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Ⅶ.「本性」

  あれから一週間…私の心に深く刻まれた傷は癒えない、でも、それよりも…


…足りない…私には足りない。


 私は、証拠として使うはずだった、録音された絢音さんの罵倒する声を聞きながら…


「はぁはぁ…んっ、あんっ…もっと…もっと…欲しい…」


自慰行為をしている。


「ん、んぐ…んんっ! はぁはぁ………何で…私こんな事…」


 どうしてか、彼女の声が姿が頭から離れない。


 あれ程憎くて憎くて仕方無かった彼女の事を、今の私は求めている。


また罵って欲しい、蹴って欲しい。


「なん…で…やっぱり…私…あの女の事が………」


 もう…私は彼女無しでは生きられなくなってしまった。

Byかまぼこ

 短めですが…最後まで読んで下さりありがとうございます。また機会があれば、ご覧になって頂けると作者も喜びます。

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