再会は突然、やってくる
とても不思議な感覚だった。
お酒の力って凄いものだよ。 まさか彼女が普段考えていることを直接訊けるとは思わなかった。
大方予想通りではあったけど、実際に確認するのとそうでないのとは全然違う。
男なんだから。 そういう気持ちを探りたくなるのは必然的なもので……
……。 …知りたくないというのもあったような気はある。 答えの分かっている問いはつまらないんだから。
これは…中々複雑だね。 乙女心は複雑らしいけど、男心もある意味…いや、この場合は人の心が複雑ということなのかもしれない。
どんな数式でも表すことが出来ないもの…それが人の心。
人の心を完全に理解することなんて到底不可能だ。 …二番煎じな感じがするのは何故だろうか。
ま、兎に角分かり易いのはあったね。
肉体派と頭脳派で僕達四人は分かれていたけど、同時に他のことでもカテゴライズすることは可能だ。
そう、純情派と非純情派だ。
前者はレオンとリィル君、後者は僕と『オルナ・ピースハート』……そう考えると面白い組み合わせだと思う。
……。 確認はしてしまった。
後は僕の心構えだけ。
だけどまだ、答えは出せない……
* * *
オルレアの潜入準備は終了した。
アンナの準備は元より必要無く、出立への次の障害は「二人を何に変身させるか」だ。
羽に変身させた風音の生命が危うくなりかけた以前の件があるので、無闇に小物へと変身させるのは危険だ。 なのでそれ以外の物に変身させようと思ったのだがーーー
「私は弓弦のパンツになる!! 下着になって弓弦の…ふぇへへ」
知影が中々譲ろうとしないのだ。 明らかに怪しい笑みを浮かべている彼女の望みを叶えたものなら、何をされるか分かったものではないし、間違い無く着心地が悪くなる。
身の危険を感じた弓弦ことオルレアが拒否の意思を込めて、必死に首を振っても、彼女は頑として退かない。
「神ヶ崎 知影、私の後輩に不埒なことをしようとしないでくれ。 …貴殿もだ、天部 風音」
魔法で変身させて連れて行くというオルレアの案に同意してから一時間。
呆れ果てた様子を見せているアンナの言葉に、壁影に控えていた風音が小首を傾げた。
「何のことで御座いましょうか」
「待つのは苦手でな。 いい加減早く、貴殿にも決めてもらいたい」
「…クス、私は既に決めておりますのでどうぞ御構いなく」
「フン…いかがわしい物ではないだろうな」
「あらあら…如何わしいとは、具体的にどのような物品のことで御座いましょう? 御教え願えますか、うふふ♪」
言葉の棘を倍増にして返してきた風音に対して、「やはり似るものか…」と内心思いながらオルレアに視線を移す。
今にも涎を垂らしそうな彼女は手を、ワキワキとさせて幼気な美少女に迫ろうとしていたのでその行動を阻む。
「神ヶ崎 知影、卑猥な手付きで迫るな。 今そこに居るのは橘 弓弦ではなくオルレア・ダルクと言う私の後輩なのだからな」
「何、殺されたいの?」
「フン、その言葉を返してやろう」
視線を鋭く交えながらお互いの隙を探り始めた二人に、緊迫の空気が漂い始めると、オルレアが苦笑して二人の間から離れ風音の隣に立った。
「クスッ、始まる前から既に大変ですね」
「それを言っては駄目っすよ」
姿どころか、性別すら変わっていても、変わらない彼女に風音は小さく笑って、近付いた。
いつものものとは違うが、心地の良い甘く柔らかな匂いがする彼女の髪を撫でながら「綺麗な御髪ですね」と微笑むと、気持ちが良いのか小さな声を発したオルレアが彼女に身体を預けてきた。
美しさを引き立てる亜麻色の髪から覗く、同じ色の犬耳がゆっくりと髪の中に隠れ瞼も閉じられていくと、「終わるまで寝るっす」とその身体が壁伝いに床に着地しようとしたのを風音が支えた。
「御布団で寝ますよ。 私が御運び致します」
「べ、別に良いっす! 運ばれる位なら自分で行くっすからってちょっとぉっ!?」
優しくお姫様抱っこの体勢にされたオルレアが手足をバタつかせるが、風音は気にせず彼女をベッドに運ぼうと動き始めた。
「やめるっす! 放すっす! ボク自分で行くからふぁ…っ!?」
腕の中で必死に抵抗する彼女の口を黙らせてそのまま、ベッドの上へ。 布団を掛け、色白く、きめ細かい肌を真っ赤にさせた彼女を笑顔で見つめていると視線を逸らされた。
「良いよ、殺してあげるから。 そもそもアンナが居なければ弓弦がこんなことしなくても良いんだから。 ねぇどう殺されたい? 一撃? 痛め付けてほしい? お好きなのをどうぞ? 昇進試験で瞬殺されまくった、家族、じゃない先輩さん?」
「ほざけ。 誰がいつ、誰に殺される。 貴殿こそ、どう殺されたいのか私に言うのだな。 フン、案ずるな。 完璧に希望通りにしてやる。 あの時は手加減してやっていたのだからな」
啀み合っているこちらは無視。
「オルレア様、何故視線を御逸らしになるので御座います? 此方を見て下さいませんか」
「別に風音を見る必要は無いっす。 ボクこのまま寝るから、お休みっす」
壁側に寄って肩で息をし始めたその姿に風音は「私は…私はぁ…っ」と、突然よよよと崩れ落ちた。
「分かっています、えぇ分かっていましたとも…私はただの従者。 所詮従者なので御座います…そのような卑しき身分の者に、あなた様の崇高な御心が寄せられるはずはないのですから…私は、私はぁっ! 身体だけのか「ん」…ぁ、も、申し訳御座いません…っ!!」
オルレア眠たそうな声を発しながら、空いた方の布団を持ち上げたことで風音は、自分の失態に気付き持ち上げられた布団に入る。
「クス…ッ♪」
オルレアの熱が篭る布団の中は温かく風音を受け入れ、包み込む。 背中を向けた彼女の表情は分からないが、背中越しに聞こえる鼓動は強く、激しい。
それは彼女に寄り添っている風音も同じだ。 ただただ嬉しくて、嬉しさに頭がおかしくなりそうなのだ。
「あなた様の御心が分からないとは私も、まだまだで御座いますね」
「そうっすか? でも全部分かるのも嫌っすけど」
「阿吽の呼吸を求めるのは至極当然ではありませんか? 家族ならば」
「…何か、違う響きを持っているような気がするっす」
「あらあら、では、どのような響きを持っているような気がするのですか?」
「う〜ん…っす」
寝返りを打って反対を向いたオルレアが、眼にかかった髪の毛を耳の後ろまで掻き上げて、思考のために閉じていた瞼を上げると、眼の前に確かな輝きを宿らせた黒色の瞳が視界一杯に広がった。
「睫毛が長いっす…瞳も綺麗っす…」と考えていた彼女だが、そこから数拍置いて、思考を再起動させる。
因みに、触れてはいない。
「さぁて、な…っす」
取り敢えず誤魔化してみるが、妙な空気が流れ始めてしまう。
一つの部屋で、互いの双眸の間に種類の異なる二つの空気が流れる中、風音が少しだけ顔を近付ける。
「…な、なんすか?」
さらに近付き、互いの唇が触れ合いそうに。
「どう思われていらっしゃるのですか?」
吐息が鼻腔を撫で、甘い香りを彼女に届け赤面させる。 風音はそんな反応が可愛くて、もう少しだけ弄ってみることした。
「あ」
しかしその前にオルレアは元の方向に戻ってしまいそれは叶わなかった。
「…いけずで御座います」
そして別の手で攻めようと考えて出した言葉によって、小さめな背中が微かに動くのを確認すると、クスリと微笑んで、
「ふぅ…」
「ひゃぅっ!?」
その犬耳に息を吹き掛けるとビクッと、大きく背中が上下して布団の中に消える。 それは「寝かせてくれ」とのメッセージであり、彼女も不承不承それに従って身体の力を抜いた。
「っ…ふぁ」
途端に欠伸と、眠気があり、未だ不穏な争いを続けている二人の声が聞こえる中風音は、意識を微睡みに委ね、身体を眼の前の美少女に委ねる。
ーーー既に彼女は夢の世界に旅立っているのか、規則正しい寝息が聞こえてくる。
まるで揺籠に居るような、夢見心地な感覚が彼女の身体を包み込む。
「ここ」と彼女は呟く。
この場所が、彼女が最も心の平穏を、謎の渇きを癒すことが出来る唯一の場所なのだ。
ーーー眠気が襲ってくる。
重くなってきた瞼を閉じると、何かが肌に触れたような感覚を覚えた。
「〜っ!! ‘反則で御座います…!’」
瞼を開けると眼の前に整った顔があり、今度は風音が固まる番であった。
桜色の唇は瑞々しく弾力がありそうで、その寝顔は見るものを全て癒す天使そのもの。 愛らしさは、抱きしめたくなる衝動を抑えられなくさせ、もし風音が男だったのならば一目惚れさせられているであろう。
もっとも、彼女の心の奥底には既に、彼が居る。 強くて、優しくて、揶揄った際の反応が面白かったり、犬耳が可愛かったり、誰かのために本気になれるーーーそんな彼が居るのだ。
要するに男だろうが女だろうが、結局風音は彼に惚れてしまいうのである。
「…ん…」
「あ…っ」
寝惚けているのか、風音の胸に顔を埋めるようにして小さく呻いたオルレアの吐息が掛かる。
視線を下に落とすと、彼女は左手を胸に抱いて寝ている。 左手の薬指には変わらず光る指輪があり、おそらく変身して姿を変えたとしても譲れなかったのであろう。
嫉妬心を覚えてしまう。
自分の心の一番奥深い所に彼女は居るのに、彼女の心の一番奥深い所に居るのはきっと、別の人物なのだ。
側に居られればそれだけでと思っていた時期もあった。
しかしもう、今はーーー
* * *
ーーー炬燵空間
この空間では不思議な物がたくさんある。 それはまるで、宝石箱のようにだ。
俺はまたあの、不思議な扉の前に立っていた。
この扉はまだ、開かない。 炬燵の上に置いてあったバアゼルからの手紙曰く、因子が必要なようだ。
…ふと、気付いたことがある。
この不思議な扉が現れている時は決まって、悪魔達の姿が見られないのだ。
俺の考え過ぎかもしれないが、何か意味があるのかもしれない。
ま、取り敢えずは後一人来るのを待たないといけないな…と。
「御待たせ致しました」
「来たか」
風音だと、振り返ることなく声で判断する。
振り返ればそこに居るのは、つまり、その…生まれた姿を眼に焼き付けてしまうことになるので振り向けない。
「…御姿…御戻りになられているのですね」
「あぁ。 まぁ所謂精神世界みたいなものだからな、ここは」
二次元じゃよくあることだ。
「じゃあ、開けるぞ?」
「はい」
さて、今回は何が見えるんだ…?
* * *
扉の先にあった魔法陣から転移した先はまたも、空の上だった。
『ごめんくだせぇ!!』
足下から聞こえる嗄れた、聞き覚えのある声につられて視線を落とすとやっぱり、『鹿風亭』が見えた。
これで魔法陣の先から見える映像を見るのは三回目で、『鹿風亭』はその内二回登場している。
色々考えたいことはあるが…今はこの映像の内容を確認して覚えないとな。
「クメールさんです」
「あぁ、知ってる。 『クメール商会』の総取締役の『イェルフス・クメール』だろ?」
「御存知だったのですか?」
「まぁ、ちょっと…な」
俺とフィーの…あ〜、うん。 マリッジリングを購入する際にお世話になった人物だ。
別れ際に風音のことを聞いてきたし贔屓だと言っていたな。
さて前回の…そう、『シュウ』の時は結構幼めの風音が居たが今回は何歳の風音だろうか。
『クメールか、久しいな!!』
場面が切り替わると、俺達は十畳程の和室に立っていた。
腰を下ろしたクメールの正面には着流しを着用した男が座っていて、その側に風音に良く似た女性と、小さな風音が座っていた。
「父と母です」
「そうか。 綺麗な人達だな」
歳は…見た所三十路に入っていないな。 若夫婦と言ったところか。
しかしクメールも変わっていないな。 十年は前の出来事だと思うんだが……まぁ、魔法具を使えば外見年齢の変化ぐらい可能か。
「あの…弓弦様」
「ん?」
「その…あの…あまり昔の私を御見つめにならないで下さい。 出来れば私の方を…」
何も着ていないんだから見れるはずないだろ……!!
『お久し振りぶりでさぁっ!! お、そっちの嬢ちゃんが噂の?』
『あぁ、俺達の大切な一人娘、風音だ』
『おぉーっ!! こいつぁ驚く程に別嬪ですぁ!! 何歳で?』
『今年で三だ。 つまり…お前とも三年振りになるな』
三歳か…にしてはしっかりしてるなぁ。 ちゃんと教育されているんだな。
『クスッ。 前日に急な仕事が入ったと私達の下を離れた罪は重う御座いますよ?』
『は、はっはー…そん時は本当にすいやせんでした…』
『三年…三年は長かったなぁ。 あんなに小さかった風音も今や成長して、こうやって正座まで出来る。 小さい風音、抱かせてやりたかったなぁ…』
『本当に…四神さんは抱いて下さったのに……あぁ…っ、残念でなりません…っ』
『なぁクメール、お前だけなんだよ…お前だけがいつまで経っても風音を抱かずに時間ばっかり流させて、三年だ。 お前だけなんだぞ…あぁ、俺は悲しいぞ…っ』
『紹介だ仕事だ何かは存じませんが、死線を共にした友人の愛子を抱くのはある種当然とも言えるようなものでは御座いませんか。 私とこの人は、いつでもクメールさんの御子を抱けるようにしているのにこれは…あぁ、私も悲しいです…っ』
うわ…わざとらしくクドクドとクメールを攻めてるよこの二人……っ。
「…お前の親だよ、風音」
「褒められている気が致しませんのは私の考え過ぎで御座いましょうか」
「まさか、気の所為だ」
「いいえ、褒められてませんよね?」
「まさか。 ほら、集中集中」
褒めてはいないかもしれない。 ただ、この親にしてこの子ありと思っただけなんだ。
…信頼関係が見える、息の合ったご両親だと思う。
「あ、僭越ながら私はいつか、このような家庭を築きたいと思っています。 クス、そうですね、集中集中で御座います♪」
『いや本当にすいやせん。 どうか許してくだせぇ』
深々と土下座の姿勢を取ったクメールに、何ともサディスティックな微笑を浮かべた女性が立ち上がるが、それを着流しの男性が諌める。
『…風音、暫く席を外してくれ』
声音を一段落としたその言葉に、小さな風音が部屋を出て行く。
『葛葉も一緒に』
『畏まりました』
葛葉と言う名前なのか。
『さて、じゃあ本題に入ろうか』
『葛葉さんは良いんですかい? この話は…』
『彼女には後で俺が伝える。 万一でも風音に聞かれることは避けたいしな』
『そうですかい』
風音に聞かれたくない話か。
つまり、今の風音に聞かせたい話…なのか?
「…私は母と薙刀の御稽古でしたので、その後の話は伺っておりません」
緊張しているようだな。 まぁ仕方無いか。
『身体の調子はどうですかい? もう結構経ちやすが』
『結構なんてもんじゃないだろ? すっかり消え去っているしな』
『消え去ったっていやぁ…百八十五年前の騒動も随分と忘れ去られてしまいやしたねぇ』
『『二人の賢人』のか。 それはまた、早いものだ。 そうか…もう二百年になるか』
『あん時ぁあっしは四神を抑え込むので精一杯でしたからなぁ。 よくやってくれたと言うべきですぁ』
『あれだけ妖気が蔓延していればな。 人のことを言えないのは確かだし、そんな予感はしていたんだが…ま、それなりには過ぎたことだ。 それに俺と葛葉はな…』
待て、この発言からだと……
「どう言うこと…ですか?」
風音も困惑しているな。 クメールは何となく察せるがまさかな。
『時間が…ですかい』
『…。 そう言えば、賢人には挨拶行ったか?』
『行きやしたぜ。 もっとも、家ごと凍り付いていやしたから姿を拝めやせんでしたが』
『四神の力で覗き見た程度だが、人間とハイエルフの男女だった。 幸せそうに抱き合って眠りに就いていた。 そう言えば四神が何か企んでいたな』
会いに来てくれてたんだな。
眼が覚めていれば風音のご両親に挨拶出来たんだが…って、ん? 何か違うな……
『…そんなフラフラと歩いて良いんですかい? 大樹から離れるのはマズいんじゃ…それに企みって…』
『…限界が近付いているんだ、自由にしてやらんとな。 企みについてはある程度、察しが付いている。 まぁちょっとした礼だ』
『…はっはー。 とんでもねぇことを思い付くもんですぁ。 しかし…なんでまたそんな』
『……風音と縁が繋がっているのを夢で見た』
陰陽師みたいなものか。
成る程な、なら風音が最初の頃から妙に魔法に慣れていたのも分からなくもない。
『あぁ、そう言えばそんな力がありやしたね。 未来の?』
『直接会った訳ではないが、悪くない男だ。 差し詰め未来への投資と言ったところか』
『はっはー! そいつは一度、会ってみたいもんですぁ!』
つまり…俺は何か、その四神と言う人物から何かを授けられているのか? よく分からない。
だが未来への投資と言うのは……
「ゆ、弓弦様が…」
視線を感じる…しかも…っ!?
「な、なんだ急に手なんて握って」
「…公認ですよ、公認で御座いますよ、公認されているとは何たる僥倖で御座いましょうか……」
おい…誰だこんな映像を見せている存在は…俺を追い詰めたくて見せているのかよ……
「か、風音、部屋を出るぞ」
「何故で御座いましょうか? 愚考するに、これから大切な御話がされると思いますよ」
握られた手は離されない。
腹を決めるしかないが…と言うか一応決めているんだがこれ以上風音が積極的になる要素を作ってどうするんだよ!? これからは彼女にストレスを溜めさせないようにってなってからそんな時間経ってないじゃないか!!
…どうしてこうなったぁぁ…っ。
「…こう言うことね。 道理でどこか余裕があるように見える訳か。 それにしても……そう、とうとう許しがあるとか、そう言う次元の話になってしまっているのね。 …本気であの人を寝取りに来る心意気の下地が出来ちゃったと言うことに…なるのかしら。 もぅ…面倒ね。 別にある程度は清濁併せ飲むあの人の心意気は尊重したいものだけど、これで風音が踏み止まる理由が無くなっちゃったのだから彼女、より攻めてくるようになるもの。 取られるとは考えたくないけど…はぁ…いっそのこと、また押し倒しちゃおうかしら? …欲しいし…ね。 さて、予告を言わないといけないわね。 『魔方陣の先から見えた映像。 それは見ているあの人と風音を驚かせるものばかりだった。 謎が謎として、点として在る物事に線が結ばれるその日は訪れるのだろうかーーー次回、過去からの願い』…あなたと歩む、冒険の旅……そう、何年の時を得ようとも、あの人への想いは変わらないわ、絶対によ…ふふ♪」