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フツメン「ま、とにかく死ぬ時もそんな感じで…そう、あれは今でも鮮明に思い出せるな」
フツメン「惑星軍がアステルを侵略しようとしてね、敵の空母や戦艦がアステル付近に8隻くらい来たことがあったんだ」
テロル「8隻!?って言われてもいまいちスゴさが…」
アグニャ「は…は…8隻って言ったらガチの侵略する気満々の大部隊だよ!ロボットとか40機くらい出てくるよ、その規模だと…」
アグニャ「とはいえ、アステルにはコロニー軍の支部があったんですよね?それなら…ゴロさんが死なずとも、被害は大きくとも、何とかなったのでは…」
フツメン「それがね、実は数日前にアステルでテロが起こっててね。あ、僕も実はテロ犯に出くわしたんだけど、そのテロリストは子供だったなぁ…」
テロル(ん?アステルで…子供のテロ犯…?)
フツメン「当初はテロ被害は微小だったって言われてたけど、よく調べたら単純な爆弾以外にも…支部の通信関係の電波を妨害する電波を発するブツを仕掛けられたらしくてね…」
テロル(おいおいおい…それって…)
フツメン「そのせいで連絡が円滑にいかず、支部からの増援がほとんど来なくて…ゴロくんは自分の身を犠牲になんと8隻の敵艦を巻き添えに…」ポロポロ
アグニャ「だ、大丈夫ですか!?」ヨシヨシ
フツメン「うっ…うっ…僕はテロ犯に最初に会ったんだ…あの時僕がなにか気づいてたら…うう…」グスン
フツメン「ずっと…20年間後悔してるんだ…ゴホン、ごめん、取り乱して」
テロル(な、な、なんてこった…)サァァ
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アグニャ「でも一人で…8隻ですか?」
フツメン「ああ。ゴロくんは特殊なロボットに乗っててね。エネルギー炉を2基つけたのに乗ってたんだけど、その内1基を大爆発させて…」
アグニャ「なるほど…手動でエネルギー炉を過運転させ、それを大威力のビームで撃ち抜いたら凄まじい爆発起きるから8隻轟沈も不可能じゃ…」
テロル(どどどどうしよう…これ…テロ犯って俺の事じゃねえか…どうしよう)ジワリ
フツメン「なんだかさっきから大人しいね、テロルくん。そんなに真剣に聞いてくれるなんてほんとにゴロくんを参考にしたいんだね」
アグニャ「そこまで熱心になるほどエシャーティさんが好きなんだ…ちょっとジェラシー…」ボソリ
テロル「ァアーい!?おおお俺れれすか!?」ドキーン
フツメン「!?」ビックリ
アグニャ「ちょ…どうしたの?」
テロル「…あ、えー」
フツメン「…?」
テロル「…」
フツメン(額を汗がダラダラと流れている…いったいどうしたんだ?様子がおかしい…)
アグニャ「と…とにかく、ゴロさんは勇敢な人だったんですね、よく分かりました」
フツメン「う、うん。そういうことさ。でも二人は自爆までして人を救おうとはあまり考えないでほしいな」
アグニャ「分かりました!命は大切にします!」
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テロル「あ、すいません…俺ちょっとフラフラするんで部屋に戻ります」ドキドキ
フツメン「疲れてたのか。ごめんね気がつかなくて。すまないアグニャちゃん、部屋までテロルくんの付き添いしてあげてくれないかな」
アグニャ「分かりました!…大丈夫?テロルくん…ものすごい汗だね、歩けそうにないなら担架持ってくるよ?」
テロル「だ、大丈夫だ…艦長、せっかくの話なのにすいやせん…」
フツメン「気にしないでくれ、とにかくゆっくり休んで体調を良くしてね」
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