フィルター越しの光
掲載日:2021/01/31
朝日が登り、届けられる光。
等しく照らされる世界のなか、フィルター越しに光を浴びる。
くだらない、そう言ってフィルターを強めた私に本当の光は届く事はない。
暗い部屋の片隅で、淡い光だけが届く世界で、
限られた世界を作り出し、今日も1人生きていた。
ただ、幾重にも重なったフィルターを突き抜けて届く光の中に貴方のカケラを見つけた。
淡く、脆く、切ないカケラは私の世界を照らしてくれた。
どうしても、貴方の全てを知りたいと思い、フィルターを1枚1枚外していく。
フィルターを外すごとに、貴方のカケラを手に入れていった。
少しずつだが確実に形になっていく貴方は、その輝きを増していった。
最後のカケラを手に入れて、貴方に出会えたときフィルターは全て無くなっていた。
朝日の光を全身に浴びて、
カーテンや窓も全て開放して、
貴方に感謝を込めた挨拶をしたい。
「初めまして、貴方のお陰で私の世界は広がりました。」




