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フリースタイルダンジョン 軌跡録  作者: Fcity
フリースタイルダンジョンの歴史
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ダンジョンのおこり

 フリースタイルダンジョンは、2015年 9月に放送が始まった。収録会場は、first season Rec1〜6、second season Rec1までが「CLUB DIANA(クラブディアナ)」で、second season Rec2〜が「新木場ageHa(しんきばアゲハ) STUDIO(スタジオ) COAST(コースト)」となっている。

 最初の収録は観客も少なく、審査システムも原始的なものだった。だが、地上波で放送されるラップ番組はフリースタイルダンジョンが初めてで、シーンからの高い注目度と、豪華なライブゲスト、審査員、モンスターといった、キャスティング力の高さ、そしてRPG的な要素があることによる見やすさ、一つの番組としての面白さが評価され、今では、フリースタイルダンジョンがきっかけでラップに興味を示す人も多くなってきている。少なくとも、日本語ラップシーンを語るうえで欠かせない存在になっている。


-基本的なルール-

①バトルは8小節2本

②審査は審査員の五人がジャッジし、3票以上得票した方が勝利となり、1ラウンド獲得する。

③先に2ラウンド先取した方が勝利し、チャレンジャーが勝てばモンスターが敗退し、次のモンスターに挑むか、賞金を獲得してリタイアができる。モンスターが勝てば、チャレンジャーは敗退する。

④ただし、一度の試合に満場一致、5票得票したらその時点で勝利確定(クリティカル)となる。

⑤賞金は、1st STAGE...10万円、2nd STAGE...20万円、3rd STAGE...30万円、4th STAGE...50万円[first season Rec1のみ40万円]、FINAL STAGE...100万円[first season Rec1のみ50万円]となっている。


 この番組を立ち上げたのは、オーガナイザー兼司会のZeebra(ジブラ)。彼を中心に初代モンスターや審査員がキャスティングされた。進行兼ナレーションを務めるのは、Zeebraと長い親交のある「UZI(ウヂ)」。そして、バトルの勝敗を委ねられた審査員は、日本語ラップの原点に携わる男「いとうせいこう」、UMB2010,11を二連覇し、UMB初の連覇を果たしたフリースタイルKING「晋平太(しんぺいた)」、ダンジョンでは紅一点、フジテレビの「月9」ドラマ『恋仲』や、『好きな人がいること』の脚本協力の経験もある、コラムニスト兼作家の「LiLy(リリー)」、大阪を代表するHIPHOPグループ「韻踏合組合(いんふみあいくみあい)」の最終兵器「ERONE(エローン)」、精力的にバトルへの参戦、音源制作などをし、ラッパーとしても審査員としても定評がある「KEN(けん) THE() 390(さんきゅうまる)」の五人。晋平太は訳あってfirst seasonで審査員を引退してしまう。

 肝心のDJだが、DJはfrom OZROSAURUS(オジロザウルス)の「DJ SN-Z(ディージェースニーズ)」。

 そして、肝心のモンスターだが、最初に選出されたのはこれまでずっとラスボスとして鎮座してきた「般若(はんにゃ)」。B BOY PARK 2002 準優勝、UMB2008を優勝するフリースタイルの実力、緩かったり、時にはリスナーの心を揺らすような熱い音源を生むアーティスト性、彼がラスボスに最適正のラッパーだろう。また、彼には謎の黒人通訳「山下新治」がいる。

 また、そんな彼の下につく鉄壁の四人のモンスター。一人目は、第1回高校生RAP選手権 優勝、第4回高校生RAP選手権 優勝といった、若手の中でも頭一つ抜けたスキルを備えた男「T-PABLOW(ティーパブロー)」。彼はもともと川崎の暴走族の総長だったりと、メディアにしがたい人生を送っていた。だが、初めて聴いたZeebraのラップに感銘を受け、自身もラップを始める。第1回の優勝をきっかけに、審査委員長だったZeebraにスカウトされ、弟の「YZERR(ワイザー)」と共にZeebraの事務所「|GRANDMASTER(グランドマスター)」に加入、「2WIN(トゥーウィン)」というユニットを結成する。彼の生き様が滲み出るワードセンスとライミング、常に最先端を取り入れるバラエティーに富んだフロウ、バトルMCとしてもアーティストとしても卓越した才能を持っている。

 二人目は、「PRINCE(プリンス) OF(オブ) YOKOHAMA(ヨコハマ)」こと、横浜トッププレイヤー「サイプレス上野(うえの)」。彼はモンスターの中で年長組で、横浜のシーンを盛り上げ続けている。キャスティングではKEN THE 390とどちらがモンスターになるかという話題になっていたらしく、上野のエンターテイメント性と、覚醒した時の勝負強さが買われたのだろう。上野は基本的にディスを絶え間なく相手に落とし込む。敵対意識が高いスタイルは、時には裏目に出ることもあるが、戦極第8章 優勝、UMB2014 神奈川予選 優勝など、確実に強者と言える戦績を残している。

 三人目は、日本語ラップ重要人物「(かん)a.k.a.GAMI(がみ)」。レペゼン新宿の「新宿スタイル」を掲げていて、HIPHOPグループ「MSC(エムエスシー)」や、HIPHOPレーベル「鎖GROUP(くさりグループ)」に所属している。頭韻や、研ぎ澄まされた重みのあるフロウ、そして芯の通った男らしいメッセージ性、彼の印象的でいて確立されたスタイルはシーンに熱烈に評価されており、B BOY PARK 2002 優勝、UMB2005 準優勝といった戦績を持つ。

 四人目は、無敵のフリースタイラー「R-指定(アールしてい)」。強豪MCを多く輩出する梅田サイファー出身で、彼の無限に等しいボキャブラリーとフレッシュなライム、ビートアプローチは唯一無二にして、最強。その強さで、UMB2010〜14 大阪予選 優勝、UMB2012〜14 優勝、ADRENALINE 2014 優勝といった前代未聞の戦績を叩き出す。おそらくMCBATTLEで最も賞金を稼いだのは彼だろう。中でも、大会を三連覇するのはKREVA(クレバ)に続いて二人目で、一気にシーンに名を轟かせた。引退までのダンジョンでの敗北数はたった7回。

 first seasonはこの五人と、とある''三人''がダンジョンを守っていた。その三人と、second seasonについては、また今度。

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