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コロちゃん号
エシャーティ「やーありがと、あ、艦長さんに会っていいかな」
整備士「いいけど…見たところ、そのロボットは古くさいだけで不調はなさそうだが…」
エシャーティ「そうなの?あたしよくわかんないのよね!また止まったら困るんだけど、みてくれる?お代は…ほら」スッ
整備士「うひょー、こんなにか!?あんた何者だい?」
整備士「って、もういねえし…もしもし艦長?」ピポパ
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荷室前
エシャーティ(ふふん、侵入成功!ドックにロボは1体しかいなかったから、パイロットはこないだの一人しかいないぽいわね)
エシャーティ(パイロットが一人しかいないのは気になるけど、探すのが楽で助かるわ)
エシャーティ(っと、ここは荷室か…)
エシャーティ(この艦に初めて乗ったときはここで寝たんだっけな…そういえばまだここの鍵持ってるんだっけな)
エシャーティ(…あれ?ここの鍵って普段は使ってないはずなのに鍵がかかってる…怪しいな、頻繁に開け閉めする荷室だから不便だろうに)
エシャーティ(一体何が今はあるんだろ…入ってみよ)カチャカチャ
ガチャリ…
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56号「ん?誰だい、ノックもしないで入って来られるとビックリするなあ」
エシャーティ「え!?!?!?」ギョウテン
56号「うわ、大声出さないでよ…って、誰あなた!?」ビクーン
エシャーティ「あんた…ゴロ!?」
56号「ん?なんだか聞き覚えのある声…それになんだか懐かしい顔の面影…もしかしてキミは…!」
エシャーティ「ゴロ!その顔!その声!あんた…生きてたのね!全く!」ポロポロ
56号「やっぱり…キミなんだね?」
エシャーティ「そうよ、もう、20年も彼女をほったらかしにして…会いたかったんだから!」ギュ
56号「ん?20年…?それに…キミが彼女…?」
エシャーティ「そうよ!あたしとゾシはあんた一筋でずっと独身だったんだから!責任とって結婚してよね!もちろん3人で結婚しましょ!」キャッキャ
56号「ゾシ…って誰だい…?」
エシャーティ「え…?」
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56号「なんだかぼくたち、しばらく会わないうちに色々あったようだね」
エシャーティ「そのようね…ていうかあんた、あれから20年経ってるのになんか全然年取ってないわね」
56号「それなんだけど…実はぼく、今はロボットらしいんだ」
エシャーティ「…そう」
56号「あれ、驚かないんだね?」
エシャーティ「薄々気づいてたわ。そういえば機械人間プロジェクトの56号は経過観察中だったけな…」
56号「そのプロジェクトを知ってるなら話は早いね、ぼくがその56号らしいんだ。自分では普通に生きてる感じなんだけどさ」
エシャーティ「そうよね、だって全然ロボットに見えないもの…でもなんで記憶がゴチャゴチャなの?」
56号「ぼくさ、1回惑星ケシカスで脳を検査したじゃない」
エシャーティ「あー、たしかオンボロロボットのリミッター解除して無茶な動きして…んで気を失った時に検査したわね」
56号「なんかその時の脳を元に人工脳作ったから、記憶もその時の状態なんだって」
エシャーティ「なるほど…だからゾシのこと知らないのか」
56号「というかぼく、死んだんだね…てっきり会わないだけで生きてるものだと思ってたよ。一回くらい自分自身と話をしてみたかったなあ」アハハ
エシャーティ「あんた自分が死んだのにのんきねえ…」クスクス
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