湯煙旅と二つの雲橋
食事が来たのは十八時を少し過ぎた頃であった。
風呂を出てからも慌ただしい時間が続いていただけに、ようやく落ち着くことが出来た。
落ち着いたのは、慌ただしさだけではない。席を外したまま暫く姿を見せなかったオルレアの胃も落ち着いたようだ。
「ふ〜っ。一杯食べたっす〜♪」
お腹を摩りながら座布団に座ったオルレアは、ペロリと夕食を平らげてしまった。
一緒に手を合わせたはずなのに。風音は開いた口が塞がらなかった。
昼間にあれだけ食べておいて、牛乳をたらふく飲んでおいて、良くもそんなすぐ食べられるものだと訊いたが、本人曰く、「別腹っす♪」だそうだ。和菓子別腹、牛乳別腹、夕飯別腹。最早何が別腹なのか分からない。
別腹別腹ときたものだから、本腹は何を入れる胃袋なのだろうか。そんな疑問が次々と湧き続けた食事の時間だった。
「う〜ん」
一人静かに食べ進める風音の前で、オルレアはルームサービスの品書きと睨めっこしている。
まだ食べる気なのか。新たな別腹の出現の予感がした。
しかし、その予感はどうか当たっていてほしい。風音はそう思った。
料理は美味しい。オルレアがすぐに平らげてしまったのも頷ける。でも折角の美味しい料理、どうせならば二人でゆっくりと食べたいものだった。
食べてしまった物は仕方が無いが、ここで新しい食事を注文するのならば話は別だ。諦めかけていたが、是非とも何か頼んでほしかった。何なら追加分の料金は全部支払っても良い。というか、支払う。
「何か注文されては如何でしょう?」
風音は背中を押した。一緒に食べたい気持ちが彼女の瞳に期待という名の光を帯びさせていた。
そんな彼女の瞳を見て察したのかは分らないが、オルレアは意志を固めた。勿論、注文する意志だ。
「ううん……」
メニューを入念にチェックし、再び席を外した。
持って行けば覚える必要は無いはず。何故覚えようとしているのか。唸っている姿を見てふと思った。
「うん。じゃあ、行って来るっす」
先程心配そうに背中を見送った風音だが、今回は、はにかむような笑みで見送った。
「はい♪」
小さく音を立てて襖が閉まる。
遠去かる足音に耳を傾けながら、風音は箸を手に取った。
待とうか、とも考えた。だが食事を前に、膝の上に指を置いてただ少女の帰りを待つのもおかしなもの。完食するのは以ての外だが、全く食べないというもそれはそれで、寂しい。
程良く食べていこうーーーといっても、大して意識せずとも丁度良い具合にまで食べ終わることが出来るはずだ。風音は特に独り言ちることもなく静かに食べ進めていく。
時計の音が音を立てている。
コツ、コツと音の無い空間に彩りという響きを与えていく。
白米を、主菜を食べ、時折副菜に手を伸ばす。味を楽しみ、食事を楽しむ。
風音は味噌汁に手を伸ばした。
鼻腔に香る味噌の香り。口に含むと豆腐が砕けた。
赤味噌だろうか。味噌汁の色は茶色。決して白ではない。だが妙にーーー
「(…あぁ)」
広がる味わいが、薄く感じてしまった。
不味くはない。この味噌汁も、他の料理の品々と並ぶに相応しい風味を誇っていた。
味噌の味わいの深さ、深みをもたらす野菜の数々ーーーどれ一つ取っても申し分無い。
美味いと思った。思いはしたが。同時に物足りなく思ってしまう。
この味より、自身が美味と感じられる味を風音は知っている。素材が生き、深みのある味噌が身体に染み込んでいく。飽きない。飲むと心温まるような、心が感じられるーーーそんな味だ。
比べるのはおこがましい。店で出される味と、家庭で味わう味に違いが生じるのは当然だ。作っている人物が違っている以上、違いが無いというのもおかしなものだった。
ましてや、所謂「家庭の味」は大衆的な味に分類される。どこかの国では、店で最も提供してはならない味付けという話をどこかで聞いたことがあった。
ーーーどうして、味付けを変える必要性があるので御座いますか?
ーーーこの味だと素朴過ぎるんですぁ。上流階級…あー、舌の肥えた連中…いや、お金を一杯持っている人は、家庭の安っぽい味を嫌う。もう少し格式張った感じに仕上げねぇといけやせんぜ…。
小さく頭を振ると、お椀を置いた。
お椀は空だ。味噌汁は熱い内に全て飲み干された。
オルレアはまだだろうか。足音は聞こえない。
襖に向けられた視線は窓へと向けられる。
夜の帳が下りた空には半分に欠けた月。雲はあるが、あまり動いていない。風が弱いのだろうか。
食事をしながら、風音は暫く外の景色を見ていた。食事と景色ーーー楽しめるのならば、楽しんでおくのも良いかもしれないと思ったためだ。
半月というのも、中々乙なものである。酒を嗜む風音ではないので、月見酒の風情は分からないが。
雲はそんな月より離れた空で、左右に橋のように伸びている。橋の数は、二つ。月明かりに照らされて、まっすぐと彼方に消えていた。
あまり見ない空模様だ。こんな綺麗に二つ並んで空を横断する雲なんて、いつ振りのことだろうか。
此方から彼方へと続く橋は、まるで遥けき世界への道であるかのよう。彼方を見遣りつつ、風音は時折箸を進める。
食事のマナーとしてはよろしくない。しかし、空に広がる光景は何故か、風音の心を捕えてならなかった。
それはまるで途だ。不思議と人の心を捕らえ、彼方に誘う戻らずの途。橋を渡ったら最後、いや、最期。冥土に流るる三途の川が如く、常世と現世の境目。無垢なる迷い子は、黄泉の軍勢に促されるがままに常世に引き摺り込まれ易いため、この途が開かれている折は直ちに物忌に当たらさねばならないーーー
そんな話を、どこで聞いたことがあったのを思い出した。
どこで聞いたか。いや、見た知識かもしれない。あまりに降って湧いたような知識は現実味が無かった。
しかしこの知識を信じるならば、あの空は望ましくない未来を表していることになる。所謂、凶兆だ。
信じたくはないが、もし不吉の予兆ならばいずれ、良くないことが起こってしまうのだろうか。
「(…まさか)」
そんなはずはない。
不吉な考えを捨て、食事を楽しむ。
嫌な考えをしてしまうのは、きっと一人だからだ。孤独が心に影を落とそうとしているのだろうと、そう考えた。
風音はハッと顔を上げると、襖を見る。
足音が聞こえた。待ち恋しかった足音だ。
「待ったっすか?」
お盆に十割増し以上の料理。器用に頭に乗せているのは、茶色の瓶。瓶には「黄龍」と書かれており、中には泡立つ液体が入っている。
酒だ。風音は一眼で中身の液体を見抜いた。
確か、「ビーリュ」といったか。お酒を飲んだ記憶は無いが、かつて宿泊客に提供していた手前、名ぐらい知っていた。
色々と驚かされる点はあったが、何より驚かされたのは少女の背後にもう一人、人が立っていたことだ。
「…態々御付き添い頂き、ありがとう御座います」
すぐに思い至った。
これだけの持ち物を少女に持たせているのだ。心配になったここの従業員が付いて来ても何ら不思議ではない。
風音は立ち上がると一礼した。
酒瓶を手に取り、次いで少女が手に持つ料理を全て机に置き、向き直る。
「いいえぇ。私は本当に付き添ぅただけに御座いますから…」とは、その間に従業員が発した言葉だ。
「ボク一人で持って行けるって言ったんすけど、小梅さんがどうしても付いて来るって聞かなかったっすから、付いて来てもらったっす」
「小梅さん」と呼ばれた女将は苦笑に表情を緩めた。
お盆に乗り切っていないこれだけの量。心配しないはずがない。
零されたら掃除しなければならないので、彼女の判断は妥当だろう。
「では私はこれにて、失礼させて頂きます。御入用の際は御手数ですが、其方の太鼓で音を立て下さいますよう……」
小梅はそう言って一礼すると左に消えた。
この旅籠屋で見た、どの女将よりも優雅な仕草、流暢な言葉遣いからして女将を取り仕切る存在なのだろう。それは風音の勘でしかなかったが、同じ女将としての熟練度ぐらい見極められた。
それにしても、太鼓なんて物があったのか。確かに小梅に示された場所には太鼓が立て掛けられてあるが、気付かなかった。
というのも、本来従業員を呼ぶための方法は入館の際に説明されるはずべき事項だ。説明されていなかったからこそ、オルレアは自らの足で追加分の食事が無いか確認しに向かったのだ。
だからこそ、料理の量といいサービスしてもらったのかもしれないが、それは棚から落ちたぼた餅というもの。説明がなされていなかったのは、あの、「愛花」という女将のミスだ。
そう厳しく考えてしまうのは同業者の性かもしれないが、実際のところ人間ちょっとしたミスぐらいするものだ。自分の旅籠屋の従業員ならば注意の一つでもするが、他所の従業員の些細なミスを責める器は持ち合わせていない。
「あんな所に太鼓があったんすねぇ」
「えぇ、太鼓がありますね。それよりも」
いずれにせよ、今は別に気にしなければならないことがあった。
座布団の上に座り、何事も無かったかのように酒瓶を注視するオルレア。
風音も彼女と同じように元の場所に戻ると、
「あっ」
酒瓶を自分の下に寄せた。
「どう言うことで御座いますか? 『弓弦様』」
そして敢えて弓弦の名を呼び、少女の取った行動を非難する。
オルレアが持って来たグラスは二つ。深く考えなくても風音と、オルレア自身の分である。
「弓弦」の姿ならば良い。だが、誰の眼から見ても明らかな少女の見てくれをしているのに、随分と堂々としているものだ。
「え、いけなかったっすか?」
「いけないと申し上げたくはないのですが。…その御姿で飲酒、と言うのは明らかに無理があるかと」
首を傾げるオルレア。風音の言わんとしていることの意味を全く理解していない様子だ。
分かっていないのならば、言う他あるまい。
『ジャポン』では、飲酒は十六の歳からだった。チラリと眼の前の酒瓶で年齢制限の表記を探してみると、「飲酒は二十歳から」と文字が書かれていた。
『オルレア・ダルク』は十五歳。中の人がどうであれ立派な違反であった。
「あー」
「ですので、僭越ながら此方の御酒は私が頂戴致します」
風音が文字の部分を示すと、納得したような声を出すオルレア。
「それなんっすけど。おじさんにも言われたんすよねぇ」
それはそうだろう。子どもに酒を飲ませない文化のある世界なのだ。年齢確認はされるだろう。
「だからこんな感じで言ってやったっす。『ボク、本当に、子どもに見える?』…って」
上眼遣い。両腕に挟まれた間が存在を主張する。
何というあざとさか。言葉といい、仕草といい、やはりあざとい。
風音は額に手を当てた。
弓弦はオルレアになることが好きではない。今回で二度目となる変身であるが、二回に渡って共通しているのは、複雑な面持ちを諦めの色で染めた姿だった。
そのため、変身しても仕方無い状況を作り出せばオルレアにさせることが出来る。恥じらいながら、である。
オルレアの姿にさせることは目的ではない。風音としては、恥じらう弓弦の姿が見たかったのだ。決してこんな、開き直ってほしかった訳ではない。
可愛いのは認める。「可愛いは正義だ」と、時折弓弦が内心考えていたが、確かに正義なのだろう。現に少女の見た目で酒瓶を勝ち取っている。
だが、違う。可愛いのは大いに結構だが、あざとさは要らない。要らないから、素でやっている分タチが悪い。
「…仕方の無い御方で御座いますね」
食事は再開されていた。
言葉通り、仕方が無いとばかりに傾けられた瓶から、黄金の液体がグラスに注がれる。
「あ、ボクも入れるっすからね」
オルレアもすぐに返杯すると、入り切らない内に瓶の中は空になってしまった。
これ以上何も入っていないことを確認すると、少女は立ち上がり太鼓を手に取った。
迷わず太鼓を手に取ったということは、酒のお代わりをするつもりのようだ。
「追加分を御注文されるのですか?」
「…んー」
太鼓と卓上、そして風音を見てまた太鼓を見る。
小さく首を振ると、オルレアは「机の上を片付けてもらおうかなぁって」と太鼓を鳴らした。
空になったのは瓶だけではなく、卓上の料理の数々もだった。このままにしておいても特に意味は無いので、片付け時だろう。
時間も時間だ。現在時刻、十九時前。旅籠屋としても食器の片付けをしたいはずである。
室内が少し暑く感じるようになってきた風音は、手団扇で身頃の間に風を起こした。
まだまだ飲める気はするが、ここらで一息吐きたいと言われたのならば従うしかない。居住まいを正し、風音は来客を待った。
「失礼致します」
程無くして、襖の奥から声が聞こえた。
襖を開いたのは小梅だ。下げた顔を上げた彼女は二人の姿を見て微笑むと、瞬く間にお盆と空瓶をワゴンに乗せ、襖を閉じた。
実に迅速な行動だ。風音としても見習いたい行動であり、感心させられた。
「素晴らしい動きですね。熟練の技術を感じます」
姿勢を崩した風音は、ゆらりと立ち上がる。
徐に歩く彼女は窓を開け、涼もうとした。部屋がどうしても暑く感じてしまい、このままでは頭がクラクラしてしまいそうだったからだ。
「…風…ありませんね」
だが、期待していた風は吹き付けてくれなかった。涼風に当てられ、熱を冷まそうとしたのにとんだ期待外れだ。
全く吹いていない訳ではないのだが、どこか生温い。硫黄の香りが妙に神経を逆撫でしてきた。
しかしそれでも一種の開放感がここにあるのは、窓を開け放つという行為そのものがもたらした効果か。
風音は一度の深呼吸と共に瞑目する。視覚を閉ざせば、少しでも肌に触れる風を感じることが出来ると考えたためだ。
「か〜ざ〜ね」
温い風を感じていると、後ろの方からオルレアの声が聞こえた。すると頬に突然、氷のように冷たい何かが当てられた。
「きゃっ」と小さな声を上げ、風音はしゃがみ込んだ。
正確にはしゃがみ込む他無かった、が正しいか。それもガクンと。
まるで支えを失ってしまったように崩れ落ちた風音の視界に、コップが入り込んだ。
「お水、部屋にあったの知ってるっすか?」
顔を上げるとそこには、してやったりとばかりのオルレア。
恵みの水だ。恐る恐ると受け取った風音は少しずつ口に含んでいった。
「…何をなさるのですか…っ!?」
半分程飲み干してからの抗議。
窓枠を支えにして立とうとするも、これが中々立てずに困惑してしまう。
「まさか…立てないんすか?」
風音は不覚にも腰を抜かしてしまったのか、立つことが出来ないでいた。
まさか軽く驚かせたぐらいで腰を抜かしてしまうとは。オルレアは腕組みをして唸ると、頰を掻いた。
「仕方無いっすねぇ」
今度はオルレアが、言葉通り仕方無いとばかりに折れる番だった。
「ほいっと」
崩れ落ちたままだった風音の視点が、上がった。
「え…っ」
少し高くなった視点では、旅籠屋の前の通りを歩く通行人の姿が見える。その中には、チェックインの際に受付をしてくれた、愛花の姿があった。
彼女は、仕立ての良い服を着た恰幅の良い男と話しているようだ。
身分の良い男だろうか。彼よりも少し離れた木蔭に、護衛と思わしき頑強な男が一人立っているのが見えた。
だがそんなことは今、どうでも良い。今起こっているこの状況を飲み込まねばならない。
「部屋の中に戻るっすよ」
風音は少女によって横向きに抱き上げられていた。
絵面としては違和感があるが、立派なお姫様抱っこである。
見上げることになった少女の面持ちが、本来の「彼」のものと重なった。
頰が熱を持つ。心臓が強く鐘を打った。
可愛さで動揺させた次は、これか。手玉に取られているようで悔しいが、決して悪くはない気分だった。
風音の手から離れたコップが、独りでに机の上に置かれる。手頃に触れられる物が無くなってしまったので、少女の見頃をきゅっと掴んだ。
「オルレア様、あの、面映いのですが……」
風音はそう言うものの抵抗出来るはずも、理由も無く、大人しく少女に身体を預けるのであった。
「‘ディオ君から青春と言うものを教えてもらう今回の予告シリーズ。ユリちゃん、レイアさんからのロリ枠、セティ。…ただ今大問題発生中です。何が問題かって? そりゃあ…この私がツッコミに回らされていること。ボケの多さに対するツッコミ役の不足が大大大問題なんだよ。はぁ…’」
『キェーヘッヘッヘ! 良く来たなァ、勇者よ!!』
「‘…いつの間にか主人公は、安っぽ〜い魔王な奴の前に居るんだろう。どうしてこんな、王道風なストーリーが展開されているのか。…うぅ、私…天才設定なのに、本当にこの話の流れに付いていけないよ……’」
「く…どうすれば…っ」
「‘止めれば良いと思うよ、そのゲーム’」
「…ここ、大事」
「分かってるよ副隊長…でも」
「1番、『チェンジ、プリキ◯ア!』
2番、『チェェンジ下っ駄ーワン!』
3番、『チェンジで』」
「どれを選べば良いのか全く分からないよっ」
「‘うん私も分からない。だから選ばなくて良いと思う’」
「…あなたの答えを、選んで」
「え…?」
「私に答えを示して。…きっと、出来る」
「…!!」
「‘出来なくて良いよぉ…っ’」
「▷1番、『チェンジ、プリキ◯ア!』
2番、『チェェンジ下っ駄ーワン!』
3番、『チェンジで』」
「…これで…!」
「1番、『チェンジ、プリキ◯ア!』
▷2番、『チェェンジ下っ駄ーワン!』
3番、『チェンジで』」
「…コク」
「1番、『チェンジ、プリキ◯ア!』
2番、『チェェンジ下っ駄ーワン!』
▷3番、『チェンジで』」
「終わりだぁ!!」
「‘あーあ、選んじゃったよ。…他の二つに比べると色々とマシだけど…ううん’」
『勇者は チェンジを唱えた!』
「‘うわぁ…止めようよぉ、それぇ……’」
『ゲームの 法則が 乱れる!』
「‘止めようよぉ、ね? 混ぜ混ぜ駄目ぇ……’」
『…だ、駄目だって。その方法、反則よ? ちょ、分かってる勇者ちゃん、駄目だって』
「‘何か違うキャラ来たぁ。…チャラっ’」
「そう。その選択肢が…ベスト!」
「…良し、弱体化した。今なら倒せる。…倒して作ろう、僕だけのハーレムを」
「‘ディオくぅん、帰って来〜〜いっ’」
『勇者の攻撃!』
『ちょ、ちょ、駄目だって、駄目だって勇者ちゃん…!』
『効果はバッチリだ!』
「‘ひぃぃ…それも混ぜちゃ駄目ぇ、別会社駄目ぇぇぇ…’」
『ちょ、待ぁてぇよっ』
「やった!! クリアだ!!」
「‘断末魔それなのっ!? そんな断末魔のラスボス嫌だぁぁぁ……’」
「…凄い。…良くクリアした。さぁ後、はエンディング……」
「…これで、僕にもハーレムが作れるんだね…ふ、ふふふ…」
「‘ディオくぅん…。…予告しよ。『オルレアっす。前々から思ってたんっすよねぇ。難しいことを考えようとすると…頭が、凄く熱くなるっす。ぅぅ…これってあれっすかねぇ、考えちゃ駄目なヤツなんすかねぇーーー次回、湯煙旅と知恵熱もどき』…次回でセティ編は終わり。…終わると、良いなぁ’」