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1-17 ナイトメア・シティ

今回は長め。二つに分けようと思ったけど、前半が短くなるから思い切って一気に掲載してみた。


使い魔:魔素機械工学によって生み出された仮想人格搭載自立型ロボット。

情報関連魔術と特殊な機械を用いて人間の人格をロボットに投影することで独立した行動が可能になる。

使い魔には大気中の魔素を貯めこむ事と魔術方程式を記録する事が可能で、

高価な物であれば魔素の励起補助、方程式の励起魔素干渉補助機能が付いており、魔術師たちに必須のアイテムとなっている。

近年小型化が進み、ネコ型やイヌ型など動物を模した型式も多く製造されており、ペットとしての人気も高い。



「おっ待たせしました~! ハンバーグステーキの洋食セットとカルボナーラ、チョコレートパフェが一つにホットコーヒーが二つ、それとホットココアが二つ、それとダイエットコーラ二つおっ持ちで~す!」


 深夜だっていうのにやたらとテンションの高いファミレスの店員さんが次々と注文の品を僕らのテーブルに並べていく。だいたいは飲み物だけど、その中に混じったハンバーグがジュージューと胃もたれしそうな音を立ててるし、いつもだったら美味しそうに思うカルボナーラだって時間を考えるとつい顔をしかめてしまう。


「ご注文は以上でお間違いないですか~? 間違いないですよね~? んじゃごゆっくりどうぞ~!」


 店員は一方的に話すと返事も聞かずにウキウキとした足取りで店の奥に消えていった。こんな時間に何が楽しいんだか。

ついさっきの戦闘の事もあって若干の疲れを感じてしまうけれど、その横でコウジはハンバーグとカルボナーラを手元に引き寄せると何食わぬ顔でフォークを突き刺して食べ始めていった。コイツはコイツでよく食えるな。


「普段からこの時間が活動時間だからな。気分悪ぃならとっととどっか行きやがれ」


 ああそうかい。

さっきまではその場を切り抜けるために必死だったからそうでもなかったけれど、落ち着いてくれば腹を殴られた痛みと一緒に腹立たしさもこみ上げてくるわけで、出来れば僕としてもコウジの言う通り離席してしまいたいのだけれど、残念ながら僕の席は六人がけテーブルの一番窓側で逃げれそうも無い。

ちなみに席は僕とコウジの間に霧島さん、僕の向かいにはリンシンが心細そうに座ってる。その隣でタマキが安心させるために肩を抱いてて、更に隣にスバルとなってる。雪村さんは霧島さん命令でコウジの後始末をさせられてる。それを聞いた時、タマキとスバルからこそっとメールで「ざまぁwww」と送られてきたけれど見なかった事にした。


「ヒカリってあんまり怒んないけど、怒る時って決まって事が治まった後だよね」

「そうなのですの?」

「昔もコウジとケンカした直後は握手とかして仲直りしてるくせに、その日の夜になって機嫌が悪くなったりしてさ」


 はて、そうだっただろうか?僕自身としてはそんなつもりはなかったのだけれど、まあ、当事者は得てしてそんなもんだ。都合の悪い記憶なんてあっさり忘却の彼方に追いやられてしまうし、そもそも僕の記憶力だ。そんなもの当てになるはずがないし、スバルがそう言うんならきっとそうなんだろう。


「気持ちは分からないでも無いが、ここは私の顔を立てて矛を治めてくれないだろうか。こちらの不手際でもあるわけだからあまり強くは言えないが」


 霧島さんにとりなされたらこれ以上腹を立ててるわけにもいかない。「一発は一発」でコウジを殴り返してやりたくもあるけれど、そうするとコウジも黙っちゃいないだろうし店を破壊してしまいかねない。ここは業腹だけれど一つ大人になるとしよう。

目の前に置かれたコーヒーを手に取って口に含むと、喉を通る熱と苦味が少しだけ落ち着かない感情を溶かしてくれる。続けてもう一口飲むと、熱さが少し治まって、より一層苦味が増して、僕はそれを飲み下す。そうしてハンバーグを無言で食べ続けるコウジを改めて見遣る。

そこで僕は気づいた。


「コウジ、その首に付けてるのは?」

「ん? ああ、これか?」コウジは肉を切り分けていたナイフを置いて右手で首に巻かれてるチョーカーみたいなものを撫でた。「俺を殺すために必要なんだとよ」


 何気なく聞いただけなのにひどく物騒な返事が返ってきた。


「冗談にしても笑えないな」

「嘘でも冗談でも誇張でもねぇよ、バカ。事実を事実のまま言ったまでだ。俺は嘘が嫌いなんだよ」


 カルボナーラを口いっぱいに頬張りながらそう言うコウジは、確かに嘘や冗談を言ってる風でも無くて、かといって悲壮感だとか不服がある感じでもない。だとしたらコウジの言った事は事実で、つまりはそういうことだ。

何だかんだと恨み言はあるけれどもコウジは僕の友達だ。古くからの付き合いでケンカも多くした。けれどもそれは僕とコウジが多くぶつかり合った事の証でもあって、それはコウジが僕にとって大事な友人であることには変わりない。


「……どういうことですか、霧島さん」


 いくら本人が気にしてなさそうでも僕が気にする。どこの誰とも知れない相手に、いや、誰であろうとも大切な友人の生殺与奪が握られているなんて許せない。認められない。人の命はそんな風に誰かに左右されていいもんなんかじゃない。


「どう、と言われてもな。そういう風に決まっているのだから我々は口を挟むことはできないさ」

「でも、コウジは英雄ですよ? こんな扱いは……」

「英雄だからさ」


 霧島さんはコーヒーの香りを楽しむように眼を閉じながら、事もなさ気に理由を告げてくる。


「確かに三佐を始め、英雄の方々の功績は偉大だ。それを考えればこういう扱いは不適切だと思わなくもない」

「なら……」

「だが、三佐は英雄(・・)なんだ」


 そこで霧島さんは話を区切った。コーヒーを飲んで喉を湿らせて、ソーサーとカップがぶつかる。


「確か、チャップリンのセリフだったかな。『One murder makes a villain; millions a hero.』」

「一人の殺人は犯罪だが、百万を殺せば英雄。ボクも聞いた事があるよ。有名な言葉だね」

「三佐を始めとした英雄たちはまさに言葉通りだ。我々魔術師は一般の人々とは異なる大きな力を手に入れた。もし彼らが我々が戦う様を見れば、我々を英雄と呼んでくれるかもしれない。だが、本物の魔法使い(英雄の戦い)を一度でも眼にした人間ならば、二度と自分を英雄と呼ばれようとは思わないだろう」

「サユリちゃん()戦いを見たことがあるの?」

「そういう言い方をするという事は小鳥くんも理解できるだろう? 魔法使いが、英雄がどのような存在であるか」

「……そうなのですの?」


 タマキが尋ねるとスバルは小さく肩を竦めてみせる。


「まあ、ね。もう次元が別だよ。同じ人間だって思うのが難しいくらいさ」

「三佐の前だが失礼して言わせて頂ければ、誤解を恐れずに言うなら意思を持った核兵器だ。それも何度でも発射できる、な。呼吸をするように何千、何万という人を殺すことが可能だ。そして同時に人間でもある。万が一破壊の意思が自分たちに向いたら、もし気が触れてしまったら……万が一、億が一にもそういうことが起きてしまわないようにする。あのチョーカーはそのための物だ。もちろん三佐も承認の上でだと聞いてはいるが」


 話し終えて霧島さんはもう一度コーヒーを飲んだ。カップを持つその手は、よく見たら小さく震えてた。


「まあ別に好きでコイツを嵌めてるわけじゃねえけどな。コイツを付けときゃある程度自由に行動してもいいし、俺みたいなクソガキでもこの歳で三佐なんつー大層な肩書をもらえたんだから十分なんだよ。だからテメェがグダグダ言うような事じゃねぇから黙ってろ」


 自分の事だって言うのにコウジは涼しい顔だ。いつ、何時それが爆発するか、自分の命を奪うかも分からないっていうのに。もし、コウジに何の落ち度が無くったってそれこそ管理側の暴走で殺されてしまうかもしれないっていうのに、どうしてそんなに平静で居られるっていうんだ。そして、霧島さんもみんなも、どうして英雄の首に輪を嵌めるのが当然だって思ってるんだ。コウジだって、英雄だって人なのに。僕はそれが信じられない。

気づけば、無意識に僕は右腕で頭を抱えていた。

目の前が暗くなる。息が苦しくなる。頭の中がグチャグチャと音を立てて掻き回されていく。

みんな、みんな知らないんだ。英雄がどういう存在かって事を。望んでもいない英雄になった僕らがどうなったか。

世の中の為に頑張ったのに、言われるがままに、頼まれるがままに何だってやったのに。大人の言うことを聞いて頑張ったのに。

あれだけ、あれだけ僕らは苦しんだっていうのに――


「ヒカリ」


 スバルが僕を呼ぶ。静かに、けれども確かに僕の名前を呼んだ。途端、視界が開けた。

あれ、僕は今、何を考えてたんだっけ?


「それよりも早く本題に入ろうよ。さっきからリンシンがつまんなそうにしてるよ?」

「い、いえ、そんな事は無いのです……」


 ああ、そっかそっか、そうだった。リンシンがどうして夜中に出歩いてたか、そこを聞くためにここに来たんだった。

 リンシンは所在なさ気に身を小さくしてて、目の前に置かれたパフェもすでに少しだけ溶けてしまってた。


「そうだな。すっかり話が逸れてしまったな。それじゃあ、リンシンさんだったかな? どうして魔物である君が夜中に町を歩いていたのか話してくれるかな? ああ、パフェも食べながら気楽に話してくれていいから」

「は、はい。いただきますなのです」


 霧島さんに促されてそこでようやくリンシンはスプーンをパフェのアイスに突き刺して口に運んだ。最初は冷たさに体がびっくりしたのか、白黒の髪の上で覗いてる小ぶりの耳がピーンと逆立って、けれどもすぐに表情が幸せそうに蕩けたように綻んでいった。やっぱり女の子だな、甘いモノは種族問わず好きらしい。

リンシンが幼い顔立ちのせいか、その幸せそうな顔を見てるとこっちも何だか気分がほっこりしてきて、思わず抱きしめて頭を撫で回してしまいたくなる。気分はまるで娘を見守る父親だな。まだ十七歳だけど。

ならそのリンシンの表情を見て鼻血を垂れ流すタマキはダメな母親か。少なくとも僕はこんな母親は嫌だ。

 何度か美味しそうなパフェを口に運んで少し緊張が解れたのか、リンシンは一度スプーンを置いて、そして脇に置かれたホットココアを飲んで「はぅ……」と小さく息を吐き出した。


「どこから話せばいいのか、私には良くわからないのです。だから思いつくままに話すのですけど、それでも構わないなのですか?」

「ああ、構わないよ。君が話しやすいように話してくれて構わないから」


 霧島さんが優しく伝えると、リンシンはポツリポツリと話し始めた。


「……始まりは、他の獏たちが居なくなった事だったのです……」




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆





 リンシンの話によると、異常が始まったのは一ヶ月程前らしい。

話の詳細の前に少しだけ獏について話しておくと、獏という種族は比較的早い時期に人間との共存が認められた種族だ。十年前の大規模な特異点によって多くの魔物がコチラ側の世界に入り込んで、戦争とも言える戦闘が各地で頻発していたわけだけれど、それらの戦争が完全に終結するだいぶ前から安全と判断されて人の中で生活を始めた。

リンシン、というよりも彼女が親から聞いた話らしいんだけれど、最初は当然ながら人との摩擦がそれなりにあったらしい。まあ、当時には魔物=人を害する存在という公式が成り立っていただろうし、今現在でもそういう認識は極々一般的なものだ。だから簡単には人の生活に溶け込めなかったのは自然な話だと思う。

けれども獏という種族は基本的に争い事を好まない。知性のある、云わば高位の魔物にしてはそもそもの戦闘能力は低いし、人以上に温厚な性格であるからご近所トラブル以上の問題というのは起きなかったみたいだ。


「お隣のおばさんや地区長のおじさんもとても良い人で、私たちが獏と知っても変わらず優しくしてくれたなのです」


 獏は容姿を変えるのが得意だ。だからみんな耳や尻尾、鼻などの特徴を隠して、近くでよく見ても人間と変わらない見た目で生活をしていたし、周囲にも人間と思われながら暮らしていた。それは、周囲の無理解による理不尽な衝突を避けるための獏なりの配慮だったらしいんだけど、容姿を誤魔化している事がバレて獏であると判明しても、多くの人はそれまでと変わらない態度で接してくれたらしい。もっとも、リンシンは変身が苦手で耳だけは上手く隠せなくて、それが今晩にフードを被って出歩いていた理由でもあるみたいだけど。


「あんまりこの街の外には出られなかったなのです。でも、インターネットで色んな人と知り合えたのです。みんな私を獏だと知っても優しくしてくれたなのです」

「リンシンみたいに可愛ければ当然ですわ!」

「まあ、日本は特に変態が多いからね」


 ケモナーとか居るくらいだし、リンシンみたいに可愛ければ尚更だろう。

それはともかくとして、獏は人のコミュニティに所属する事を本当の意味で認められて、少しずつ数を増やしていったって話だ。リンシン自身も正確な数は知らないらしいけれど、どうやらこの街全部で三〇人くらいが住んでるみたいだ。最初にこちらにやってきた時は全部で十人弱くらいだったみたいだけど、どうも獏という種は結構多産かつ成長が早いらしい。女性の初産はだいたい十歳程度との事で、わずかこの数年で三倍まで数を増やしていた。

ここら辺は僕らのこの世界の生態系と近いのかもしれない。食物連鎖の頂点に近いほど小産で弱い種ほど子供をたくさん産むから、もっと凶悪な種が多い異世界では獏は比較的弱者側だったんだろう。それがこの世界に来てから天敵が居なくなったからここまで短期で数を増やしたんだと勝手に話を聞きながら僕は考察する。


「ちなみにリンシンは何歳なのかな?」

「私なのですか? 四歳なのです」

「はぁっ!?」


 これには流石に僕もびっくりした。確かにしゃべり方は少し幼い感じがするけど、見た目は中学生か、少し発育のいい小学生くらいだから。そうか、まだ四歳なのか。そう聞かされると尚更リンシンが可愛く見える。もちろん異性というよりも、いつも接してる近所の小学生的な意味で。あと、タマキはいい加減リンシンを見て興奮するのを自重しろ。

話が脱線した。

それで、ここからが本題だけれども、最初に言った異常というのは、どうやら最近街に住んでいたはずの獏の数が減っているという事だ。それも急激に。

いつから、という正確な時期は誰も知らない。どれだけ、というのも正しい数は分からない。だけれども確かに、そして着実にその数は減っている。


「始めは誰も気に留めてなかったのです……」


 獏と言う種は穏やかだけれども、同時に自分以外の個体に対する関心が元来薄いらしい。全くの無関心というわけでも無いし、必要だと判断すれば逆に積極的に関わっていこうとするみたいなんだけど、ともかく、だから少しずつ数が減っていってると気づいても残った獏たちは特に気にも留めなかった。そこは恐らく、元々が弱者だから強い魔物に襲われて仲間が亡くなっていく中で、自分たちの心を守るために身についた処世術なのだろうと思う。

獏が町から出ることを制限されてるとはいっても全く不可能というわけでも無いし、日本だけでも各地に数箇所獏が住んでる所がある。だからリンシンの親も知り合いの獏も気にせず、どこか他の町に移住したか、それかどこかに旅行に出かけた、もしくは元の世界に戻ったか程度に考えてたようだ。極稀に大きめの特異点ができて、そこから魔物が元の世界へと戻る事もある、とはリンシンの言葉で、リンシンも始めの頃は彼らにそう言われて「ならそうなんだろう」くらいにしか思って無かったって話だ。

けれども状況は変わらず続く。

一週間経って一人が消え、二週間が経過して三人が消え、そして一ヶ月が経った今は――


「もうすでに十五人にまで減った、だって?」


 スバルの驚きを多分に含んだ声にリンシンはコクン、と頷いた。

確かに、異常だ。わずか数年で数を三倍にまで増やした獏が経った一月で数を半分にまで減らす。それも誰にも気付かれず忽然と。消えた獏が何処に行ったのか、いつ居なくなったのか誰も知らない。それは何か恐ろしい事態が起きているのでは無いかって疑念と恐怖を抱かせるのには十分だ。

何より、リンシンに異常事態であることを深く認識させたのは。


「私のお父さんとお母さんも居なくなってしまったのです……」


 深夜のファミレスのざわめきにさえも消えてしまう程の声で、リンシンは俯いてそう言った。ギュッとハーフパンツを握りしめる腕に力がこもったのが、向かいに座る僕にも分かった。

さっきまでの熱がすっかり冷めたらしいタマキが、泣きそうな顔をして身をリンシンの方に寄せた。そのまま両腕をリンシンの首に絡みつかせて無言のまま抱きしめてやる。家族に対する思い入れが人一倍強いタマキだから尚更リンシンの思いに共感してやれるんだろう。それは僕にもスバルにも出来ないことだと思う。


「それで君はご両親を探すために歩きまわっていたのか……だがそれならどうしてこんな夜中に……」


 リンシンは「ありがとうなのです」と礼を告げてタマキを引き剥がす。タマキが抱き締めるちょっと前までは少し顔が青ざめていたけれど、今はその幼い顔に似つかわしく頬に赤みが戻ってた。


「それは……」


一度リンシンは顔を上げて口を開きかけて、だけどもすぐにまた閉じてしまった。

チラ、と上目遣いに僕の様子を伺ってきた。彼女が何を求めてるのか、到底僕には想像も出来ないけれど不安そうな表情は分かったからとりあえず「大丈夫だよ」という意味も込めて笑いかけてあげる。すると、もう一度俯いて、けれどもすぐに顔を上げて続きを話し始めてくれた。


「私たち獏が犯人じゃないことを証明したかったなのです」

「……どういう事だ?」


 霧島さんが訝しげに尋ねる。

けれどもこの場で意味を測りかねてるのはたぶん霧島さんだけだろう。恐らく、霧島さんの頭の中では「まだ一連の事件の犯人は不明であり、そもそも一般には事件の事は知られていない」ってなってるんだと思う。そしてそれを示すようにスバルが質問に答え始めた。


「つまり、リンシンも町の人もみんな最近の事件の事を知ってて、町の人たちは獏を犯人だと思ってるって事だよ」

「バカな!? 事件の事も獏の事も極秘のはずだぞっ!」

「サユリちゃん、声がでかいよ」


 スバルに注意されて霧島さんがハッとして店内を見回した。深夜だから他のお客さんの数は少ないけれど、突然の大声でみんなこっちを注目してる。僕らが彼らの方を見ると何事も無かったかのように視線を元に戻してそれぞれの会話を再開してるけれど、きっとみんな聞き耳を何気なく立ててるだろう。野次馬はいつだって事件(ゴシップ)の匂いを嗅ぎ分けるのが上手いから。

霧島さんはコホン、と誤魔化す様に咳払いをして、今度は声を必要以上に抑えて続きを促す。


「どうしてただの一般人がみんな知っていると言うんだ? 関係者には緘口令も引かれているはずだし、獏が要監視対応となったのも極々最近の話だぞ? そんな短期間で広まるはずが……」

「あのね、サユリちゃん」呆れた様に、スバルの方が年下なのにまるで物分かりの悪い子供を諭す様に話し始めた。「今の世の中を舐めすぎ。こないだも言ったけどさ、人の口に戸は立てられないし、例え本当に自衛隊の人が口走ったりしなかったとしても事件が起きてるのはこの街なんだよ? みんな関心はあるし、事件を目撃した人だってそれなりに居るはず。それに、世の中みんな善人ばっかじゃないんだからさ、機密情報を盗もうとするクラッカーとか山ほどいるんだよ?」


 世界は悪意に満ちてる。人の脚を引っ張ることを生きがいにしてる人は多いし、ホンの少しのミスをまるで鬼の首を取ったかの様に声高に糾弾することなんて有り触れてて、例を上げるのだって枚挙に暇がない。

それまでどれだけ高潔に生きてきてても、どれだけ頑張って信頼や実績を積み上げてきても、一度そんな悪意に捕まれば足元は砂上の楼閣みたいにすぐに崩れ落ちてしまうものだ。それは強者や大きな組織ほどその傾向は強い。

その人の苦労だって、努力だってお構いなしに、ただ「面白いから」、「気に食わないから」なんて些細な理由で崩そうとして、そしてそんな悪意に周囲の人なんてあっという間に染め上げられてしまう。そうなると元の場所まで戻ってくるのは難しい。だから僕らは周囲の顔色を伺って、行動に注意を払って息苦しい生き方を強いられる。一度、嫌われてしまえばお終いだから。


「だが、だからといってほんの数日でここまで広まるものなのか……?」

「一度ネット上に出てしまえばあっという間に拡散するもんさ。本来情報としての真偽は精査してから人に伝えるべきだけど、真偽なんてどうでもよくて反応を楽しむためにわざと拡散する人も居れば情報精査なんて言葉を知らない人だって多いんだから。後はネットしない人にでも口コミで広まるし、関心が強い話題ならそのスピードはずっと速くなるしね」

「……スバルさんが言った通りなのです。近所の人たちもみんな事件の事を知って私たちに近寄らなくなったなのです。良くしてくれてたおじさんもおばさんも、気にするなって言ってくれるのですけれど、そのおじさんたちもどこか余所余所しいのです……」

「人間なんざそんなモンだ」


 コウジが口を開いた。ここまでずっと黙って会話にも参加せずにいたけれど、ハンバーグを口に運びながら、でもコッチの方は見ない。


「普段人の良いフリしても一皮向けば何考えてんのか分かりゃしねぇ。笑顔で近寄ってきて、ちょっと都合が悪くなりゃすぐに手のひら返しだ。少しでも信用なんざする奴がアホだな」

「コウジ」


 気持ちは分からないでもないし、同意をしたいところでもあるけれどもここはリンシンの前だ。

 そういう風に態度を変える人だって多いけれど、だからってそんな人ばっかりじゃないし、事件の事を聞いたら誰だって多少は態度が変わってしまうに決まってる。悪意は憎むべきものだけれど、でもそれは僕ら自身だって当てはまるんだ。些細な事で考え方を変えてしまうような弱い生き物だから、それを責めるのは酷ってものだ。


「それくらいは許してあげなよ……っていいたいトコだけどねぇ。まぁ、コウジの言う事も一つの真実だよね」

「お止めなさいな、スバル。今はそういう議論をする時では無いですわ。

 それでリンシン、アナタは犯人を自分で探し出して自分たちが無実である事をみんなに示したかったのですわね?」


 小さくリンシンが頷いた。

たぶん心細かったんだろう。タマキの言葉に少し涙が溢れていた。

ご両親も居なくなって、今までずっと一人で想いを貯めこんでた。不安で怖くて、それでも堪えて一人で夜の町を歩いてご両親を探し、犯人を探す。

別の魔物に襲われるかもしれない。本当の犯人に襲い掛かられるかもしれない。一歩踏み出すだけでもきっと怖かったに違いない。いつ終わるとも知れない恐怖。けれどもそれを打破するために、危ないって事を判っててもそうせざるを得なかった。

 頼れる人が居ない。本来ならば一番に頼るべき親が傍に居なくて、逆に自分の力で探しださなきゃいけない。その決意はどれ程のストレスだったか、想像するに難しくない。


「犯人さんを見つければお父さんたちも見つかるかもしれないのです。私たちが犯人じゃないってみんなに知ってもらえれば、また前みたいにおじさんもおばさんも仲良くしてくれると思ったのです。だから……だから、犯人さんを探さないといけないのです」

「それで、か……」

「……気に入らねえな」


 食事を終えたコウジが吐き捨てる。そのキツイ口調にリンシンはキュッと身を縮めて小さくなって、その横のタマキがコウジを睨みつけるけれどコウジは気にした風も無い。


「何が気に入らないんだよ、コウジ」

「ああ? ンなもん全部に決まってんだろうが。

 リンシンっつったな? テメェは何歳だ? まだ四歳だろうが。図体はそれなりにデケェが、ガキが一人で何でもしようとしやがる、その考え方がまず気に食わねぇ」

「さっき人を信用するなって言ったばっかりじゃないか。矛盾してるし」

「ちげぇんだよ、ヒカリ。俺は人間を信用しろなんざ言わねえ。人間はクソッタレでどうしようもねぇクズだ。俺自身も含めてな」


 言いながらコウジはテーブルに頬杖を突いて、自嘲の混じった言葉を吐き捨てた。


「けどよ、別に信用してなきゃ相談しちゃいけねぇ理由もねえだろうが。スバルが言うみてぇに今の世の中ネットもある。適当に素性を隠すなりなんなりして相談するも良いし、お人好しな野郎をだまくらかして扱き使うって方法だってあるんだよ」

「考え方が黒すぎて同意しかねるところだけど、相談するっていうのは大切だとボクも思うよ。でもそれは他人のボクらだから言えることだし、きっとそれだけ追い込まれてたんだよ、リンシンもさ。ね?」

「……思いつかなかったです。何をどうすれば良いか、よく分からなかったのです……」


 リンシンはそう呟くと一層消沈したらしく、ただでさえうつむき加減だった顔がますます下を向いて、「グスッ……」と鼻を啜る音がした。

言うは簡単だけど、そんな選択肢なんて中々思いつかないよな。僕らだって本当に悩んだ時に誰かに相談できるかっていうと、いつもそうするとは限んないし。ましてやコウジの言う通りまだ四歳のリンシンにそんな色んな選択肢を要求するほうがよっぽど難しいよ。


「でもリンシンが一人で頑張ったからこそ、今こうしてワタクシたちと出会えたのですから結果オーライですわ。だからリンシン、泣かなくてもいいのですわよ。ほら、鼻が出てますわ。紙にチーンとするのですわ」

「その前にタマキも鼻血拭きなよ」


 そうだよな、危ないところだったけれど今こうして無事に僕らが出会えたわけだし、コウジや霧島さんと出会えたおかげで獏が犯人じゃないかもしれないって少しでも思ってもらえた可能性がある。そう考えるとリンシンの行動は正解だったのかもしれない。


「チッ……まあ、ガキはガキらしく大人を頼れっつー事だよ」


 ムスッとして舌打ちしたコウジだけど、流石にリンシンを見てバツが悪くなったらしい。心持ち声色を優しくしてそう言った。顔はそっぽを向いてたけれど。

まったく、ガラでも無いこと言って照れるくらいなら言わなきゃいいのに。

思えば昔からそうだ。薄ボンヤリとしてしまって最早かなり摩耗してしまっている僕の記憶の中でもコウジはこうだった。普段はぶっきらぼうで暴力的で、そのくせ弱い奴の味方だった。口ではキツイことばっかり言うけれども、だからって虐めたりもしなければ最後まで見捨てたりもしないで、やいのやいの言いながらも付き合ってあげる奴だ。周りに何と言われても、こうと信じたら幼いながらにそれを最後まで貫いてた。だから煙たがれる事もなく僕らの中に溶け込んでいたな。

コウジは今も変わってない。だというのに僕と来たら。まったく、ため息が出てしまう。

言いたいことだけ言ったコウジは、そのまま明後日の方を向いて苛立たしげにテーブルに指を打ち付けていたけれど、舌打ちをして不意に立ち上がった。


「三佐、どちらへ?」

「ちょっくら上司(うえ)ンとこに殴りこんでくる。この俺を謀ったんだからな。とっちめてガキ泣かした責任は取らせてくる」


 そう言うとコウジは首を鳴らした。ああ、こういうところも変わらないんだな。三つ子の魂百まで。時がどれだけ経っても本質は変わらないものなんだろうか。もっとも、それは僕には当てはまらないみたいだけれど。僕にはあそこまで他人に対して本気にはなれない。そんな自分が憎らしい。


「夜中ですけれど……」

「知った事か。家焼かれねぇだけ幸運だぜ」

「……お手柔らかにお願いしますよ」

「安心しろ。別に殺しゃしねーからよ」


 パシン、と一度掌に拳を叩きつけて、そしてテーブルの端に置かれた伝票を取り上げるとそれを後ろ手でヒラヒラと靡かせながら外へと出て行ってしまった。


「……行ってしまいましたわね」

「あの、私が怒らせてしまったなのですか……?」

「いやいや、あれでも彼なりにリンシンを心配してるのさ。昔っから不器用なのは判ってたけど、もうちょっと上手い言い方もあるだろうにさ。ホント、コウジもバカだからねぇ」


 コウジの姿が完全に見えなくなったところでボヤく様にスバルが漏らして肩を竦めてみせる。ホント、完全に同意するよ。


「最初はひどいお方だと思いましたけれども、でもこうして接してみるとワタクシは好ましいですわ」

「おや、ついにタマキにも春到来なのかな?」

「冗談。ワタクシが愛でるのはああいう不器用な殿方よりもリンシンの様な可愛らしい幼女ですわ」

「それもどうかと思うけどね」


 さて、これでリンシンに対する誤解はほぼ溶けたから、コウジたち自衛隊が少なくとも何か仕掛けてくる事は無くなっただろう。少なくともコウジが何とかしてくれるはず。それくらいは信用してもいい。かと言って獏が犯人っていう疑いが晴れたわけじゃないけれど。


「しかし困りましたわね。これでまた犯人探しは振り出しですわ」

「そうでも無いと私は思うが。リンシン君が犯人では無いだろうとは思うが、獏がまだ要監視対象であることは変わりない」

「そうだよねぇ……」

「そうだ! リンシン、君たち獏ってドッペルゲンガーって食べたりできる?」


 そういえばまだそもそものそこを確認できてなかった。あくまで獏が夢を食べるって事からドッペルゲンガーも食べられるんじゃないかっていう推測でしかなくて、もしドッペルゲンガーに獏が干渉できなければ獏が犯人の前提が崩れる。


「どっぺる、げんがー、ですか? 何でしょうか、それ?」


 あー……そうか。まずはそこからか。僕ら人類にとってドッペルゲンガーの存在は常識に近いけれども、リンシンは獏だしな。ましてまだ四年しか生きてないし、成長が早いとは言っても知らないのも仕方ないか。


「んー、えっと、どういえばいいのかなぁ……ボクらのもう一つの精神って言えばいいのかな? 今こうしてボクらがリンシンと接してるのとは別の人格というべきか……」

「リンシン、要はアナタ方が人の精神を本人から引き剥がせるかどうかですわ」


 スバルとタマキの説明にリンシンは「んー……」って首を傾げながら考えこむ。どうだろう、伝わったかな?


「よく分かんないなのです」

「そっか……」

「でも、人の精神を無くしちゃう事はたぶんできないのです。人の夢を食べることは確かに私たちにとって大好物なのです。近所のおじさんたちの悪夢もよく食べさせてもらってました」

 やっぱり空想上の話だけじゃなくて、実際に夢は食べるのか。


「夢は食べれるけど、精神は食べたりはできないのかな?」

「食べることはできるのです。でも全部を食べきるのは大人の獏でも無理なのです」

「それはどうしてだ?」

「人の持つエネルギーは膨大なのです。夢でも全部食べようとすると、獏一人で人一人の夢を食べるのが精一杯なのです。夢でもそれくらいにお腹が膨れるのに、人の精神は町にいる獏全員でもようやく食べきれるか分からないくらいなのです。気持ちとか気力とか意思とかは夢の比じゃないのです」


 話し方は幼いけれど、滑らかにしゃべるリンシンの話す内容は不相応なくらいに大人びてる。体の成長と同じで、思考とか理解力とかは人よりずっと成長が早いのかもしれない。


「それに……」

「それに?」

「……人を食べる事はその人に成り代わる事と同じなのです」

「成り代わる?」

「はい、なのです。スバルお兄さんが言ってた事は難しくてよく分からなかったですけど、人の心を食べるとその人の心が私たちの心と置き換わってしまうのです。人の心の持つエネルギーは私たち獏よりもずっとずっと強いのです。だから絶対に人の心に触れてはダメだってずっとお父さんとお母さんからきつく言われてきてるのです」

「もし、もし複数の人が一人の人間の心を食べたらどうなるのかな? 例えば……僕の心を君と、君のご両親が食べたとしたら、僕の心はどこに行っちゃうのか、分かる?」


 僕の質問にリンシンは少し考えこむ素振りをする。でもそれはホンの少しだけで、すぐに顔を上げて応えてくれた。


「私は『人の心は一つ』と教わったなのです。だからたぶん、人の心を分けて食べることはできないのです」


 つまり、獏が人の心――すなわちドッペルゲンガーを食べられるのは一人でしか食べられなくて、だけど一人で食べてしまえばそれは自分が自分で無くなってしまう。イコールそれは、獏としての死だ。

 という事は、犯人が自殺願望を持ってない限り、獏が犯人である可能性は低くなった、というわけか。


「ですが獏が犯人でないとなりますと、いよいよ手詰まりですわね……」

「ねえ、リンシン。食べてしまった人の心を元に戻すことってできる? 食べなくても、引き剥がされた心を元に戻す方法とか、直接じゃなくてもいいから何か知ってない?」

「……一度食べてしまったらもう戻せないのです。心を元に戻す方法も……私は知らないのです……」


 深い溜息と一緒にタマキの頭が下がった。テーブルに肘をついて落胆して頭を抱えた。

あくまで僕らの目的はユズホさんの回復。榛名さんによればドッペルゲンガーを失った状態だと大体一週間しか生きていられないっていうし、いよいよ時間が無くなってきた。とりあえずは獏に食べられた可能性が低くなった事は安心すべき事だけど、でも早く次の手を打たないと……


「ゴメンナサイなのです……」

「いや、別にリンシンが謝る事じゃないから気にしないでよ。それに、今回の件は何とか手掛かりにはなってるとボクは思うよ」

「何処がですの? 獏が犯人じゃないとして、スバルには他に心当たりがあるというの?」

「具体的な犯人じゃないけどさ、たぶん今回の事件、どっかのお偉いさんが関わってると思う。だよね、サユリちゃん?」


 スバルから話を振られて霧島さんを見ると、苦虫を噛み潰した様なしかめっ面をしていた。


「立場上認めなくは無いが……我々が聞いていた話と三佐の話に齟齬が生じているのが気になる。それに、獏が要監視対象になっているにも関わらず急激に数を減らしている事を知らされなかった事も気に掛かる。監視を命じるのであれば、目標に関する状況も知らされていなければおかしい」

「でも、もし自衛隊のトップの方で何かトラブルが起こってるとして、それが判明するのにどれだけ時間が掛かりますの? 間に合う保証がどこにありますの? ユズホを治す方法がすぐに見つかりますの?」


 タマキの詰問にスバルも霧島さんも押し黙った。

二人共答えは持ってる。けれどもそれを口にする事はできない。なぜなら答えは「NO」だから。

今すぐ調べたって権力を相手にしたらあっという間に潰されてしまう。相手側からの反撃を受けないようにするにはバレないように慎重にゆっくりと事を進めなきゃいけないだろうし、でもそうしてたら絶対にユズホさんのタイムリミットには間に合わない。しかも、何かを自衛隊側が隠していたとしてもそれがユズホさんの回復に繋がるとは限らない。

どうすれば、どうすればいい……


「ともかく、私の方でも大至急調べてみる。恐らく、明日になれば別所三佐の方でも何かしら情報を掴んでいるはずだ。些細な事でも分かればすぐに連絡させてもらう」

「……期待しないで待ってますわ」


 タマキの声には絶望的な色が多分に含まれてる。頭を抱えたまま、霧島さんが席を立っても項垂れたままだ。

重い空気が残った僕らとリンシンの間に包んでいく。頭をどれだけ働かせても次の一手は浮かんでこなくて、タマキを安心させる事もできない。

と、その時、コウジが座っていた席に置かれてた紙ナプキンが眼に入った。パスタとかハンバーグの皿が乱雑に散らばったその中にあるそれ。その白い紙の上に乱雑に書かれた文字。


「……スバル」

「うん……」


 僕と同じように気がついたスバルがそれを手に取る。そして書かれた文字を読んだらしいスバルの顔が綻んだ。


「この事件、たぶん、何とかなりそうだよ」


 そう言ってスバルが差し出してくれた紙に書かれていたのは。


「明日、イチハが帰ってくるって」



お読み頂きましてありがとうございました。

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つぃったー→@satoru_shinto

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