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第1話 お仕事



ーーーーティオ•イニー王国ー某所ーーーー


肥えて大きく()なったお腹()、醜悪な見た目、身長は150センチ程度だろうか?

人前に出るだけで相手を不快にさせるレベルの男が、悪趣味な部屋の中で喚いていた。

黒いボロボロのマントをしている、何者かすらわからない相手を前に。


「やめろ!俺は何もしてない!そうか!金だな?!金ならいくらでもくれてやる!さっさと私の前から消えろ!いいか?それ以上近づくんんじゃ無いぞ!」


「……いかにも雑魚(ザコ)だな。

こんな三下なセリフを吐いて、人間追い詰められるとこんなもんなのかね。」


男はそう吐き捨て、3メートルも離れていた距離を堂々と歩きながら詰めていった。


「ヒィ!それ以上近づくなといったろ!」

「知らんな、それにこれが俺の()()()なんでね。」


男が醜悪なデブに近ずいて残り1メートルを切った時、だった。


「かかったな馬鹿め!」

醜悪なデブは懐から何かを取り出し、男に向けて投げつけた。

ザシュ!

男はとっさのことに、動けなかったのだろうか?

声も出さず、動きもせず、ただ立っていた。

醜悪なデブの投げた()()()を腹に突き刺したまま。


「フハハハハ!驚きすぎて声も出ないか!これは特殊な呪いがついてるナイフでな、これに切られると必ず死ぬものなのだ!私のことを散々怖がらせてくれた礼だ、ありがたく受け取っておけ!と、言っても貴様にはもう聞くことすらできないだろうがな?」


男は、その場で倒れた。なんの突拍子もなく。急に。


「クックックッ…こんなチンケな蛮族など私一人で倒してしまったわ!」

醜悪デブは、無遠慮に男の死体に近ずいていった。

「ナイフの呪いで喋ることすらできなかったようだな!」


そう言った時だった。

ザクッ!

なにかが貫通した音がした。


「痛っ!」

醜悪なデブは足元に衝撃を受けで思わずそう言ってしまったのだろう。そのまま、尻餅をついて大きな音を立てる。体重が重いが故に、後転でもするような動きで。


そしてその動きが、状況を悪化させていることを知らずに。

ブシャアッ!

醜悪な男は聞いたことのない音を聞いた。

そしてその音が出ていたのは、自分の足から、いや正確には、()()()()()()()()足の甲からだった。


醜悪なデブは、それに気づいた途端———「ギャァァァァァァッァァァ!」

「痛いか?」

部屋に響いたその声は死ぬ呪いで刺された男のものであった。


「ぎ、ぎざまあ゛ァ、なあ゛にい゛をぉ゛じだぁ゛」

「鼻水とか血でぐっちゃぐちゃだなぁ。まぁ、簡単な話さ。俺が死んでなかっただけの話さ。」

そう軽薄そうに喋る。


醜悪なデブは地べたを這いずりながら、救急箱らしきものを開けに言った。

「ボージョンを゛、どらな゛っぐでわ゛……」

「普通なら阻止するとこなんだろうが…許しといてやるよ。お前のおかげでいいもんが手に入ったしな?」


醜悪な男は、救急箱にやっとついたのか中から緑の液体を取り出すと、おもむろに自分に、自分の足にかけ始めた。


「ハァ゛ハァ゛ハァ゛ハァ゛…ハァ…ハァ」

「やっと少し落ち着いたか?」

「ギザまぁ!なぜいぎている!わだじになにをじた!」

「俺の体は特別製でね、これじゃあ傷はつけられないさ。それと、なにをしたって?なにを抜けたことを(笑)、あんたの足にナイフを刺してあとはお前が自分の体で足が割かれて言ったのさ。」


「さて、俺の仕事も終わったし。じゃあな?もしかしたら地獄で会えるかもな。」

「待て!なにを言っている!貴様なぞ、私の護衛が来ればいっしゅんで殺されてしまうわ!」

「おぉ、怖い怖い、そうなる前に退散させてもらおう。」

「貴様、逃げても無駄だ!この私が永遠にお前を追い続けて必ず殺してやるからな!」

「はいはい、じゃあ最後に一つ…ジャーン!のーろーいーのーナーイーフー!こいつでお前の足を刺したから、お前の命あとどんくらいだろうな?」


醜悪な男の顔が面白いぐらい白くなる。

「あ、あとこの呪いのナイフはもらってくぞ?じゃーあなっ!」

男はそのまま、窓から飛び降りていった。


「フザケルナぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

遠くから醜悪なデブの声が聞こえる。


「あーあ、やっと終わった。」

その男は、そのままどこのお店も空いてないような時間の街を歩いていった。




読んでいただきありがとうございました!感謝です!


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