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LINK6 紳士な黒鸚鵡×狙われた茨姫=氷解するツンドラ少女

先ずは今更ながら明けましておめでとうございます!!m(_ _)m


本来なら去年中に終わらせるべきだったのに、文が無駄に長くなったりリアルで忙しいせいで、年を越してからの更新となり大変申し訳ありませんでした!!m(_ _)m

―1年B組



「聞いたか流?謎の津高生徒連続傀儡事故事件。」


「傀儡事故事件?」


竜駕からの情報によると、この一週間で素行の悪い生徒達が次々と工事現場や自動車が多く通る道路等、近付けば危険に晒される場所へ、本人の意志とは裏腹に近付いていき事故に遭う事件が絶えないでいるのだ。この「本人の意思とは裏腹」と言う原因から「傀儡事故事件」と称された。


「(流、それって…!!)」


「(詞音…。)」


「(解ってるよ、奏…。)」


「(リンキュバスが絡んでいるかもな…!!)」


それを聞いた流・深波・詞音・奏の四人は、リンキュバスが何らかの方法で津凪高校の生徒を操っているのだと無言でアイコンタクトし合い、理解した。すると…


「はい、皆さん。授業を開始しますよ〜♪」


教室に入室た閑香の声を聞き、直ぐ様現国の授業の準備をする流達だが、彼女の姿を見て目を大きく見開き驚いた…。


「「「「え…!!!!?」」」」


なんと閑香は眼鏡を外し、髪美しくキューティクルされたストレートな物となり、シャツの胸元を大胆に大きめに開けていると言う、先週までの地味な外見から一転した「出来る女性」へと変貌を遂げている…。


「三ヶ月分の小遣い貯めて、あらゆるジャンルのコスプレをし、果ては際どいヌードありな写真をてんこ盛りにした究極の写真集『KOUDOU』を遂に手に入れたぜぇぇぇぇっっっっ!!!!」


流達一部以外の生徒達は先週…これまでと同じ様に現国の授業を休み時間と同じ様に遊んだり、中にはしょうもない事で大々的に騒ぐ馬鹿も居る始末。すると…


「あっ!!」


「いい加減に…しなさいっ!!」


閑香はその写真集を馬鹿…竜駕から取り上げると、そのまま教壇に力強く叩き付けながら大声で怒鳴った。何時もとは違う彼女の態度に驚き、息を呑んで静まる生徒達…。


「貴方達は遊びに学校へ来てるの!?勉強する為に来てるんでしょ!!それが分からない人は授業に出なくて結構です!!」


『す…すいません…!!』


「…鏡神君、これは先生が放課後まで預かっておきます。それと、授業に関係の無い物を持ってきた罰として後で反省文を書いて貰いますからね。」


「そんなぁ〜〜!!」


「それでは授業を始めます。」


閑香のきびきびとした態度に生徒達は唖然とし、究極の写真集(たから)を没収され、処分を下されて落ち込む馬鹿(りゅうが)は放置されたまま授業が開始される…。




「にしてもびっくりしたな…蔵石先生のあの変化。」


「ああ…他の奴等も皆ビビってたくらいだしな…。」


「ま、あれくらいしないと舐められるって事に自覚してるだけマシよね。」


現国の授業終了後の休み時間…閑香の突然の変化について歩きながら話し合う流達四人。彼女の変化ぶりに他の生徒達も驚きを隠せずにいて、「ああいうギャップがあって良い!!」と一部の者がファンになり始める程である…。


「…ん?ねぇ詞音。あれ…。」


「どうしたんだ奏…ん…?」


奏は詞音の服の袖をつまみながら指を差し、彼にその方向へ向くよう促す。


「……。」


職員室の出入口の前をウロウロと歩き、忙しない動きをしている七花の姿がそこにあった。


「井原、そんな所で何してんだ?」


「…はっ!!な…何でも無いわよ馬鹿!!///」


流に声を掛けられ漸く我に返った七花は、顔を赤くしながら怒鳴ってその場から走って立ち去って行った。


「一体職員室に何の用だったんだろ?」


「…もしかしてあいつ、蔵石先生に謝りに来てたのかもな。」


「まさか。先週まであれほど扱き下ろしてたのに?」


「扱き下ろしていたからこそだろ。」


七花が職員室で彷徨いていたのは、閑香への謝罪だと推測する。今日の変わりぶりを見て先週の罵倒は撤回しようと考えたのだが、彼女のあの性格上今更謝りにくくて先程の挙動不審な動きをしていたのだと。


「ストレートじゃないねぇ…。」




―通学路



「ね、今からホテルに逝きたい人手挙げて♪」


「賛成の賛成…♪」


「行くかっ!!///俺等未成年!!あと字間違ってるし!!」


「それに、鏡神の言ってた傀儡事故の話の情報を集める必要がある。遊びに来てるんじゃないんだぞ。」


深波のトンデモ発言とそれに挙手する奏に、顔を赤くしながら全力でツッコむ詞音。流の言う様に、彼等は今傀儡事故がリンキュバス絡みの事件の可能性を示す情報を入手する為、最初の事件現場である工事現場の付近に赴いている。


「「流/詞音のケチ〜〜。」」


と、ブーブー口を尖らせて文句を垂れる深波と奏を無視して付近の人間に聞き込もうとする流と詞音。すると…


「おい流…あれ!!」


「どうし…た!?」


「かっ…身体が勝手に動く…!?誰か!!助けてくれっ!!」


流達と同じ津凪高校の男子生徒が、例の工事現場手前の交差点から車道へ本人の意思とは関係無く足を運んでいる。現在車方面の信号は青信号、更に今の時間帯は自動車の走行比率が高い。このまま進めば確実に事故を被ってしまう…。


「くっ…まさかこんな間近で起きるなんて…早く助けよう!!」


自分達が調べようとしていた事が実在した事に驚く流達は、早急に男子生徒の救出に向かおうとする。しかし…


「「「「うわっ!?/おわっ!?/きゃあぁぁっっ!!?」」」」


『申し訳ありませんが、邪魔をしないで頂きたい。』


突如彼等の正面に、強力な疾風が襲い掛かり思わず怯み、身構えてしまう。それと同時に、上空から翼を広げたパロペットが此方へ降下する。


「何故ウチの学校の奴等を狙う!?」


『勘違いしてはいけない…確かにこの事件の間接的要因は私だと認めましょう。しかし、それを望んだのは我が魔契者(あるじ)なのです。』


「何…!?」


流はこのパロペットこそが一連の事件の犯人なのだと確定し、その動機を問う。しかしパロペットは、自身の主である魔契者こそが黒幕だと冷静に返した。


『そして私は邪魔(がいてき)を取り除く為に此処に居るまで…故に、障害となりうる貴殿等を始末させて頂きます!!』


自身の役割は「傀儡事故」を確実に成功させる為の見張り役だと告げたパロペットは、爪を鋭く立てながら身構えて流達(がいてき)を倒すと宣言する。


「お前の思い通りにはさせない!!闇絆の証!!女帝鮫の帰還!!」


「オンステージだ。闇絆の証!!絶響蝙蝠!!」


そうはさせじと、流と詞音は闇絆の証を発動して深波を女帝鮫の帰還、奏を絶響蝙蝠に変化させて戦闘を開始する。


「斬り裂けぇぇっっ!!」


『ほう…投刃の武具型(アーツタイプ)ですか。しかし、そんな単調な攻撃なぞこうやってしまえば当たりはしなっ…!?』


回転しながら此方へ向かってくる女帝鮫の帰還を見てパロペットは、その闇絆の証の(タイプ)を冷静に分析しながら余裕の表情で上空へと飛翔、真横に移動して攻撃を避ける。が…


『残念ね。これはあんたを斬るまで何処までもついてくるのよ♪』


『ちぃっ…!!』


避けた方向へ女帝鮫の帰還が自分に向かって来た為、パロペットはその追尾特性に舌打ちをしながら飛行して逃げる。しかし、女帝鮫の帰還は何処までも逃げた方向に向かって追尾する。更に…


♪〜♪♪〜♪〜


『ぅぐうぅっっ!!?み…耳が…!!?』


魔叫(デモンズボーカル)No.1…『引き裂かれた硝子(ハート)』。」


詞音の絶響蝙蝠による「魔叫」と言う名の超音波により、硝子を引っ掻いた時のあの不快音を聞いた様な感触が耳に響き、強い不快感を感じ表情を歪ませながら悶絶する。


『呆気ないわね。じゃ、さよなら。』


今の魔叫により動きを封じられ、その隙を狙ってパロペットの胴体を斬り裂かんと女帝鮫の帰還が回転しながら襲い掛かる。が…


『…えっ…!!?』


『フフフ…形勢逆転です…ねぇっ!!』


『きゃあぁぁっっ!!』


突然女帝鮫の帰還は、固まったの様にその動きが停止した。その隙にパロペットは自身の右翼を斜めに振り下ろして突風を起こし、彼女を地上まで吹き飛ばし追突させた。


「深波!!大丈夫か!?」


『大…丈夫…この程度では…簡単に死なないわ…。もう一度行くわよ…!!』


「…分かった。闇絆の…!!?」


今の衝撃で闇絆の証が解除され、そのダメージに苦しむシャクリアを心配する流。しかしシャクリアは、リンキュバスの丈夫な肉体はそう柔では無いと痛みに耐えつつ再度パロペットに立ち向かう姿勢を見せる。それに応えるべく、流は再度闇絆の証を発動しようとするが…


「何で…!?」


それとは裏腹に、シャクリアは青い光に包まれ深波の姿へと強制的に戻ってしまう。何度リンキュバス態に変化しようとしても何も起きないでいた。


「一体どうしたんだ、あいつ等…うわああぁぁっっ!!?」


『詞音!!』


『どうやら魔力が不足しているようですね。このまま止めを刺すのは簡単ですが、鮫のお嬢さんは変化不能、蝙蝠のお嬢さんの力も攻撃力が心許ない…。紳士の情けだ、一度だけ見逃して差し上げましょう。それでも尚、主の邪魔をするのならば…容赦はしませんよ…!!ではごきげんよう。』


気紛れなのか余裕なのか、パロペットは流達の戦力を説明し武士の情けならぬ、紳士の情けと称して彼等に止めを刺さず、警告をした後その場から立ち去って行った。


「くそっ!!嘗めやがって!!大丈夫か深波!?」


「なんとか…ね…。」


「魔力が足りないとか言ってたけど、前の戦いで消費した魔力が回復してなかったのか?」


「私達リンキュバスは戦いで受けた傷とかは多少休めば直ぐ回復するの。でも、魔力だけは『ある方法』を取らないと全快にはならない…。」


パロペットの「紳士の情け」に憤るも、倒れた深波の身を案じながら肩を貸して立ち上がらせる流。前回のモスキルア・フォレスドレインとの戦いで受けた肉体へのダメージは回復しているが、消費した魔力が完全に回復していないのが原因だと語る深波。


「ある方法ってな…んんっ!!?///」


「ぷはぁ…こ・れ♪」


どうすれば魔力が回復するのかを問う寸前に深波に唇を奪われる流。離した互いの口から銀色の糸を引かせながら恍惚な表情をする深波の顔がその答えだった…。


「なっ…急にやる奴があるか!!///」


「御馳走様♪お陰で少し回復したわ。」


「お二人さん…イチャつくの後にしろよ。」


「ねぇ詞音。奏達も…」


「するか!!こんな表通りで!!///それよりも海噛さん、どうして急に動きが止まったんだ?」


イチャついている(様に見える)深波達に苦言を告げ、奏に同じ事を要求されツッコむ詞音は、先程の彼女の異常について尋ねる。


「恐らく、魔術型(マナタイプ)の闇絆の証の能力だわ…。」


「「魔術型?」」


聞き慣れない単語に首を傾げる流と詞音。深波によると、闇絆の証には自分と奏の様に自身が武具に変化する闇絆の証を「武具型(アーツタイプ)」、リンキュバスが変化するのでは無く、魔契者の魔力により具現化した宝玉を用いて特殊能力を発動する「魔術型」と複数の(タイプ)が存在すると言う…。


「魔術型の厄介な点は二つ。一つはその能力に加えてリンキュバスも戦闘のサポートに回る事。もう一つは、能力によっては魔契者が遠く離れていても発動可能な物もある為、使い手が隠れて発動しているケースもあるの。」


「さっきの鸚鵡の魔契者がその厄介なケースの例って訳か…。」


「そいつを倒す方法って無いのか、奏?」


「そのリンキュバスを倒すか、闇絆の証の破壊。後は…魔契者が解除する事。」


「問題はそれをどうやるか…だな。」


深波から一通り説明を受け、魔術型の敵が武具型のそれ以上に厄介な相手だと悟る流。敵が何処に隠れているのかも分からない以上、奏が挙げた方法を実行するのは難しい。そもそも魔契者が誰なのかすら分かっていない。


「なぁ流。あの鸚鵡野郎は『魔契者の望みの邪魔を排除している』って言ってたよな?」


「ああ。それがどうしたんだ?」


「その望みが案外答えになってると思うんだ。」


「望みが答え?」


「…そうか!!」


詞音の言葉を聞き、深波は首を傾げるが流は気付いた。パロペットの魔契者の望みの「津凪高校の生徒達への傷害」、そして魔契者は隠れた場所からピンポイントで津高生を標的にしている…。即ち、魔契者は特定の津高生に恨みを持ち、且つその標的を狙い易くする為津凪高校に潜んでいる可能性があると…。


「僅かな可能性だが、これで当たってみよう!!」


「でも…どうやって?」


「その点については、俺に良いアイデアがある。」


如何にして魔契者を探索するかを深波が尋ねると、詞音は何か考えがあると口をニヤッとしながら答える…。




―翌日



「詞音、良いアイデアって何なんだ?」


「まぁ見てな。Let's!Music!!」


学校のグラウンドに集まる流達から思い付いたアイデアに尋ねられる詞音は、何処からか持ってきたマイクスタンドの前に立ち、奏が変化した絶響蝙蝠を装備しながらはにかんでそう答える。慣れた手付きで調律(チューニング)をして、始まりの絶叫(あいず)と共に演奏を開始する。


♪♪〜♪♪♪♪♪♪〜♪♪〜


【深波、あの演奏に何の狙いがあると思う?】


校内に響く絶響蝙蝠の激しいギター音のせいで言葉が聞こえにくい為、上記の台詞を記したカンペ(何故か持参している)を深波に提示する流。それに対し深波は…


【リンキュバスを誘き寄せる為じゃない?】


と、何故か冷めた表情で同じくカンペで提示する。絶響蝙蝠のギター音はリンキュバスの聴覚に悪影響を及ぼす物であり、その音により校内に隠れているやもしれぬパロペットを無理矢理引き摺り出すのが詞音の考えである。それを防ぐべく耳栓をしている深波を見て納得しながらも呆れる流。


十数分演奏するも中々狙い通りの結果が出ず、一般の生徒・教師達も絶え間無く続く騒音に迷惑顔で訴え始める。ならば切札をと、予めスイッチの入ったマイクに口を近付け魂籠めて歌う。が…




「ボゲェェ△◎☆▽〜〜〜〜!!!!」


「エエェェッッ!!??」


その歌声は、某ガキ大将のそれと同じく人並み以上に音程が外れまくっている…なんて生易しい物ではない程酷い音痴だった。


『グワァァッッ!!?あ…頭が割れるゥゥッッッ!!』


『嫌ァァッッ!!?やめてェェッッ!!?』


『ガッ…ァアアッッ…!!ゲボボボボォォッッ…!!』


その歌声により、外にいる生徒や教師達は頭痛や吐き気で大いに苦しみ、中には嘔吐する者も居るくらいだ。果ては校舎の窓ガラスが全て皹が入ったり、時計の針がグルグル回り狂う等…最早殺人兵器レベルの騒音(うたごえ)である。当の本人(しおん)はそれを自覚せず気持ち良く歌っているのだから余計に質が悪い。


「うるっ…さああああいっ!!!!」


「縞s…マァァァァッッッッ!!!!」


この騒ぎに全速力で此方に駆け付けて来た黒深子の右足を大きく上げた強力な回し蹴りを腹に叩き込まれ、白と黒の縞模様(ストライプ)の下着を一瞬目にしつつそのまま地に沈む詞音。


「ちゃんと反省文を書いて貰いますからね!!」


「ここまで歌声が酷いとは…。」


「ま、そんなんで引っ掛かるなら苦労しないけどね。」


流は詞音の意外な欠点を知り、深波は詞音の作戦の結果を見て初めから知っていたかのように呆れ口調で呟く。敵側には絶響蝙蝠の能力を既に知られている為、彼が今の手段で誘き出そうとしても「音波の範囲外」に回避されれば何の意味も無い…。




―校内



「う〜ん…う〜ん…ああぁぁもうっっ!!どうしたら良いのよ!!?」


七花は未だに職員室の前で閑香へどう謝罪するのか考え事をしながらウロウロし続け、その考えが纏まらずに頭を抱えて叫び出す。彼女はその性格上、自分に非があったとしても素直に詫びる事が苦手であり、それを表現するのが出来ないでいる。


「んな所で何呻いてんだ?」


「か、鏡神…!!な、何でも無いわよっ!!あんたこそ何しに来たのよ!?」


首に黒と赤のツートンカラーのトイカメラをぶら下げた竜駕に話し掛けられ、慌てて誤魔化し逆に何の用事があるかを尋ねる七花。


「俺はあれだ。何時もみたいにどっかに目ぼしい景色が無いかを探してるだけだよ。」


「嘘おっしゃい。どうせ女子のいやらしい写真を撮りたいだけでしょ。」


竜駕は普段からトイカメラを持ち歩き、自身の印象に残りそうな景色を撮って回っている様だ。しかし、彼の性格を知る七花は女子の如何わしい写真の撮影だとジト目で睨んで否定する。


「あのなぁ…俺だってたまには――!!?」


「な、何よ?突然…って!!ちょっ、ちょっと!!///何するのよこの変態!!///」


反論しようとする竜駕だが、突然ピタッと硬直したかの様に動きが停止したと思ったら、直ぐ様七花の腕を手に取って抱き寄せて羽交い締めにした。恐らく、先程まで流達が探していたパロペットの魔契者の仕業だろう…。


「お…俺だって分かんねぇよ!!身体が勝手に動いちまうし手が離れねぇんだよ!!うおっととと…あ…足まで勝手に…!!」


そんな事は露知らず、竜駕は自らの意思に反して七花を捕まえたまま歩き出した。


「ど…何処へ連れてくのよ!!?」


「あ…足に聞いてくれぇぇっっ!!」




「……!!流、今あの鸚鵡に似た魔力を感じたわ!!」


竜駕と七花の異変が起きた同時刻、深波はパロペットと似た魔力、即ちその魔契者が闇絆の証を発動した事により発生した魔力を探知した。


「何だって!!場所は!?」


「その場所は…」




「何で此処なんだ…?」


竜駕達が足を運ばされた場所は、辺りが薄暗くコンクリートの壁で覆われており、中にはバスケットボールやバレーボール等が沢山詰め込まれた球技用の鉄籠や体操用のマットが敷き詰められた体操倉庫だった。基本、体育の授業以外は必ず施錠されている筈なのだが、何故かその扉が開いていた為彼等はそのまま入る事が出来たのだ。


「こんな状態でこんな場所に、しかもこんな変態と一緒に居る所を見られたらあたしまで変態扱いだわ…!!」


七花の言うように、二人の男女がこんな狭い場所で、しかもくっついた状態で居る所を第三者に見られでもした日には「特殊な体育の授業」だと認識される事は確定…。その上男子が学内一の竜駕(へんたい)と来れば、高校生活は終わったも同然だ…。


「俺だってこんなツルペタ御断りだっての!!」


「まだ言うつもり〜〜!!?」


と、不毛な言い合いをする竜駕と七花。すると…


「授業以外でも騒がしいわね、貴方達は。」


「「!!?」」


突然第三者の声が聞こえ、直ぐ様争いを止めそれの方向へ顔を向ける二人。その声の主は…


「倉石…先生…!!?」


「ごごご…誤解しないでよね!!?///あたし等別に付き合ってるとかそんなんじゃ…ていうか、何であんたが此処に居んのよ!!?///」


彼等を見下す様な冷たい眼をした閑香だった。七花は顔を赤くしながらしどろもどろに口を濁し、逆に質問に質問で返す。すると、閑香から思わぬ言葉が出る…。


「そんなに慌てて否定しなくて結構よ。だって私がそう仕向けたんだから。」


「なっ…!!?」


「どういう…事よ…!!?」


なんと、竜駕と七花をここまで「誘導」したのは自分の仕業だと自ら明かす閑香。以前のオドオドした態度や昨日の毅然とした態度とは全く違う、妖艶な表情(かお)を見せる彼女に息を呑みながら真相を尋ねる七花。


「私はこれまで、教師として貴方達生徒に碌な指導や注意が出来なかった…でも今は違う!!私は変わったの!!態度の悪い生徒に『罰』を与えたり、言うべき事ははっきりと言う事が出来た!!この力で…ね。」


今回の傀儡事故の黒幕をも自分の仕業だと語る閑香。そして、これまでの弱い自分の性格が「改善」出来た切っ掛けや素行が悪かった生徒達へ「罰」を与えた方法を話すべく、右人差し指に填められた鸚鵡の絵が刻まれた黒い宝石が付属した指輪を手の甲を翳して竜駕と七花に見せ付ける。すると…


「ゆ…指輪が光って…!?」


「何よ…これ…!!?」


宝石から灰と赤と黒が混ざり合った光を放つと、閑香の前に逆さまの状態で止まり木に止まった、胸に何かを羽交い締めしている竜駕の姿を映した鏡が付いた鸚鵡が具現化された。その不気味な様に七花は眉をひそめる…。


「この『逆立ち鸚鵡』の鏡に映った相手は私がこうして念じると…」


「うわわぁぁっっ!!?///」


「きゃっ…!!!?///」


閑香が指輪を填めた手を鏡に翳すと、鏡の中の竜駕が握った両腕を前に出し、直ぐ様各々の方向へ大きく横へ伸ばすと、竜駕本人は七花の胸ぐらを強く掴んだと思いきや、直ぐ様横へ伸ばして彼女の衣服を勢い良く破けた為、未発達の胸元を大きく晒される事になる…。


「…更にこうすると…」


「うわああぁぁっっ!!!?/きゃああぁぁっっ!!!?///」


「こうなるのよ♪」


続いてまたも閑香が鏡に映った竜駕に手を翳すと、何かを掴んだ両腕を大きく前に出した状態になり、本人もまた服を破かれ呆然とする七花の腕を強く掴んでそのまま押し倒す形となる…。「鏡に映った対象の人間と同じ動作を本人も強制的に動作させる」のが魔術型の闇絆の証「(インサイド)(アウト)(イミテー)(ション)」の能力である…。


「何でだ!!何でこんな事をすんだよ!!?」


「貴方達は私の授業を聞かなかったり、目上の人間に対して大きく罵倒した。だから、それに対する罰を与えて自分の行いを反省させるの。」


「馬鹿げてる…あんたのやってる事は自分勝手な犯罪よ!!こんな事して良いと思ってるの!!?」


「井原さん、前までの私の態度が気に食わないって言ってたわね?だからこうして変わったと言うのにまだ不満があるの?」


「なっ…!!?」


七花は非難の言葉を投げ掛けるも、何の悪びれも無く答える閑香の言葉に絶句する。


「まぁ良いわ。これからじっくり『罰』を与えていくから…覚悟しなさい。」


「か…身体が…勝手に…や…止めろぉ…!!///」


「やっ…止めなさいよ…止めて!!止めてったらぁぁっっ!!!!///」


二人の制止の声も虚しく、閑香が逆立ち鸚鵡の鏡に手を翳して七花を押さえている竜駕の両腕の内、右腕のみを彼女の上の下着に手を掛け、剥ぎ取ろうとする。もうこれまで…と七花が涙を流して諦めようとしたその時…


「二人を…解放しろぉぉっっ!!」


「きゃあぁぁっっ!!?」


流が投擲した女帝鮫の帰還が手元に当たりそうになり、閑香は思わず逆立ち鸚鵡から手を離して回避する。彼女の操作が止まったお陰で、竜駕と七花は寸での所で危機を免れ、同時に闇絆の証による支配から解放された。


「間一髪だったな…!!」


『まさかあの根倉女が犯人だったなんてね…。外見が変わった理由も説明が付くわ。』


「ふぃ〜…た…助かったぜ…って流、それにその声は深波ちゃん!!?」


「何で…何であんた達が…!!?」


支配から解放された物の、流と深波の普段とは違う一面に驚きを隠せない竜駕と七花。


「貴方達も私の邪魔をするの…?」


『あんたがどういう理由でこんな事件を起こしたか知らないけど…』


「こんなやり方は…間違ってます!!」


これ以上の被害を防ぐべく、再度女帝鮫の帰還を投げようとする流だが…


「うわあぁぁっっ!!?」


『命拾いしたにも関わらず、また我が主…ミス・シズカの邪魔をなさるつもりですか?』


上空からパロペットが現れ、彼の巻き起こした強力な突風が流の行動を阻止する。


「だからって何もやらない事の理由にはならない!!全力で貴様を倒す!!」


『ならば!!今度は確実に始末して差し上げましょう!!ゼアアァァッッ!!』


流達を抹殺すると決めたパロペットは、灰・赤・黒の三色が混じった魔力を籠めた両腕をクロスさせて振り払い、それと同じ色の鎌鼬型のレーザーを放つ。


「うわっと!!あいつレーザーまで出してくるなんて…なっ!!」


『ぐわぁぁっっ!!?』


しかし、それを回避して再び女帝鮫の帰還を投擲し、何故かレーザーを放った状態のままで硬直しているパロペットにダメージを与えた。


「どうやらそのレーザーを放った後は多少身動きが取れなくなるみたいだな…!!」


『流、一気にケリを着けるわよ!!』


「よしっ!!これで…!!」


今の攻撃で怯んだパロペットの隙を付き、青い魔力を籠めた女帝鮫の帰還で止めの一撃を決めようとする流。しかし…


「…駄目!!」


「なっ…!!?か…身体が勝手に…!!?」


『あの闇絆の証が私達の動きを支配しているのね…!!』


咄嗟に閑香の発動した逆立ち鸚鵡により、流は女帝鮫の帰還を投げる体勢から背筋を真っ直ぐピンと伸ばし、両手も足にきちんと添えた直立した姿勢に突然変化した。


『よくもやってくれました…ねぇっ!!』


「グワアァァァァッッッッ!!!!」


『「流!!」』


身動きが取れないのを良いことに、パロペットは先程のダメージのお返しをするべく、またも魔力を籠めクロスさせた腕を振り払い、レーザーを流目掛けて諸に命中させ、彼を背後へ吹き飛ばし身体に大きなダメージを与えた。


「ぐっ…!!」


『低劣な魔契者風情がっ!!このっ!!私に!!傷を付けてっ!!ただで済むとっ!!お思いかぁぁっっ!!』


「ぅ…ぐがああぁぁっっ!!!!」


余程ダメージを与えられた事が気に食わなかったのか、パロペットはうつ伏せになって横たわる流の身体に罵声を飛ばしながら幾度も、幾度も蹴り付けて最後の一撃で大きく蹴り飛ばした。この暴力性こそ、パロペット本来の性格なのかもしれない…。


『ちょっとあんた!!私の流を何度も足蹴にして…早死にしたいようね!!』


『黙れっ!!』


『きゃあぁぁっっ!!?』


『ご自分の立場を弁えては如何です?今の貴女は…小煩いだけの武器に過ぎないんですよ!!』


流への一方的な暴行に頭に来た女帝鮫の帰還…シャクリアはパロペットに非難の言葉を投げ掛けるも、今の状況では彼の怒りただを買うだけで、彼の放つ突風により吹き飛ばされる。


「流!!深波ちゃん!!」


『ん?ああ、そう言えばまだいらしてたのでしたね…ミス・シズカの貴重な授業を妨害する悪い坊や達が…!!』


「え…!?」


竜駕の叫びを偶々耳にしたパロペットは、流とシャクリアへの視線を彼と未だ呆然としている七花の方へ首を傾ける。そして…


『今までは「事故」程度で済ませて来ましたがこの段階まで来ましたし、何より我が素性を知られてしまった以上…死んで貰います。』


「(えっ…!!?)」


これまでの生徒達の様な意図的な「事故」による傷害ではなく、且つ口封じの為に二人を抹殺するべくジリジリと近付く…。


「あっ…あぁっ…!!」


「……。」


「やっ…やめろぉぉっっ!!!!」


竜駕は、自分に襲い掛かる突然の恐怖で身体が硬直してその場から逃げようにも逃げられず、七花も己の命に危機が迫っているにも関わらず、尚も呆然として動こうとしない…。


『このままでも仕留めるのは簡単ですが、念には念を…「あの方」から頂いた「力」で我等の勝利を確実に…ミス・シズカ。』


「はっ…はい…!!」


「あっ…あれは…!!」


竜駕と七花を始末すると言う言葉を聞いてから内心動揺していた閑香は、パロペットに呼び掛けられて我に返り、懐からあの透明色の羽根を取り出し直ぐ様逆立ち鸚鵡の鏡に突き刺す。すると…


「鏡が…三つに…!!?」


逆立ち鸚鵡に赤いエネルギーが包み出す。すると閑香の言葉通り、今まで腹部にあった鏡の数がトライアングル状に並ぶ形となって三つに増えた。更にそれには重傷の流、竜駕、そして七花の姿が映し出された。


『これであなた方は逃げる事も、邪魔をする事も不可能!!より確実に始末して差し上げましょう!!』


「ヤバい…今またあのレーザーを喰らえば…!!」


『あなた方の犠牲は、ミス・シズカが完全に生まれ変わる切っ掛けとなる…感謝して逝きなさい!!』


「そう…よ…私は…変わらないといけないの…!!もう昔の様なウジウジした自分に戻りたくない…!!」


先程まで生徒を消す事を躊躇っていた閑香だが、パロペットの言葉を聞き前までの自分と完全に決別する為、迷いを捨て去ろうとする…。


「…あんたは…本当にそれで変われると思っているのか…!?」


「え…!!?」


「あんただって気付いてる筈だ…自分がしたかったのはこんな事じゃない…これが変わりたかった自分じゃないって事がな…!!」


「そ…それは…それ…は…。」


流は、満身創痍の身体に鞭を打ってフラフラになりながらも立ち上がりつつ、閑香の行いが彼女の真の望みで無い事を指摘する。その言葉に心が揺れる閑香。


「井原…お前、何かあの人に言いたい事があったんじゃないのか?」


「…え…!?」


「今、倉石先生は自分の間違いに気付き始めている…もしかしたらお前の言いたかった言葉があの人の目を覚まさせれるかもしれない…!!だから頼む!!お前が抱えている気持ちを伝えてくれ!!」


「…解っ…たわ…。」


突然流に呼び掛けられ漸く我に返った七花は、彼の強い説得によりやや及び腰ながらも彼の一歩前まで歩き出す。


「…あたしは何一つ間違った事を言ってない、最初はそうだと思っていた…。けど…」


「…井原さん…?」


「厳しく変わった何時もと違い過ぎるあんたを見て、自分も変わるべきだと思って言い過ぎたと何度も言おうしたわ。でも、引っ込みが付かなくなって言い出せなかった。」


「……。」


「でも、あんたがそうなった原因を知った今はっきりと言えるわ…変わろうと悩んでいる事に気付かずあんな酷い事を言って…ごめん…なさい…!!」


「うっ…うぅっ…!!」


七花は自分の想いを必死に紡いで、漸く閑香へ謝罪の言葉を伝え、それを聞いた彼女の目から涙が流れ出した。七花もまた、変わろうとしていたのにも関わらず、悪魔の甘言に乗って生徒を徒に傷付けていた自分の愚かな行いに気付き…。


「…パロペット…レーザーを…。」


「「なっ!!?」」


閑香は顔を俯かせながら、パロペットにあの鎌鼬型のレーザーを放つ様指示を出した。


『フハハハ!!今更謝罪をしても、彼女は前までの彼女には戻らないと言う訳ですよ。その愚かさに嘆き、罰(さばき)を受けなさい!!』


七花の必死な謝罪の言葉を嘲笑うパロペットは、閑香の指示通り、三度魔力を籠めクロスさせた腕を振り降ろし、鎌鼬のレーザーを流に向けて放った。が…


「うおっ!!?」


『何!!?』


突然流は、それを横へ向けて華麗にジャンプして回避した。無論、今の彼の体力やダメージではここまでの動きは不可能である。更に…


「深波!!?」


『何で急に貴方の手に…まぁ良いわ、これが最後のチャンスよ!!』


「ああ!!はあぁぁっっ…!!」


離れていた筈の女帝鮫の帰還が、突然彼の手元へ吸い寄せられたかの様に戻って来た。この機を利用し、身体が軋む痛みに耐えつつ残った魔力を女帝鮫の帰還に籠める流。


「そぉぉらぁぁっっ!!!!」


『くっ…くそ!!技のせいで硬直して…グアアァァッッ!!!!』


例のレーザーの弱点により身動きが取れないパロペットは恰好の的となり、大きく投げて回転した女帝鮫の帰還の一撃を受ける…。


『なっ…何故だ…奴は闇絆の証で動きを支配された筈…こ、これは!!?』


何故「逆立ち鸚鵡の影響下にあった筈の流」が自身に攻撃出来たのかを知るべく、パロペットは逆立ち鸚鵡の鏡を確認すると、映っているのは流、女帝鮫の帰還、そして未だに腕をクロスさせた自身の姿だった…。


『くっっそがぁぁぁぁっっっっ!!!!』


あの逆転劇の理由を知り、自身の意のままに操っていた筈が実は自身が操られていた事と閑香の改心による裏切りに怒りながらパロペットは爆散し、それと同時に逆立ち鸚鵡は霧散するかの様に消滅した…。




「水始君…海噛さん…鏡神君、それに井原さん…本当に…ごめんなさい!!」


「ふ…ん…///」


「いいんです、解って貰えれば。それよりお聞きしたい事が…あの透明の羽根を誰から貰いました?」


閑香はこれまでの行為について、流達に頭を下げながら大きく謝罪する。それを許した流は深波に肩を貸して貰いながら、あの透明の羽根の出所を尋ねた。


「パロペットとは何か違う黒い鳥…の様な鎧を着た人よ。」


「本当ですか!!?で、名前は!!?」


「名前は…あぅっ!!?」


「「「「な!!!!?」」」」


『イワセナイ!!イワセナイ!!ヒミツハゼッタイイワセナーイ!!』


名前を話す瞬間、あのパロペットの飼っていた黒い鸚鵡が突然飛んで現れ、閑香の頭部目掛けて嘴でつついて彼女を気絶させ、直ぐ様飛んで逃げて行く…。


「ちょっと倉石、しっかりしなさいよ!!」


「あの鳥は一体…!?」




『イワセナイ!!イワセナイ!!ヒミツハゼッタイイワセナーイ!!』


飛び交った黒い鸚鵡は、同じ言葉を繰り返しながら「ある人物」の下の手元に乗り、その人物に嘴を触れられると瞬く間に元来の体色に染まり空へと逃げ去る…。


『監視役、御苦労…。』


閑香に透明の羽根を渡したある人物…黒い鳳凰の鎧戦士だった。どうやらあの「黒かった」鸚鵡は彼(?)の差し金だったのだ…。




「黒い鳥鎧の戦士か…。深波、何か知ってるか?」


「解らないわ。ただ言えるのは、闇絆の証の強化したり記憶を消去出来る程恐ろしい能力の持ち主って事ね。」


「これまで以上に、気を引き締めないとな。」


「なーんて格好つけてるけど、女におんぶされながら言っても説得力に欠けるわね。」


七花が指摘する様、今の流はパロペットから受けたダメージや魔力を出し尽くした影響により身体を動かせず、深波におぶって貰っていると言う男にとっては羨ましくも屈辱的な事態になっている…。


「仕方ないだろ!!身体がボロボロで動け無いんだから!!後、鏡神も睨むな!!」


「にしても、弾麻や小森も関わってたなんてね…明日ちゃんと説明しなさいよね。」


「そうだぜ、リンキュバスとかの情報とかが知りたいし。」


「解ってるよ…ってお前等、リンキュバスとかが怖くないのか?」


「ちっ、違うわよ!!また変な事に巻き込まれない様に用心したり、あんた達が変な事をやらかさない様に監視する為に聞きたいだけ!!」


「俺は深波ちゃんや奏ちゃんみたいな美少女との出逢いが欲し…ヒュマ!!?」


「あんたは…何処まで節操が無いのよ!!」


七花は自分が危険な目に遭わない様にする為だと、竜駕は不純な動機でリンキュバスに近付こうとする為だと言いながらも、流達魔契者の力になる事を誓う。痴話喧嘩をしつつ家路に向かう彼等の姿は、何処か微笑ましかった…。

無駄に長い上、無理矢理過ぎる終わり!!もう皆さん呆れちゃってますよね?(T_T)


今回は初の男性型リンキュバス、パロペット・スカイミテイト!!前も仰ったと思いますがリンキュバスは美少女ばかりではありませんのでご注意を。


更に、初の魔術型の闇絆の証も登場。魔契約時に現れる黒い宝石が付いた装飾品(アクセサリー)によりその魔契者に合った闇絆の証が発動し、リンキュバスはそれを守ると言う事実上二対一と言う厄介な戦法になります。


そして闇絆の証を使ってのギャグ…これも初ですが、ちと早いなと自分では思ってます。(^_^;)でも、そのキャラクターの意外な一面も知って貰いたいと言うのもあって敢えて書きました。


そしてそして、またもクラスメイトに素性が知られました(^_^;)(←確信犯)今回漸くデレた(?)七花や変態(りゅうが)。今ん所、人間サイドの仲間となりました!!「今ん所」…この言葉をよーく覚えといて下さいね♪(←ウザイ)



次回もまたまた新キャラ登場&皆さんが人気の「あのキャラ」も登場…の予定ですので、適当に心待ちにしていて下さいませ!!o(^-^)o

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