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艦長「ふぃー支部長のやつめ、長話しやがって」
ゴロ「あ、艦長おかえりなさい。艦長に会いたいという人がいるので、ブリッジで待ってもらってました」
艦長「おお?そうか。…えっと、君か?」
ゾシ「勝手に上がり込んだ無礼をまずは詫びる。妾はゾシと申す者である」
艦長「これはご丁寧に。我輩はこの艦、コロちゃん号の艦長を務める者であります。して、どのようなご用事で」
ゾシ「よい、崩した話し方でよい。それにこちらが頼む側であるのじゃ」
艦長「ふむ、では…それで用事ってのはなんじゃ?わざわざ戦艦に来るということは、相応に理由があるのじゃろう?」
ゴロ「もしかして軍に入りたいとか?あ、でもそれならこっちじゃなくて最寄りのコロニー軍支部にいくよね…」
ゾシ「そうじゃな…それでは単刀直入に、まずは願いを言うぞ」
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ゾシ「この艦で妾をどこか別の惑星かコロニーへ送って欲しいのじゃ」
艦長「それはまたどうしてじゃ?」
ゾシ「理由は…言えぬ…」
艦長「それじゃダメじゃのう、君がもしも犯罪者だったりして、正規のロケット便に乗れないからこんな頼みをしてるとも限らんし…」
ゾシ「最もな言い分じゃな…」
艦長「というわけで質問いいかの」
ゾシ「うむ、全てに答えるとは断言できぬが、どんと聞いてくれ」
艦長「君…この惑星の王家の…王女だよね?」
ゾシ「」
ゴロ「ん?」
あたし「え?」
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ゾシ「ば…バレておったのか…」シロメ
艦長「だってさっき支部で聞いたもん…支部長から聞いたが、王家の方から捜索願い出てるから見かけたら捕まえてほしい、だってさ」
ゴロ「えっと…どうして王女様が捜索願いを出されるような状況に…?」
ゾシ「そうじゃな、もう身元がバレているのなら隠す意味もないじゃろうか…」
ゾシ「妾は今の束縛まみれの王女生活を終わらせたくて、城から脱走してきたのじゃ」
艦長「まあ、今の時代にいにしえの慣習で王様だなんだって祭り上げてあーだこーだするのは不便だとは思うしの」
ゾシ「妾の考えでこの地域が混乱し、大きな迷惑をかけていることは重々承知しておる。じゃが、それも含めて…もう逃げたいのじゃ」
ゴロ「そうなんだ…確かに、王女様って不自由そうな生活してそうなイメージだもんね。そりゃ自由な生き方に憧れるよね」
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