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小雛ゆかり、クソゲー配信します。

 12月25日、昼。

 私はベリル本社に来ていた。

 今朝、一部のファンと有名人に向けて配られたベリルのゲームを配信するためである。


「というわけで、よろしくね」

「別にいいけど、公式配信が私で大丈夫なの? 荒れない?」


 苦笑いする阿古っちをジト目で見つめる。


「はは……私もそう思ったんだけどね。スタッフ会議で推してる人が多かったから」

「ふーん。別に私はいいけど……それじゃあ、もう配信するけどいいよね?」

「もちろん。それじゃあ、何かあったらそばにいるから」

「はいはい。任せておいて」


 私は準備された配信部屋に行くと、公式配信の時間を待って配信を始める。


【始まった】

【公式が小雛ゆかりとか大丈夫?】

【公式の小雛ゆかりきたー】

【鞘無インコ:野良の小雛ゆかりがトラウマになりました。責任とってください】

【インコwwwww】

【ホゲ川に続いて第二の被害者がwww】

【インコも諦めて小雛ゆかりルート開拓しよ?】

【10分くらいでなんかやらかして強制終了しそう】

【もう嫌な予感しかしない】

【どうしてこうなった!?】

【嫁なみにしておけばいいのに……】

【ラーメン捗る:公式でレートZの配信ありますか?】

【ソムリエール:次はベリルを会社ごと乗っ取るつもりなんですか?】

【乙女の嗜み:小雛先輩ならワンチャンある気がするんだよね】


 ものすごいスピードでコメント欄が流れる。

 目が痛い。あいつ、いつもこんなの見ながら配信してるわけ?


「昼間からこんなに集まるなんて、あんたたち暇人多すぎでしょ」


 思ったことをそのまま伝えるとさらに配信コメントが加速していく。


【wwwww】

【流石、開口一発目から問題発言してくるw】

【小雛さん、ここ公式配信ですよ!】

【公式チャンネルで視聴者煽ってるのクソウケるw】

【こーれ、スタッフ初動から慌ててます】

【小雛さん、わかってるかもしれませんが、この配信、一応スポンサーついてますよ?】

【最近、煽られ慣れてきたのか。これはこれでクセになる】

【むしろ、小雛ゆかりはこうじゃないと派】

【というか、これを見に来た】

【鍛えられてる奴らが多くて草w】


 何やら窓の向こうから阿古っちがカンペを出しているが気にしない。

 私を起用するという事は、好きにやっていいという事だ。


「はいはい。それじゃあゲーム始めるわよ」


 私はゲームスタートのボタンを押す。

 キャラクタークリエイトとか個人設定の面倒な部分とか、レートの選択はベリルが指定しているので今回はスキップだ。


『OK、これで必要な書類は全部ね。まさかゆかりがあくあ君のマネージャーをやりたいだなんて言うと思わなかったよ。今日からよろしくね』


 ん? ちょっと待って、あこっちの反応、私が女優の小雛ゆかりだって認識してない?


【隠しルートきたああああああああああああああ!】

【嘘だろwwwww】

【いきなりイレギュラー起こってて草w】

【これはまた攻略班が大変だな】

【スタッフ、こんなところに気合い入れるなら野良の小雛ゆかりをどうにかしろ!!】

【乙女の嗜み:流石にこれは予測してなかった】


 阿古っちの案内でベリル本社の中をうろうろする。

 ふーん、最近のゲームってすごいのね。こんなにリアルなんだ。


『うーんと、ゆかりは、他にどこか見たいところはある?』


 あこの言葉の後に、画面の前にたくさんの選択肢が出てきた。


[A:録音スタジオ]

[B:ダンススタジオ]

[C:ピアノスタジオ]

[D:多目的ルーム]

[E:試写室]

[F:トレーニングルーム]

[G:打ち合わせ室]

[H:配信ルーム]

[I:食堂]

[J:休憩室]

[K:特になし]


 選択肢多すぎでしょ!

 何よこのクソゲー!


【この画面がトラウマになってるやつ】

【ノシ】

【ノ】

【鞘無インコ:呼んだ?】

【インコ草wwwww】

【やってないけど配信見てるだけでもうトラウマだよ】

【この時点で軽くホラー】


 特になしにして帰ろうと思ったけど、一応公式配信だし、阿古っちのためにも真面目にやりますか。


「どうせ、あんたたち、あいつを攻略できなくてまごまごしてるんでしょ? ま、そういう事ならアイツの事を知り尽くした、この小雛ゆかり先輩に任せなさい!」


 私はドンと胸を叩く。


【おおおおおおおお!】

【鞘無インコ:これはワンチャンあるで!!】

【勉強させてもらいます!!】

【ラーメン捗る:待機おk!】

【始 ま っ た な !】

【ついに真打きたか!】

【いや、もう無難に嗜みに聞けば良いのでは?】

【打ち合わせ室選択してみて、どうなるか気になる】


 ふっふっふ! まぁ、見ておきなさいよ。

 どうせあくぽんたんなんて体でも押し付けとけば、私にすら意識するようなやつなんだから、それで楽勝じゃない!!


「まずは、ここは無難にトレーニングルームでしょ!」


 あのバカなら朝から筋トレしてそうだしね。

 私はトレーニングルームの選択ボタンをポチッと押す。


【あ】

【あ】

【あ】

【そこはまずい】

【まずい!】

【解散!】

【野生の森川楓クルー!】

【トイレタイム行ってきます】

【未来見えました】


 トレーニングルームの前に行くと阿古っちが私を置いて居なくなる。

 私はそのままそのままトレーニングルームに入ると、見覚えのある人影が居た。


『あっ……。っす』


 アナウンサーの森川楓はそれだけ言うと、ススススとどこかへ行ってしまった。

 何? このイベント必要?


【嘘……だろ?】

【ミラクルきたwww】

【朗報、小雛ゆかりさん、野生の森川楓が逃げるようになる】

【格付け完了したな】

【ラーメン捗る:ホwゲw川wwwww】

【こんな事あるw?】

【これはスタッフわかってるw】

【この回避方法は想像できなかったわ】


 うーん、トレーニングルームの中を探索するけど何もない。

 それどころか、あくぽんたんも見たらないし、これ以上ここにいる意味はないわね。


「なんなのよこのイベント。特に何もなさそうだし外出るわ」


 トレーニングルームを出て社内を彷徨いてると、見知った顔を見つけた。


【姐さんキターーーーーーーーー!】

【うおおおおおおおお!】

【姐さん! 姐さん! 姐さん!】

【ラーメン捗る:ラスボスキター!】

【ソムリエール:ゲームなのに威圧がすげぇ!】

【姐さん初見組だけど、デカいと目つきが悪いで即わかったwww】


 桐花マネならあくぽんたんの居場所を知ってそうね。

 私はあくぽんたんをとっ捕まえるために、桐花マネに話しかけた。


『あら……小雛ゆかりさん。あくあさんのマネージャーをやるって言ってたの冗談じゃなかったんですね』


 う……。なんだろうこの妙な圧は……。

 これは身長が高いとか、私の視界を埋めるほどの山とか、そういう目に見える次元の話ではない。

 桐花マネからは目で見えない妙な圧があるのよね。

 まぁ、阿古っちやあくぽんたん、カノンさんは、ぼやっとしてるというか、のほほんとしてるからこういう人が側にいて良かったのかなと思う。もしかしたらベリルが変な奴らに乗っ取られてないのも彼女のおかげかもしれない。


[A:白銀あくあの居場所を聞く]

[B:猫山とあの居場所を聞く]

[C:黛慎太郎の居場所を聞く]

[D:天我アキラの居場所を聞く]

[E:天鳥阿古の居場所を聞く]

[F:森川がさっきトレーニングルームでなんか不審な行動をしてましたと告げ口をする]

[G:何か仕事はありませんかと聞く]

[H:恐怖を感じてその場から立ち去る]

[I:戦いを挑む]


 ちょっと待って、最後の選択肢、何よこれ!?

 これ、そういうゲームじゃないでしょ! 確実にスタッフの悪ふざけじゃないの!!


【スタッフふざけすぎだろwwwww】

【最後の選択肢なんなんwww】

【普通ならAなんだけど、ここは最後の選択肢一択やなw】

【ラーメン捗る:Hと言いたいところだけど、ここはFでおなしゃす!】

【ソムリエール:Fだけはやめときましょう】

【乙女の嗜み:このゲーム作ったスタッフ……】

【このゲーム会社、姐さんに潰されるぞwww】

【Hの恐怖を感じても中々酷いなw】

【なるほど、私はこのゲームを勘違いしてたんだね。やっぱりあくあ君たちを手に入れるには腕力、つまりはパワーが必要だという事を教えてくれてるんだよ】

【やはりパワーは全てを解決してくれるのか】

【レベルを上げて物理で殴ろう!】


 最後の選択肢はないとして、うーん……やっぱりここは真面目にやるならGか、あくぽんたん攻略に向けてAになるわよね。


「Aにするわ。とにかくあくぽんたんにさえ会えればどうにかなる気がするし」


 私はA、白銀あくあの居場所を聞くを選択する。


『あくあさんの居場所ですか? 試写室で昨日のライブ映像チェックするって言ってましたよ』


 ふーん、試写室ね。桐花マネと別れて試写室へと向かおうとすると、まだ何かあるのか呼び止められた。


『小雛さん、ベリルのマネージャーとしてこれを渡しておきますね』


 桐花マネはポケットからゴソゴソと何かを取り出すと、私の操作するキャラクターに手渡した。


[仕事用の携帯電話を手に入れた! これ以降はメニューから仕事用の携帯電話を使用する事で所属タレント、社内や取引先の人と連絡を取る事ができます]

[仕事用の手帳を手に入れた! これ以降はメニューから仕事用の手帳を確認する事で、自分や所属タレントに入った仕事の予定が確認できます]


 勝った。携帯電話と手帳さえあれば、もう余裕でしょ。

 待ってなさいよ、あくぽんたん! どうせあんたなんかチョロいんだし、この私がすぐに攻略してあげるんだから。


【うおおおおおおおおおおおお!】

【アイテムゲットおおおおおおおおおお!】

【そんなアイテムあったのか……】

【前人未踏の領域キタコレ!】

【最初の選択肢で躓いてた奴らを嘲笑うかのようにゲームを進めてイクゥ!】

【やっぱ、小雛ゆかりはすげーわ】

【こりゃ、あくあ様の攻略も余裕か!?】

【ラーメン捗る:ぐへへ……もう体の方の準備はできてまぁす!】

【ソムリエール:あくあ君、逃げてー!】

【乙女の嗜み:仕事用ってことは私用もあるのかな? 手帳が別々なら確認する時に事故りそうだからリアルでメモりながらやった方が良さそうね】


 目の前の桐花マネは私に手帳と電話を手渡すと、ポケットから自分の携帯電話を取り出した。


[仕事用携帯電話の連絡先に、先輩マネージャー桐花琴乃(仕事用)の項目が追加されました]


 ふーん、なるほどね。最初から連絡先に社員やタレントが追加されてるわけじゃないんだ。

 私は桐花マネと別れると、あくぽんたんの待ち受ける試写室へと向かう。

 しかし……。


「ちょっと! なんでアイツはいないのよ!!」


 試写室に到着したのはいいけど、あくぽんたんの姿はどこにもない。

 この私がわざわざ来てやったというのに、あいつは何してんのよ!!


【なるほどね】

【そう都合がよくは会えないか】

【あの最初の選択肢で試写室に行かないと無理って事ね。了解】

【乙女の嗜み:結構判定がシビアなんだね。行動一回ごとにあくあに内蔵されてる行動のタイムテーブルが進んでるのか、単純に実際の時間経過がタイムテーブルの進行に影響してるのかは検証する必要があると思う】

【嗜み? いや、嗜みさん……!?】

【ここに来て嗜みが覚醒】

【なるほど、これが検証班か!!】


 それにしても相変わらず会社の中にミニシアター作るとは本当ふざけた会社だ。

 ゲームだからと思ってる奴がいるかもしれないけど、実際にベリル本社の中にはミニシアターがあって、社員なら誰でも使えるようになっている。

 私は社員じゃないけど、何度か使わせてもらった事があるから知ってるんだよね。

 諦めて私が試写室から出ようとしたら、画面にメッセージボックスが表示された。


[地団駄のリアクションを覚えました! これ以降はBRのボタンを押す事でワンタッチリアクションコマンドを使用できるようになります。リアクションコマンドの設定は、メニューのリアクションコマンドより設定・登録してください。なお、一度を覚えたら以降はずっと使えますが、ワンタッチリアクションコマンドに設定できるのは最大で8つまでとなっております]


 は?


【なんぞこれwwwww】

【スタッフwww】

【こーれ、完全に小雛ゆかりを煽ってますw】

【いいぞスタッフ。もっとやれ!!】

【草wwwww】

【鞘無インコ:なんやこれwwwww】


 私は念の為に覚えたリアクションを実行する。

 しかし何かが起こるわけもなく、ただ無意に時間が過ぎていく。


「何よこれ!? これに一体なんの意味があるっていうのよ!!」


 ふんがーっ! 私は地団駄のリアクションを連打する。

 このゲーム作ったスタッフ覚えてなさいよ! 絶対に後で本社に乗り込んで直接、文句を言いに行ってやるんだから。


【いいですか皆さん。これが大人です】

【草wwwwwwwwww】

【反応が期待通りで助かりますw】

【ラーメン捗る:あのー、もう準備できてるんですけど、まだ、ですか?】

【ソムリエール:スタッフはもう逃げる準備をしておいた方がいいですよ】


 暫くすると画面の中央に新しいメッセージボックスが出現した。


「どうよ! 私の粘り勝ちよ!!」


 私は勝ち誇ったかのようなドヤ顔をワイプで見せる。


【嘘だろwwwww】

【この顔www】

【謎の小雛マジック発動】

【小雛ミラクル発生しました?】

【これぞゴリ押しwwwww】

【ソムリエール:やはりパワーこそ正義、そういう事ですか?】

【ソムリエール、お前のパワーは物理だろw】

【乙女の嗜み:このゲーム、まだ一部しか明らかになってないけど、できる事が多いから検証する余地がたくさんありそう。ちゃんとwiki作って攻略班を編成したほうがいい気がする】


 ボタンを押して先に進むと、幾つかの選択肢が出てきた。

 ふふーん、見ておきなさい。今度こそ一発であくぽんたんを引き当ててやるんだから!


[A:大人しく仕事に戻る]

[B:あくあ様の気配に思いを馳せる]

[C:あくあ君を感じるために、とりあえず深呼吸する]

[D:座った形跡がありそうな椅子を探す]


 は? この選択肢、何?

 私は目の前の選択肢に何度も目をぱちくりさせる。


【うおおおおおおおおおおおおおお!】

【きちゃああああああああああああああああああああ!】

【ついに待ち焦がれたシチュエーションきました!?】

【ラーメン捗る:わりぃ、お子様(嗜み)はもうおねんねの時間だぜ。ぐへへ……】

【鉄板はCだけど、ここはDだろ!!】

【D・D・D! D・D・D!】

【これ、椅子って持って帰れるのかな?】

【急げ! あくたんの温もりが残ってうちになんとしても見つけるんだ!!】

【見つけてもすぐに座るなよ。まずは匂いを嗅いで、舐めて、頬擦りで温もりを堪能してから座るんだ。フィニッシュはわかってるよな?】

【上のコメントが犯罪者のそれで草wwwww まぁ、私もやるんですけどね】

【落ち着け、発情したメスども!!】

【乙女の嗜み:サイテー】

【ソムリエール:はいはいはい! 匂いを嗅ぐのなら任せてください! 警察犬に勝った事あります!! 私ならあくあ君の匂い辿れます!】

【おい、嘘だろwwww】

【ソムリエールの情報はガチ】

【乙女の嗜み:サイテー】


 選択肢があまりにもくだらなさすぎて、普通にAを押してさっさと次に進もうとしたが一旦立ち止まって冷静になる。このクソゲーを作ったバカスタッフに付き合ってたらダメだ。

 純粋に考えて、あの女に甘すぎるあくぽんたんやクソ真面目な白龍先生が、こんな難易度のゲームを作るはずがない。

 おそらく調子に乗った開発陣が暴走したのか、非正規版だからと言って遊び心を優先させたのかはわからないけど、このゲームをクリア、つまりあくぽんたんを落とすためにはどこかで裏をかく必要がある。


「普通に考えたらAだけど、もしかしたら何か落とし物してるかもしれないし、Dにしておくわ。私、あいつがいつも使ってる席知ってるし」


 ふふふ、このゲームを作ったスタッフは今頃、私のゲーム配信を見てほくそ笑んでるんでしょうね。

 だけど、貴女達はどうやらまだこの私、小雛ゆかりの事を理解できてないようね。

 2度とこの私に歯向かわないように、モニターの前で飲んでるコーヒーを噴かせるくらい吠え面をかかせてやるんだから、見てなさい!!


【うおおおおおおおおおおおおおおおお!】

【マジかよwwwwwwww】

【小雛マジックきちゃあああああああ!】

【ヒューっ、流石は小雛ゆかりだぜ! 私達にあー様との師弟関係を見せつけて脳を破壊してくるぅ〜!】

【ラーメン捗る:いやぁ、勉強になります。メモメモ!】

【乙女の嗜み:捗るがロクでもない事を考えてそうだから、後で姐さんにメールしておきます】

【ナイス嗜み!】

【ナイスみ!】

【嗜イス!】

【ナイスみと嗜イスは流石に無理があるだろw】

【ラーメン捗る:あれ? これ捗るさんピンチですか?】

【ソムリエール:捗る。リアル椅子のチェックは私に任せて、お前は逝け!】

【嗜み〜、こいつの通報も頼むわ>ソムリエール】

【乙女の嗜み:通報しました>ソムリエール】

【知ってる奴らがリアルで捕まりそうで草wwwww】


 えーと、あいつの席は……F、F、F、あった、Fの15だ!

 私はF15の座席を調べる。すると、また何かを手に入れたのかメッセージボックスが現れた。

 よしっ! 見たかゲームスタッフ!!


[飲みかけのペットボトルを拾った。どうやらあくあ君が忘れていったみたい。……ゴミを拾ったら、ちゃんと処分しようね!]


 はぁ? 何コレ? ただのゴミじゃん!!

 こんなの拾って喜ぶバカなんていないでしょ!


【しゃああああああああああああああっ!】

【神ゲーきたあああああああああ!】

【購 入 決 定 !】

【あくあ様の飲みかけペットボトルがゲットできるゲームがあると聞いてやってきました!】

【ちょっと捗ってきますね!】

【お前ら落ち着け、ゲームの中だぞw】

【ぺろぺろ族が多すぎだろwww】

【犯罪予備軍多すぎwwwww】

【ラーメン捗る:ぺろぺろですかっ!? ぺろぺろなら任せてください! このイジリー捗る。ぺろぺろの速さなら誰にも負けません!!】

【お巡りさんここでーす!】

【ソムリエール:な、中身が勿体無いし、飲んでから捨ててもセーフ!!】

【セーフどころか3アウトゲームセットだ。バカw】

【乙女の嗜み:……ゴミ箱なら入口にあったよ】


 私は念の為に自分がよく座っているF14の座席をチェックする。

 するとまた画面にメッセージボックスが出現した。


[この座席は私の席だ。よく見ると、小雛ゆかりの席、誰も座るなと自分で書いてある]


 ちょっと! なんで知ってんのよ!!


【草wwwww】

【こいつwww】

【もう我が物顔で他人の会社のスペースを占拠してやがるw】

【ソムリエール:頭が痛くなってきた。ベリルの人、乗っ取られないように気をつけて】

【ソムリエールの言葉重すぎ、クソ笑ったwww】

【乗っ取りが冗談に聞こえないの私だけ?】

【ちゃっかりあくあ君の隣をキープしてて草w】


 私は席を蹴飛ばすコマンドがなかったので、その場で地団駄を踏む。

 それを見たコメント欄がすごい勢いで回転していたが、目が痛いのでもう随分と前からコメント欄は一切見てない。

 私はそのまま試写室を出ようとしたけど、出入り口の近くにあったゴミ箱の前を通った時に選択肢が表示された。


[A:さっき拾ったペットボトルをゴミ箱に捨てる]

[B:もしかしたら危険なものが入ってるかもしれない! テロ対策、安全を考慮して自宅に持って帰る]

[C:世界で綺麗な水を飲める人は限られている。勿体無いので残った中身は私の方で処分しておきます]

[D:海洋プラスチック問題解決のために、このペットボトルは私の方できちんとリサイクル、再利用します!!]


 何この選択肢? こんなゴミを持って帰ってどうするのよ。

 はい、選択肢A、ゴミはゴミ箱にぽいっとな。


【うぎゃああああああああああああああああ!】

【それを捨てるなんて勿体無い!】

【国家遺産がああああああああああああ!】

【あっ、あっ、あっ!】

【待て! まだ慌てる時間じゃない! 蓋は開いてないから拾えば間に合うはずだ!!】

【ラーメン捗る:私のワクワクした少女のような純粋な気持ちを返してください】

【ソムリエール:は?】

【はい、解散!】

【乙女の嗜み:多分これが正解だと思う。後の選択肢は、このスタッフならGAME OVERになるんじゃないかな】

【選択肢の言い訳がクソすぎて笑ったwww】


 ゴミを入れるとまた新しくメッセージボックスが現れた。


[新しいリアクション、全力投球を覚えた! 空のペットボトル等があれば、これで遠くまで投げたり誰かにぶつける事ができるぞ! ただしぶつけた人の好感度は下がるので注意しよう。物をぶつける事で野生の森川楓を一時的に遠ざける事ができます。しかし、怒って襲いかかってくる危険性があるので、緊急時以外の使用はお勧めしません。正しい使用方法は白銀あくあ関連のグッズを進行方向とは逆方向に投げる事です。間違っても桐花琴乃マネージャーにだけはぶつけないようにしよう。ぶつけたらどうなるかは……私の方からは恐ろしくて言えません。なお、ぶつけるアイテムはメニューのリアクションコマンドから設定できます]


 はぁ!? 人に物ぶつけたら危険でしょうが! 何よこのコマンド!


【おいwwwww】

【野生の森川に有効なテクが出てきたのこれが初めてじゃない?】

【ラーメン捗る:よし! 攻略のためにホゲ川をヤろう!】

【ソムリエール:森川アナ虐めはんたーい!】

【乙女の嗜み:物ぶつけたり投げたりするのはダメだけど、グッズのトラップコマンドとかあれば使えそう】

【嗜みだけ真面目に分析しててうけるwwwww】

【もうゲームの攻略は嗜みに任せるよ】

【嗜みってちゃんと検証班だったんだなー】

【姐さんにぶつけたら一体どうなるんだ……】

【鞘無インコ:お前ら私の配信で桐花マネにぶつけろとかいうなよ。あの人、ほんまに怖いねん!!】

【インコ、それ振り?】


 あー、もう! あいつは本当、どこにいるのよ!!

 試写室の前で再び地団駄を踏んでいると、誰かが私に近づいてきた。


『ゆかり……こんなところで何してるの?』


 あ、阿古っちだ。

 もうさ、阿古っちルートでよくない?

 あくぽんたん全然会えないし、あこっちならチョロそうだからどうにかなったりしないかな?


『あ、その前に忘れないうちにこれを渡しておくわね。ごめん、さっき渡すの忘れてて』


 阿古っちはポケットから何かを取り出すと私に手渡した。


[社員証を受け取った。これがないと会社に入れないぞ!]


 ちょっと! 重要なアイテムを忘れるにも程があるじゃない!!

 このまま知らずに帰宅したら確実にゲームオーバーだったわよ!


[正式な社員になった事で、自分用のデスクが与えられた! デスクに座ると任意の時間までスキップしたり、座ってる間だけは会社にかかって来る電話を受け取る事ができるぞ]

[会社用のノートパソコンとタブレットが支給された! これ以降、メニューコマンドの企画からイベントやライブ、番組や配信等の企画立案ができるようになります。所属タレントの人達に最高のステージを提案しよう!]


 あ、さらになんか出た。

 ふーん、イベントとかの企画ができるの面白そうじゃん。ただのクソゲーかと思ってたけど、こういうのは楽しそう。


【真 の 神 ゲ ー 始 ま っ た な !】

【スタッフごめん。完全に舐めてたわ】

【ゲームスタッフ、急に本気出してくるやん!!】

【これだよこれ! こういうの最初から出してきてよ!! 地団駄のリアクションとか本当どうでもいいからw】

【乙女の嗜み:え? 待って、これって自分でライブのセトリとか、衣装とか選べたり、ミュージカル調にしたりとかできるって事? それってもう、100%自分のためのライブじゃん】

【最初意味がわからなくてホゲってたら、嗜みの言っている事で全てを理解した】

【うわああああああああああああああああああああ!】

【ラーメン捗る:よっしゃ! あくあ様主演のえっ……な映画撮ろうぜ!!】

【ソムリエール:あくあ君と森川アナのローション相撲がいいと思います!!】

【嗜みからの捗る、ティ……ソムリエールの落差が酷すぎて草www】

【建前→嗜みすげぇ! 本音→捗る……お前天才か?】

【建前→捗るお前さあ……。 本音→捗るお前さあ……本当、わかってるよな!】

【最近、純粋な嗜みに癒される】


 とりあえず後で、私と一緒に出るドラマと映画を企画立案しまくって提出しておこ。

 私って本当、優しくて面倒見が良くて、理想の先輩じゃない?

 あくぽんたんも、この私の器のデカさに泣いて喜んだってバチは当たらないわよ!


『あ、そろそろ終業時間ね。ゆかり、お疲れ様、また明日』


 あ……。阿古っちにあくぽんたんの居場所を聞こうとしたのに、急いでどこかに行ってしまった。


[A:初日だし就業時間を守って帰宅する]

[B:まだ体力が残ってるし、早く仕事を覚えるために残業する]

[C:親睦を深めるために会社の先輩を食事に誘う]

[D:まだ早いし帰りどこかでショッピングしてから帰る]

[E:社内に残って誰かを探す]


 ここはEね。私はEを選択してベリルの本社に残る。

 こうなったらあくぽんたんを見つけて、空のペットボトルを投げつけてやるんだから!

 他の人にはダメだけど、あいつとこのゲームの開発スタッフにはペットボトルの1本や2本くらい投げたって許されるはずだ。

 私は近くにあった自販機に行くと、ペットボトル飲料を購入し中身を飲み切る。


「これでよしっと!」


 私はメニューを開いて、全力投球のアイテムに空のペットを選択する。


【よしっwwwww】

【こーれ、ヤル気満々ですw】

【炎上不可避】

【こいつ、あくあ様に投げつけるつもりです!】

【公式配信でとんでもない事をやろうとしてる奴がいるw】

【これ、小雛ゆかりだから許されてるけど、他なら間違いなく炎上だぞ!】

【いや、お昼の番組を見る限り、アヤナちゃんは投げていい】

【アヤナちゃんは許されるでしょ】

【あくあ様に空のペットボトルぶつけて許されるのある意味で最強すぎるwwwww】

【この人、公式配信でなんてことしようとしているんです?】

【乙女の嗜み:一回だけなら誤射かもしれない。本当はぶつけたり投げたりしちゃダメだよ】

【嗜みさん!?】

【嗜みwwwww】

【ベリル本社以上の許可でたなw】

【ぶつけて許されるリストに嗜みも追加しておいて】


 私はいつでもぶつけられるように、現実世界で手をぐるぐるさせて肩を慣らしてからあくぽんたんの探索を始める。

 しかし、あいつの居そうな録音スタジオ、ダンススタジオ、食堂などに行っても一向に遭遇しない。

 はぁ!? あいつ本当に出社してんの? もう帰ったんじゃないでしょうね!

 私が鬼の形相で社内をキョロキョロしてると、また桐花マネと遭遇した。


『小雛さん? こんな時間まで、どうしたんですか? もう就業時間はとっくに過ぎてますよ?』


 そっくりそのままその言葉をあんたに返してあげたいわ。

 ゲームの中でも明らかにオーバーワークしてるじゃない!

 せっかくホワイト企業に就職したんだから、その社畜根性をどうにかしないとアイツが心配するわよ!!

 ゲームの画面に再び選択肢が現れる。


[A:白銀あくあの居場所を聞く]

[B:猫山とあの居場所を聞く]

[C:黛慎太郎の居場所を聞く]

[D:天我アキラの居場所を聞く]

[E:天鳥阿古の居場所を聞く]

[F:森川がさっき食堂で社員の振りをして無料の食事を食べまくってましたと告げ口をする]

[G:何か仕事はありませんかと聞く]

[H:恐怖を感じてその場から立ち去る]

[I:空のペットボトルをぶつけて戦いを挑む]


 だから最後の選択肢なんなのよ!!

 て、よく見たらペットボトルぶつけるに変わってるし、そういう細かい所に気合い入れるなら、もっと他にあるでしょうが!!


【あのさあwwwww】

【森川wwwww】

【最後の選択肢がもっと酷くなってるw】

【スタッフは一度、姐さんに叱られた方がいいよ】

【もう諦めよ? ワンチャン、とあちゃんルートに行くのアリじゃない?】

【ラーメン捗る:Fにしとこう。最後の選択肢はやめといた方がいい。絶対に】

【ソムリエール:森川アナを虐めるな!! ホゲ虐反対!!】

【乙女の嗜み:ここはあえて少し外してみるとか……。そうなると選択肢は絞られるわけだけど、3人の中じゃ、実はとあちゃんより黛君と一緒に居る事の方が多いので私ならCを選択するかも】

【嗜みとかいうゲーム実況で真の能力を解放する奴】

【嫁なみ。白銀あくあガチヲタ勢。廃ゲーマー。もう役満なんだよね】

【もう嗜み抜きじゃこのゲームをクリアできない気がしてきた……】

【ちょっと待って、その情報、個人的にはすごく動悸が……うっ】

【最近、新しいタイプの動悸が出てきてるから注意しなよ】


 ここはAよA!

 小雛ゆかりに引くって単語はないの。石橋を叩かずに全力疾走で突っ切り、引いて開けるタイプの扉だって押してこじ開けるのが私のモットーよ! 私の道を塞ぐ奴は全員そうやって薙ぎ倒してきたんだから!!


『まだ、あくあさんの事を探していたんですね。私用の携帯電話は……ああ、今日は家に忘れてきたのですか。仕方ないですね。特別ですよ』


 そう言って桐花マネはポケットから携帯電話を取り出す。


[仕事用携帯電話の連絡先に、所属タレント白銀あくあ(仕事用)の項目が追加されました]


 しゃーっ! 見たか、スタッフ、こんにゃろー!!


【うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!】

【小雛マジックきちゃあああああああああああああああああ!】

【これが小雛ミラクルだああああああああああああああ!】

【すげぇw 強引に手繰り寄せやがったwww】

【この引きの強さ。さすがです】

【やっぱ小雛ゆかりはバケモンだわ】

【ここで倍プッシュできるのがすごいわ】

【ラーメン捗る:もうかれこれ2時間前から……いや、鞘無インコの配信からだから6時間前から待ってるんですけど、もうそろそろですか?】

【ソムリエール:サービスシーンですか!? ところでこれのレート幾つ?】

【乙女の嗜み:やったー! おめでとうございます!】


 私は桐花マネと会話を終えると、メニューを開いて仕事用の携帯電話からあくぽんたんの電話にかける。


 トゥルルルルルル……トゥルルルルル……プツッ。


 出た!


『はい、もしもし、白銀あくあです』


 間違いない! あくぽんたんの声だ!!


【うわああああああああああああああああ】

【あくあ君と電話できるとかもう最高じゃんか……】

【これで名前まで呼んでくれるんでしょ? はー、これは神ゲーです】

【実質神ゲー。もうこれは現実と言っても過言ではないのでは?】

【これですよ。これこれ。私達の待ってたゲームが始まった!!】


 そのまま私のキャラクターがあくあに話しかける。


『もしもし、小雛ゆかりだけど』

『あっ! やべっ!』


 プツッ! ツー……ツー……。


 は?


【切wらwれwたwww】

【歯茎出たwありがとうwww】

【あー、なるほどなるほど、だからエンカウントできなかったんですね】

【鞘無インコ:これ完全に逃げられとるやんwwwww】

【はい解散】

【小雛ゆかりルートを検証する必要があるなと思ったがこれは無駄だわ。多分これクリアできない仕様になってる】

【ありがとうございますwwwww】

【ラーメン捗る:(無言で衣服を整える音)お疲れっした!】

【ソムリエール:ざまあ!!】

【乙女の嗜み:小雛先輩、かわいそう……】


 私は再びメニューを開くと、一言も発しないままあくぽんたんに電話をかける。


[現在この電話番号は使われておりません。……どうやら白銀あくあに着信拒否されたようだ]


 はあ!?


【草wwwww】

【あくあ様www】

【こーれ、あくたんふざけてますw】

【ここでもう一度電話をかけるメンタルの強さに拍手をしたいw】

【乙女の嗜み:これ、よくみるとあくあ様からの好感度とか信頼度とか下がってないんだよね。だから全然いけると思うよ】

【あ、本当だ】

【嗜みマジじゃん】

【うわ、逆になんか羨ましくなってきた】

【そういうところスタッフわかってる】

【むしろ、あくあ君から雑な扱いされるのって貴重だよ】

【ある意味でこの対応はめちゃくちゃ甘えてるように見える】

【これ嫌われてるんじゃなくてただ面倒くさがられてるだけなんだよね。だからあくたんからの好感度も信頼度も下がらない。スタッフ地味にわかってる事しやがるw】

【ワーカー・ホリック:むしろこの雑な扱い、興奮します……】

【おい上のコメントの奴、大丈夫か!?】


 すぅ……。私は軽く息を吐くとゲーム画面を閉じた。

 そしてバッグから自分の携帯電話を取り出すと、あくぽんたんの番号にかける。


【おいw】

【嘘だろwwwww】

【この女まじかよw】

【最近、小雛ゆかりからしか摂取できない何かがあると気付かされました】

【リア凸まじかよwww】

【盛り上がってきましたw】

【これは小雛ゆかりパイセンしかできねーわw】

【あー様、プレゼント配りの仕事中じゃないの?】


 もー! 早く出なさいよバカ!


「はい。もしもし……小雛先輩、どうかしました?」

「もしもしじゃないわよ!! なんで私の電話を着拒するのよ!!」

「いやいや、普通に出たじゃないですか! って、それ、なんの話……?」

「ムキーっ、大体、私を1人にしてアヤナちゃんと2人でランチとか、そういう事なら先に私に言いなさいよね! そしたらこのクソゲー配信の仕事なんか受けずに、そっちについて行ったのに!!」

「いや、それは邪魔だから……って、クソゲーはダメですよ! まさかまだ公式チャンネルで配信中だったりとか……」

「そうよ。ゲームの中のあんたが着拒するからわざわざこっちにかけてあげたんだから感謝しなさいよね!!」

「うわああああああああ。ちょ、ちょ、公式配信はまずいですって。みんなごめんね。俺もまだゲーム触れてないんだけど、なんか問題があったらスタッフに言うから」

「本当でしょうね?」

「本当、本当」

「ふーん、それならいいわ。せめてイージーモードくらい搭載してあげなさいよね。難易度ノーマルからだと子供が泣いちゃうわよ」

「え? イージーモードないんですか? スタッフの人には、幅広い人にプレーして欲しいから簡単にしておくようにって言ったんですけど……」

「ほーん、なるほどね。原因がわかったわ。それじゃあ切るけど、着拒にしたら家に行くから覚悟しておいてよね」

「え、あ、う……ちょ、ちょっと」


 私は通話を切って電話をバッグの中にしまう。


【あくあ様の生電話とかいうゲームを軽く超越する事をやるのやめてもらっていいですか?】

【ありがとうございますありがとうございます】

【小雛ゆかりパイセン一生ついていきます!!】

【これで誰が原因かわかったな】

【いやーやっぱり小雛ゆかりさんは頼りになるなあ】

【乙女の嗜み:私も難易度設定おかしいと思ってたんだよね】

【ソムリエール:スタッフは命が惜しかったら全力で逃げた方がいい】

【ラーメン捗る:ゲームスタッフなもなも】


 私はワイプ用のカメラに向かって笑顔を見せる。


「そういうわけだから。私、ちょこーっと用事できたから配信閉じるけど、今日は来てくれてありがとうございました。それじゃあまた、次はちゃんとした製品版でお会いしましょう。後ゲームスタッフ……逃げないでよね?」


 配信を終えた私は制止するスタッフと阿古っちを笑顔で振り切り、ゲームを作っている会社へと向かった。

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[一言] 歯茎出たwwwwwwwww 小雛パイセンさすがっすわ
[一言] もう草しか生えないwwwwwww いやどっちかってと草枯れるわwwwwwww
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