7/7
Ⅶ.「本性」
あれから一週間…私の心に深く刻まれた傷は癒えない、でも、それよりも…
…足りない…私には足りない。
私は、証拠として使うはずだった、録音された絢音さんの罵倒する声を聞きながら…
「はぁはぁ…んっ、あんっ…もっと…もっと…欲しい…」
自慰行為をしている。
「ん、んぐ…んんっ! はぁはぁ………何で…私こんな事…」
どうしてか、彼女の声が姿が頭から離れない。
あれ程憎くて憎くて仕方無かった彼女の事を、今の私は求めている。
また罵って欲しい、蹴って欲しい。
「なん…で…やっぱり…私…あの女の事が………」
もう…私は彼女無しでは生きられなくなってしまった。
Byかまぼこ
短めですが…最後まで読んで下さりありがとうございます。また機会があれば、ご覧になって頂けると作者も喜びます。