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一人ぼっちのお星さま

作者: 紫ピアノ

 あるところに星がいました。

星の近くに同じ星なんていなかったので星はいつも一人でした。

遠くにはたくさん星がいる空があるのですが

星は、『帰れ』と言われるのが怖くてその空に行けませんでした。

星はいつも一人ぼっちでした。

時々違う空の星が「一緒にどうだい?」と話しかけてくれましたが

一人ぼっちの星は、『ウソだったらどうしよう』と怖くて

怖くて

うつむくだけで一言もしゃべれませんでした。

そんなことをしていると一人ぼっちの星に話しかけてくれる星はいなくなりました。

一人ぼっちの星は本当に一人ぼっちになったのです。

もう、一人ぼっちの星に話しかける星はいなくなりました。

一人ぼっちの星は悲しくなって泣きました。

シクシク。

シクシク。

ずっと泣いていると

星のキラキラはなくなりました。

星はただの銀色の石になりました。

もう誰も見てくれません。

一人ぼっちの星に気づいてくれる人はいなくなりました。

シクシクは気づいてほしくていつの間にか

オンオン。

ワンワン。

だんだん声が大きくなっていきました。

もう、だれも気付いてくれないのでしょうか。

もう、このままなくなってしまうのでしょうか。

一人ぼっちの星は怖くなりました。

あの星と一緒に行っていればこんなにも泣かなくても済んだでしょうか。

「ああ、あの星の人たちと一緒に行けばよかったなあ」

泣きながら

こう言いました。

本当のことでした。

本当は一緒に行きたかったのです。

初めて自分に素直になりました。


「その言葉を待っていたよ。」


一人ぼっちの星はビックリしました。

自分に気づいてくれる星がいたのです。

そして、暖かいものに包まれました。

それはほかのひとを思う心でした。

あったかいな。

一人ぼっちの星はこの星達についていこうと思いました。


「僕なんかが一緒に行っていいのかい?」


一人ぼっちの星は初めてほかの星と話しました。

それも自分から。


「ああ、君だからいいんだ。」


またびっくりしました。

自分が必要とされている。

とってもいい気持ちでした。

星は一人ぼっちじゃなくなりました。

星はほかの星と旅をすることになりました。

今星は幸せです。

とっても輝いていて

キラキラしています。

星は今度は自分が恩を返すんだと

張り切って

輝いています。

もし、満天の星を見かけたら

お願いしてみてはどうでしょうか。

そこに一人ぼっちだった星がいれば

そのお願いかなえてくれるかもしれませんよ。


 一人ぼっちは、一つの行動だけで一人ぼっちじゃなくなると

この文書いていて思いました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 読んでいてジンときました。勇気をもらいました。
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