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ブリッジ
フツメン「おや、どうしたんだい?初めての宇宙で気分が優れなくなったかな?」
テロル「や、そうじゃなくて…部屋にあるゲーム機なんすけど…」
フツメン「あれがどうかしたかな」
テロル「なんかゴロっていうCPUがバグってて、一撃で倒されたり機体の製造日がおかしかったりしてるんすけど…」
フツメン「ああ、ゴロくんか…砲撃手、モニタいっこ借りていいかい」
砲撃手「どうぞ!訓練装置の画面、つけますね」
フツメン「ありがとう。…ん、これだね」
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テロル「どうすか?バグっすよねこれ」
フツメン「いや、正常だよ。このCPUの凄まじい戦闘力は彼の実力を再現してるから正常だよ」
テロル「ホントかな…」
アグニャ「失礼しまーす!資料書いてきました…ん?みんなしてゲームの画面見てどうしたんですか」
フツメン「ああ、ちょっとね」
テロル「ようアグニャ。お前が勝てないCPUってこれだろ?これは俺もちょっとキツいわ、すまん」
アグニャ「あ、そうそうこの人!すんごい普通の装備でえっぐい動きでそっこうで倒してくるんだよね…」
フツメン「ふふ…ゴロくんも強いけど、他にもすごいのがいるでしょ?例えばほら、この子」
アグニャ「そうそう、この人もめっちゃ正確な射撃でこっちの動きを誘導して…ドカーン!なんですよね…」
テロル「他の二人はまだ戦ってないな…後で戦ってみよう。名前が無いのが気になるけど…」
フツメン「ああ、それは…大した理由はないよ。二人とも今はコロニー軍にいない人だからプライバシーの関係でね」
テロル「ほー、そうなんだ」
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昼
アグニャ「ふぅ、おいしかったね」
テロル「ところでゲームのインチキCPUだけど…ゴロってやつ、今もどっかで戦ってんのかな」
アグニャ「いや、艦長に前聞いたら、もう死んじゃってるんだって」
テロル「マジで?ますますうさんくさいCPUだな…実は艦長か誰かがお遊びで作った、倒せないキャラなんじゃね?」
アグニャ「ううん、それがあのゴロって人は艦長と昔一緒に戦ってた人らしいよ。艦長が以前、ゴロくんと共闘してる映像を見せてくれたし」
テロル「そうなのか…なんか負け続けるのイヤだな、何とかして勝てねえかな…」
アグニャ「いい気概だね、よーし!あたしもCPUに勝てるように練習しよ!それじゃね」タタタ…
テロル(ゴロか…いるんだな、あんな強いやつも…あ、もういないのか)
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夕方
テロル(無理だ…ゴロにも名無したちにもちっとも勝てねえ…)
テロル(息抜きにゴロ5人対ゴロ5人の対戦でも見るか…)セッテイ
テロル(一体どんな戦いをするんだろう…)ファイ!
テロル(…)ボンヤリ
テロル(え、なにこの気持ち悪い動作…)
テロル(いきなり倒れこむやつもいれば…無傷なのにパージするやつもいるし…クモみたいにいきなりワイヤー発射して相手を絡めてるやつもいるな)
テロル(グルングルンきりもみしながら突っ込んで、そのまま帰ってくのもいる…)
テロル(恐ろしいのは、ちょくちょくダメージ与えてたり、すんでのとこで防御してるのが多いことだ…)
テロル(そこはすごいけど…真似するのは…)
テロル(もうダメだ、この常軌を逸した映像は全く参考にならねえ…中止だ中止…)ポチ
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アグニャの部屋
テロル「つーことになってさ、あれはやばかったわ」
アグニャ「あたしも1回ふざけてその設定で観戦したことあるけど、すごいよね…本当に参考にならないよ」
テロル「だよな。名無したちのほうもかなり強いし…ほんとに艦長の戦友か?他の人たちに比べて艦長弱すぎじゃね」
アグニャ「それは…艦長もたまに強かったりするよ…たまに」
テロル「…」
テロル「にしてもほんとにパイロットってなにもしないんだな。こんなんでお金もらっていいのかね」
アグニャ「うん、有事の際は一番命を落とすのがパイロットらしいしこの待遇もそれに見あった物らしいけど…」
テロル「厚待遇すぎてなんかソワソワするよなぁ」
アグニャ「そうだよね…あたしもまだこの生活に慣れないよ」
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