターへと向けられる。


【10位:ホゲっても受け入れてくれるところ】

【9位:一緒にスポーツができそうなところ】

【8位:話が合う、会話が面白いところ】

【7位:頼り甲斐があるところ】

【6位:全てを受け入れてくれる包容力があるところ】


 やばい。なんかすごく恥ずかしくなってきた。

 俺は手に持っていたフリップで顔を半分だけ隠す。


「頼り甲斐がある? 冗談でしょ?」

「いやいや、俺の家事能力をフルに頼ってる小雛先輩には言われたくないですよ!」


 俺がすかさずツッコミを入れると、参列者から笑いが起きる。


「それならあんただって私を頼ってるじゃない!」

「確かに……言われてみれば、それはそうかもしれない」


 俺の隣に居た楓が急にジト目になる。


「また、ですか? 番組だけじゃなくて次は新婚の私から旦那様をNTRつもりですか」

「ご、ごめんって」


 それを見た小雛先輩が慌てて謝る。


「なんちゃって、冗談ですよ」


 楓は舌を出して笑顔を見せる。

 良いぞー! 小雛先輩にやり返すなんてすごいじゃないか!!

 これには参列者からも拍手が起きる。


「はいはい、みんな時間がないから次に行きますよ。あ、ちなみに6位から10位までに該当者いませんでした。つまり、それぞれのリーダーは、ちゃんと5位以上の解答を引き当ててます!」


 これには全員が沸く。

 俺はホッと胸を撫で下ろす。

 よかった。これで全然外れてたら、どうしようかと思ってたわ。


「それでは次に5位と4位の解答を一気に発表したいと思います!」


 アヤナのコールで、5位と4位の解答がモニターに表示される。


【5位:夜戦に強いところ】

【4位:自分より強いところ】


 ちょっと、5位!?

 これにはみんなも爆笑した。


「えー、ちなみに鬼塚アナ、フリップを皆さんに見せてもらってもよろしいでしょうか?」

「あ……う……」


 鬼塚アナは恥ずかしがりながらも書いたフリップを全員に見せる。


【夜の大運動会が激しそうなところ】


 鬼塚さーん!?

 これ、国営放送で生中継されてるんですよ!?

 みんな絶対にお酒に酔ってて、そこらへんの事を完全に忘れちゃってるでしょ。


「良いぞー!」

「さすがは鬼塚アナだ。報道関係者として正直なのはいいぞ!!」

「ふーん、鬼塚アナってお堅い人だと思ってたけど、私達と同じなんだぁ」


 参列者から茶化された鬼塚アナはフリップで完全に顔を隠す。

 それをまろんさんが慰めてあげていた。

 俺は心の中で、鬼塚アナとまろんさんは結構えっちだと、あくあメモに記入する。


「それじゃあ、次に3位の解答を発表したいと思います!」


 次の解答が大型モニターに映し出される。


【3位:かっこいいところ】


 あー、ここだったかー。

 俺は手に持っていたフリップを回して、みんなに見せる。

 それを見た小雛先輩が口に手をひらを当てて、驚いた顔を見せた。


「ちょ、あんた、自分でかっこいいって書いたの。バカじゃない?」

「べ、別に良いでしょ! 好きな女の子の前でくらい、かっこいいって思われてたいって思ってても良いじゃないですか!」


 あー、小雛先輩のせいで、めちゃくちゃ恥ずかしくなってきた。

 俺は手に持っていたフリップで顔を扇ぐとそっぽを向く。


「それでは次に2位の発表です」


 モニターに2位の解答が大きく表示される。


【2位:優しいところ】


 やべぇ。なんかもうとてつもなく恥ずかしくなってきた。

 まさか自分が辱められる側に回るなんて思っていなかったよ。


「はあ!? せっかくあんた達の答えに寄せてやったのに、なんで2位なのよ!」


 小雛先輩は手に持っていたフリップを床に叩きつける。

 ちゃんと叩きつける時に優しく落としてるあたり、わざとなんだろうなあと思った。

 地団駄を踏む小雛先輩のファンサに、参列者たちも満足そうに笑い声をあげて笑顔を見せる。


「それでは、白銀楓さん、一位の解答を発表する前に、どうしてその答えを書いたかお聞かせしてもらえますか?」

「外れても良いから、私が一番好きなところを書きました」


 ちょ、照れるからストップ!

 アヤナもニヤニヤしながらこっちを見るなって!


「わかりました。それでは最後に一位の解答を、白銀楓さんお願いします!!」

「はい!」


 楓は手に持ったフリップをみんなに見せる


【こんな私でも好きになってくれるところ!!】


 後ろのモニターには同じ解答が映る。

 おー、すごい。ちゃんと参列者の人達も楓の事をわかってるってことか。

 ていうか、鬼塚アナも事前のアンケではそう書いてるじゃん! それなのにさっきは違う答え書いたの!?

 お酒って怖いな。俺も飲まれないようにしようと思った。


「それでは最後に白銀あくあさんに質問です。白銀楓さんのどこが好きですか?」


 ちょ、主旨が変わってるって!

 アヤナはお酒じゃなくて雰囲気に酔ってるだろ!

 俺はアヤナからマイクを受け取ると、楓の前に立った。


「……楓のその、みんなに愛されてるところが全てだよ。そんな楓だから、俺も好きになった。って、これで勘弁してくれますか?」

「はあ!? ドラマみたいにもっと可愛いよ。綺麗だよ。みたいな安い台詞を囁いてキスの一個くらいしなさいよ!」


 ウゼェ! よく見たら小雛先輩も顔赤いじゃないですか!!

 もう。これだからこの人は!! ほら、アヤナ、介抱してあげて。

 全く、いつの間にそんなにたくさんお酒飲んでたんですか。俺は酔った小雛先輩はアヤナに預ける。


「あくあ君、私もあくあ君のみんなに愛されてるところが好きだよ。私と結婚してくれてありがとね!!」


 俺は飛びついてきた楓を抱き止めると、その場でくるりと回転した。


「「「「「キース! キース!」」」」」


 しゃーない。周りの酔っぱらい達のせいで急に恥ずかしくなってきたけど、俺も覚悟を決めるか。

 俺は楓と顔を近づけるとそのままキスをした。


「おめでとおおおおおおおお!」

「二人とも、どうぞお幸せに!!」


 式場が今日一番の盛り上がりを見せる。

 こうして俺達の結婚式は、たくさんの人の愛に包まれて終わった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 楓ちゃん大勝利ぃ!
[一言] 大喜利やんけ(゜д゜)
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