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trailrunners① 出会い  作者: 千原 文則
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トレイルランニング

「マジ~、走ってるよ~。すげー、な、スゴークね~」

紅葉の見頃の御岳山で、ランナーを見ながら、伊沢仁は叫ぶ。

「トレランだね~。確かすげーな。」

相方の高橋瞳は冷めた言い方で答える。

「歩くだけだって大変なのに、すげー、かっこいい。マジ、チョーマジヤリテー。俺でも出きるかな」

「自分密かにやり出してる。面白いよ~。速い人は猿見てー。やれるよ。」

瞳はそう答えて、ランポーズをしてみる。


「ハァハァ、やっと追い付いた」

滝の汗を流しながら、大岳の山頂に着いた藤谷透。

「じゃあ、行きますか?」

プロの菅野和道はニヤニヤしながら言う。

「えー、マジ~」

半泣き状態の藤谷を見て、周りのメンバーに笑う。

「川ダイブしてきた」

「汗です‥」 

「すげー代謝イイネー」

杉倉が感心してみせる。

「もぅー、わかってるクセに~」 

「ハイハイ、補給しなくていいのか」

「わかってますよ~!」

藤谷は急いでジェルを飲み干す


瞳と仁は、山を下りきり、近場の温泉でゆっくりしている。

「マジで、トレッキングなめてた。オジサン、オバサンがやれる位だから、大したことないって、」

「でも、凄く充実するでしょ」

「確かに。トレッキングとトレイルランって、道具違うの」

「違うね~、リュック、靴はまたっく違う。雨具、防寒着はそれぞれのレベルで、違うかな。自分もやり始めだから、詳しくわかんない」

瞳と仁は、風呂から上がり帰宅路に就く。


神田阿川街。昔はスキー街としてにぎわった街は、今スポーツ街として賑わっている。スキー、スノボー、ランニング、自転車、ゴルフなどのスポーツ店が点在している。その一角にトレイルランニング専門店サーモンがある。

「マジ、入るの」

仁は瞳に聞く。

「物は試し。まず道具からね」 

瞳は階段を下りていく。仁もそれについていく。地下一階の店舗は、広く、見慣れないリュックや、靴、ウエアが所狭しと並んでいる。

「あっ、走ってた人だ」

「こんにちは。どこで見たのかな」

「御岳山。その時、トレッキングしてて、山走る人見てスゲーと思って。」

仁は、菅野に答える。

「菅野さん、仁、トレランやりたいだって」

瞳は菅野に言う。

「次、陣場トレイルだったよね。瞳くん。はしってるかい」

「まぁ、ちょっとだけど、走ってます。陣場ってエントリーもう終わりですか」

「まだ大丈夫だと思ったよ。確か10月上旬までだよ。一緒に出ればいいんじゃない」

「いきなりレース。マジっすか。ヤバいです」

仁はひくつきながら答える。

「大丈夫だよ。山は歩いたっていいんだし。制限時間も緩いから。まずは実戦してみなよ」

「今日は仁のトレランの道具買いに来ました」

「いきなりレース。なんか怖いけど」

「仁君だっけ、高校の時は部活やってたん」

「一応、サッカー部。補欠でしたけど」

「体力は大丈夫だね。さてと、初心者用に一式出してみるよ」

菅野は、そういって道具をみつくろい出す。

「ざっとこんなものかな」

レジ台の上に、靴、リュック、ウエアが並んだ。

「リュック小さいですね、靴はランニングシューズみたい。ウエアカッコいいです」

仁は、感じたまま言う。

「まあね。そう感じるよな⁉️でもな、イロイロ機能的なんだよ。まずはこれつけて走ってみなよ、山を」

菅野は細かい説明を省いて総合言う。仁は、一式買い、店を出ようとする。

「まずは体験するのが一番だよ。陣場、自分も出るから、楽しみにね」

菅野は手を振りながら言う。

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