プロローグ
僕にはアクションゲームができない。
というのも、もともとアクションゲームに余り関わって来なかったのかもしれない。しかし小さい頃に初めてゲームとして買ってもらったスーパーマリオブラザーズは、7年以上たった今でもクリアしていないという始末である。
中学生時代に友達の家にいった時したFIFAでは現実のプロサッカーの試合ではあり得ないほどの大差で負けた。それも相手は途中からスマホをいじりながらにも関わらず。
生来体を動かす事が苦手なのである。目から脳、脳から体への伝達速度が人一倍遅いのである。だから、現在進行中のことを考えている間に、一手二手先をやられ詰む。
ならばアクションゲーム以外もできないのでは?と思うかもしれない。そうその通りできないのである。中学高校生時代の部活のバスケではベンチを温め続け、体育では一度も活躍したことはない。そう一度も。反射神経だけが悪いのではない。体は長いが細すぎて筋力は低い、つーかない。あまりの音痴で合唱コンクールでは仲間から歌うなと頼まれた。体は弱く脆く、高校時代に歩いていたら机につま先をぶつけ小指を骨折。目は細く線で鼻はデカくスンともしてなく顔はやつれ気味。視力は0.04、学力も赤点回避が目標レベル。ついには性格までクソ。
ダメダメじゃないかと皆は思ったであろう。そうその通りダメダメなのだ。圧倒的かつ典型的な劣等生なのである。良い所を数えると片手も満たない癖に、悪い所を数えると手足を使っても数え切れないのである。
ならなんでそんなに悪い所があるのに最初にいきなりアクションゲームが出来ないと言ったのか疑問に思うかもしれない。
それはアクションゲームが出来ないと生きていけない。と言うかアクションゲームが全ての世界に迷い込んでしまったからである。