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数時間後
父さん「なるほどなあ、お前も結構苦労したんだなあ。父さんは感慨深いよ、マジ」
母さん「なんか聞けば聞くほどゴロくんの美談に磨きがかかるわねえ」
あたし「いやー、あのイケメンが襲ってきたときとっさに庇ってきたのは今でもトップ3に入るくらいのイベントだったわ」
ゴロ「あはは、あの時はぼくも口怪我したけど君がずっと近くにいたから不便しなかったよ。改めてありがとね」
あたし「ね?ね?こいつこんな感じで隙あらば好青年なのよ!こんな優しさを辛いときに見せられたらもう…」ポッ
母さん「あの小さかったゴロくんがこんないい子になるなんてねぇ」シミジミ
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父さん「いやーゴロくん!君はほんとに気に入ったよ!なあ、いつまでアステルにはいるんだ?」
ゴロ「えっと、戦艦の滞在は10日ほどですが、ぼくたちの休みは1週間の予定です」
父さん「そうか!ほらこれ、この家の合鍵だ!アステルで寝るとこないだろう?気兼ねなくうちを使ってくれや」ホイ
母さん「避難してきたばかりで急ごしらえの家なので、ほんと何も無いですけどねぇ」ニコリ
ゴロ「そんな、悪いですよ。ぼくでしたらホテルでも行きますしなんなら戦艦に戻りますし…」
あたし「ダメよゴロ、休みの間はずっと一緒にいるんだから!父さんも母さんもどうせ仕事で夜寝に来るだけの家だし、いいじゃない」
父さん「うむ、無理に泊まれとは言わんがな。しかし娘と仲がいいみたいで嬉しいんだよ、父として。だからこれくらいは提供させてくれや」
ゴロ「…分かりました。1週間、お世話になります」ペコリ
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夕方
ゴロ「あ、夕食時ですね。なにか作りましょうか?」
父さん「なに!?メシが作れるのか!?いや、パイロットで家庭的な男だなんて…お前ほんといい男捕まえたな…!」
母さん「あらあら、娘の恋人にそんなことさせられないわよぉ」
ゴロ「いえいえ…久しぶりに親子水入らずでお話ししたいでしょう?それならぼくはしばらく料理でも作ってますよ。というかそうさせてください」ニコリ
母さん「そう?じゃあ頼もうかしら…ごめんなさいねえ」
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父さん「そういえば…その、お前たち、どこまでやったんだ?ん?パパに話してみなさい」
あたし「は?変態」
父さん「うひい」ガーン
母さん「まあまあ、そう言わないの。お父さんはあなたがいない間、ずっと無事か心配してたのよ?少しくらいサービスしてあげなさい」
あたし「にしても心配だからってそういうこと聞く?」
父さん「確かに…なんだか聞きたいような、聞きたくないような…」
あたし「ね?」
父さん「ぐぅぅ、しかし気になる…」
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台所
ゴロ「あ、飲み物ですか?」
父さん「あ、ああ、まあな…ん?もうでき上がりそうなんだな、手際がいいなぁきみは」
ゴロ「いえいえ…あまり凝った料理じゃないですけど」
父さん「いやいや、十分じゃないか。…なあ、ところでさ、君たちその…」
ゴロ「ん?なんでしょう」
父さん「あ、あのね、どこまでやったのかなーって、え、えっへへへ」ツクリエガオ
ゴロ「え…どこまで、ですか!?」
父さん「お、おう…そうだ、どこまでやったんだ?ん?」ズイッ
ゴロ「えーっと…あの…ゴニョゴニョ…」
父さん「んんー!?聞こえんなあ!」
ゴロ(ど、どうしよう…ここはちょっと誤魔化すか…?それとも、恋人なんだし変に誤魔化さず、素直に白状するか…!?)
ゴロ(ぼくは…ぼくはどうすればいいんだ!)ゼツボウ
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