桜月夜(200文字)
四条大橋のたもとから
河原の桟敷を眺めやれば
十五、六歳の少女がひとり
長い黒髪をふり乱しながら
ひわいな踊りをおどっている
やんやと囃したてる群衆
ぼんぼりに映える桜吹雪
都の鬼門の方角には
大文字山の送り火が
狂ったように燃えさかっている
私は猫にせきたてられて
私の行くべき先を急ぐ
さて次は何に生まれ変わらせてもらえるのか
円山公園の花見客を尻目に
防災道路を登ってゆくと
ただそこだけが静けさに
法然廟と知って飽かなかった
四条大橋のたもとから
河原の桟敷を眺めやれば
十五、六歳の少女がひとり
長い黒髪をふり乱しながら
ひわいな踊りをおどっている
やんやと囃したてる群衆
ぼんぼりに映える桜吹雪
都の鬼門の方角には
大文字山の送り火が
狂ったように燃えさかっている
私は猫にせきたてられて
私の行くべき先を急ぐ
さて次は何に生まれ変わらせてもらえるのか
円山公園の花見客を尻目に
防災道路を登ってゆくと
ただそこだけが静けさに
法然廟と知って飽かなかった
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。