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医務室
軍医「めっちゃいたそう…けどきちんと療養したら1週間もすれば痛みもアザも無くなるだろう」
ゴロ「そうですか、手当てありがとうございます」
あたし「…」グスン
軍医「部屋に帰れそうか?動くのがキツいならそこのベッドを使ってもいいぞ」ニコニコ
ゴロ「全然大丈夫です。ちょっとホホやられたから、口動かすのが辛いくらいで…」ジンワリ…
軍医「なるほど、そうだろうな…食事に支障ありそうだし、痛みがひくまではエネルギーペーストを飲もうか」
あたし「うっ…あたしをかばって…ごめん…」ヒック
ゴロ「かばったんじゃない。乗り心地悪いロボ乗ったから酔ってフラついて、たまたまキミにもたれかかっただけ。だから気にしないで…う、いてぇ…」
あたし「ごめんね…ごめん…」ポロポロ
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ブリッジ
艦長「来て早々、暴漢の取り抑えに協力してくれて助かったよフツメンくん」
フツメン「いえ…騒がしかったからとりあえず抑えただけですよ…」
艦長「まったく、あの野郎は欲しいもんもらえなかっただけで本気でぶっ叩きやがって…支部長のやつにクレーム入れてやる」
フツメン「それは僕からもお詫びします…あいつとは同時期に軍に入って、一緒に訓練受けた同胞ですので…」
艦長「そうだったのか…残念だが、やつはもう軍人失格だ。せっかく知り合いと同じ配属になったのに、本当に残念だな」
フツメン「いえ…ただ、機械オタクでたまに熱が入りすぎることがあったので…」
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ゴロの部屋
ゴロ「ふぅ…見送りなんてよかったのに」
あたし「怪我人を放って、ノコノコ部屋に帰るなんてできないから…」
ゴロ「まあでもありがとう。今日は災難だったね。けどみんながすぐ助太刀してくれてよかったよ」ニコリ
あたし「なんで…ぶん殴られたのに笑ってられるのよ」
ゴロ「笑ってないと、キミまた泣くだろ?」ニヤリ
あたし「う…うっさいわね…」
ゴロ「そーそ、そうやって勝ち気にしてればぼくも嬉しいよ。じゃ、夕食まで休むよ。艦長たちには大丈夫だって伝えてね」
あたし「もう…口動かすの辛いくせに、そういうどうでもいい事はべらべら言えるんだから」
ゴロ「どうでもいいって…一応艦長たちも心配してるだろうし大事なことだよ」
あたし「ま、いいや。ちゃんと伝えるわね。じゃまた後でね」
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ブリッジ
あたし「艦長いるー?」
フツメン「ん?艦長ならゴロくんの見舞いに行ったよ。キミはどうしたんだい」
あたし「ああ…あなたは確かさっき助太刀してくれてた人だっけ?えっと、あたしこの艦のパイロットしてるんだけど…」
フツメン「あ、そうなんだ。僕も今日からここのパイロットになったんだ。ということはキミの後輩かな?よろしくね」ニコリ
あたし「あ、うん。で用事なんだけど艦長にゴロは大丈夫って伝えに来ただけだから…」
フツメン「そう、ゴロというとあの男の子かな?無事なら良かったよ。キミも怖い思いをしただろう?今日はもう休んでいいんじゃないかな」
あたし「そうかな…ま、今はあんまり人と話したい気分じゃないし、そうするわ。さっきはありがとね」
フツメン「うん、どういたしまして」ニコリ
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あたしの部屋
あたし(はぁー…色々ありすぎてちょっとイッパイイッパイだわ…)グッタリ
あたし(それにしても、あたしをかばってくれたのは嬉しかったな…)
あたし(…そうだ、エネルギーペーストがどうとか言ってたよな…)モヤモヤ
あたし(怪我してるし、出歩かせるのは酷よね…よし、夕食のちょっと前に医務室行ってもらっとこう)ウンウン
あたし(…ちょっと眠いから少し寝てから動こう…)メザマシピッ
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