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遺影でイェイイェ 第一話

作者: おれ

遺影で?

いえーーーーーい!

と、言うわけで本日も始まりました、遺影でイェイ!

今回のゲストは、ベニテングタケで有名、キノコ学の第一人者、「木野子 郁郁」さんです!

木野子「いやー、今回はね、3日前に死んだ私を現世に下ろしてくれたということでね、よろしくお願いします。」

木野子さんは、なぜ亡くなられたのですか?

木野子「いやー…興味本位でして、ベニテングタケをこう…焼いて食べてみたんですよ。」

あー、そりゃ当然ですね。

木野子「そうは思うかもしれないが、私は死というものに興味があってね。愛しのベニテングタケで死ぬのが最適だと思ったんだ。」

それは愛ですね。

愛といえば、木野子さん、今回の企画なんですけれども、

木野子「はい。」

おほん。遺影でイェイ、定番企画、もう一度死ぬなら何で死にたい?

開幕ー!

(ファンファーレが響く)

木野子「うーん、やはり毒キノコですかね。」

ほう、例えばどんな。

木野子「ベニテングタケも良かったですが、やはり他の毒キノコも食べてみたいじゃないですか。」

なら、最初から全部食べればよかったじゃないですか。

木野子「そんなことをしたらそれぞれのキノコの純度が下がるではないか!」

(スタジオに怒号が響くと同時に周囲の物が一瞬浮かぶ)

では、やはりそれぞれのきのこですべてのパターンを試したい、ということなんですね。

木野子「当然です。愛ですから。」

愛ですか。

愛といえば、生前愛されていたペットやパートナーはいらっしゃったんですか?

木野子「きのこですかね。」

人間のペットやパートナーは居なかったんですか?

木野子「そんなことしたら浮気ではないか。」

いやー、凄まじい愛ですね。

木野子「当然です。茸研究科の世界トップ、木野子ですから。」

自明でしたね。

そういえば、ダーウィン賞を受賞されたとのことですが、感想はありますか?

木野子「最初は…まあなんだそりゃ!と納得いきませんでしたよ。」

やはりそうですか。

木野子「いや、でもね、やはり私の死に様が世界に認められたと思えばね、安いものですよ。」

愛ですね。

では、お次は…そうですね、おすすめのきのこを紹介していただきましょう。

木野子「やはり一番はベニテングタケですね。当然です。」

ほう、やはりですか。

木野子「あの艷めかしい紅と官能的なフォルム、あれこそ完璧なフォルムです。」

ベニテングタケに対する熱意を感じますね。

木野子「当然です。ですが余りの美しさに心を奪われて自室に飾るのはおすすめしませんね。一度室内に飾った際に入院する羽目になりました。」

木野子「でも、よくよく考えればそれで死ねばベニテングタケと愛を確かめ合いながら死ねましたね。」

それは、性行為のようなものでしょうか?

木野子「当然。私にとってベニテングタケとは愛そのものであり、妻のそのものです。」

それはすごいですね。

では、そろそろお時間です。

次回は、あの有名テロリストを降霊させたいと思います!

では!また来週!

木野子「ところで、私はあの世に帰れるんですか?」

(番組が終わり、保険会社のCMが始まる。ビデオはここで途切れている)

こ)

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