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悪役令息の従者に転職しました  作者:   *  ゆるゆ


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ほめてるよ




 BLゲームマスターたる透夜の記憶では、バギォ帝国より強大な国であるエゥゲ王家の王太子と結ばれるルートは、いちばんの玉の輿ルートだ。


 スチルがキンキンキラキラエフェクトで、すんごいことになってた。

 隠しキャラなので、ふつうに攻略しているだけでは出てこない。


『どき☆ワク☆イケメンパラダイス♡』はベタなタイトルで王道の展開のわりに、スチルの出現や隠しキャラ出現のパラメータが厳しかった。


『なんで全キャラの全スチルを集めたのに、コンプ率70%なんだよ!』という皆の絶叫がオンラインに殺到し『隠しキャラがいるんだよ、そのキャラのスチルも集めないと』と教えてあげたら『さすがBLゲームマスター!』叫ばれた。


 自称じゃなかったんだよ。

 今、自称だけど。


 そんな

『ちょっとやそっとでは、出てこないぜ?』

『出せるもんならだしてみな!』

 な隠しキャラが出てくるのが、早すぎるんですが──!




『来い』と言われたら行かねばならない、これが強権──!


 そんなのをブッ倒すために強くなろうと拳をにぎりしめる透夜だが、『よい子の隠密団』はまだ強国の王家と帝家を無視して『ふふんふーん♪』できるほど強大にはなっていない。駆けだしたばかりだ。


 仕方なく透夜と、常葉、藤、柳で国境へと向かうことになった。


『よい子の隠密団』最強の3人を連れてゆくのは、残すロロァとユィル、キァナが心配だが、紅蓮率いる残りの皆がきっと守ってくれるはずだ。


 エゥゲ王家の暗殺者たちは本国のほうが本気で殺しに来るのか、他国に入った途端に、やりたい放題で殺しにくるのかわからないが、たぶん、物騒度は帝宮に忍びこむよりずっと高いと思われる。


 なので、最強の布陣でゆく!

 皆が生きて帰るために!


「エゥゲ王国の暗殺部隊が、どんなだか知らないが、今までやってきたことはきっと身についてるはずだ。

 皆の力をあわせれば、生きて帰れると信じてる。

 だから、常葉、藤、柳を選んだ。最強の3人を」


 常葉がうれしそうに微笑んで、藤が首をかしげる。


「あの、評価はうれしいけど、僕は別に強くないよ?」


 ひとつに束ねた長い藤の髪を揺らして、不思議そうに藤の瞳を瞬かせる藤に、透夜は告げる。


「鍛錬相手が常葉だからそう思うんだ。常葉は、ちょっと異次元だから」


「……それ、ほめてくれてるのかなあ?」


 不審そうに、けれど朱くなった頬で常葉が唇を尖らせて、透夜は笑ってうなずいた。


「もちろんだ。柳は気配を消すのが異常に巧い。奇襲が得意だし、剣の腕も、すごいからな」


 気づいたら隣に無言で立っていることの多い柳は、ほんのりまなじりを赤くした。


 あんまり話さないから心配してたけど、感情はちゃんと出てきたみたいだ。

 よかった。


 ほんのり緑な、ちょっと長めの髪をわしゃわしゃなでたら、赤い耳で柳が笑う。



「わあ! 柳が笑った!」


 常葉が声をあげて、柳の肩をやさしく抱いた。


「よかった、柳」


 柳の背を叩いた藤が微笑んだ。



「一緒に行ってくれるか?」


 柳のほんのり緑な瞳をのぞきこむ。


 まっすぐ透夜の目を見つめて、こくりと、うなずいてくれた。







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