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1週間後
艦長「早いものじゃのう、もうソピアーに着く予定日じゃ」
操舵手「ソピアーまであと1時間っす」
あたし「いよいよゴロを…葬るのね」
ゾシ「そう言われるとなんだかドキドキしてくるのじゃ」
フツメン「ゴロくんもやっと…ちゃんとした眠りにつけるね」
あたし「そう…そうね」
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あたしの部屋
あたし「ここまで来るのに怖いくらい平和だったわね」
ゾシ「そうじゃな、この1週間はきっとゴロが見守っててくれたんじゃろう」
あたし「そうね。ゴロなら確かに死んだ後もあたしたちの心配してそう」クスリ
ゾシ「おお、クスリとしたな?久しぶりに顔がゆるんだのう」フフン
あたし「そうね。今日くらいは…そう、ゴロを葬る時くらいは、いつも通りのあたしでいたいから…」
ゾシ「じゃな。妾も泣かないように頑張るのじゃ」
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1時間後
操舵手「よーし、無事に接岸できましたぜ」
艦長「ご苦労。さて、ワシは本部に色々報告しにかんとなぁ」
あたし「ん、ゴロの葬式はいつ?」
艦長「葬式は…そうじゃな、ワシは昼頃に一旦帰ってくるからそこからじゃろう」
あたし「わかったわ、昼ね」
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コロニー軍本部
担当者「それでは、こちらの墓に埋葬しますね」
あたし「わかった」
担当者「故人の信仰していた宗教などはありますか?あるならその宗教に準じた葬儀を執りますが」
あたし「なかったわ、たぶんあいつはシンプルなのがいいと思う」
担当者「では簡略に済ませますね…それでは30分後、葬儀を始めますので」
ゾシ「了解じゃ」
あたし「わかった」
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葬式後 ゴロの部屋
あたし(とうとうゴロが…天国に…)ボケー
あたし(死んだときと同じくらい…なんだかショック…)ボウゼン
ゾシ「辛いのう」
あたし「うん…泣いていい?」
ゾシ「うむ…妾もいいかの?」
あたし「たりめーよ」ポロポロ
ゾシ「さすがじゃの」ポロポロ
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二人でずっとずっと、抱き合って泣いた。
泣きあった後、放心のままあたしたちはベッドに横になって眠った。
あたしは人生で初めて大切なものを失った。
初めて失ったものは一番大切なものだった。
それはもう二度と手に入らないものだった。
あたしはゴロがくれた、めそめそ泣いてる大切なものと一緒に…
深い深い、安らかな眠りについていた…
…
……
…………
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