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132ページ目

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ブリッジ


艦長「お?もう動いてもいいのか?」


あたし「ええ…昨日は取り乱して自傷したりしてごめんなさい。まだ本調子じゃないけど…何とか動けるようには」


ゾシ「妾もちょっとキツいが…くよくよしてるとゴロが浮かばれないのじゃ」


艦長「二人ともあまり思い詰めないようにの…まだまだ辛いじゃろう。辛いときは誰かに言うのじゃぞ」


フツメン「僕とか常に暇だからね。ゴロくんのかわりにはとてもなれないけど、話し相手にはいつでもなるよ」


あたし「うん…ありがと」


ゾシ「ところで…次の目的地はどこじゃろうか」


艦長「ひとまず1度本部に行こうかと思ってのう。色々あったし、もうだいぶ長いこと本部に戻っておらんし」


フツメン「コロニー軍本部は確か人類が作った最初のコロニー、ソピアーにあるんですよね」


艦長「そうじゃな、ソピアーに行くことになるな。そこでゴロくんの体は葬ってやろう、優秀だった兵士用の墓地がソピアーにはあるのじゃ」


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ゴロの部屋


あたし「これは…懐かしいものが出てきたわね」


ゾシ「なんじゃそれは?…鍵?」


あたし「えっとね…この戦艦の荷室の鍵。あたしとゴロは最初、今の部屋じゃなくて荷室に寝てたの」


ゾシ「ほえー、そうだったのか」


あたし「でもゴロったら恥ずかしがってあの時は一緒に寝なかったのよね…んでロボットのコクピットに寝たりしてたのよ」


ゾシ「ほー…見てみたかったのう、その様子」


ゾシ(そういえば確かに荷室に、使われていない不可解な錠前があったのう…あれはそういうことじゃったのか)


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昼すぎ


艦長「これがゴロくんの持っていた物全てか。整理してくれてありがとう、二人とも」


あたし「ちょっと相談なんだけどこの荷室の鍵ってもらっていい?」


艦長「ああ、それか。ゴロくんキチンと持っておったんじゃのう…何か思い入れがあるようじゃし、構わんぞ」


あたし「ありがと」


艦長「やはりここには避難して乗り込んだ経緯があるから、遺品もそんなに多くないみたいじゃな」


フツメン「そうですね…片手に抱えられるほどしか…」


あたし「この遺品はどうするの?」


艦長「本部についたとき、ゴロくんと一緒に火葬する手はずじゃ」


あたし「そう…」


ゾシ(ジェット口腔洗浄機とか…燃やしても大丈夫なのかの?)


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夕方


フツメン「本部にはアステルから1週間でつくみたいだよ。んで、明日アステル出港だってさ」


あたし「そう」


フツメン「二人は…これからどうするんだい?今まではゴロくんと一緒にいたけど、これからは…」


ゾシ「入ったからには、まだまだ軍人として頑張らねばならないじゃろう。さすがにゴロが死んだからといってもうやめるのは非常識じゃし…」


あたし「あたしも…幸いなのはパイロットが負担になる仕事ではないってことくらい」


フツメン「そうか…そういえばゴロ小隊はこれからどうなるんだろう。隊長不在になってしまったけど…」


あたし「そうね…既存のメンバーで続けるなら実績的にあたしが新隊長…?」


ゾシ「いや、本部で新しい隊長をいれるかもしれんぞ」


フツメン「隊長はこの3人から決めて本部で人数補充…もありえるね」


フツメン「まあなんにせよ、多少実績はある小隊だから解散は無いと思う。ゴロくんが小隊の主な戦力だったとはいえ…」


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あたし(ふぅ…なんだか1日が終わってしまった)


あたし(ゴロがいなくても、時間は進むのよね…そりゃそうだけど)


あたし(今日は1日ずっと動いてたから悲しさも紛れてたわ…けどいざ横になるとやっぱり…)


あたし(…)グスン


あたし(寂しさが…悲しさが…溢れるわ…)ポロポロ


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