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129ページ目

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夕方


操舵手「ふう…間に合ってよかった…」


砲撃手「自殺なんてしちゃダメだよ?ゴロも泣くぜ、そんなんじゃ」


あたし「…」


ゾシ「二人がすぐ来てくれてよかったのじゃ。妾も本調子じゃなくてのう、危なかった」


フツメン「まあとにかく、これからは僕がここに常駐するよ。あのお医者さんは信用ならない」


操舵手「それがいいな、んじゃ俺たちは戻るぜ」


ガチャ…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ゾシ「自殺…なんて、おぬしのガラじゃないの」


あたし「…」


フツメン「ゴロくんに…どうしても会いたいんだね。でも…」


あたし「…」


ゾシ「まあよい…それは妾も同じじゃ…すまん、フツメンよ。妾はちと休む…」


フツメン「うん。ゆっくり休んで」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あたし「なによ…」


フツメン「痛かったかい?」


あたし「イヤミ?痛かったわよ、死にそうになるくらい」


フツメン「そっか。もうしないでね?」


あたし「でも…それじゃ…ゴロに会えないじゃない…」


フツメン「そうだ」


あたし「…」


フツメン「確かにゴロくんはもういない。けど彼が残してくれた物はいっぱいある」


フツメン「そうだね、例えば思い出。例えばプレゼント。あと…そう、ゾシさんとの出会いも、ゴロくんあってのものだ」


あたし「なにが言いたいの?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


フツメン「悲しみはね、誰かと分かち合えば半分になるんだ。喜びは分かち合えば倍になるけどね」


フツメン「ゾシさんもさ、辛いんだよ。もちろん僕も。だからさ、分かち合わない?」


あたし「…そんなことしても、ゴロは…」


フツメン「ゴロくんが残してくれたのは何もゾシさんだけじゃない。君もだ」


あたし「…?」


フツメン「せっかく命を犠牲にしてさ、大事な…それほど死んでも守りたいほど大事な人を二人も守れたのに…」


フツメン「守れたのに…生きるのを諦めたら最悪だよ?ね、君最悪だよ?ほんと。マジ。最悪だ最悪。最悪オブザ最悪イズ最悪だ」


あたし「…」イラ…


フツメン「だから…ね、生きなきゃいけない。ゴロくんの分まで僕たちは。それがきっとゴロくんの望みだと思うよ」


フツメン「こんな簡単な望みくらい、叶えてあげようよ」


あたし「…」


フツメン「ふぅ、ちょっと疲れたな。僕も軽く休むよ。信じてるからね、君の事」


あたし「ふん…」


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