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数日後…
フツメン「さあ月にやってきました」
アグニャ「ここでの任務は現地のコロニー軍に物資を渡すんでしたよね」
テロル「すぐ終わりそうな簡単な仕事だなー」
フツメン「ああ、それなんだけどアグニャ小隊の二人と操舵手くんと砲撃手くんたちで渡しに行ってもらうよ」
アグニャ「え?艦長は行かないんですか?」
フツメン「僕はちょっと私用があってね。それにアグニャくんたちはこのまま実績を重ねれば出世も夢じゃないから、事務仕事も少しずつやらせようかと」
アグニャ「そうなんですか!?じゃあたしたちで物資の引き渡し、済ませてきます!」
テロル「張り切るなあ」
フツメン「いい意気だね、それじゃよろしく頼んだよ」
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月 元艦長の家
フツメン「ごめんくださーい、フツメンです」コンコン
元艦長「ほいほい…おお!お前か、久しぶりじゃのう!艦長になったんだってな!おめでとさんなのじゃ!」
フツメン「ありがとうございます。艦長も元気そうで安心ですよ」
元艦長「ほっほ。まあ上がるといい、今ルナティック・サ・ボンの20年物を開けるからのう」
フツメン「ああ、今日はちょっと月に任務で来たからあまり長居できないのでお構いなく」
元艦長「連れないのう。数日前のことじゃが、エシャーティのやつもせっかく来たのにすぐ帰っていったし、もっとワシお話ししたい!」
フツメン「え?彼女も最近来たんですか?」
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元艦長「ああ来たぞ。しかし様子がおかしかったのう。なんだか沈んだ表情でなぜか謝ってきたのじゃよ」
フツメン「謝ってきた…?」
元艦長「めったに謝るようなヤツじゃないのにのう。気まぐれな女じゃ」
フツメン「そうなんですか…そういえば艦長、コロちゃん号が轟沈したんですよ。それもたぶん数日ほど前に。ソピアーの近くに残骸がありました」
元艦長「なに?あの不沈艦が!?」
フツメン「コロちゃん号には伝統的になぜか強いパイロットが一人はいて、何があっても沈む事がないのに不思議ですよね」
元艦長「…もしや、エシャーティが謝ってきたのは…」
フツメン「…!」ハッ
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フツメン「いや、いくら気まぐれな彼女でもゴロくんやみんなとの思い出のあるコロちゃん号を襲うなんてこと…」
元艦長「そうじゃよな。しかし…コロちゃん号には今でも強いパイロットがいたんじゃろ?」
フツメン「ええ…噂によると超人的なテクニックで、人ではないモノが操縦してるとすら言わしめるような凄腕が乗ってたそうです」
元艦長「そんなのを倒してなおかつ戦艦も轟沈させられるやつは…」
フツメン「…」
フツメン「き、きっと惑星軍の大軍がやったんですよ…」
元艦長「ソピアーの近くにコロちゃん号の残骸があったんじゃろ?もし惑星軍の大軍が来たんなら戦艦1隻落としただけでコロニー軍本部を目の前にして、すごすご帰っていくことはないじゃろ」
フツメン「そうですよね…ん、そろそろセッさん号に戻らないと…すみませんモヤモヤした気持ちにさせて」
元艦長「なんだもう帰るのか、またいつでも来るのじゃぞ!」
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